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ガネット・フォルンは愛されたい
ボス!
しおりを挟む何故だ!
「ボス、報告書です」
「分かった」
部下達からボスと言われるのはまだいい。だが、息子や娘から言われるのは悲しい…。
妹ガネットがあのクズと離縁し帰って来て離れに少しの間暮らしている。
「ボス!おはようございます。今からガネット姉様の離れに遊びに行ってきま~す」
息子よ…、お前は未だにボスか…。
ガネットは姉様なのに、
………俺も父様と呼ばれたい…。
「おはよーごじゃいまちゅ、ぼちゅ」
うっ、可愛い!!
だが、娘よ、そこは「おとうちゃま」っと呼んでほしかった…。
「あら、ボ…、あなた、どうしたの?」
愛しい妻アビーよ、君までとは…俺は寂しいよ…。
思い起こせば…
息子に初めて呼ばれた日も、
「ぼちゅ」
「可愛い息子よ、父様だ」
「とうたま?」
「そうだ」
「とうたま、とうたま」
「ああ、そうだ。父様だ。いいかい?父様だよ?」
「あい!ぼちゅ!」
「息子よ、父様だ」
「とうたま?」
「ああ、父様だ」
「あい!ぼちゅ!」
このやり取りを何度繰り返しただろうか…。
結局息子は父様と一度も呼んでくれない。
ああ、誰か俺を父様と呼んでくれないか…。
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