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第76話 錬金術
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こちらは1/30 公開予定の内容です。連日の予約投稿に失敗、大変失礼いたしました。本日、もう一回更新予定となります
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子供たちの遊んで攻撃は騒ぎを聞きつけてやってきた村長が一喝したことでようやく収まり、俺は家に戻ってきた。
さて、久しぶりに自由時間ができた。今日は錬金術を試してみようと思う。
その前に、ブラウエルデ・クロニクルにおける錬金術についておさらいしてみよう。
まず、錬金術を使うためには錬金釜が必要で、これは設置されている必要がある。
さて、どこにしようか? まあ、その辺に適当に置けばいいか。
部屋の隅まで行き、設置しようと念じてみる。すると腕輪となっていた錬金釜が思った場所に設置された。
どういう理屈でこうなるのかは分からないが、便利で助かるな。
念のためステータス画面を確認すると、錬金釜はきちんと設置中になっている。
次はどうやって錬成するかだが、ブラウエルデ・クロニクルではやり方は二つあった。
どちらの方法もアイテムを選択し、MPを消費して錬成するというのは同じで、その違いはレシピの有無だ。
レシピというのはどのアイテムを何個使い、どれだけのMPを消費すればいいのかがわかるもので、レシピを使った錬成は確実に成功する。
一方、レシピなしでの錬成はアイテムの投入タイミングや消費するMPをリアルタイムで決定しなければいけないため、成功率が低い。ただ、レシピを持っていなくても錬成できるのが魅力だ。しかも錬成に成功すると、低確率ではあるがレシピを手に入れられるという恩恵もあるため、プレイヤーたちはこぞってこれに挑戦していた。
さて、この世界ではその仕組みを落とし込んで考える必要がある。
直感的に考えるなら、レシピを手に入れるということは、そのアイテムの錬成に慣れたということだと思う。
ちなみにブラウエルデ・クロニクルにおいてレシピを手に入れる方法は、錬成をして得る以外にもある。
一番オーソドックスな方法はレシピを知っている人に教えてもらうというものだ。
他にも錬成可能なアイテムを消費することでそのアイテムのレシピが手に入る解析、すでに所持しているレシピに加えて他のアイテムを組み合わせ、その派生アイテムのレシピがたまに手に入る研究といったものがある。
これらの方法も、現実世界に落とし込んだらどうなるのかは容易に想像がつく。
さて、おさらいはこのぐらいにして、早速錬成に挑戦してみようと思う。
今回試すのは、ブラウエルデ・クロニクルでいうマジックウォーターというアイテムだ。このアイテムは錬金術の基礎となるアイテムで、その用途はポーションの材料など多岐にわたる。
また、このマジックウォーターは水とMPだけで錬成できるため、錬成の練習としても最適だ。
というわけで、早速裏の井戸から汲んできた水を錬成釜に入れ、魔力を込めてみる。すると魔力がするすると吸い込まれていき、水が淡い光を帯びる。
やがて光は消えたが、錬金釜の中にはなんとなく雰囲気の違う水が残っている。
これは、上手くいったのか?
とりあえず錬金釜から桶に水を移してみた。
うーん? やはり雰囲気が違うような気はするが、ただの水と言われたらただの水かも知れない。
ステータス画面を確認してみるが、レシピは増えていない。
まあ、そう簡単に習熟できるはずはないのでこれは納得だが……。
それからも試行錯誤しつつ、錬金術を試し続けるのだった。
◆◇◆
夕方になり、ついに俺のステータス画面のレシピ一覧にマジックウォーターが出現した。
なんとなくそうだろうなとは思っていたが、途中から錬成したときに成功したのか失敗したのかが段々と分かるようになってきて、今ではきちんとやればもう失敗しないという確信がある。
やはり俺の推測は正しかったようだ。
マジックウォーターのレシピを手に入れたので、次はポーション類のレシピを目指すべきだ。
HPを回復するヒールポーションやMPを回復するマジックポーションが最初のステップだが、今の俺に必要なのはマジックポーションだ。マジックポーションのレシピにはいくつかあるが、今の俺にとってはマジックウォーターと魔石の粉末というレシピが一番作りやすい。
と、そこまで考えたところで教会の鐘が鳴った。
夕飯の時間だ。
俺は作業を中断し、トスカさんのところへと向かうのだった。
◆◇◆
翌日、俺はモンスターの駆除に向かい、ホーンラビットを十一匹駆除して戻ってきた。残念ながら雷の欠片は手に入らなかったが、魔石な八個手に入った。
そこで俺はホーンラビットの小さな欠片を粉砕し、魔石の粉末を作った。粉砕したのは特に道具を使ったわけではなく、魔石を平たい二つの石で挟み、身体強化を使って無理やりすり潰した。
砂と魔石の粉を手で寄り分けるのは大変だが、きちんと粉末にできたのだから問題はあるまい。
そうしてその日の夕方まで試行錯誤した結果、俺はマジックポーションのレシピを手に入れたのだった。
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次回更新は通常どおり、2024/01/31 (水) 18:00 を予定しております。
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子供たちの遊んで攻撃は騒ぎを聞きつけてやってきた村長が一喝したことでようやく収まり、俺は家に戻ってきた。
さて、久しぶりに自由時間ができた。今日は錬金術を試してみようと思う。
その前に、ブラウエルデ・クロニクルにおける錬金術についておさらいしてみよう。
まず、錬金術を使うためには錬金釜が必要で、これは設置されている必要がある。
さて、どこにしようか? まあ、その辺に適当に置けばいいか。
部屋の隅まで行き、設置しようと念じてみる。すると腕輪となっていた錬金釜が思った場所に設置された。
どういう理屈でこうなるのかは分からないが、便利で助かるな。
念のためステータス画面を確認すると、錬金釜はきちんと設置中になっている。
次はどうやって錬成するかだが、ブラウエルデ・クロニクルではやり方は二つあった。
どちらの方法もアイテムを選択し、MPを消費して錬成するというのは同じで、その違いはレシピの有無だ。
レシピというのはどのアイテムを何個使い、どれだけのMPを消費すればいいのかがわかるもので、レシピを使った錬成は確実に成功する。
一方、レシピなしでの錬成はアイテムの投入タイミングや消費するMPをリアルタイムで決定しなければいけないため、成功率が低い。ただ、レシピを持っていなくても錬成できるのが魅力だ。しかも錬成に成功すると、低確率ではあるがレシピを手に入れられるという恩恵もあるため、プレイヤーたちはこぞってこれに挑戦していた。
さて、この世界ではその仕組みを落とし込んで考える必要がある。
直感的に考えるなら、レシピを手に入れるということは、そのアイテムの錬成に慣れたということだと思う。
ちなみにブラウエルデ・クロニクルにおいてレシピを手に入れる方法は、錬成をして得る以外にもある。
一番オーソドックスな方法はレシピを知っている人に教えてもらうというものだ。
他にも錬成可能なアイテムを消費することでそのアイテムのレシピが手に入る解析、すでに所持しているレシピに加えて他のアイテムを組み合わせ、その派生アイテムのレシピがたまに手に入る研究といったものがある。
これらの方法も、現実世界に落とし込んだらどうなるのかは容易に想像がつく。
さて、おさらいはこのぐらいにして、早速錬成に挑戦してみようと思う。
今回試すのは、ブラウエルデ・クロニクルでいうマジックウォーターというアイテムだ。このアイテムは錬金術の基礎となるアイテムで、その用途はポーションの材料など多岐にわたる。
また、このマジックウォーターは水とMPだけで錬成できるため、錬成の練習としても最適だ。
というわけで、早速裏の井戸から汲んできた水を錬成釜に入れ、魔力を込めてみる。すると魔力がするすると吸い込まれていき、水が淡い光を帯びる。
やがて光は消えたが、錬金釜の中にはなんとなく雰囲気の違う水が残っている。
これは、上手くいったのか?
とりあえず錬金釜から桶に水を移してみた。
うーん? やはり雰囲気が違うような気はするが、ただの水と言われたらただの水かも知れない。
ステータス画面を確認してみるが、レシピは増えていない。
まあ、そう簡単に習熟できるはずはないのでこれは納得だが……。
それからも試行錯誤しつつ、錬金術を試し続けるのだった。
◆◇◆
夕方になり、ついに俺のステータス画面のレシピ一覧にマジックウォーターが出現した。
なんとなくそうだろうなとは思っていたが、途中から錬成したときに成功したのか失敗したのかが段々と分かるようになってきて、今ではきちんとやればもう失敗しないという確信がある。
やはり俺の推測は正しかったようだ。
マジックウォーターのレシピを手に入れたので、次はポーション類のレシピを目指すべきだ。
HPを回復するヒールポーションやMPを回復するマジックポーションが最初のステップだが、今の俺に必要なのはマジックポーションだ。マジックポーションのレシピにはいくつかあるが、今の俺にとってはマジックウォーターと魔石の粉末というレシピが一番作りやすい。
と、そこまで考えたところで教会の鐘が鳴った。
夕飯の時間だ。
俺は作業を中断し、トスカさんのところへと向かうのだった。
◆◇◆
翌日、俺はモンスターの駆除に向かい、ホーンラビットを十一匹駆除して戻ってきた。残念ながら雷の欠片は手に入らなかったが、魔石な八個手に入った。
そこで俺はホーンラビットの小さな欠片を粉砕し、魔石の粉末を作った。粉砕したのは特に道具を使ったわけではなく、魔石を平たい二つの石で挟み、身体強化を使って無理やりすり潰した。
砂と魔石の粉を手で寄り分けるのは大変だが、きちんと粉末にできたのだから問題はあるまい。
そうしてその日の夕方まで試行錯誤した結果、俺はマジックポーションのレシピを手に入れたのだった。
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