83 / 187
82
しおりを挟む
書斎の部屋の外、グレンに抱き締められ、部屋の中の会話を聞く。
お祖父様の怒鳴り声、お父様の怒鳴り声、お母様の悲鳴に近い声。
震える私をグレンがギュッと抱き締める。
グレンの温もりが私の心を少し軽くする。
「お前は自分の娘に何をした」
お祖父様の怒鳴り声…。
「エミリーヌは娘ではありません!」
お父様の怒鳴り声…。
(私はお父様の娘ではないの?)
「エミリーはお前の娘だ。自分の子供の頬を叩いたのか!」
(うっ)
「仕方ないではありませんか。あいつの顔を見ているとムシャクシャして胸くそ悪いんですから」
(何で?私が何をしたの? お父様が私をそう思う程私は何をしたの?)
「何だと!お前と言う奴は!」
「それに俺の子供は娘はサラフィスだけです」
(お父様にとってやっぱり大事なのはサラだけなのね。私の事は子供とも娘とも思ってないのね)
「何を言うか。エミリーもお前の娘だ」
(お祖父様、もう良いの。もう…良いの……)
「では父上、俺の娘だと何故思うんです?婚姻してから出来た子供はサラフィスだけです。あの子は俺の子供か分からないじゃないですか」
(え?私、お父様の子供じゃないの?なら私は誰の子なの?)
「エミリーヌもあなたの子です。あなたが大丈夫と言ったから」
(お母様? やっぱり私はお父様の子供だったの?)
「俺と身体を繋げた後に他の男と繋げていたかもしれないだろうが」
(え?)
「私はそんなふしだらではありません。あなたが大丈夫と言うから、お願いと言うから。 私は婚姻するまで嫌と言いました。あなたが無理矢理繋げたんではないですか。エミリーヌはあなたの子です」
(お父様が無理矢理身体を繋げて出来た子だからお母様は私が嫌いなの?)
「それでも俺には分からないではないか」
「あなたと同じ髪の色で瞳の色なのですよ。あなたの子です」
(確かに私、お父様と同じピンクがかったブロンドの髪にブルーの瞳…)
「俺の子供だとしても、それでも婚姻前に出来た忌み子だ」
(忌み子?確か忌み子って、望んでない子って事? 婚姻する前に宿った子だから穢れてるって事?だからお父様は私を子供と思えなかったの?そうなの?)
「なら何故婚姻前に身体を繋げようとしたんです。繋げれば子が出来るくらい知っていたでしょ」
(そうよ。婚姻する前に宿した子を不浄って思うのなら身体を繋げなければ良かったのよ。何故身体を繋げたのよ)
「それは……」
(子が出来ると知っていたけど、自分は関係ないとでも思ったの? 婚約中にお父様がお母様と身体を繋げなければ、繋げなければ私は出来なかったのよ…)
「此奴がエミリーを娘と認めなかったのは分かった。お前は何故エミリーをサラと同じ様に可愛がらなかった」
「それは……エミリーヌを産んでようやく体調が戻った時にまた子が出来て。悪阻も酷くて自分でエミリーヌを見れませんでした。子がお腹の中にいるので抱く事もお乳をあげる事も出来ず、サラが産まれたら赤子のサラを育てました。 サラには自分でお乳をあげ、おしめを変え、抱きあやし、旦那様もサラを可愛い可愛いと」
(私はお母様に育てられなかったの? 子を宿したから? サラはお乳をあげて抱いたのに? 私は産み落としただけ?)
「お前は俺のせいだと言うのか!」
「違います。私もサラが可愛いかった。ようやく赤子を自分の手で育てれて嬉しかったのです。自分のお乳をあげ育て上げたサラをサラだけが自分の子に思えて愛情をかけました」
(結局同じ母から産まれても産み落としただけの子と自分でお乳をあげ抱きあやした子とは違うのね。お母様に取ってもサラだけが自分の子なのね)
「サラが産まれた時、エミリーもまだ赤子だった。自分が産んだ子だろ。 お乳をあげたから、おしめを変えたからでエミリーを愛せなかったならエミリーが少し大きくなってから子を作れば良かった。エミリーが腹に出来た時に分かっていたはずだ。子が出来る行為をすれば子が出来ると。何故お前等は学習せん」
(お祖父様もう良いわ。どうして愛されなかったのか、どうして可愛いがられなかったのか分かったから。お祖父様、もう良いの……)
「ですがエミリーヌはお義母様が面倒みていました。だから私はサラを育てたのです」
「ヘレンはお前がまた懐妊して体調が悪いからお前の代わりに赤子のエミリーの面倒を見た。赤子は一人では育たない。誰かが手を掛け面倒見なくてはいけないからだ。可愛い孫だ。それにエミリーは侯爵家の大事な跡取りだ。お前の代わりに出産するまでの間エミリーを育てた。サラが産まれお前がエミリーも面倒を見ると思ったがお前はサラしか育てなかった。だからヘレンはお前の代わりにエミリーを育てた。お前はエミリーを捨てたんだ」
(お祖母様が私を育ててくれたの?赤子の私をお祖母様が? 泣いたら抱きあやし、おしめを変えたり? ありがとうお祖母様。ありがとう)
「お義父様それは違います。私はエミリーヌを捨ててなどいません。私だってエミリーヌを育てたかった。ですがサラの方がエミリーヌより手が掛かります。エミリーヌにはお義母様もメイドも居た。だから私は仕方なく」
「お前は自分が被害者か?ヘレンやメイドがお前からエミリーを奪ったのか? お前が育てようとしなかったからだ。お前がサラばかり可愛いがりエミリーを可愛いがらなかったからだ。 それを捨てたって言うんだ。 被害者はエミリーだ。お前ではない。 お前はエミリーが幼児になっても結局可愛いがらなかった。サラばかり可愛いがり、サラばかり物を買った。違うか」
「確かにサラばかり可愛いがりました。赤子の時から自分で育てた子です。可愛いに決まってます。ですが、エミリーヌは私に懐く事もなく、私が育てた子ではありません。愛情がどこに湧くと…」
(自分が育てた子だからサラには愛情が湧いて、自分が育てなかった子だから私には愛情が湧かなかった……。ふっ、そりゃそうよね。接した分だけ情が湧くのが人だわ。接してないんだもの。情なんて湧かない。他人と同じ。お腹を痛めて産んだ子なのに他人と同じ……残酷ね…………)
グレンが突然私を抱きかかえ歩き出した。
「ぐ、グレン?」
「もうお前は聞くな。 お前には悪いがあんなクソみたいな親、居ない方がマシだ。 愛情は俺がこれからも注ぐ。俺はお前の兄貴だ。お前には元々親は居ない。俺と二人だけの家族だ。これまでも二人で寄り添って力を合わせてきただろ?」
「うん。グレンが居たから、側に居てくれたから頑張れた」
「エミー、お前の家族は俺だけでは不満か?」
「不満じゃない。グレンだけで良い。これからもグレンだけで良い」
書斎から離れる時、お祖父様の怒鳴る大きな声が聞こえた。
「もう良い!黙れ! エミリーヌはお前等の子ではない。儂とヘレンの子だ。儂とヘレンの子はエミリーヌただ一人」
「グレン聞こえた?私はお祖父様とお祖母様の子なんだって。私もお祖父様とお祖母様の子が良い」
「なら俺とエミーには爺さんと婆さんが居る家族だ」
「うん。お祖父様とお祖母様、グレンと私。大事な家族…」
「だからエミーが傷付く必要はない。俺も爺さんも婆さんもエミーを愛してる」
「うん…。私も皆を愛してる」
抱きかかえられてる状態でグレンは私の額に口付けた。
「エミー、俺の可愛い妹。愛してる」
「うん。私もグレンの事愛してる。これからも側に居てね。私のお兄様」
「当たり前だ。妹を護るのは兄貴の役目だ。それは誰にも譲る気はない」
「うん」
私はグレンにギュッと抱きついた。
いつも私を助け護ってくれる。心を軽くしてくれたり、気持ちを気付かせてくれたり、私を私の心を護ってくれる。
「ありがとう」
私はグレンの耳元で伝えた。
お祖父様の怒鳴り声、お父様の怒鳴り声、お母様の悲鳴に近い声。
震える私をグレンがギュッと抱き締める。
グレンの温もりが私の心を少し軽くする。
「お前は自分の娘に何をした」
お祖父様の怒鳴り声…。
「エミリーヌは娘ではありません!」
お父様の怒鳴り声…。
(私はお父様の娘ではないの?)
「エミリーはお前の娘だ。自分の子供の頬を叩いたのか!」
(うっ)
「仕方ないではありませんか。あいつの顔を見ているとムシャクシャして胸くそ悪いんですから」
(何で?私が何をしたの? お父様が私をそう思う程私は何をしたの?)
「何だと!お前と言う奴は!」
「それに俺の子供は娘はサラフィスだけです」
(お父様にとってやっぱり大事なのはサラだけなのね。私の事は子供とも娘とも思ってないのね)
「何を言うか。エミリーもお前の娘だ」
(お祖父様、もう良いの。もう…良いの……)
「では父上、俺の娘だと何故思うんです?婚姻してから出来た子供はサラフィスだけです。あの子は俺の子供か分からないじゃないですか」
(え?私、お父様の子供じゃないの?なら私は誰の子なの?)
「エミリーヌもあなたの子です。あなたが大丈夫と言ったから」
(お母様? やっぱり私はお父様の子供だったの?)
「俺と身体を繋げた後に他の男と繋げていたかもしれないだろうが」
(え?)
「私はそんなふしだらではありません。あなたが大丈夫と言うから、お願いと言うから。 私は婚姻するまで嫌と言いました。あなたが無理矢理繋げたんではないですか。エミリーヌはあなたの子です」
(お父様が無理矢理身体を繋げて出来た子だからお母様は私が嫌いなの?)
「それでも俺には分からないではないか」
「あなたと同じ髪の色で瞳の色なのですよ。あなたの子です」
(確かに私、お父様と同じピンクがかったブロンドの髪にブルーの瞳…)
「俺の子供だとしても、それでも婚姻前に出来た忌み子だ」
(忌み子?確か忌み子って、望んでない子って事? 婚姻する前に宿った子だから穢れてるって事?だからお父様は私を子供と思えなかったの?そうなの?)
「なら何故婚姻前に身体を繋げようとしたんです。繋げれば子が出来るくらい知っていたでしょ」
(そうよ。婚姻する前に宿した子を不浄って思うのなら身体を繋げなければ良かったのよ。何故身体を繋げたのよ)
「それは……」
(子が出来ると知っていたけど、自分は関係ないとでも思ったの? 婚約中にお父様がお母様と身体を繋げなければ、繋げなければ私は出来なかったのよ…)
「此奴がエミリーを娘と認めなかったのは分かった。お前は何故エミリーをサラと同じ様に可愛がらなかった」
「それは……エミリーヌを産んでようやく体調が戻った時にまた子が出来て。悪阻も酷くて自分でエミリーヌを見れませんでした。子がお腹の中にいるので抱く事もお乳をあげる事も出来ず、サラが産まれたら赤子のサラを育てました。 サラには自分でお乳をあげ、おしめを変え、抱きあやし、旦那様もサラを可愛い可愛いと」
(私はお母様に育てられなかったの? 子を宿したから? サラはお乳をあげて抱いたのに? 私は産み落としただけ?)
「お前は俺のせいだと言うのか!」
「違います。私もサラが可愛いかった。ようやく赤子を自分の手で育てれて嬉しかったのです。自分のお乳をあげ育て上げたサラをサラだけが自分の子に思えて愛情をかけました」
(結局同じ母から産まれても産み落としただけの子と自分でお乳をあげ抱きあやした子とは違うのね。お母様に取ってもサラだけが自分の子なのね)
「サラが産まれた時、エミリーもまだ赤子だった。自分が産んだ子だろ。 お乳をあげたから、おしめを変えたからでエミリーを愛せなかったならエミリーが少し大きくなってから子を作れば良かった。エミリーが腹に出来た時に分かっていたはずだ。子が出来る行為をすれば子が出来ると。何故お前等は学習せん」
(お祖父様もう良いわ。どうして愛されなかったのか、どうして可愛いがられなかったのか分かったから。お祖父様、もう良いの……)
「ですがエミリーヌはお義母様が面倒みていました。だから私はサラを育てたのです」
「ヘレンはお前がまた懐妊して体調が悪いからお前の代わりに赤子のエミリーの面倒を見た。赤子は一人では育たない。誰かが手を掛け面倒見なくてはいけないからだ。可愛い孫だ。それにエミリーは侯爵家の大事な跡取りだ。お前の代わりに出産するまでの間エミリーを育てた。サラが産まれお前がエミリーも面倒を見ると思ったがお前はサラしか育てなかった。だからヘレンはお前の代わりにエミリーを育てた。お前はエミリーを捨てたんだ」
(お祖母様が私を育ててくれたの?赤子の私をお祖母様が? 泣いたら抱きあやし、おしめを変えたり? ありがとうお祖母様。ありがとう)
「お義父様それは違います。私はエミリーヌを捨ててなどいません。私だってエミリーヌを育てたかった。ですがサラの方がエミリーヌより手が掛かります。エミリーヌにはお義母様もメイドも居た。だから私は仕方なく」
「お前は自分が被害者か?ヘレンやメイドがお前からエミリーを奪ったのか? お前が育てようとしなかったからだ。お前がサラばかり可愛いがりエミリーを可愛いがらなかったからだ。 それを捨てたって言うんだ。 被害者はエミリーだ。お前ではない。 お前はエミリーが幼児になっても結局可愛いがらなかった。サラばかり可愛いがり、サラばかり物を買った。違うか」
「確かにサラばかり可愛いがりました。赤子の時から自分で育てた子です。可愛いに決まってます。ですが、エミリーヌは私に懐く事もなく、私が育てた子ではありません。愛情がどこに湧くと…」
(自分が育てた子だからサラには愛情が湧いて、自分が育てなかった子だから私には愛情が湧かなかった……。ふっ、そりゃそうよね。接した分だけ情が湧くのが人だわ。接してないんだもの。情なんて湧かない。他人と同じ。お腹を痛めて産んだ子なのに他人と同じ……残酷ね…………)
グレンが突然私を抱きかかえ歩き出した。
「ぐ、グレン?」
「もうお前は聞くな。 お前には悪いがあんなクソみたいな親、居ない方がマシだ。 愛情は俺がこれからも注ぐ。俺はお前の兄貴だ。お前には元々親は居ない。俺と二人だけの家族だ。これまでも二人で寄り添って力を合わせてきただろ?」
「うん。グレンが居たから、側に居てくれたから頑張れた」
「エミー、お前の家族は俺だけでは不満か?」
「不満じゃない。グレンだけで良い。これからもグレンだけで良い」
書斎から離れる時、お祖父様の怒鳴る大きな声が聞こえた。
「もう良い!黙れ! エミリーヌはお前等の子ではない。儂とヘレンの子だ。儂とヘレンの子はエミリーヌただ一人」
「グレン聞こえた?私はお祖父様とお祖母様の子なんだって。私もお祖父様とお祖母様の子が良い」
「なら俺とエミーには爺さんと婆さんが居る家族だ」
「うん。お祖父様とお祖母様、グレンと私。大事な家族…」
「だからエミーが傷付く必要はない。俺も爺さんも婆さんもエミーを愛してる」
「うん…。私も皆を愛してる」
抱きかかえられてる状態でグレンは私の額に口付けた。
「エミー、俺の可愛い妹。愛してる」
「うん。私もグレンの事愛してる。これからも側に居てね。私のお兄様」
「当たり前だ。妹を護るのは兄貴の役目だ。それは誰にも譲る気はない」
「うん」
私はグレンにギュッと抱きついた。
いつも私を助け護ってくれる。心を軽くしてくれたり、気持ちを気付かせてくれたり、私を私の心を護ってくれる。
「ありがとう」
私はグレンの耳元で伝えた。
155
お気に入りに追加
2,372
あなたにおすすめの小説
理想の女性を見つけた時には、運命の人を愛人にして白い結婚を宣言していました
ぺきぺき
恋愛
王家の次男として生まれたヨーゼフには幼い頃から決められていた婚約者がいた。兄の補佐として育てられ、兄の息子が立太子した後には臣籍降下し大公になるよていだった。
このヨーゼフ、優秀な頭脳を持ち、立派な大公となることが期待されていたが、幼い頃に見た絵本のお姫様を理想の女性として探し続けているという残念なところがあった。
そしてついに貴族学園で絵本のお姫様とそっくりな令嬢に出会う。
ーーーー
若気の至りでやらかしたことに苦しめられる主人公が最後になんとか幸せになる話。
作者別作品『二人のエリーと遅れてあらわれるヒーローたち』のスピンオフになっていますが、単体でも読めます。
完結まで執筆済み。毎日四話更新で4/24に完結予定。
第一章 無計画な婚約破棄
第二章 無計画な白い結婚
第三章 無計画な告白
第四章 無計画なプロポーズ
第五章 無計画な真実の愛
エピローグ
【完結】「君を愛することはない」と言われた公爵令嬢は思い出の夜を繰り返す
おのまとぺ
恋愛
「君を愛することはない!」
鳴り響く鐘の音の中で、三年の婚約期間の末に結ばれるはずだったマルクス様は高らかに宣言しました。隣には彼の義理の妹シシーがピッタリとくっついています。私は笑顔で「承知いたしました」と答え、ガラスの靴を脱ぎ捨てて、一目散に式場の扉へと走り出しました。
え?悲しくないのかですって?
そんなこと思うわけないじゃないですか。だって、私はこの三年間、一度たりとも彼を愛したことなどなかったのですから。私が本当に愛していたのはーーー
◇よくある婚約破棄
◇元サヤはないです
◇タグは増えたりします
◇薬物などの危険物が少し登場します
【完結】もう誰にも恋なんてしないと誓った
Mimi
恋愛
声を出すこともなく、ふたりを見つめていた。
わたしにとって、恋人と親友だったふたりだ。
今日まで身近だったふたりは。
今日から一番遠いふたりになった。
*****
伯爵家の後継者シンシアは、友人アイリスから交際相手としてお薦めだと、幼馴染みの侯爵令息キャメロンを紹介された。
徐々に親しくなっていくシンシアとキャメロンに婚約の話がまとまり掛ける。
シンシアの誕生日の婚約披露パーティーが近付いた夏休み前のある日、シンシアは急ぐキャメロンを見掛けて彼の後を追い、そして見てしまった。
お互いにただの幼馴染みだと口にしていた恋人と親友の口づけを……
* 無自覚の上から目線
* 幼馴染みという特別感
* 失くしてからの後悔
幼馴染みカップルの当て馬にされてしまった伯爵令嬢、してしまった親友視点のお話です。
中盤は略奪した親友側の視点が続きますが、当て馬令嬢がヒロインです。
本編完結後に、力量不足故の幕間を書き加えており、最終話と重複しています。
ご了承下さいませ。
他サイトにも公開中です
愛のない貴方からの婚約破棄は受け入れますが、その不貞の代償は大きいですよ?
日々埋没。
恋愛
公爵令嬢アズールサは隣国の男爵令嬢による嘘のイジメ被害告発のせいで、婚約者の王太子から婚約破棄を告げられる。
「どうぞご自由に。私なら傲慢な殿下にも王太子妃の地位にも未練はございませんので」
しかし愛のない政略結婚でこれまで冷遇されてきたアズールサは二つ返事で了承し、晴れて邪魔な婚約者を男爵令嬢に押し付けることに成功する。
「――ああそうそう、殿下が入れ込んでいるそちらの彼女って実は〇〇ですよ? まあ独り言ですが」
嘘つき男爵令嬢に騙された王太子は取り返しのつかない最期を迎えることになり……。
※この作品は過去に公開したことのある作品に修正を加えたものです。
またこの作品とは別に、他サイトでも本作を元にしたリメイク作を別のペンネー厶で公開していますがそのことをあらかじめご了承ください。
幼馴染の親友のために婚約破棄になりました。裏切り者同士お幸せに
hikari
恋愛
侯爵令嬢アントニーナは王太子ジョルジョ7世に婚約破棄される。王太子の新しい婚約相手はなんと幼馴染の親友だった公爵令嬢のマルタだった。
二人は幼い時から王立学校で仲良しだった。アントニーナがいじめられていた時は身を張って守ってくれた。しかし、そんな友情にある日亀裂が入る。
さよなら、皆さん。今宵、私はここを出ていきます
結城芙由奈
恋愛
【復讐の為、今夜私は偽の家族と婚約者に別れを告げる―】
私は伯爵令嬢フィーネ・アドラー。優しい両親と18歳になったら結婚する予定の婚約者がいた。しかし、幸せな生活は両親の突然の死により、もろくも崩れ去る。私の後見人になると言って城に上がり込んできた叔父夫婦とその娘。私は彼らによって全てを奪われてしまった。愛する婚約者までも。
もうこれ以上は限界だった。復讐する為、私は今夜皆に別れを告げる決意をした―。
※マークは残酷シーン有り
※(他サイトでも投稿中)
田舎者とバカにされたけど、都会に染まった婚約者様は破滅しました
さこの
恋愛
田舎の子爵家の令嬢セイラと男爵家のレオは幼馴染。両家とも仲が良く、領地が隣り合わせで小さい頃から結婚の約束をしていた。
時が経ちセイラより一つ上のレオが王立学園に入学することになった。
手紙のやり取りが少なくなってきて不安になるセイラ。
ようやく学園に入学することになるのだが、そこには変わり果てたレオの姿が……
「田舎の色気のない女より、都会の洗練された女はいい」と友人に吹聴していた
ホットランキング入りありがとうございます
2021/06/17
真実の愛を見つけた婚約者(殿下)を尊敬申し上げます、婚約破棄致しましょう
さこの
恋愛
「真実の愛を見つけた」
殿下にそう告げられる
「応援いたします」
だって真実の愛ですのよ?
見つける方が奇跡です!
婚約破棄の書類ご用意いたします。
わたくしはお先にサインをしました、殿下こちらにフルネームでお書き下さいね。
さぁ早く!わたくしは真実の愛の前では霞んでしまうような存在…身を引きます!
なぜ婚約破棄後の元婚約者殿が、こんなに美しく写るのか…
私の真実の愛とは誠の愛であったのか…
気の迷いであったのでは…
葛藤するが、すでに時遅し…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる