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陛下とチャーリーが話をしていて、その間、ハーブティーを用意され、私はローラ母様を見る。 ローラ母様が飲んでいたので私も飲もうとカップに手を伸ばそうとしたら、チャーリーが取ってくれた。
「ありがとう」
「お菓子も取ろうか?」
「大丈夫、ありがとう」
私はハーブティーを飲んでいると、目の前にお菓子が…。
「エリー食べる?」
「大丈夫」
「はい、あ~ん」
私は反射的に口を開けてしまい、その時お菓子を口に入れられた。
「美味しい?」
口にお菓子が入っていて話せない私は黙って頷く。皆の前で止めてほしくてチャーリーを睨んだ。チャーリーは「睨んだエリーも可愛い」と耳元で言ってきて、私は真っ赤になった顔を俯けた。
ローラ母様は呆れ顔をしていて、王妃様は微笑みで見ていた。
暫くして、騎士に連れられチャーリーの情報屋の人が入って来た。前、ケーキ屋の前で見た人だった。
「お主か」
「はい、お久しぶりです、陛下」
「そうか」
陛下と情報屋は知り合いの様だった。
「フルド、陛下と知り合いなのか?」
「はい」
「そうだったのか」
「チャーリー、フルドは私の元影だった者だ」
「そうでしたか」
「お主には悪いが、お主の見張り役としてフルドを付けた」
「見張りですか」
「悪く思うな。見張りと言っても隣国での生活の面倒とお主の命を護る為だ」
「命、ですか」
「自害せぬ様にだ」
「そうでしたか」
「私もまさか妹がチャーリーだけに責任を取らせるとは思わなかった。裁きをお主達だけに任せた私の責任だ。いつかお主をこの国へ戻すつもりでフルドに見張り役を頼んだのだ。悪く思うな」
「いえ、お心遣いありがとうございます」
「だが、今は私の影ではない」
「そうなのですか?」
「ああ」
「チャーリー殿、騙す形になり申し訳ありません」
「別に騙していた訳ではないだろう?」
「ですが、陛下の命で見張りをしていたのは事実ですので」
「また陛下の元に戻るのか?」
「いいえ、私はチャーリー殿の情報屋です。今後も情報屋としてチャーリー殿に仕えるつもりです」
「だけど情報屋より影の方が給金も良いだろう」
「給金だけの話ならそうですが、私はチャーリー殿自身に仕えたいと思ったのです。 チャーリー殿が侯爵家から勘当され国外追放になった時、私は陛下から命を受けました。チャーリー殿の隣国での補佐、それと自害をさせない様に見張れと。私は直ぐに隣国へ行きました。ですが何処を探してもチャーリー殿は見つからず、隣国での暮らしの為に情報屋になりました。影とは護るだけでなく正確な情報収集も行います。情報屋になれば何か情報が掴めると思いました。一年以上暮らし諦めかけていた時、急成長し始めた商会の代表が情報屋を探してると聞き、商会の方がチャーリー殿の情報が入りやすいと思い商会へ行った時、探していたチャーリー殿が代表としておられました。私は正確な情報を手に懐に入り、常に情報を渡しました」
「ああ、助かった」
「私は孤児院育ちの平民です。影になるべく鍛えられ陛下のお側で仕えていましたが、チャーリー殿の孤児院の子達に勉学を学ばせ、手に職を付けさせ、職も与え、斡旋もしている事に感謝をし、そして子達が羨ましいと思いました。孤児院育ちの子に与えられる職は誰もやりたがらない仕事か誰かの身代わりになり命を捨てる事か後は玩具です。私は剣を扱えた為、影として見出されましたが、私の様な者は稀です。私は陛下ではなくチャーリー殿の力になりたかった。チャーリー殿に忠誠を誓いたかった」
「だから私が許した。影として私の命ではなく、己の心で決めろとな」
「はい、ですから私は陛下の元を去り、チャーリー殿に忠誠を誓いお側に付かせて頂き、力になりたいと、正確な情報をこの国と隣国の情報を掴みチャーリー殿に渡してきました」
「そうだったのか」
「はい、私はこれからもチャーリー殿のお側で仕えたいと思います」
「当たり前だ。フルドはもうミリー商会の一員だ。これからも私の側で仕えて欲しい」
「はい、ありがとうございます」
「それで、フルドよ」
「はい、陛下」
「チャーリーの話だと、エステルの腹の子の父の情報を教えてくれぬか」
「はい、エステル様のお腹の子の父親は孤児院育ちの平民です。今は孤児院の近くの長屋に友人数人と暮らしています。職には付いておらず、見目が良いのを利用して平民でも裕福な家庭の令嬢を誑し、金銭を貰っている様です」
「隣国の大公の息子と嘘を言っていると聞いたが」
「この国の貴族では公爵家より上だと王族しかおりません。ですがこの国の王族のフリをすると自身の命が危ない。隣国から来た商人と酒場で知り合い、意気投合して聞いたそうです。隣国の大公閣下の娘に頼まれこの国へ来たと。そして大公閣下とは王弟の事だと知った様です。それらを友人に話しているのを聞きました。隣国の王弟なら息子のフリをしても咎められる事はないと」
「何と浅はかな」
「ありがとう」
「お菓子も取ろうか?」
「大丈夫、ありがとう」
私はハーブティーを飲んでいると、目の前にお菓子が…。
「エリー食べる?」
「大丈夫」
「はい、あ~ん」
私は反射的に口を開けてしまい、その時お菓子を口に入れられた。
「美味しい?」
口にお菓子が入っていて話せない私は黙って頷く。皆の前で止めてほしくてチャーリーを睨んだ。チャーリーは「睨んだエリーも可愛い」と耳元で言ってきて、私は真っ赤になった顔を俯けた。
ローラ母様は呆れ顔をしていて、王妃様は微笑みで見ていた。
暫くして、騎士に連れられチャーリーの情報屋の人が入って来た。前、ケーキ屋の前で見た人だった。
「お主か」
「はい、お久しぶりです、陛下」
「そうか」
陛下と情報屋は知り合いの様だった。
「フルド、陛下と知り合いなのか?」
「はい」
「そうだったのか」
「チャーリー、フルドは私の元影だった者だ」
「そうでしたか」
「お主には悪いが、お主の見張り役としてフルドを付けた」
「見張りですか」
「悪く思うな。見張りと言っても隣国での生活の面倒とお主の命を護る為だ」
「命、ですか」
「自害せぬ様にだ」
「そうでしたか」
「私もまさか妹がチャーリーだけに責任を取らせるとは思わなかった。裁きをお主達だけに任せた私の責任だ。いつかお主をこの国へ戻すつもりでフルドに見張り役を頼んだのだ。悪く思うな」
「いえ、お心遣いありがとうございます」
「だが、今は私の影ではない」
「そうなのですか?」
「ああ」
「チャーリー殿、騙す形になり申し訳ありません」
「別に騙していた訳ではないだろう?」
「ですが、陛下の命で見張りをしていたのは事実ですので」
「また陛下の元に戻るのか?」
「いいえ、私はチャーリー殿の情報屋です。今後も情報屋としてチャーリー殿に仕えるつもりです」
「だけど情報屋より影の方が給金も良いだろう」
「給金だけの話ならそうですが、私はチャーリー殿自身に仕えたいと思ったのです。 チャーリー殿が侯爵家から勘当され国外追放になった時、私は陛下から命を受けました。チャーリー殿の隣国での補佐、それと自害をさせない様に見張れと。私は直ぐに隣国へ行きました。ですが何処を探してもチャーリー殿は見つからず、隣国での暮らしの為に情報屋になりました。影とは護るだけでなく正確な情報収集も行います。情報屋になれば何か情報が掴めると思いました。一年以上暮らし諦めかけていた時、急成長し始めた商会の代表が情報屋を探してると聞き、商会の方がチャーリー殿の情報が入りやすいと思い商会へ行った時、探していたチャーリー殿が代表としておられました。私は正確な情報を手に懐に入り、常に情報を渡しました」
「ああ、助かった」
「私は孤児院育ちの平民です。影になるべく鍛えられ陛下のお側で仕えていましたが、チャーリー殿の孤児院の子達に勉学を学ばせ、手に職を付けさせ、職も与え、斡旋もしている事に感謝をし、そして子達が羨ましいと思いました。孤児院育ちの子に与えられる職は誰もやりたがらない仕事か誰かの身代わりになり命を捨てる事か後は玩具です。私は剣を扱えた為、影として見出されましたが、私の様な者は稀です。私は陛下ではなくチャーリー殿の力になりたかった。チャーリー殿に忠誠を誓いたかった」
「だから私が許した。影として私の命ではなく、己の心で決めろとな」
「はい、ですから私は陛下の元を去り、チャーリー殿に忠誠を誓いお側に付かせて頂き、力になりたいと、正確な情報をこの国と隣国の情報を掴みチャーリー殿に渡してきました」
「そうだったのか」
「はい、私はこれからもチャーリー殿のお側で仕えたいと思います」
「当たり前だ。フルドはもうミリー商会の一員だ。これからも私の側で仕えて欲しい」
「はい、ありがとうございます」
「それで、フルドよ」
「はい、陛下」
「チャーリーの話だと、エステルの腹の子の父の情報を教えてくれぬか」
「はい、エステル様のお腹の子の父親は孤児院育ちの平民です。今は孤児院の近くの長屋に友人数人と暮らしています。職には付いておらず、見目が良いのを利用して平民でも裕福な家庭の令嬢を誑し、金銭を貰っている様です」
「隣国の大公の息子と嘘を言っていると聞いたが」
「この国の貴族では公爵家より上だと王族しかおりません。ですがこの国の王族のフリをすると自身の命が危ない。隣国から来た商人と酒場で知り合い、意気投合して聞いたそうです。隣国の大公閣下の娘に頼まれこの国へ来たと。そして大公閣下とは王弟の事だと知った様です。それらを友人に話しているのを聞きました。隣国の王弟なら息子のフリをしても咎められる事はないと」
「何と浅はかな」
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