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70:まだまだこれから。
しおりを挟む口をゆっくりと開いて、先程の指の動きと同じように、舌を動かしました。
孔の所は、舌先で擽るように、クニクニと。
「ミラベッ……うぁ、やめ……やめてくれ…………」
テオ様が必死に『やめて』と言っています。
ですが、テオ様は後ろ手で自分の上半身を支えており、本気で止めようとはしていないように感じました。
「あら? まだまだこれからですわよ?」
「っ⁉」
前世の記憶、総動員の時です。
エッチなビデオを見せてきて、『こうやってくれ』などと言い放った前世の彼氏……いま思えば、驚くほどに最低ですわね。
でもまぁ、知識にはなりましたし、良しとしましょう。
テオ様のテオ様を両手でキュッと握り、くちくちと擦り上げます。
その間、テオ様は可愛らしい喘ぎ声を漏らしながら、腹筋を波打たせていました。
腹筋ってこんなにも蠢くのですね、ちょっとびっくりです。
テオ様のテオ様がビクビクと震えています。
これは、そろそろ追い詰め時です。
口の中に唾液を溜めて、テオ様の先端にそっと口付けを落としながら、ゆっくりと口腔内に迎え入れました。
「んぃっ⁉ ぐ……みら、んぁっ、やめっ……あっ! 駄目だ……ひぁっっ! やめて、まて、やめるんっ……っ、あぁぁぁぁっ!」
どぴゅりどぴゅりと、口の中に白濁が放出されるのを感じます。
まだ、咥えただけでしたのに。
手のひらに、テオ様の精液をデロリと吐き出し、テオ様の少し萎んでしまった剛直に、優しく優しく塗りつけてあげました。
「んひぃぃ、あっ、まてまて、いまは……」
更に先っぽから、どぴゅ、と名残のようなものを漏らしてしまったテオ様は、上半身をベッドに倒れされ、両手で顔を覆ってしまいました。
取り敢えず、もうちょっと遊びたいので、無視して続けることにしました。
テオ様のテオ様をゆっくりと舐めあげます。
テオ様の精液は思ったより味が無かったので、何だか舐めるのが苦ではありませんでした。
「んっ……ふ、んっ」
「ぅぐっ……っ、ミラベル、イったばかりは……もっと優しく…………っあ! ハァハァ……いぁっ……」
テオ様のご希望通り優しく口に含み、チュパチュパと音を立てながら、テオ様を昂らせていきました。
ギンギンと言っていいほどに勃ち上がった瞬間、テオ様がガバリと起き上がり、私を仰向けに押し倒しました。
両手首を頭の上でまとめて押さえ付けられてしまいました。
「ハァハァ……ミラベル、どこで覚えた」
「え、何をですか?」
「この行為だ……何故、娼婦のようなことをする」
――――あ。
こちらの世界では当たり前では無かったのですね。
ん? 今の言い方は……。
テオ様、娼館に行かれたことがあるのですね。
「貴族の令嬢がしてはおかしいですか? 気持ち良く無かったですか?」
テオ様のテオ様は、未だにギンギンで、先から雫をねっとりと垂らしています。
「良かっ……た、が…………」
「が?」
「誰かと………………した?」
不貞を疑われて、カッ! となりかけましたが、テオ様が、懇願するような顔でボタボタと涙を流し始めてしまい、全てが霧のようにふわっと消えてしまいました。
「ミラベル…………私だけを見て」
なんという器用な方なのでしょうか。
泣きながら、狙いを定め、ズンと一突きされました。
「っ! ゴホッ……」
あまりの衝撃に、一瞬息が止まりました。
テオ様が一心不乱にガツガツと腰を振り、私が何かを言おうとするのに気付いたのか、唇で蓋をすると、更に激しく腰を振り出しました。
「ん、ふっ……んっ、んうぅっ!」
「っ、う、あ、あぁぁ……」
目の前が真っ白になるほどに押し上げられた瞬間、テオ様が最奥をゴリッと穿ち、ほぼ同時に達しました。
お腹の中にびるびると精液を流し込まれる感覚が、更に悦楽を与えて来ます。
「あっ……ん…………テオさま」
「まだだ!」
二人ともイったのに、テオ様はまた腰を振り始めました。
何度目かの射精で、お腹がパンパンになっている気がします。
二人が繋がっている場所からは、耳を覆いたくなるほどに艶かしくて、淫らな音が鳴っていました。
「ミラベル、ミラベル。私のミラベル。ほら、もっと欲しいと腰を振って!」
「んやぁ…………もう、いっぱい……」
何度か正常位でイカされたあとは、座って向かい合わせで繋がり、下から突き上げるように揺さぶられました。
自分ではもう体を支えることも出来ず、テオ様にしなだれ掛かって、ただただ揺れる視界をぼぅっと眺めながら、終わりが来るのを待つだけでした。
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