不良高校に転校したら溺愛されて思ってたのと違う

7.寮部屋

あらかた説明が終わり寮の場所を柊先生から教えてもらい大変立派な寮を通り自分の部屋の前に立っている。


「は、入って良いのかな…2人部屋らしいけど」


部屋の前でうろうろしていると廊下の角の方から数名の不良達の声が聞こえる。
幸いあちらはこちらに気づいていないが気づかれたら漫画で見た様にボコボコにされてしまうのであろうか…
余計オロオロしてしまいどうしようと焦っていると


「ちょっっ何してんの？入って」


「え？っわ！」


ドアを開けたのは先程まで一緒にいたみのる君である


「今日なんか荷物来てるなって思ってたけどまさか君だとは思わなかったよ」


「僕もびっくりだよ。さっきぶりだねみのる君」



「はぁほっとけないなぁ、取り敢えず座って？」


みのる君の部屋はとても広くリビング的なところには綺麗なキッチンや大きなソファーがあり左右に1人部屋がある様だ



「さっきの集団に見つかってたら確実にやばかったよ？」


「なんで？」


「もう聞いてると思うけどここは不良とか権力者が通うエリート高なんだけどさっきの奴らは生徒会の反逆者達なんだよ。この時間はここら辺うろうろしてるから極力部屋から出ない事をお勧めするよ」


「反逆者…」


なんかかっこいいけどきっとめちゃくちゃ怖い人達って事だろうな


「まぁ生徒会は勿論のこと風紀のトップ二人とか反逆者とか色々派閥があるんだよ。僕は風紀派閥だけど全然下っ端だから何の影響力もないけどさ、七瀬君も多分どっかの派閥に入ることになると思うよ」


「入らなきゃダメなの？」


「大体転校生とかは転校初日から色々ちょっかいかけられると思うし、それで大体一週間とかで喧嘩の標的とかにされて辞めちゃったり転校生は特に各派閥から目をつけられるからここ一週間は気が抜けないね。
この学園に生き残ってる奴は派閥に入ってれば守られるし戦えるから大体の生徒が入ってるよ」


「なるほど…相談があるんだけど」


「え？なに急に真剣な顔して」


「僕喧嘩出来ないんだけど」


「はい？さっき会った時めっちゃやる気だったじゃん。何しにここ来たの？」


みのる君は心底訳のわからない顔をした



「いや強い男になる為に…って思ったけど良く考えたら僕は見てる方が好きだから壁になりたいな」


ふむふむここに来て僕は分かったことがある。普通に怖すぎるし危ないから喧嘩は良くないよね！でも漫画とか見る分には好きだから映画感覚でたまに見してほしいなぁ


「壁…っくく、ちょっ辞めてまじで。笑わせに来てるの？」


みのる君はくすくす笑って僕を見ている
至って真剣なのだが…


「僕は壁になって不良学校映画的なのを間近で見るぞ！」


えっへん！


「いやいや、謎のドヤ顔辞めてよ。てか七瀬君なら喧嘩する前に相手側が色々やられて勝てると思うよ」


?


「そうかなぁ僕そんな覇気出てる？」


「覇気では無いけど、まぁ動物的癒しオーラは出てるよ」


「僕は猫さんに好かれる覇気を持ってるからね！まぁ任せてよ」


寮部屋僕で良かったなマジで、他の奴らだったら今頃この子食べられてるよ。
七瀬君は学園に今までにはいないタイプで顔もめっちゃ可愛い女の子顔でこの天然物。
食ってくださいと言っている様なものだ
幸い僕はノーマルだし、めっちゃモブなので七瀬君は可愛い動物や弟の様にしか見えないがここの学園の9割はゲイだからな…
ふ、不安だ…