47 / 124
第47話 強行突破
しおりを挟む
「それじゃあ、行くわよン」
「はい!」
トーニャちゃんを先頭に『蒼銀の牙』の四人と更に数名の攻略隊の中でもトップクラスの実力を持つ冒険者たちでこの難所を強行突破することになったのだ。
今回はさすがに俺はお留守番、かと思いきや引き続きメラニアさんの肉壁兼魔石拾い役として同行する。
確かにこの鎧はゴブリン程度の攻撃では傷もつかないので肉壁役としては適任かもしれないが、行ったら最後作戦を成功させるまでは絶対に戻れないので恐怖はある。
恐怖はあるのだが、もうここまで来たらやるしかない。
俺は腹をくくってこの決死隊に遅れないように全力で走りだす。
するとすぐに左右から矢と魔法が雨あられのように降り注ぎ、それを両手に持つ鉄の盾で受けて自分を、そしてメラニアさんを守る。
そのまま数分間かけて矢と魔法の雨の中を進み続けると、フラウの言っていた通りの壁とそこに口を空けている入り口が見えてきた。
そしてその左右には確かに上り階段がある!
「ディーノちゃん、ナイスだわン!」
「僕たちとディーノ君が左を担当します!」
「それじゃああたし達は右ねン」
そして駆け抜けた先で二手に別れた俺たちは一気に階段を駆け上がる。
「オラァ!」
リカルドさんがそう叫んでゴブリンたちの注意を引き、一斉に襲い掛かってきたゴブリンたちの攻撃を盾で受け止める。
そこにルイシーナさんが魔法を撃ち込み怯んだところをカリストさんが切り込んで斬り捨てていく。
「シールドバッシュ!」
カリストさんと入れ替わる様にして前に出たリカルドさんが気合と共にアーツを発動した。盾が淡く発光し、その盾を思い切り押し出すとそれにぶつかったゴブリンたちが大きく弾き飛ばされ、芋の子を洗うような状態だった彼らはまるで将棋倒しになるかのように次々と倒れていく。
『すごーい! ゴブリンたちがどんどん魔石になってるー』
フラウが俺の周りのふわふわと飛びながら呑気にそんなことを言っている。
俺は右手に持っていた盾を端に置くと断魔の聖剣を手に持った。
俺たちの右側は壁であり、これからは右からの攻撃を気にする必要はない。であれば、リカルドさんたちが討ち漏らしてこちらに来たゴブリンを斬れるようにしておく方が良いと考えたからだ。
そしてその考えはズバリ的中し、脇をすり抜けた四匹のゴブリンがこちら向かって突撃してきた。
その手には剣を持っており、第一階層で戦っていたゴブリンよりも一回り体が大きい。
俺はメラニアさんの前に立つと断魔の聖剣を右から横一閃に振るう。先頭のゴブリンは手に持ったボロボロの剣で俺の攻撃を受け止めようとするが断魔の聖剣はその剣ごとそのゴブリンの首を刎ねた。
そして俺は剣を返して左に一閃し、二匹のゴブリンを斬り捨てる。
「最後ッ!」
俺は鉄の盾を前に出して残る一匹の剣にぶつけて封じると断魔の聖剣を突き立てる。するとゴブリンは瞬く間に魔石となって地面に転がった。
「いや、これは……」
自分でやっておきながらこの結果には少し唖然としてしまった。
最初のゴブリンについては剣を弾くつもりだっただが、まさか剣ごと斬れるとは思わなかった。
それにしても、勇者というのはこんなチート装備で戦っていたのか。そりゃあ大活躍するはずだ。
そして今更ではあるが支部長がトーニャちゃんに断魔装備の一式を渡したがっていた理由を実感する。
「ディーノ様。頼りにしていますわ」
「あ、はい」
そんなどうでもいい事を思っていたのだがメラニアさんの一言で現実に引き戻される。
そして冷静になった頭で周囲の状況を確認すると、俺たちの前ではカリストさんたちが少しずつゴブリンを押し込んでいる。
翻って反対側の壁の上を見ると、トーニャちゃんたちが、いやトーニャちゃんが一人でゴブリンを殴り殺しており残った魔石を熟練の冒険者たちが拾っている。
おっと、そうだった。俺も魔石を回収しなければ!
思い出した俺は既に魔石拾いをしていたメラニアさんと一緒に魔石を回収していく。
そしてそれから三十分くらいかけてゴブリンを倒し続け、俺たちはついに通路両側の壁の上を制圧することに成功した。
「こっちは回収終わったわよン。そっちはどうかしら?」
「こちらも回収が終わりました。特に異変はありません」
トーニャちゃんが反対側から叫び、カリストさんがそれに大声で返事をした。すると、下の方から「よーし!」といった歓声が聞こえてきた。
「ディーノ君もお疲れ様。君がメラニアを守ってくれているから安心して前に集中できたよ」
「そんな……この剣のおかげです」
「そうかもしれないけど、それでも僕たちは君を信用していたからね。アントニオさんの厳しい修行をしっかりとこなして、そして勇気をもってこの場にこうして立ったんだ。そうした謙虚な姿勢は大切だけど、それでも少しは自分に自信を持っても良いんじゃないかな?」
「そう、でしょうか?」
「そうですわ。わたくしはディーノ様が守って下さると信じておりましたから、前の三人のサポートに集中できたのですわ」
罵声を浴びせられたり殴られたりすることには慣れているがこうして褒められるのに慣れていない俺としてはどうにもこそばゆく感じてしまう。
「……ありがとうございます」
それでもお礼の言葉を何とか絞り出した俺を見てリカルドさんがバシバシと俺の背中を叩いてきた。
「なんだその妙な態度は。こういう時はもっと胸張ってりゃいいんだ。こうやってな」
「ちょっと? こんないい子があなたみたいな体だけじゃなくて態度まで大きい悪い大人になったらどうするの!?」
そう言って大げさにふんぞり返ったリカルドさんにルイシーナさんがツッコミをいる。
「何を? 誰が悪い大人だ!?」
「リカルドの事に決まってるでしょ?」
「くおらっ!」
そんな二人の様子をみてカリストさんとメラニアさんが笑い合っている。
ああ、やっぱり仲間って良いものだな。
俺はそんな四人の様子を見て少し羨ましくなってしまった。
だがそう思ったところで友達のいない俺にあんな仲間を作るのはかなり大変そうだ。
そもそも同年代で会話をした相手なんてエレナと、あとは精々何かと絡んできたフリオくらいしかいなかった。エレナはすぐに殴ってくるのであんな素敵な関係になるのは無理だろうし、フリオに至ってはもはや完全な敵だ。
そこまで考えた俺は今まで気づいていなかった重大な事実に気が付いてしまった。
あれ? 俺ってもしかしてボッチなのでは?
「はい!」
トーニャちゃんを先頭に『蒼銀の牙』の四人と更に数名の攻略隊の中でもトップクラスの実力を持つ冒険者たちでこの難所を強行突破することになったのだ。
今回はさすがに俺はお留守番、かと思いきや引き続きメラニアさんの肉壁兼魔石拾い役として同行する。
確かにこの鎧はゴブリン程度の攻撃では傷もつかないので肉壁役としては適任かもしれないが、行ったら最後作戦を成功させるまでは絶対に戻れないので恐怖はある。
恐怖はあるのだが、もうここまで来たらやるしかない。
俺は腹をくくってこの決死隊に遅れないように全力で走りだす。
するとすぐに左右から矢と魔法が雨あられのように降り注ぎ、それを両手に持つ鉄の盾で受けて自分を、そしてメラニアさんを守る。
そのまま数分間かけて矢と魔法の雨の中を進み続けると、フラウの言っていた通りの壁とそこに口を空けている入り口が見えてきた。
そしてその左右には確かに上り階段がある!
「ディーノちゃん、ナイスだわン!」
「僕たちとディーノ君が左を担当します!」
「それじゃああたし達は右ねン」
そして駆け抜けた先で二手に別れた俺たちは一気に階段を駆け上がる。
「オラァ!」
リカルドさんがそう叫んでゴブリンたちの注意を引き、一斉に襲い掛かってきたゴブリンたちの攻撃を盾で受け止める。
そこにルイシーナさんが魔法を撃ち込み怯んだところをカリストさんが切り込んで斬り捨てていく。
「シールドバッシュ!」
カリストさんと入れ替わる様にして前に出たリカルドさんが気合と共にアーツを発動した。盾が淡く発光し、その盾を思い切り押し出すとそれにぶつかったゴブリンたちが大きく弾き飛ばされ、芋の子を洗うような状態だった彼らはまるで将棋倒しになるかのように次々と倒れていく。
『すごーい! ゴブリンたちがどんどん魔石になってるー』
フラウが俺の周りのふわふわと飛びながら呑気にそんなことを言っている。
俺は右手に持っていた盾を端に置くと断魔の聖剣を手に持った。
俺たちの右側は壁であり、これからは右からの攻撃を気にする必要はない。であれば、リカルドさんたちが討ち漏らしてこちらに来たゴブリンを斬れるようにしておく方が良いと考えたからだ。
そしてその考えはズバリ的中し、脇をすり抜けた四匹のゴブリンがこちら向かって突撃してきた。
その手には剣を持っており、第一階層で戦っていたゴブリンよりも一回り体が大きい。
俺はメラニアさんの前に立つと断魔の聖剣を右から横一閃に振るう。先頭のゴブリンは手に持ったボロボロの剣で俺の攻撃を受け止めようとするが断魔の聖剣はその剣ごとそのゴブリンの首を刎ねた。
そして俺は剣を返して左に一閃し、二匹のゴブリンを斬り捨てる。
「最後ッ!」
俺は鉄の盾を前に出して残る一匹の剣にぶつけて封じると断魔の聖剣を突き立てる。するとゴブリンは瞬く間に魔石となって地面に転がった。
「いや、これは……」
自分でやっておきながらこの結果には少し唖然としてしまった。
最初のゴブリンについては剣を弾くつもりだっただが、まさか剣ごと斬れるとは思わなかった。
それにしても、勇者というのはこんなチート装備で戦っていたのか。そりゃあ大活躍するはずだ。
そして今更ではあるが支部長がトーニャちゃんに断魔装備の一式を渡したがっていた理由を実感する。
「ディーノ様。頼りにしていますわ」
「あ、はい」
そんなどうでもいい事を思っていたのだがメラニアさんの一言で現実に引き戻される。
そして冷静になった頭で周囲の状況を確認すると、俺たちの前ではカリストさんたちが少しずつゴブリンを押し込んでいる。
翻って反対側の壁の上を見ると、トーニャちゃんたちが、いやトーニャちゃんが一人でゴブリンを殴り殺しており残った魔石を熟練の冒険者たちが拾っている。
おっと、そうだった。俺も魔石を回収しなければ!
思い出した俺は既に魔石拾いをしていたメラニアさんと一緒に魔石を回収していく。
そしてそれから三十分くらいかけてゴブリンを倒し続け、俺たちはついに通路両側の壁の上を制圧することに成功した。
「こっちは回収終わったわよン。そっちはどうかしら?」
「こちらも回収が終わりました。特に異変はありません」
トーニャちゃんが反対側から叫び、カリストさんがそれに大声で返事をした。すると、下の方から「よーし!」といった歓声が聞こえてきた。
「ディーノ君もお疲れ様。君がメラニアを守ってくれているから安心して前に集中できたよ」
「そんな……この剣のおかげです」
「そうかもしれないけど、それでも僕たちは君を信用していたからね。アントニオさんの厳しい修行をしっかりとこなして、そして勇気をもってこの場にこうして立ったんだ。そうした謙虚な姿勢は大切だけど、それでも少しは自分に自信を持っても良いんじゃないかな?」
「そう、でしょうか?」
「そうですわ。わたくしはディーノ様が守って下さると信じておりましたから、前の三人のサポートに集中できたのですわ」
罵声を浴びせられたり殴られたりすることには慣れているがこうして褒められるのに慣れていない俺としてはどうにもこそばゆく感じてしまう。
「……ありがとうございます」
それでもお礼の言葉を何とか絞り出した俺を見てリカルドさんがバシバシと俺の背中を叩いてきた。
「なんだその妙な態度は。こういう時はもっと胸張ってりゃいいんだ。こうやってな」
「ちょっと? こんないい子があなたみたいな体だけじゃなくて態度まで大きい悪い大人になったらどうするの!?」
そう言って大げさにふんぞり返ったリカルドさんにルイシーナさんがツッコミをいる。
「何を? 誰が悪い大人だ!?」
「リカルドの事に決まってるでしょ?」
「くおらっ!」
そんな二人の様子をみてカリストさんとメラニアさんが笑い合っている。
ああ、やっぱり仲間って良いものだな。
俺はそんな四人の様子を見て少し羨ましくなってしまった。
だがそう思ったところで友達のいない俺にあんな仲間を作るのはかなり大変そうだ。
そもそも同年代で会話をした相手なんてエレナと、あとは精々何かと絡んできたフリオくらいしかいなかった。エレナはすぐに殴ってくるのであんな素敵な関係になるのは無理だろうし、フリオに至ってはもはや完全な敵だ。
そこまで考えた俺は今まで気づいていなかった重大な事実に気が付いてしまった。
あれ? 俺ってもしかしてボッチなのでは?
10
お気に入りに追加
420
あなたにおすすめの小説
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います
騙道みりあ
ファンタジー
魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。
その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。
仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。
なので、全員殺すことにした。
1話完結ですが、続編も考えています。
「お前のような役立たずは不要だ」と追放された三男の前世は世界最強の賢者でした~今世ではダラダラ生きたいのでスローライフを送ります~
平山和人
ファンタジー
主人公のアベルは転生者だ。一度目の人生は剣聖、二度目は賢者として活躍していた。
三度目の人生はのんびり過ごしたいため、アベルは今までの人生で得たスキルを封印し、貴族として生きることにした。
そして、15歳の誕生日でスキル鑑定によって何のスキルも持ってないためアベルは追放されることになった。
アベルは追放された土地でスローライフを楽しもうとするが、そこは凶悪な魔物が跋扈する魔境であった。
襲い掛かってくる魔物を討伐したことでアベルの実力が明らかになると、領民たちはアベルを救世主と崇め、貴族たちはアベルを取り戻そうと追いかけてくる。
果たしてアベルは夢であるスローライフを送ることが出来るのだろうか。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
ゴミアイテムを変換して無限レベルアップ!
桜井正宗
ファンタジー
辺境の村出身のレイジは文字通り、ゴミ製造スキルしか持っておらず馬鹿にされていた。少しでも強くなろうと帝国兵に志願。お前のような無能は雑兵なら雇ってやると言われ、レイジは日々努力した。
そんな努力もついに報われる日が。
ゴミ製造スキルが【経験値製造スキル】となっていたのだ。
日々、優秀な帝国兵が倒したモンスターのドロップアイテムを廃棄所に捨てていく。それを拾って【経験値クリスタル】へ変換して経験値を獲得。レベルアップ出来る事を知ったレイジは、この漁夫の利を使い、一気にレベルアップしていく。
仲間に加えた聖女とメイドと共にレベルを上げていくと、経験値テーブルすら操れるようになっていた。その力を使い、やがてレイジは帝国最強の皇剣となり、王の座につく――。
※HOTランキング1位ありがとうございます!
※ファンタジー7位ありがとうございます!
【完結】義妹とやらが現れましたが認めません。〜断罪劇の次世代たち〜
福田 杜季
ファンタジー
侯爵令嬢のセシリアのもとに、ある日突然、義妹だという少女が現れた。
彼女はメリル。父親の友人であった彼女の父が不幸に見舞われ、親族に虐げられていたところを父が引き取ったらしい。
だがこの女、セシリアの父に欲しいものを買わせまくったり、人の婚約者に媚を打ったり、夜会で非常識な言動をくり返して顰蹙を買ったりと、どうしようもない。
「お義姉さま!」 . .
「姉などと呼ばないでください、メリルさん」
しかし、今はまだ辛抱のとき。
セシリアは来たるべき時へ向け、画策する。
──これは、20年前の断罪劇の続き。
喜劇がくり返されたとき、いま一度鉄槌は振り下ろされるのだ。
※ご指摘を受けて題名を変更しました。作者の見通しが甘くてご迷惑をおかけいたします。
旧題『義妹ができましたが大嫌いです。〜断罪劇の次世代たち〜』
※初投稿です。話に粗やご都合主義的な部分があるかもしれません。生あたたかい目で見守ってください。
※本編完結済みで、毎日1話ずつ投稿していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる