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第44話 領境の町スピネーゼ
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俺たちは領境の町スピネーゼにやってきた。スピネーゼは北西から南東に流れる川の南岸に築かれた小さな町で、マルゲーラと同様にモンスターの襲撃に備えて高い石壁で守られている。
ちなみに川の北岸も平地となっている。だが北岸には北に向かって伸びる道が一本だけあるのみで、建物などは一切建っていない。
こういった条件の土地の場合、普通は川の両岸に町ができる。なぜなら川から離れないほうが水の確保が容易だからだ。
だが北岸には一切建物が建っていないということは、要するにそれだけモンスターの襲撃が激しく、川を天然の要塞として利用せざるを得なかったのだろう。
そんなスピネーゼの町はマルゲーラよりもぴりぴりした空気が漂っている。町中では大勢の兵士たちが警備に当たっており、冒険者たちともコーザでは考えられないほどの頻度ですれ違う。
しかも領境の町ということもあってか、マッツィアーノ公爵領との間を行き来する商人たちの姿もよく見かける。彼らも冒険者か、はたまた自前の護衛かは分からないが武装した男たちを連れており、まさに最前線の町といった様相を呈している。
俺たちはそんな町並みを通り、冒険者ギルドのスピネーゼ支部へとやってきた。ギルドに入るや否や、受付カウンターに座る美人のお姉さんが声を掛けてくる。
「いらっしゃいませ。どのようなご用でしょうか?」
「俺たちはカミロ・ディ・モラッツァーニ様のご命令でマルゲーラから来た黒狼の顎だ。これを」
ケヴィンさんが書類を手渡すとお姉さんはさっと書類に目を通し、何かを書き込んだ。
「ようこそお越しくださいました。黒狼の顎の皆様全員の冒険者カードをご提示ください」
「ああ。おう、お前ら」
俺たちは冒険者カードをお姉さんに提示し、お姉さんはそれを確認するとすぐに書類に記入していく。
「ご提示いただきありがとうございます。黒狼の顎の皆様にご滞在いただくお宿ですが、こちらのギルドを出て右に三ブロック先にヘラジカの看板の掲げられております『カーザ・アルチェ』というゲストハウスとなります。カーザ・アルチェの受付にてこちらをご提示ください」
「わかった」
「また、Cランク冒険者のケヴィン様、グラハム様、ニーナ様には滞在手当てといたしまして、当ギルドの直営店、並びに提携店舗で利用可能な月額百レニ分の割引サービスを提供しております。ギルド内の店舗ではすべて割引対象ですし、ギルド外にも利用可能な店舗が多数ございます。何かお探しの際は受付までお申し付けください」
お姉さんは営業スマイルでそう説明してきた。
「ここまでで何かご質問はございますか?」
「いや、大丈夫だ。それよりも町の防衛状況について聞きたい。いきなり加わっても迷惑をかけちまうだろうからな」
「かしこまりました。少々お待ちください」
お姉さんはそう言うと手元の資料をパラパラと確認し始めた。
「お待たせいたしました。こちらをご覧ください」
お姉さんはそう言って地図をカウンターの上に置いた。地図上では町の外側が、AからFまで六つの区域に分けられている。
「黒狼の顎の皆様にご担当いただく区域はこちらのD区域でございます。ご覧のとおりAからCまでの区域が川の向こう側、DからFまでがこちら側となります。川の向こう側はA区域が北側、街道を中心とした区域がB区域、南側がC区域となります。今回ご担当いただくD区域は、川のこちら側の北側の区域となります」
「なるほど」
「D区域は森から出てきたモンスターを狩るという対策を行っておりましたが、最近はモンスターの出現頻度が上がってきております。主なモンスターはフォレストウルフやワイルドボア、ホーンラビット、アサシンラット、ダーククロウとなりますが、ごくまれにディノウルフやスノーディアの出現報告もございます。また、A区域ではシルバーウルフとの交戦記録もございます。まだ川のこちら側での目撃情報はございませんが、森に入られる際は十分にご注意ください」
なるほど。コーザ周辺とは比べ物にならないほど強力なモンスターが出るようだ。ブラウエルデ・クロニクルの知識ではあるが、どのモンスターも知っている。
まずディノウルフは大型の狼のモンスターだ。体が大きくなってパワーとスピードの増したフォレストウルフだと考えればいい。強敵ではあるが、スノーディアのような搦め手がないので比較的戦いやすい部類だろう。
次にアサシンラットは茂みに潜んでおり、近付くとまるで暗殺者のように音もなく噛みついてきて、致死性の毒を与えてくるという非常に厄介なネズミのモンスターだ。こいつへの対策はとにかく奇襲させないことで、それさえできればアサシンラットはただのちょっと大きなネズミと変わらない。
ダーククロウはその名のとおりカラスの魔物で、見た目は普通のカラスとまったく変わらない。何か特殊な攻撃をしてくるでもなく、身体能力も普通のカラスと変わらない。
だた、こいつらには厄介な特性が一つだけある。それはものすごく頭がいいことだ。
一般的に人間を見つけたモンスターは、とにかく殺そうとしてくる。作戦を立てて群れで狩りをするモンスターはいるが、たとえ最後の一匹になったとしても逃げることはあまりない。
だがダーククロウは自分たちが有利な状況になるまでは決して手出しせず、勝てると確信したときだけ襲ってくるのだ。しかもモンスターのくせに当てが外れるとすぐに逃げていくため、ダーククロウ対策は勝てないと思わせ、襲わせないことが最重要となる。
そして最後にシルバーウルフだが、こいつはとんでもなく厄介なモンスターだ。シルバーアッシュの毛並みの狼のモンスターで、スノーディアと同じように吹雪を操る。しかも群れで行動する上に吹雪で視界を奪い、各個体が連携して襲ってくるのだ。
できればこいつとは戦いたくない。
「そうか。わかった。慎重を期すことにしよう」
「そうなさってください。コーザからお越しとのことですが、他の地域から来られた方々は残念ながら一か月ともたないことが多いです」
「だろうな。シルバーウルフとなると俺らだけでは対処できねぇだろうな」
「はい。私どももご協力いたしますので、どうか万全の準備をお願いします」
ケヴィンさんがそう答えると、受付のお姉さんは真剣な表情でそう返してきた。
「ああ、わかった。それで、D地区を担当する冒険者は他にどのくらいいる?」
「いえ、ございません。前任のクランが先月、任期満了で離脱したため、現在は騎士団が不定期に駆除を行っているのみとなります」
「そうか。わかった。他に何か注意することはあるか?」
「……そうですね。前任のクランは最初にアサシンラットの駆除から始めていましたよ」
「なるほど。そりゃそうだな。わかった。今日のところは宿で休ませてもらうぜ」
「はい。お疲れ様でした」
こうして俺たちは冒険者ギルドを後にし、カーザ・アルチェへと向かうのだった。
================
次回更新は通常どおり、2023/12/30 (土) 18:00 を予定しております
ちなみに川の北岸も平地となっている。だが北岸には北に向かって伸びる道が一本だけあるのみで、建物などは一切建っていない。
こういった条件の土地の場合、普通は川の両岸に町ができる。なぜなら川から離れないほうが水の確保が容易だからだ。
だが北岸には一切建物が建っていないということは、要するにそれだけモンスターの襲撃が激しく、川を天然の要塞として利用せざるを得なかったのだろう。
そんなスピネーゼの町はマルゲーラよりもぴりぴりした空気が漂っている。町中では大勢の兵士たちが警備に当たっており、冒険者たちともコーザでは考えられないほどの頻度ですれ違う。
しかも領境の町ということもあってか、マッツィアーノ公爵領との間を行き来する商人たちの姿もよく見かける。彼らも冒険者か、はたまた自前の護衛かは分からないが武装した男たちを連れており、まさに最前線の町といった様相を呈している。
俺たちはそんな町並みを通り、冒険者ギルドのスピネーゼ支部へとやってきた。ギルドに入るや否や、受付カウンターに座る美人のお姉さんが声を掛けてくる。
「いらっしゃいませ。どのようなご用でしょうか?」
「俺たちはカミロ・ディ・モラッツァーニ様のご命令でマルゲーラから来た黒狼の顎だ。これを」
ケヴィンさんが書類を手渡すとお姉さんはさっと書類に目を通し、何かを書き込んだ。
「ようこそお越しくださいました。黒狼の顎の皆様全員の冒険者カードをご提示ください」
「ああ。おう、お前ら」
俺たちは冒険者カードをお姉さんに提示し、お姉さんはそれを確認するとすぐに書類に記入していく。
「ご提示いただきありがとうございます。黒狼の顎の皆様にご滞在いただくお宿ですが、こちらのギルドを出て右に三ブロック先にヘラジカの看板の掲げられております『カーザ・アルチェ』というゲストハウスとなります。カーザ・アルチェの受付にてこちらをご提示ください」
「わかった」
「また、Cランク冒険者のケヴィン様、グラハム様、ニーナ様には滞在手当てといたしまして、当ギルドの直営店、並びに提携店舗で利用可能な月額百レニ分の割引サービスを提供しております。ギルド内の店舗ではすべて割引対象ですし、ギルド外にも利用可能な店舗が多数ございます。何かお探しの際は受付までお申し付けください」
お姉さんは営業スマイルでそう説明してきた。
「ここまでで何かご質問はございますか?」
「いや、大丈夫だ。それよりも町の防衛状況について聞きたい。いきなり加わっても迷惑をかけちまうだろうからな」
「かしこまりました。少々お待ちください」
お姉さんはそう言うと手元の資料をパラパラと確認し始めた。
「お待たせいたしました。こちらをご覧ください」
お姉さんはそう言って地図をカウンターの上に置いた。地図上では町の外側が、AからFまで六つの区域に分けられている。
「黒狼の顎の皆様にご担当いただく区域はこちらのD区域でございます。ご覧のとおりAからCまでの区域が川の向こう側、DからFまでがこちら側となります。川の向こう側はA区域が北側、街道を中心とした区域がB区域、南側がC区域となります。今回ご担当いただくD区域は、川のこちら側の北側の区域となります」
「なるほど」
「D区域は森から出てきたモンスターを狩るという対策を行っておりましたが、最近はモンスターの出現頻度が上がってきております。主なモンスターはフォレストウルフやワイルドボア、ホーンラビット、アサシンラット、ダーククロウとなりますが、ごくまれにディノウルフやスノーディアの出現報告もございます。また、A区域ではシルバーウルフとの交戦記録もございます。まだ川のこちら側での目撃情報はございませんが、森に入られる際は十分にご注意ください」
なるほど。コーザ周辺とは比べ物にならないほど強力なモンスターが出るようだ。ブラウエルデ・クロニクルの知識ではあるが、どのモンスターも知っている。
まずディノウルフは大型の狼のモンスターだ。体が大きくなってパワーとスピードの増したフォレストウルフだと考えればいい。強敵ではあるが、スノーディアのような搦め手がないので比較的戦いやすい部類だろう。
次にアサシンラットは茂みに潜んでおり、近付くとまるで暗殺者のように音もなく噛みついてきて、致死性の毒を与えてくるという非常に厄介なネズミのモンスターだ。こいつへの対策はとにかく奇襲させないことで、それさえできればアサシンラットはただのちょっと大きなネズミと変わらない。
ダーククロウはその名のとおりカラスの魔物で、見た目は普通のカラスとまったく変わらない。何か特殊な攻撃をしてくるでもなく、身体能力も普通のカラスと変わらない。
だた、こいつらには厄介な特性が一つだけある。それはものすごく頭がいいことだ。
一般的に人間を見つけたモンスターは、とにかく殺そうとしてくる。作戦を立てて群れで狩りをするモンスターはいるが、たとえ最後の一匹になったとしても逃げることはあまりない。
だがダーククロウは自分たちが有利な状況になるまでは決して手出しせず、勝てると確信したときだけ襲ってくるのだ。しかもモンスターのくせに当てが外れるとすぐに逃げていくため、ダーククロウ対策は勝てないと思わせ、襲わせないことが最重要となる。
そして最後にシルバーウルフだが、こいつはとんでもなく厄介なモンスターだ。シルバーアッシュの毛並みの狼のモンスターで、スノーディアと同じように吹雪を操る。しかも群れで行動する上に吹雪で視界を奪い、各個体が連携して襲ってくるのだ。
できればこいつとは戦いたくない。
「そうか。わかった。慎重を期すことにしよう」
「そうなさってください。コーザからお越しとのことですが、他の地域から来られた方々は残念ながら一か月ともたないことが多いです」
「だろうな。シルバーウルフとなると俺らだけでは対処できねぇだろうな」
「はい。私どももご協力いたしますので、どうか万全の準備をお願いします」
ケヴィンさんがそう答えると、受付のお姉さんは真剣な表情でそう返してきた。
「ああ、わかった。それで、D地区を担当する冒険者は他にどのくらいいる?」
「いえ、ございません。前任のクランが先月、任期満了で離脱したため、現在は騎士団が不定期に駆除を行っているのみとなります」
「そうか。わかった。他に何か注意することはあるか?」
「……そうですね。前任のクランは最初にアサシンラットの駆除から始めていましたよ」
「なるほど。そりゃそうだな。わかった。今日のところは宿で休ませてもらうぜ」
「はい。お疲れ様でした」
こうして俺たちは冒険者ギルドを後にし、カーザ・アルチェへと向かうのだった。
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