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第二章
第二章第28話 傷心の剣姫
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「さ、もう良いわねン。あとはそのじゃじゃ馬ちゃんをどうにかなさい」
トーニャちゃんはそう言い残すとセリアさんと一緒に受付のほうへと戻っていく。
訓練場には突っ伏して泣き続けるエレナと俺、そしてフラウの三人だけが残された。
『ほらっ、ディーノっ! 慰めてあげようよっ』
「え? あ、いや、俺は……」
『いいから早くっ!』
「わ、わかったよ」
いつになく押しの強いフラウに言われて俺はエレナに近づいた。だが、俺は一体なんて声を掛けてればいいんだろうか?
「な、なあ。エレナ?」
「うっ。ぐすっ」
俺の声なんて聞こえていないのか、ピクリとも動かずに泣き続けている。
「おい、エレナ!」
ちょっと強めに声を掛けてみるとピクリと動いたが、それだけだ。そのまま泣き続けている。
「なあ、エレナ。ここにいたら冷えるから……」
「……ぐすっ。ほっといてよ。どうせ、あのオカマのほうが……ううっ」
「いや、誤解だから」
「うるさい! うるさい! うるさい! うえぇぇぇぇぇぇぇ」
突然火が点いたかのように怒ったかと思うとまた泣きだした。
め、面倒くせぇ。
普段から俺に暴力を振るってきてたやつが勝手に勘違いして勝手に戦って勝手に負けたくせに、なんでそれを俺がお世話しなきゃいけないんだ?
『ねぇ! ディーノはエレナが可哀想だと思わないの?』
「え? エレナが可哀想?」
いや、まあ多少は思うが……。
かなりの部分、自業自得なのでは?
「うるさいっ! あたしに同情するな! どっか行け! うえぇぇぇぇぇぇぇ」
可哀想という単語に反応したのか再び烈火のごとく怒り、そしてまた泣きだした。
ええと、俺は一体どうすればいいんだ? こんな泣いているエレナをどうにかする方法なんて皆目検討がつかない。
『あー、もう。仕方ないなぁ。あたしに任せてっ!』
「(え? どうやるんだよ?)」
『召喚してっ! それから話しが聞こえないくらい遠くに離れててっ!』
「(召喚? いくら MP が少し増えたとはいえ、長時間は無理だぞ?)」
『うんっ! でも、このままじゃ可哀想だもんっ!』
「(わかったよ。じゃあ、任せるぞ)」
俺はフラウを召喚すると言われたとおり、二人の会話が聞こえないくらいの場所へそそくさと移動したのだった。
◆◇◆
ディーノに召喚されたフラウはエレナの顔の前の地面に着地すると、床に突っ伏してぐずぐずと泣き続けるエレナのおでこを右手の人差し指でツンツンとつついた。
「こんにちはっ!」
「ぐすっ。え?」
聞きなれない声を不審に思ったのかエレナは顔を上げ、目の前にいる可愛らしい妖精の姿に目を見開く。
それから慌てた様子で涙を拭うともう一度目の前の妖精に目を向け、そして怪訝そうな顔で凝視する。
「こんにちは! あたしはフラウ。妖精だよっ!」
「……幻覚? が見えるだけじゃなくて喋るだなんて。あたし、もうダメなのかしら」
「幻覚じゃないよっ! ねぇっ! エレナだよねっ?」
「……そうよ」
エレナはぼそりとそう答えた。状況をいぶかしんでいるからなのか、エレナはいつの間にか泣き止んでいる。
「あのねっ! あのねっ! ディーノのこと、心配してくれてありがとうっ! それからねっ! ディーノのために、一生懸命に戦ってくれて、ありがとうっ!」
「……なんで……なんで妖精のあんたがそんなこと言うのよっ!」
そうきつい口調で言ったエレナだったがその瞳は再び涙で潤んでいる。
「だって、あたしはディーノのギフトで生まれた妖精なんだよっ。それでねっ。ディーノはエレナとの思い出を教えてくれたんだよっ! ずっと、ずうっと、ディーノをいじめっ子から守ってくれてたんでしょっ? だから、ありがとうって!」
「……なんで……よ。なんであたしじゃダメなのよ! なんであんなオカマなんかにっ!」
エレナは思いの丈を何とか絞り出す。そんなエレナにフラウはニッコリと微笑んだ。
「大丈夫だよっ! ディーノはエレナのこと、嫌いじゃないよっ!」
「でも! あのオカマがっ!」
「あのね。エレナが、ディーノのこと叩かなければ大丈夫。それにねっ! ごめんって謝ればっ! きっと振り向いて貰えるよっ!」
「……本当に?」
「うんっ! きっとだよっ!」
不安そうに聞き返したエレナにフラウは優しい笑みを浮かべてそう答えた。そんなフラウの笑顔をエレナは無言でじっと見つめている。
やがてエレナは意を決したように口を開く。
「わかったわ。もう、殴らないわ」
「うん。それからねっ! あの人を倒すくらい強くなろうよっ! そしたらねっ! ディーノとあたしとエレナの三人で一緒に冒険しようよっ!」
「そう……、そうよね。負けたショックで泣いてるなんてあたしらしくないわね。よしっ」
エレナはそう言うと満足に動かない体を木剣を支えにして立ち上がる。
「あなた、良い妖精ね。改めまして、あたしはエレナよ」
「フラウだよっ! よろしくね! エレナっ!」
「よろしくね。フラウ」
エレナがそう言うとフラウは太陽のように元気いっぱいの笑顔を返し、それを見たエレナの表情にようやく笑顔が戻った。
しかしその直後にエレナは目の前にいるはずのフラウを見失い、あたりをきょろきょろと見渡す。
「あ、あれ? フラウ? どこ行ったの? フラウ? フラウー?」
『あーっ! ディーノったら MP 切れだっ』
フラウは大慌てでディーノのところに飛んでいく。
『ディーノっ! エレナがあたしを探してるっ』
「ああ。見りゃわかるよ」
そう返事をしたディーノは大きな声でエレナに呼び掛けた。
「おーい! フラウはここにいるぞ」
「なんですって? ちょっと! フラウ? フラウー!?」
満身創痍の様子でディーノに近づいたエレナだが、ディーノの前にやってくるとピタリと止まった。そしてもごもごと口を動かす。
「な、何だ? エレナ?」
ディーノは怪訝そうな顔をしてエレナに声を掛けると、エレナは意を決したような表情で口を開く。
「……ったわよ」
「え?」
「だから、今まで悪かったって言ってるのよ!」
「はぁ?」
「フラウに約束したの! もう殴らないって!」
「はぁ」
「謝ったんだから、早くフラウを出しなさいよ!」
「え? あ、いや。フラウを召喚するには MP がいるんだがさっきの召喚で全部使い切っちゃって……」
「はぁ? 何よ。相変わらずね。さっさと MP 回復させてフラウを召喚しなさいよね!」
「お、おう」
ディーノは戸惑った様子ながらもそう答えたのだった。
================
次回更新も通常通り、2021/3/31(水) 21:00 を予定しております。
トーニャちゃんはそう言い残すとセリアさんと一緒に受付のほうへと戻っていく。
訓練場には突っ伏して泣き続けるエレナと俺、そしてフラウの三人だけが残された。
『ほらっ、ディーノっ! 慰めてあげようよっ』
「え? あ、いや、俺は……」
『いいから早くっ!』
「わ、わかったよ」
いつになく押しの強いフラウに言われて俺はエレナに近づいた。だが、俺は一体なんて声を掛けてればいいんだろうか?
「な、なあ。エレナ?」
「うっ。ぐすっ」
俺の声なんて聞こえていないのか、ピクリとも動かずに泣き続けている。
「おい、エレナ!」
ちょっと強めに声を掛けてみるとピクリと動いたが、それだけだ。そのまま泣き続けている。
「なあ、エレナ。ここにいたら冷えるから……」
「……ぐすっ。ほっといてよ。どうせ、あのオカマのほうが……ううっ」
「いや、誤解だから」
「うるさい! うるさい! うるさい! うえぇぇぇぇぇぇぇ」
突然火が点いたかのように怒ったかと思うとまた泣きだした。
め、面倒くせぇ。
普段から俺に暴力を振るってきてたやつが勝手に勘違いして勝手に戦って勝手に負けたくせに、なんでそれを俺がお世話しなきゃいけないんだ?
『ねぇ! ディーノはエレナが可哀想だと思わないの?』
「え? エレナが可哀想?」
いや、まあ多少は思うが……。
かなりの部分、自業自得なのでは?
「うるさいっ! あたしに同情するな! どっか行け! うえぇぇぇぇぇぇぇ」
可哀想という単語に反応したのか再び烈火のごとく怒り、そしてまた泣きだした。
ええと、俺は一体どうすればいいんだ? こんな泣いているエレナをどうにかする方法なんて皆目検討がつかない。
『あー、もう。仕方ないなぁ。あたしに任せてっ!』
「(え? どうやるんだよ?)」
『召喚してっ! それから話しが聞こえないくらい遠くに離れててっ!』
「(召喚? いくら MP が少し増えたとはいえ、長時間は無理だぞ?)」
『うんっ! でも、このままじゃ可哀想だもんっ!』
「(わかったよ。じゃあ、任せるぞ)」
俺はフラウを召喚すると言われたとおり、二人の会話が聞こえないくらいの場所へそそくさと移動したのだった。
◆◇◆
ディーノに召喚されたフラウはエレナの顔の前の地面に着地すると、床に突っ伏してぐずぐずと泣き続けるエレナのおでこを右手の人差し指でツンツンとつついた。
「こんにちはっ!」
「ぐすっ。え?」
聞きなれない声を不審に思ったのかエレナは顔を上げ、目の前にいる可愛らしい妖精の姿に目を見開く。
それから慌てた様子で涙を拭うともう一度目の前の妖精に目を向け、そして怪訝そうな顔で凝視する。
「こんにちは! あたしはフラウ。妖精だよっ!」
「……幻覚? が見えるだけじゃなくて喋るだなんて。あたし、もうダメなのかしら」
「幻覚じゃないよっ! ねぇっ! エレナだよねっ?」
「……そうよ」
エレナはぼそりとそう答えた。状況をいぶかしんでいるからなのか、エレナはいつの間にか泣き止んでいる。
「あのねっ! あのねっ! ディーノのこと、心配してくれてありがとうっ! それからねっ! ディーノのために、一生懸命に戦ってくれて、ありがとうっ!」
「……なんで……なんで妖精のあんたがそんなこと言うのよっ!」
そうきつい口調で言ったエレナだったがその瞳は再び涙で潤んでいる。
「だって、あたしはディーノのギフトで生まれた妖精なんだよっ。それでねっ。ディーノはエレナとの思い出を教えてくれたんだよっ! ずっと、ずうっと、ディーノをいじめっ子から守ってくれてたんでしょっ? だから、ありがとうって!」
「……なんで……よ。なんであたしじゃダメなのよ! なんであんなオカマなんかにっ!」
エレナは思いの丈を何とか絞り出す。そんなエレナにフラウはニッコリと微笑んだ。
「大丈夫だよっ! ディーノはエレナのこと、嫌いじゃないよっ!」
「でも! あのオカマがっ!」
「あのね。エレナが、ディーノのこと叩かなければ大丈夫。それにねっ! ごめんって謝ればっ! きっと振り向いて貰えるよっ!」
「……本当に?」
「うんっ! きっとだよっ!」
不安そうに聞き返したエレナにフラウは優しい笑みを浮かべてそう答えた。そんなフラウの笑顔をエレナは無言でじっと見つめている。
やがてエレナは意を決したように口を開く。
「わかったわ。もう、殴らないわ」
「うん。それからねっ! あの人を倒すくらい強くなろうよっ! そしたらねっ! ディーノとあたしとエレナの三人で一緒に冒険しようよっ!」
「そう……、そうよね。負けたショックで泣いてるなんてあたしらしくないわね。よしっ」
エレナはそう言うと満足に動かない体を木剣を支えにして立ち上がる。
「あなた、良い妖精ね。改めまして、あたしはエレナよ」
「フラウだよっ! よろしくね! エレナっ!」
「よろしくね。フラウ」
エレナがそう言うとフラウは太陽のように元気いっぱいの笑顔を返し、それを見たエレナの表情にようやく笑顔が戻った。
しかしその直後にエレナは目の前にいるはずのフラウを見失い、あたりをきょろきょろと見渡す。
「あ、あれ? フラウ? どこ行ったの? フラウ? フラウー?」
『あーっ! ディーノったら MP 切れだっ』
フラウは大慌てでディーノのところに飛んでいく。
『ディーノっ! エレナがあたしを探してるっ』
「ああ。見りゃわかるよ」
そう返事をしたディーノは大きな声でエレナに呼び掛けた。
「おーい! フラウはここにいるぞ」
「なんですって? ちょっと! フラウ? フラウー!?」
満身創痍の様子でディーノに近づいたエレナだが、ディーノの前にやってくるとピタリと止まった。そしてもごもごと口を動かす。
「な、何だ? エレナ?」
ディーノは怪訝そうな顔をしてエレナに声を掛けると、エレナは意を決したような表情で口を開く。
「……ったわよ」
「え?」
「だから、今まで悪かったって言ってるのよ!」
「はぁ?」
「フラウに約束したの! もう殴らないって!」
「はぁ」
「謝ったんだから、早くフラウを出しなさいよ!」
「え? あ、いや。フラウを召喚するには MP がいるんだがさっきの召喚で全部使い切っちゃって……」
「はぁ? 何よ。相変わらずね。さっさと MP 回復させてフラウを召喚しなさいよね!」
「お、おう」
ディーノは戸惑った様子ながらもそう答えたのだった。
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注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
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