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おまけ ローレンス ③
しおりを挟む王都を出てもひたすら歩き続ける。
「もう疲れたー!もう歩けないー!
こうなったのはローレンスのせいよ」
「なっ!そもそもミリアが私に声を掛けなければこんな事にはなっていない」
「はあ!?私のせいにするの?最低」
「最低だと!お前にだけは言われたくない」
お互い疲れ過ぎて些細な事で口喧嘩が始まった。
ミリアの手を引っ張って歩いていた。別に早く歩いた訳じゃない。それなのに『もう少しゆっくり歩いてよ』ミリアに言われ『ゆっくり歩いてる』そう言い返した。私はいつもの様に歩いていただけだ。そしたら『自分は足が長いって自慢でもしてるの?格好悪い』『な!自分の足の短さを私のせいにするな』くだらない口喧嘩が始まった。話すだけでも余計に疲れるのにだ。
「ローレンスになんか話しかけなきゃ良かった」
「私だってお前なんか無視すれば良かった」
「可愛い可愛いってずっと話しかけてきたのそっちじゃない」
「お前がチラチラと熱い視線で私を見てたからだ」
「はあ!?自意識過剰」
口喧嘩をしていても夜になると肩を寄せ合い木にもたれ眠る。時には小屋に勝手に入り夜を明かす。空が白む頃小屋を出てまた歩き出す。目的地の無い前途多難な道のり。宰相に貰った金子も無くなった。
学友の領地へ行けば騎士に追い出され、違う学友の領地では通る事も許されなかった。来た道をまた戻り違う領地へ向かう。
お互い腹が減りすぎて憔悴しきった。
今が誰の領地なのかも分からない。
ただミリアの手を繋ぎ引っ張って当てもない道を進む。道に生えている草を食べ数日寝込み、昼間に見かけた果物の木を夜になり辺りが静まりかえった頃にちぎりに行く。小さな畑になっているそのままでも食べれるトマトを盗み、なんとか生き長らえている。
昼間はそこに住む民の目が私達を見つめ、少し離れた所には騎士の姿。
盗みを働く私を捕縛しないのはきっと限界まで耐え今食す2つしか私が盗まないからだろう。私達をあわれに思った騎士の気持ちなんだと思う。それでも盗む所を騎士に見つかれば捕縛され鞭で打たれ領地を追い出される。
川があれば体を拭き、服を濡らし汚れを取る。冷たい川の水でも汗で汚れベタベタの体が少しさっぱりする。
私もミリアも口数が減り、ミリアは手を引かれるから付いて来る、それだけになった。
もう限界だ、ミリアと一緒に死のう、そう思って森の奥深くに入り動物に襲われるのを待っていても動物が現れず、なら崖から飛び降りようと思っても運良く人が通り森から追い出される。なら何も食べずに餓死しようと思ってもそこに住む民が施しだとパンを二切れ置いていく。
今も満天の星が私とミリアを見つめている。お前達は一日中見られているんだぞ、そう告げるかのように。
すやすやと私の肩で眠るミリアの横で私は目を閉じる。
誰が想像しただろう、こんな姿になると。髪は伸び髭は伸び服は茶色く汚れ鼻につく匂いを纏い虫が飛び交う。肌は黒ずみ擦り傷だらけの足。
生きる希望もなく死も怖い。
明日私達は死人となって発見されるかもしれない毎日を生きる。それでも生ある者に平等に訪れる朝日を見るとホッとする自分がいる。
まだ生きてる
生き地獄とはよく言ったものだ。
動く気力もなく街の片隅でじっと座り日々を過ごす。目の前を行き交う人々をぼうっと見つめその流れに自分だけが止まっている。世界からはみ出された私はポケットに入ったままの石ころと同じ。
月日がどれだけ流れたのかそれさえも分からない。
『懺悔の心があるのなら神に懺悔し祈りなさい』
宰相の言葉が最近になり頭に浮かぶ。
もう死期が近いのかもしれない。最後に懺悔をしこの世と別れるのもいいのかもしれない。
ミリアの手を引き近くの教会に入り一番後ろの席に座る。そこから見える神の像は光に照らされ優しい顔に見えた。
神よ、私は何を懺悔すればいいのか。今生きている事こそ罪。あなたに与えて貰った命を粗末に扱い、それでも死への恐怖は消えない。神よ、このまま私の命をあなたの手で終わらせてほしい。
ミリアの手を繋ぎ私の肩に頭を乗せて眠るミリアの頭に自分の頭を乗せ静かに目を閉じた…。
「君、起きなさい」
肩を揺らされ目が覚めた時『また生かされた』そう思った。
「大丈夫ですか?」
「……はい」
「良かった」
目の前には神父の姿。
「どうぞこちらを」
湯気が立ち昇る器を私の手に持たせた。ミリアを見るとミリアの姿がない。
「ミリアを、妻を知りませんか」
「彼女は余りにも衰弱していました。今は別室で他の者が見ています」
「すみません、ありがとう、ございます……」
「さぁ、ゆっくり召し上がって下さい」
私は温かいスープを一口口に含む。騎士に貰った水の時と同じ、今まで食べた事もないほど美味しいスープだった。
自然と涙を流していた。
一口一口ゆっくりと口に含む。喉を通り体が温かくなるのが分かる。
「おかわりをお持ちしましょう」
「いや…、この一杯だけで充分だ」
神父は私の器を持ち教会から出て行った。
私は神の像を見つめた。教会の中は薄暗く蝋燭の炎に照らされた像は暗く、悲しんでいるようにも見え怒っているようにも見えた。
神よ、あなたは私にまだ生きろとおっしゃるのですか。私にはまだ生きる価値があるとおっしゃるのですか。そうですね、私はまだ何もしていない…。恵まれた環境に胡座をかき第一王子だからと高を括り何をしても許されると自己中心的に過ごしてきました。何の努力もせず何も見ようとしなかった。罰を不服だと何が罪だと、私は沢山の人の心を傷つけてきた。それに向き合わずに何を許された気でいたのでしょう。
「神よ、私はこれからどうすれば…」
「神から与えて頂けた命を全うしなさい」
「神父…」
「自分の出来る事を日々重ねなさい。始めは簡単な事から毎日欠かさず出来る事をしなさい」
「私に出来る事など」
「誰かの為に神に祈る、お礼を言う、挨拶をする、何でも良いんです。貴方が毎日欠かさず出来る事、それを重ねなさい」
私にも出来る事があった。まだ出来る事がある。
さぁと神父は私にスープの入った器を渡した。
「体が弱れば心が弱り心が弱れば体が弱る。今の貴方は体の回復が先です」
「あ、ありがとう、ございます…」
スープを飲み干しミリアが眠る部屋に案内された。頬はこけ衰弱しているミリアの寝息は弱々しくそれでも生きている。寝ているミリアの横に座り細くなったミリアの手を両手で握り額に当てた。
「すまない、すまないミリア……」
ミリアだけじゃない、私には謝らないといけない人が沢山いる。
夜が明け私は神の前で祈る。皆の幸せを祈るには私になんて祈られたくはないだろう。何様だ、正にそれだ。
「皆が今日一日つつがなく過ごせますよう」
愚かな者が願えるのはこれだけだ。
「貴方が決めたのなら毎日欠かさず続けなさい」
「はい」
「湯の用意をしました。髭を剃り汚れを落としなさい」
「ありがとうございます。ですが私を助ければ神父にも迷惑がかかる」
「神は善人も悪人も罪人も生ある者に平等です。私は神に仕える者、神の意を反する事は出来ません。貴方は神に救いを求め神は救いを求める者には平等に接します」
「感謝します」
髪を洗い髭を剃り体の汚れを取る。何度も洗いようやく水が綺麗になった。全ての汚れを落とした時、何となく生まれ変われた気がした。これからは心を入れ替え人の為に生きて行こう、そう思えた。
今まで余りにも自分の欲を優先し過ぎた。第一王子で王になるのは自分だと、周りから持て囃されそれを生まれ持つ王の気質だと努力の結果だと錯覚し、何をしても誰にも咎められない事をいい事に自分はこの世界の中心なのだと思った。この世界は自分を中心に回り自分を中心に世界が回る。それは違った。神が与えた平等の世界の中で私はその一人に過ぎない。
両親以外に私を咎めたのは宰相とエリーナだけだ。宰相は幼い頃から怖い存在だった。でもエリーナは婚約者だとしても同じ年のエリーナに咎められ癪に障った。婚約者に決まったばかりの頃『どうして挨拶をしないんですか。挨拶は身分や立場ではなく人として最低限の礼儀です』そう言われた。子供の私にはエリーナが可愛げなく映り、例え正論だとしても当時の私は王子の私に楯突くとは生意気な女、そう思いそれ以来エリーナを毛嫌った。
エリーナは上に立つ者こそ礼儀は必要だと何度も私に言ってくれていた。今思えばエリーナが私に言った全ての言葉は全部私の為を思って言ってくれた言葉だった。
それを今になりようやく気付けた。
エリーナは婚約者として王子妃として聡明だった。それに引き換え私は婚約者としても王子としても愚者だった。
エリーナにとって私との婚約は意にそぐわなかっただろう。それでも寄り添おうと努力し私を良い王へ導く手助けをしてくれていた。
そんな彼女を私は裏切り続け傷つけ続けた。
ミリアとの浮気以前、婚約者に決まった時からずっと。
すまなかったエリーナ
君の幸せを祈るには烏滸がましいが、いつか祈る事を赦される時まで精一杯生きようと思う。
いつか、いつか、父上や母上に顔向け出来るように努力し続けようと思う。
湯から上がると新しい服が用意してあり感謝して袖を通した。
「神父様、何から何までありがとうございます。妻が少しでも回復したら直ぐに出て行きます。それまで教会の隅に居させては頂けませんか」
「まあまあそんな慌てなくても、奥さんが回復し元気になるまでゆっくりしていって下さい」
「いえ、そこまで甘える訳にはいきません。今の私に出来る事は妻を背に負ぶり歩く事だけです。
それに私には寄付をするような金子もない」
「施しは神から与えられる恵みです。寄付とは善意の心。そして貴方は施しを受ける者です。そして施しを受けたら神に感謝しなさい。与えて下さった恵みに感謝しなさい」
「ならせめて私に出来る事はないですか」
「貴方に出来る事は沢山あります。ですがそれは貴方自身で気付き行動しなければ何の意味にもなりません」
「はい分かりました」
それから私はミリアの看病をしつつ毎朝の祈り、教会の掃除、隣接する孤児院の子供達に文字を教えたり遊んだりしている。
掃除の仕方を教えてもらい出来るようになった。綺麗にするとなぜか心が洗われていくような気になった。
「私も手伝おう。干し方を教えてくれないだろうか」
洗濯物の洗い方、干し方、包丁の持ち方、私にはまだまだ学ぶ事だらけだ。
『お兄ちゃんお皿の洗い方も知らないの?私が教えてあげる』
今は子供達が私の先生だ。
この前初めてスープを作った。味が薄く歪な切り方の野菜だったが初めて作ったスープを子供達は美味しい美味しいと食べてくれた。
ミリアにも食べさせた。
『おい、しい…』
そう言って笑った顔に目頭が熱くなった。
確かにミリアも同罪なのかもしれない。それでも私が己を律することができていたらミリアを巻き込まずに済んだ。生死の狭間を彷徨わせる事も。
全ては私の愚かさが招いたこと。
「神父、坊主達借りてくぞ」
一人の男が突然朝食中に入って来た。
「おい兄ちゃん、お前も来い」
「私は、」
「早く来い!」
その言葉に私は子供達の後ろを付いて行った。どこに連れて行かれるのか不安だけがよぎる。子供達は分かっているのか嬉しそうだった。
連れて来られたのは農園
「兄ちゃんほらよ」
渡された鎌をまじまじと見つめた。
「そんなの見てるより手を動かせ」
「だが使った事がない」
「よく見とけよ、一回しか教えないからな」
数本の麦を手に持ち鎌で切る。切れた麦を地面に置きそれを繰り返す。
見よう見真似ではあったが同じように繰り返した。日が暮れるまでずっと。
「助かった、ほら駄賃だ」
子供達は嬉しそうに受け取っている。
「だが私は」
「兄ちゃんは収穫を手伝った。この駄賃は兄ちゃんの報酬だ。駄賃程度しか払えないがあいつらにはその駄賃だって貴重だ。こっちだって誰かを雇えばもっと払わないといけない、お互い得だろ?
ほら受け取れ」
「すまない、ありがたく受け取らせてもらう。足手まといになっただけのような気もするが」
「それでも俺は助かった。母ちゃんが身重でな、無理はさせられなかったからな」
男性の隣には幼い男の子がいた。その子も収穫を手伝っていた。
レイン騎士が言っていた。地方に行けば行くほど親の手伝いをすると。それでも彼等は麦を育て収穫し収入を得ている以上手伝いは必須。親から子へ受け継ぎまた子から孫へ、こうしてこの国を支える一人。
子供達と孤児院へ帰り神父様に駄賃を渡した。
「これは貴方が汗水垂らし働き得た正当な報酬です」
受け取りを拒否された。
初めて手にした自分で稼いだ金子。駄賃程度でもこれは私自身で得た収入には変わらない。
手にズシリとその重みを感じた。
教会にはこの前の男性のように孤児院の子供達でも手伝える仕事を頼み、子供達は駄賃を貰う。それに私も駆り出され手伝い駄賃を貰う。力仕事や危険な時は私一人に声がかかり私は声を掛けられたらどんな内容でも手伝った。そして駄賃を貰う。無料の手伝いも進んで行った。そうするとまた声を掛けてもらえる。
宰相が最後に私に掛けた言葉はこの事だったのだな。
施しは神が与える恵みで荷担にはならず手伝いで得た収入は自ら汗水垂らし得た収入。そして教会は施しも孤児院の子供達を率先して手伝いに駆り出し、金子は自分で汗水垂らし働き得る事を教える。そこに暮らす者達の慈悲の心が詰まった場所だ。
そしてレイン騎士はそう育ったから宰相の言葉の意味も宰相を優しい人だと言った。
懺悔し祈る事も勿論大事だが、教会に行けば生きる術を知る事が出来る。でもその先は己の努力次第。
そして宰相は父上と母上の言葉を代弁した。どんな息子でも死を望む親はいない。
『生きてやり直してほしい』
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