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第23話 ガール(?)ズトーク
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翌朝、俺は眠い目をこすりながらなんとか起きて陽菜の着替えを手伝った。本当はもう少し寝ておきたいところだが、陽菜は他の男に着替えさせてもらうのに抵抗があると言っているし、俺だって他の男が陽菜に触れるのは嫌だ。
であれば多少の無理はしてでも、俺たちだけで済ませてしまったほうがいい。
それから朝食に体力回復のサンドイッチを作って二人で食べ、俺は訓練に向かった。
これからしばらくの間は剣の訓練と魔法の訓練、そして付き人としての訓練を続けることになる。
早くこの生活に慣れなくちゃ!
◆◇◆
その日の午後、陽菜は再び中庭のガゼボで聖女と二人でテーブルを囲んでいた。
「ヒーナ、どうだったかえ? 上手くいったであろう?」
「それが……」
「なんじゃ。ベッドで弱音を吐きながら抱きついたのじゃろう? それでも手を出されなかったのかえ?」
「はい」
「勃起はしとったかえ?」
「え? ぼっ……」
「む? 言葉が通じぬかえ? ならば、股間の棒は硬くなっておったかえ?」
「えっ? あ、えっと、その……」
陽菜は顔を真っ赤にしながら小さく頷いた。
「ふむ。ならばショータはヒーナに魅力を感じておることは間違いないのう」
「でも……告白もしてくれないし……だからだと思います」
「む? なんじゃ? そのコクハークとやらは」
「えっ? えっと、その、お互いに好きですっていう気持ちを伝え合うんです。そうしたら彼氏彼女になれて……」
「む? なんじゃ? 彼氏はいいが、カノージョとはなんじゃ?」
「あたしたちの住んでいた日本だと、男女一人ずつでカップルになるんです。だから男の人にとって、大事なパートナーの女の子のことを彼女っていうんです」
「ふむ。なるほどのう。ということは、そのコクハークとやらを済ませば良いのではないかえ?」
「えっと、はい。そうなんですけど……」
「む? ならば簡単であろう?」
「えっ? どういうことですか?」
「どうもこうも、ヒーナがそう命じてしまえば良かろう?」
「えっ? そんな! 命じるだなんて……! 彼氏彼女ってそんなのじゃないんです。もっと、こう、お互いに恋して、燃え上がる気持ちみたいな……」
「なるほどのう。異世界は面倒じゃなぁ」
聖女はうんざりとした表情でそう言った。
「でも……お互いに想い合うカップルって素敵じゃないですか」
「はぁ、そうかえ? 理解できんのう」
「ええ? そうですか?」
「ああ、理解できぬ。じゃが、それならヒーナがコクハークとやらをすればいいのではないかえ?」
「えっ? あ、あたしが? そ、そんな……」
「妾の目にはあの男、そなたに気があるように見えるがのう」
「えっ? で、でも……」
「なんじゃ?」
「でもですよ? もし断られたら……」
そう言って俯く陽菜に、聖女は憐れみの目を向ける。
「意気地のないやつじゃのう。ヒーナよ、男なぞいくらでもおるぞえ? ダメなら次の男を探せば良いのではないかえ?」
「ダメだなんて言わないでください! あたし、あたしはずっと……ずっと祥ちゃんのことが……」
涙目になってそう訴える陽菜を見て、聖女は大きなため息をついた。
「ヒーナ、そなは今いくつだったかえ?」
「え? 十六ですけど……」
「ふむ。成人したばかりじゃな」
「えっと……」
「案ずるな。そなたはまだ若い。マナも多いようじゃし、これから百年、二百年と時を重ねることになるじゃろう。もし今失敗したとしても、何十年か経てば過去の思い出になるぞえ」
「えっ? あの……聖女様って何歳なんですか? なんだかものすごい年上みたいな言い方ですけど……」
「そりゃあ、年上じゃからな」
「ええっ!?」
「妾は建国祭の日に百歳になったのだぞえ。知らなかったのかえ?」
「ええええっ!? ひゃ、ひゃくさい……?」
陽菜は目を見開き、口をパクパクしている。
「なんじゃ? 魚の真似かえ?」
「そ、そんなんじゃっ!」
「ほほほ。面白いのう。じゃが、女はそんな風に驚いてはならぬぞ。常に美しくあるのじゃ」
「は、はい……」
「しかし、一体何をそんなに驚いたのじゃ?」
「え? だって、百歳なのにおばあちゃんになってないなんて……」
「なんじゃ? 異世界では女は百歳で老いるのかえ?」
「いえ、みんなもっと早く死んじゃうと思います」
「ほほう。興味深いのう」
「それって、こっちの世界は違うってことですよね?」
「そうじゃな。人の寿命は体内にあるマナの量に応じて決まるからのう。じゃから、女の平均寿命は百歳ほどじゃな」
「え? でも聖女様は……」
「うむ。妾のマナは普通よりも多少多いからのう。女であれば二百年、三百年と生きる者も多い。容姿もマナが衰えるまではずっと若いままじゃ」
「そ、そうなんですね。あ! じゃあ男の人って……」
「うむ。男は大抵四十くらいで寿命が尽きるのう。マナが多い男ならばもう少し長生きするがの」
それを聞き、陽菜の表情が強張った。
「ああ、安心せい。あの男はかなり魔力が高い。百年は難しいじゃろうが、六十から八十くらいまでは大丈夫じゃろうて」
「え? どうしてそんなこと……」
「そりゃあ、あれだけ濃厚にフェロモンを付けておるのに、まだそなたを襲わないのじゃろう?」
「えっ? なんのことですか?」
「む? なんじゃ。無意識じゃったのかえ?」
「えっと?」
「じゃから、そなたはあの男にこれでもかとフェロモンをつけておるではないか」
陽菜は心当たりがないようで、首を横に振る。
「ということは、もしやフェロモンを出したこと自体が初めてかえ?」
陽菜は困惑した表情で小さく頷いた。
「なるほどのう。ということは周りに女がいない環境で育ったのかえ? それとも異世界の女はフェロモンを出さぬのかえ?」
「えっと……はい。フェロモンなんて……」
「ふむ。左様か。まあ良い。ヒーナよ。女はのう。気に入った男に専用のフェロモンを出し、誘惑しつつマーキングができるのじゃよ。他の女に、この男は自分のモノだから手を出すな、と伝えるためにのう」
「マーキング、ですか?」
「うむ。じゃからあの男は今、他の女からすると少々不快な匂いのする男になっておるのう。ま、浮気防止といったところじゃ」
「浮気防止……」
「なんじゃ? その顔は? ヒーナがやったことじゃぞ? それにフェロモンにはのう。対象とした男にとってはいい香りと認識されるのじゃ。そしてほんの少しじゃが理性を弱め、フェロモンの主に対する性欲を強める効果がある」
聖女はニヤニヤしながら話しているが、陽菜の顔はとんでもないことをしてしまったと後悔している様子だ。
「あの、それって、大丈夫なんですか? 祥ちゃんに何かあったら……」
「少しならまったく問題ないのう。じゃがあそこまで濃厚につけてしまうと、魔力の低い男は理性を失うかもしれぬなぁ」
「そ、そんな……あたし、なんてことを……」
陽菜は顔を青くするが、それを見た聖女は楽しそうにころころと笑った。
「ほほほ。知らなかったのじゃな。よほど強く思っておらぬ限りはフェロモンなんぞ出せぬはずなのじゃが……」
「……」
「ま、気にするでない。ショータはかなり魔力が高いゆえ、おかしくなる心配もないじゃろう」
「本当ですか?」
「ああ、本当じゃ。誘惑してもそなたを襲わなかったのがその証拠だぞえ」
すると陽菜はホッとしたような表情を浮かべる。
「というわけじゃ。あの男に何か変化があるとすれば、精々そなたのフェロモンの香りが好きになるくらいじゃ。じゃから、これからも毎晩フェロモンを出して誘惑してやれば良い。さすればそのうち音を上げるじゃろ」
「え? でも……」
「ああ、もう! じれったいのう。さっさとセックスしてしまえば良いじゃろうに。初めは痛いじゃろうが、すぐに気持ちよくなるぞえ?」
「えっ? でも……恥ずかしい……」
顔を真っ赤にして俯く陽菜に、聖女は大きなため息をつくのだった。
================
次回更新は通常どおり、2024/02/27 (火) 18:00 を予定しております。
であれば多少の無理はしてでも、俺たちだけで済ませてしまったほうがいい。
それから朝食に体力回復のサンドイッチを作って二人で食べ、俺は訓練に向かった。
これからしばらくの間は剣の訓練と魔法の訓練、そして付き人としての訓練を続けることになる。
早くこの生活に慣れなくちゃ!
◆◇◆
その日の午後、陽菜は再び中庭のガゼボで聖女と二人でテーブルを囲んでいた。
「ヒーナ、どうだったかえ? 上手くいったであろう?」
「それが……」
「なんじゃ。ベッドで弱音を吐きながら抱きついたのじゃろう? それでも手を出されなかったのかえ?」
「はい」
「勃起はしとったかえ?」
「え? ぼっ……」
「む? 言葉が通じぬかえ? ならば、股間の棒は硬くなっておったかえ?」
「えっ? あ、えっと、その……」
陽菜は顔を真っ赤にしながら小さく頷いた。
「ふむ。ならばショータはヒーナに魅力を感じておることは間違いないのう」
「でも……告白もしてくれないし……だからだと思います」
「む? なんじゃ? そのコクハークとやらは」
「えっ? えっと、その、お互いに好きですっていう気持ちを伝え合うんです。そうしたら彼氏彼女になれて……」
「む? なんじゃ? 彼氏はいいが、カノージョとはなんじゃ?」
「あたしたちの住んでいた日本だと、男女一人ずつでカップルになるんです。だから男の人にとって、大事なパートナーの女の子のことを彼女っていうんです」
「ふむ。なるほどのう。ということは、そのコクハークとやらを済ませば良いのではないかえ?」
「えっと、はい。そうなんですけど……」
「む? ならば簡単であろう?」
「えっ? どういうことですか?」
「どうもこうも、ヒーナがそう命じてしまえば良かろう?」
「えっ? そんな! 命じるだなんて……! 彼氏彼女ってそんなのじゃないんです。もっと、こう、お互いに恋して、燃え上がる気持ちみたいな……」
「なるほどのう。異世界は面倒じゃなぁ」
聖女はうんざりとした表情でそう言った。
「でも……お互いに想い合うカップルって素敵じゃないですか」
「はぁ、そうかえ? 理解できんのう」
「ええ? そうですか?」
「ああ、理解できぬ。じゃが、それならヒーナがコクハークとやらをすればいいのではないかえ?」
「えっ? あ、あたしが? そ、そんな……」
「妾の目にはあの男、そなたに気があるように見えるがのう」
「えっ? で、でも……」
「なんじゃ?」
「でもですよ? もし断られたら……」
そう言って俯く陽菜に、聖女は憐れみの目を向ける。
「意気地のないやつじゃのう。ヒーナよ、男なぞいくらでもおるぞえ? ダメなら次の男を探せば良いのではないかえ?」
「ダメだなんて言わないでください! あたし、あたしはずっと……ずっと祥ちゃんのことが……」
涙目になってそう訴える陽菜を見て、聖女は大きなため息をついた。
「ヒーナ、そなは今いくつだったかえ?」
「え? 十六ですけど……」
「ふむ。成人したばかりじゃな」
「えっと……」
「案ずるな。そなたはまだ若い。マナも多いようじゃし、これから百年、二百年と時を重ねることになるじゃろう。もし今失敗したとしても、何十年か経てば過去の思い出になるぞえ」
「えっ? あの……聖女様って何歳なんですか? なんだかものすごい年上みたいな言い方ですけど……」
「そりゃあ、年上じゃからな」
「ええっ!?」
「妾は建国祭の日に百歳になったのだぞえ。知らなかったのかえ?」
「ええええっ!? ひゃ、ひゃくさい……?」
陽菜は目を見開き、口をパクパクしている。
「なんじゃ? 魚の真似かえ?」
「そ、そんなんじゃっ!」
「ほほほ。面白いのう。じゃが、女はそんな風に驚いてはならぬぞ。常に美しくあるのじゃ」
「は、はい……」
「しかし、一体何をそんなに驚いたのじゃ?」
「え? だって、百歳なのにおばあちゃんになってないなんて……」
「なんじゃ? 異世界では女は百歳で老いるのかえ?」
「いえ、みんなもっと早く死んじゃうと思います」
「ほほう。興味深いのう」
「それって、こっちの世界は違うってことですよね?」
「そうじゃな。人の寿命は体内にあるマナの量に応じて決まるからのう。じゃから、女の平均寿命は百歳ほどじゃな」
「え? でも聖女様は……」
「うむ。妾のマナは普通よりも多少多いからのう。女であれば二百年、三百年と生きる者も多い。容姿もマナが衰えるまではずっと若いままじゃ」
「そ、そうなんですね。あ! じゃあ男の人って……」
「うむ。男は大抵四十くらいで寿命が尽きるのう。マナが多い男ならばもう少し長生きするがの」
それを聞き、陽菜の表情が強張った。
「ああ、安心せい。あの男はかなり魔力が高い。百年は難しいじゃろうが、六十から八十くらいまでは大丈夫じゃろうて」
「え? どうしてそんなこと……」
「そりゃあ、あれだけ濃厚にフェロモンを付けておるのに、まだそなたを襲わないのじゃろう?」
「えっ? なんのことですか?」
「む? なんじゃ。無意識じゃったのかえ?」
「えっと?」
「じゃから、そなたはあの男にこれでもかとフェロモンをつけておるではないか」
陽菜は心当たりがないようで、首を横に振る。
「ということは、もしやフェロモンを出したこと自体が初めてかえ?」
陽菜は困惑した表情で小さく頷いた。
「なるほどのう。ということは周りに女がいない環境で育ったのかえ? それとも異世界の女はフェロモンを出さぬのかえ?」
「えっと……はい。フェロモンなんて……」
「ふむ。左様か。まあ良い。ヒーナよ。女はのう。気に入った男に専用のフェロモンを出し、誘惑しつつマーキングができるのじゃよ。他の女に、この男は自分のモノだから手を出すな、と伝えるためにのう」
「マーキング、ですか?」
「うむ。じゃからあの男は今、他の女からすると少々不快な匂いのする男になっておるのう。ま、浮気防止といったところじゃ」
「浮気防止……」
「なんじゃ? その顔は? ヒーナがやったことじゃぞ? それにフェロモンにはのう。対象とした男にとってはいい香りと認識されるのじゃ。そしてほんの少しじゃが理性を弱め、フェロモンの主に対する性欲を強める効果がある」
聖女はニヤニヤしながら話しているが、陽菜の顔はとんでもないことをしてしまったと後悔している様子だ。
「あの、それって、大丈夫なんですか? 祥ちゃんに何かあったら……」
「少しならまったく問題ないのう。じゃがあそこまで濃厚につけてしまうと、魔力の低い男は理性を失うかもしれぬなぁ」
「そ、そんな……あたし、なんてことを……」
陽菜は顔を青くするが、それを見た聖女は楽しそうにころころと笑った。
「ほほほ。知らなかったのじゃな。よほど強く思っておらぬ限りはフェロモンなんぞ出せぬはずなのじゃが……」
「……」
「ま、気にするでない。ショータはかなり魔力が高いゆえ、おかしくなる心配もないじゃろう」
「本当ですか?」
「ああ、本当じゃ。誘惑してもそなたを襲わなかったのがその証拠だぞえ」
すると陽菜はホッとしたような表情を浮かべる。
「というわけじゃ。あの男に何か変化があるとすれば、精々そなたのフェロモンの香りが好きになるくらいじゃ。じゃから、これからも毎晩フェロモンを出して誘惑してやれば良い。さすればそのうち音を上げるじゃろ」
「え? でも……」
「ああ、もう! じれったいのう。さっさとセックスしてしまえば良いじゃろうに。初めは痛いじゃろうが、すぐに気持ちよくなるぞえ?」
「えっ? でも……恥ずかしい……」
顔を真っ赤にして俯く陽菜に、聖女は大きなため息をつくのだった。
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