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しおりを挟む今日もいつもの様にデートをしている。
今日は公園に来ている。
「ねえねえリップ」
「今日は何?」
「僕さ、今、恋愛小説を読んでいるんだ」
「へぇ~」
「それでね、」
「何」
「キスって唇と唇を合わせるらしいんだ」
「そうね」
「リップ、」
「もしかして」
「キスしよ?」
「は?」
「婚約者はキスするらしいよ」
「確かにキスくらいはするかもね」
「ね?僕達婚約者だよね?」
「そうね」
「リップ、目を閉じて?」
ケーニスの事は好きだからキスをしたくない訳じゃない。どちらかというとケーニスはそっち系に興味がないのか今迄何も無かったから。
だから、興味を持ってくれたのは少し嬉しい。
これでも婚約して5年。
手を繋いだのもつい最近よ?
私は目を閉じた。
待てど暮らせどキスされない。
私は目を開けた。
「ケーニス!」
「リップ、驚かせないでよ」
「目が怖い、目が!」
「だって唇って的が小さいからよく見ないと!」
「もう!ケーニス!」
「なに?」
「目を瞑りなさい!」
「うん…」
目を瞑ったケーニスの唇に私は自分の唇を重ねた。
ポッ!
「キャ!キスしちゃった!」
「お前が赤くなるな!お前が!
キャ!ってお前は女か!
ねぇケーニス、普通なら男からするものなのよ?分かってる?」
「ごめんね?」
「もう!今度からはケーニスからしてよね」
「うん、僕頑張るよ!」
「格好良く決めて、なんて言わないから」
「僕だって男だよ?格好良く決めたいよ!」
「ケーニスには無理だから」
「そんな事ない!」
それからもキスをするのは私からだった…。
私って女の子よね?
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