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まだ大騒ぎしてる人達は無視して、私は書類とにらめっこ。
コンコン
「誰?」
「俺」
「入って」
扉から家の騎士隊の副隊長、ジムの息子のグレンが入ってきた。
「グレンどうしたの?」
「エミーはどうするつもりなんだ?」
「サラ?他っておけば?あの子ももう成人したのよ?もう個人の問題だわ」
「でも見つけ出すまであの人達は諦めないだろ?」
「そうね。それも面倒ね」
「あいつ等使うか?」
「そうね。情報は欲しいわ。サラに手を貸すつもりはないけど、居場所だけは知っておきたいわね」
「なら話してくるよ。今から街まで捜索する事になったから」
「そう。ご苦労さま。頑張ってね~」
私は手をヒラヒラさせてグレンを見送った。
あいつ等とはグレンが見つけてきた街で生活してる人達で、商売の傍ら情報を仕入れて貰ってる、私の密偵。見返りに支援をしてるし、密偵中の生活の補償もしてるわ。
「街まで捜索してるって事は少しは静かになるわね」
私は邸の中が静かになってからサラの部屋へ行った。 メイもついて来て、
「ドレスも宝石もあらかた残ってるわね」
「はい」
「でも気にならない?家出にしてもお金が必要になるわよね?なら宝石を持っていかない?」
「宝石を売って見つかると思ったとかでは?」
「それもそうね。でもあの子現金なんて持ってたのかしら?」
「数日暮らせるぐらいは持っていたかと。後、ワンピースが数枚無くなっていますね」
「本当に?」
「はい」
「そう。ねぇ、メイは知らない?あの子が珍しい髪飾り持ってたの」
「露店などで売ってそうなのですか?」
「そう。あんなのあの人達がサラに買い与える訳がないし、高級そうには見えなかったし。それに飾りの石はガラス玉だったわ」
「自分で買われたのでしょうか?」
「自分で買ったから大事にしてたのか、誰かに貰ったのか…」
「誰でしょう」
「とりあえず、グレンの情報待ちになるわね」
私とメイはサラの部屋を出て、執務室で仕事をする事にした。自室では簡単な作業は出来ても、資料を見たり調べ物をする書類は出来ないし。領地からの報告も見ないとね。
ジムに資料を貰いながら書類を書いていく。
「あの人達はどうしてるの?」
「旦那様と奥様なら部屋におります」
「そう。街まで捜索して居なかったらどうするつもりかしらね」
「さあ、私には分かりかねます」
「あの人達なら国中探して回りそうね」
「そうかもしれませんね。ですが名だけといえど当主なのですから邸を留守にする事は出来ません」
「そうね。あの人達も一応貴族学園を卒業したのだから知ってるわよね」
「おそらくは」
「お祖父様も子供には甘いのね。孫の私には厳しいのに」
「大旦那様は旦那様に見切りを付けておいでですから」
「お父様しか子供が居ないのがいけないのよ」
「それは仕方ありません」
「例え自分の子供でもお祖母様が取られるのが嫌だったのよね?」
「そうですね」
「お祖父様のお祖母様大好きにも困ったものだわ。お父様に当主を譲ったのもお祖母様と早く二人きりになりたいからでしょ?それで私に矛先が向いたのだって、自分が当主の代わりに仕事をしてお祖母様との時間が無くなるのを嫌がった為よ!」
「お嬢様が何でも出来たのが功を奏しましたな」
「でも10歳の子にやらせる事かしら」
「それでもお嬢様は出来てしまわれた。旦那様にも同じ様に指導したのですがね」
「そうなの?あの厳しい指導を受けたの?あのお父様が?」
「厳しくして伸びる方ではありませんから丁寧に指導しましたよ。ですがお手上げでしたが」
「え~。私も優しく指導して欲しかったわ」
「お嬢様は厳しく指導した方が伸びる方です。負けん気の強いお嬢様だから出来た指導です」
「確かに。明日には間違えない!ジムに認めさせる!って思ってたわ」
「はい。相手に合った指導方法をしなければ伸びる事はありません」
「確かにね」
お互い話しながらも手を休める事なく、書類作業を終わらせていく。
コンコン
「誰?」
「俺」
「入って」
扉から家の騎士隊の副隊長、ジムの息子のグレンが入ってきた。
「グレンどうしたの?」
「エミーはどうするつもりなんだ?」
「サラ?他っておけば?あの子ももう成人したのよ?もう個人の問題だわ」
「でも見つけ出すまであの人達は諦めないだろ?」
「そうね。それも面倒ね」
「あいつ等使うか?」
「そうね。情報は欲しいわ。サラに手を貸すつもりはないけど、居場所だけは知っておきたいわね」
「なら話してくるよ。今から街まで捜索する事になったから」
「そう。ご苦労さま。頑張ってね~」
私は手をヒラヒラさせてグレンを見送った。
あいつ等とはグレンが見つけてきた街で生活してる人達で、商売の傍ら情報を仕入れて貰ってる、私の密偵。見返りに支援をしてるし、密偵中の生活の補償もしてるわ。
「街まで捜索してるって事は少しは静かになるわね」
私は邸の中が静かになってからサラの部屋へ行った。 メイもついて来て、
「ドレスも宝石もあらかた残ってるわね」
「はい」
「でも気にならない?家出にしてもお金が必要になるわよね?なら宝石を持っていかない?」
「宝石を売って見つかると思ったとかでは?」
「それもそうね。でもあの子現金なんて持ってたのかしら?」
「数日暮らせるぐらいは持っていたかと。後、ワンピースが数枚無くなっていますね」
「本当に?」
「はい」
「そう。ねぇ、メイは知らない?あの子が珍しい髪飾り持ってたの」
「露店などで売ってそうなのですか?」
「そう。あんなのあの人達がサラに買い与える訳がないし、高級そうには見えなかったし。それに飾りの石はガラス玉だったわ」
「自分で買われたのでしょうか?」
「自分で買ったから大事にしてたのか、誰かに貰ったのか…」
「誰でしょう」
「とりあえず、グレンの情報待ちになるわね」
私とメイはサラの部屋を出て、執務室で仕事をする事にした。自室では簡単な作業は出来ても、資料を見たり調べ物をする書類は出来ないし。領地からの報告も見ないとね。
ジムに資料を貰いながら書類を書いていく。
「あの人達はどうしてるの?」
「旦那様と奥様なら部屋におります」
「そう。街まで捜索して居なかったらどうするつもりかしらね」
「さあ、私には分かりかねます」
「あの人達なら国中探して回りそうね」
「そうかもしれませんね。ですが名だけといえど当主なのですから邸を留守にする事は出来ません」
「そうね。あの人達も一応貴族学園を卒業したのだから知ってるわよね」
「おそらくは」
「お祖父様も子供には甘いのね。孫の私には厳しいのに」
「大旦那様は旦那様に見切りを付けておいでですから」
「お父様しか子供が居ないのがいけないのよ」
「それは仕方ありません」
「例え自分の子供でもお祖母様が取られるのが嫌だったのよね?」
「そうですね」
「お祖父様のお祖母様大好きにも困ったものだわ。お父様に当主を譲ったのもお祖母様と早く二人きりになりたいからでしょ?それで私に矛先が向いたのだって、自分が当主の代わりに仕事をしてお祖母様との時間が無くなるのを嫌がった為よ!」
「お嬢様が何でも出来たのが功を奏しましたな」
「でも10歳の子にやらせる事かしら」
「それでもお嬢様は出来てしまわれた。旦那様にも同じ様に指導したのですがね」
「そうなの?あの厳しい指導を受けたの?あのお父様が?」
「厳しくして伸びる方ではありませんから丁寧に指導しましたよ。ですがお手上げでしたが」
「え~。私も優しく指導して欲しかったわ」
「お嬢様は厳しく指導した方が伸びる方です。負けん気の強いお嬢様だから出来た指導です」
「確かに。明日には間違えない!ジムに認めさせる!って思ってたわ」
「はい。相手に合った指導方法をしなければ伸びる事はありません」
「確かにね」
お互い話しながらも手を休める事なく、書類作業を終わらせていく。
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