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第204話 宣言
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俺たちはコルティナの住民たちを避難させたパルヴィアへとやってきた。
パルヴィアの上空からコルティナが視認できるのだが、その町並みのほとんどは瘴気に覆われており、一部の高い建物の上部だけが突き出ている状態だ。
どうやら瘴気は空気よりもかなり重たいようで、今すぐに拡散していくという心配はなさそうだ。だがもしこのまま悪魔のコアが瘴気を噴き出し続けるのであれば、いずれ瘴気が世界中に広がってしまうかもしれない。
そんな不安を覚えつつも、俺たちは町長の屋敷の中庭に着陸した。するとあのテレーゼというメイドが先頭で出迎えてくる。
「お帰りなさいませ、公爵閣下」
「ええ」
ティティはさも当然といった態度で出迎えを受ける。
「落ち着いているわね」
「はい。今のところは特に騒ぎなどは起きていません。ですがパルヴィアだけでコルティナからの避難民を養うことは難しく、このままでは――」
「なら他の町に移らせなさい」
「ですが強制的に避難させましたので、コルティナに戻りたいと希望する者も多くおります」
「無理よ。行けば死ぬもの」
「それは……」
「ああ、自殺志願者は勝手に行かせればいいわ。助けてやるのは一度きりよ」
「かしこまりました」
「そんなことよりも早くお母さまをベッドに運んでちょうだい。それと、きちんとお客様をおもてなしするように」
「お客様? それはそちらの男のことでしょうか?」
それを聞いたティティはギロリとテレーゼを睨みつけた。
「公爵様?」
「レイは私の夫になる男よ」
そう言ってティティは俺をぐいと引っ張ると、後頭部に手を回してきた。俺が素直に頭を下げると、ティティはそのまま軽くキスをしてくる。
「え? そ、そんな……公爵様! なりまう゛っ!?」
ティティに諫言しようとしたテレーゼはいつの間にか黒いロープのようなもので全身を縛られ、宙づりにされていた。首も締まっているようで、苦し気に顔を歪めている。
「お前はいつからマッツィアーノ公爵であるこの私に指図できる立場になったのかしら?」
「そ、それは……私は教育係として……」
「お父さまはもういないわ。今のお前はただのメイドよ」
「そ、それ……は……」
「理解したなら分をわきまえなさい。それとも処分されたいのかしら? ルールはすべて、マッツィアーノ公爵であるこの私が決めるわ」
「う゛……」
苦しむテレーゼにティティはゾッとするほど冷たい視線を向けた。そして耳元に顔を近づけると、声のトーンを一段落として囁く。
「そう教えてくれたのはお前じゃない」
「か、かしこまり、ました……」
テレーゼはなんとかそう返事を絞り出した。すると黒いロープのようなものは消え、テレーゼはドサリと地面に崩れ落ちる。
「ほら、そんなところで座っていないできちんとあちらのお客様もお迎えしなさい」
「はい……えっ? 王太子!? なぜ……」
慌てて立ち上がったテレーゼだったが、ワイバーンの足元からのそのそとはい出てくる王太子殿下たちを見て絶句した。そんなテレーゼに王太子殿下が珍しく食って掛かる。
「世話になったな。公爵の専属メイド、いや、暗殺者と言ったほうが良かったか?」
するとテレーゼはすっと真顔になり、王太子殿下に鋭い視線を送る。きっと王太子殿下が捕まっている間にテレーゼと何かあったのだろう。詳しくはわからないが、少なくとも人間扱いされていなかったであろうことは想像に難くない。
「お前、なぜここに……」
「それはもちろん、お前の主に招かれたからに決まっているだろう?」
するとテレーゼはギロリと王太子殿下を睨みつけた。
「テレーゼ、お客様に何をしているの?」
「……申し訳ございません」
「殿下も一介のメイドをいじめるのはおやめください」
「そうだな」
こうしてテレーゼが頭を下げ、王太子殿下も矛を納めたのだった。
◆◇◆
それからすぐにティティは晩餐会などで使われているという大部屋に重鎮たちを集めた。俺はティティの後ろについて王太子殿下と一緒に入室し、そのまま壇上に上がる。
「お前たちに改めて宣言するわ。マッツィアーノ公爵家は私、セレスティア・ディ・マッツィアーノが引き継いだわ」
そうしてティティはシグネットリングで紋章を投影した。それを見た人々の反応は様々で、反感を抱いている人も少なくないように見える。
「マッツィアーノのすべては私のものよ。不満がある者は今すぐこの場を立ち去りなさい」
すると半数ほどの人は即座に膝をつき、残る人たちもゆっくりと膝をつく。しばらく待っていると、最後の一人も渋々といった様子ではあるが膝をついた。
「お前たちの忠誠は受け取ったわ。今後、私の意思に反する者は処分されると思いなさい」
ティティは冷たい目でじろりと会場を見回す。
「今から大事な話をするわ。まず、コルティナはファウストお兄さまの呼び出した悪魔によって人の住める場所ではなくなったわ。悪魔は――」
ティティはすべてをファウストが爵位簒奪のために企んだこととし、結果として瘴気で生物が住めなくなったことを説明した。
「それに伴い、領都をコルティナからミラツィアへと移すわ」
すると集まった家臣たちがざわめいた。
「ここにいる者たちは原則としてコルティナ奪還のため、パルヴィアに残ってもらうことになるわ」
「そんなっ! お待ちくださぐっ!?」
立派な身なりと立派なお腹をした中年の男が何かを言おうとしたが、彼の首には黒いロープのようなものが巻きついている。
「私はお前に口を開く許可を与えていないわ」
「が……も……し、わけ……せん」
すると黒いロープのようなものがするりと消えた。男は両手を床についてがっくりとうなだれ、はぁはぁと苦しそうに肩で息をしている。
「パルヴィアは瘴気対策の最前線となるわ。町長、重責よ。覚悟して励みなさい」
「ははっ!」
真ん中よりもやや後ろにいた男がそう言って頭を下げた。
「続いて、王家との関係を改善するわ。皆も知っているのでしょう? ルカ・ディ・パクシーニ王太子殿下にもお越しいただいているわ」
すると王太子殿下が小さく手を上げた。家臣たちは複雑な表情で王太子殿下を見上げている。
「最後に」
ティティはそう言って言葉を切ると、俺に前に出るように促した。
「私は彼と結婚することにしたわ。彼の名はレクス。ファウストお兄さまが呼び出した悪魔を滅ぼし、魔竜ウルガーノを倒した騎士で、これから新設されるボアゾ男爵家の当主になる予定よ。これからは彼を私と同じように敬うように。以上よ。質問は認めないわ」
「「「ええええっ!?」」」
会場がものすごいざわめきに包まれるが、ティティはそれを気にかけるでもなく壇上から降りていく。俺は慌ててその後ろを追いかけるのだった。
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次回更新は通常どおり、2024/06/07 (金) 18:00 を予定しております。
パルヴィアの上空からコルティナが視認できるのだが、その町並みのほとんどは瘴気に覆われており、一部の高い建物の上部だけが突き出ている状態だ。
どうやら瘴気は空気よりもかなり重たいようで、今すぐに拡散していくという心配はなさそうだ。だがもしこのまま悪魔のコアが瘴気を噴き出し続けるのであれば、いずれ瘴気が世界中に広がってしまうかもしれない。
そんな不安を覚えつつも、俺たちは町長の屋敷の中庭に着陸した。するとあのテレーゼというメイドが先頭で出迎えてくる。
「お帰りなさいませ、公爵閣下」
「ええ」
ティティはさも当然といった態度で出迎えを受ける。
「落ち着いているわね」
「はい。今のところは特に騒ぎなどは起きていません。ですがパルヴィアだけでコルティナからの避難民を養うことは難しく、このままでは――」
「なら他の町に移らせなさい」
「ですが強制的に避難させましたので、コルティナに戻りたいと希望する者も多くおります」
「無理よ。行けば死ぬもの」
「それは……」
「ああ、自殺志願者は勝手に行かせればいいわ。助けてやるのは一度きりよ」
「かしこまりました」
「そんなことよりも早くお母さまをベッドに運んでちょうだい。それと、きちんとお客様をおもてなしするように」
「お客様? それはそちらの男のことでしょうか?」
それを聞いたティティはギロリとテレーゼを睨みつけた。
「公爵様?」
「レイは私の夫になる男よ」
そう言ってティティは俺をぐいと引っ張ると、後頭部に手を回してきた。俺が素直に頭を下げると、ティティはそのまま軽くキスをしてくる。
「え? そ、そんな……公爵様! なりまう゛っ!?」
ティティに諫言しようとしたテレーゼはいつの間にか黒いロープのようなもので全身を縛られ、宙づりにされていた。首も締まっているようで、苦し気に顔を歪めている。
「お前はいつからマッツィアーノ公爵であるこの私に指図できる立場になったのかしら?」
「そ、それは……私は教育係として……」
「お父さまはもういないわ。今のお前はただのメイドよ」
「そ、それ……は……」
「理解したなら分をわきまえなさい。それとも処分されたいのかしら? ルールはすべて、マッツィアーノ公爵であるこの私が決めるわ」
「う゛……」
苦しむテレーゼにティティはゾッとするほど冷たい視線を向けた。そして耳元に顔を近づけると、声のトーンを一段落として囁く。
「そう教えてくれたのはお前じゃない」
「か、かしこまり、ました……」
テレーゼはなんとかそう返事を絞り出した。すると黒いロープのようなものは消え、テレーゼはドサリと地面に崩れ落ちる。
「ほら、そんなところで座っていないできちんとあちらのお客様もお迎えしなさい」
「はい……えっ? 王太子!? なぜ……」
慌てて立ち上がったテレーゼだったが、ワイバーンの足元からのそのそとはい出てくる王太子殿下たちを見て絶句した。そんなテレーゼに王太子殿下が珍しく食って掛かる。
「世話になったな。公爵の専属メイド、いや、暗殺者と言ったほうが良かったか?」
するとテレーゼはすっと真顔になり、王太子殿下に鋭い視線を送る。きっと王太子殿下が捕まっている間にテレーゼと何かあったのだろう。詳しくはわからないが、少なくとも人間扱いされていなかったであろうことは想像に難くない。
「お前、なぜここに……」
「それはもちろん、お前の主に招かれたからに決まっているだろう?」
するとテレーゼはギロリと王太子殿下を睨みつけた。
「テレーゼ、お客様に何をしているの?」
「……申し訳ございません」
「殿下も一介のメイドをいじめるのはおやめください」
「そうだな」
こうしてテレーゼが頭を下げ、王太子殿下も矛を納めたのだった。
◆◇◆
それからすぐにティティは晩餐会などで使われているという大部屋に重鎮たちを集めた。俺はティティの後ろについて王太子殿下と一緒に入室し、そのまま壇上に上がる。
「お前たちに改めて宣言するわ。マッツィアーノ公爵家は私、セレスティア・ディ・マッツィアーノが引き継いだわ」
そうしてティティはシグネットリングで紋章を投影した。それを見た人々の反応は様々で、反感を抱いている人も少なくないように見える。
「マッツィアーノのすべては私のものよ。不満がある者は今すぐこの場を立ち去りなさい」
すると半数ほどの人は即座に膝をつき、残る人たちもゆっくりと膝をつく。しばらく待っていると、最後の一人も渋々といった様子ではあるが膝をついた。
「お前たちの忠誠は受け取ったわ。今後、私の意思に反する者は処分されると思いなさい」
ティティは冷たい目でじろりと会場を見回す。
「今から大事な話をするわ。まず、コルティナはファウストお兄さまの呼び出した悪魔によって人の住める場所ではなくなったわ。悪魔は――」
ティティはすべてをファウストが爵位簒奪のために企んだこととし、結果として瘴気で生物が住めなくなったことを説明した。
「それに伴い、領都をコルティナからミラツィアへと移すわ」
すると集まった家臣たちがざわめいた。
「ここにいる者たちは原則としてコルティナ奪還のため、パルヴィアに残ってもらうことになるわ」
「そんなっ! お待ちくださぐっ!?」
立派な身なりと立派なお腹をした中年の男が何かを言おうとしたが、彼の首には黒いロープのようなものが巻きついている。
「私はお前に口を開く許可を与えていないわ」
「が……も……し、わけ……せん」
すると黒いロープのようなものがするりと消えた。男は両手を床についてがっくりとうなだれ、はぁはぁと苦しそうに肩で息をしている。
「パルヴィアは瘴気対策の最前線となるわ。町長、重責よ。覚悟して励みなさい」
「ははっ!」
真ん中よりもやや後ろにいた男がそう言って頭を下げた。
「続いて、王家との関係を改善するわ。皆も知っているのでしょう? ルカ・ディ・パクシーニ王太子殿下にもお越しいただいているわ」
すると王太子殿下が小さく手を上げた。家臣たちは複雑な表情で王太子殿下を見上げている。
「最後に」
ティティはそう言って言葉を切ると、俺に前に出るように促した。
「私は彼と結婚することにしたわ。彼の名はレクス。ファウストお兄さまが呼び出した悪魔を滅ぼし、魔竜ウルガーノを倒した騎士で、これから新設されるボアゾ男爵家の当主になる予定よ。これからは彼を私と同じように敬うように。以上よ。質問は認めないわ」
「「「ええええっ!?」」」
会場がものすごいざわめきに包まれるが、ティティはそれを気にかけるでもなく壇上から降りていく。俺は慌ててその後ろを追いかけるのだった。
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