178 / 260
第四章
第四章第28話 家族ができました
しおりを挟む
ついに養女になったって公開される日がやってきました。あ、でも書類上ではもうあたしはマレスティカ公爵家のお嬢様で、名前もローザ・マレスティカに変わっているそうです。
今日はですね。ちょっと怖いですけど、お城で王様に会って養女になったことを認めてもらって、それからお披露目パーティーをするんです。それで、他の人たちにもあたしがマレスティカ公爵家の養女だって認めてもらうっていう感じみたいです。
それでですね。今日は朝からおめかしするため、レジーナさんのお屋敷にお邪魔して……じゃなかった、あたしのお家に来ています。
「おかえりなさいませ、お嬢様」
あたしがラダさんのエスコートで馬車を降りると、お屋敷の入口でメイドさんと執事さんがずらりと並んで出迎えてくれました。
う……プレッシャーです。えっと、この場合は……堂々と胸を張って歩けばいいんですよね。
あたしはラダさんの後ろに隠れたくなる気持ちを必死に抑え、前を向いて歩きます。するとメイドさんの中から三十代半ばくらいの女性が一人、歩み出てきました。
ラダさんがその女性の前で立ち止まったのであたしも立ち止まります。
「お嬢様、おかえりなさいませ。私はお嬢様の専属侍女を拝命いたしましたメラニア・コルネと申します。お嬢様がご滞在の間、お世話をさせていただきます」
そう言って綺麗なカーテシーをしてきました。あたしはついカーテシーを返しそうになりましたが、習ったことを思い出してニッコリ微笑みます。
「ええ、よろしくお願いします」
「それではまず、お嬢様のお部屋にご案内いたします」
こうしてあたしはメラニアさんに連れられ、お部屋に向かうのでした。
◆◇◆
「お嬢様、早速で恐縮ですが時間がございません。本当は色々とご案内したいのですが、まずはパーティーの準備を急ぎましょう」
「はい」
「それではこちらにお掛けください」
「はい」
あたしはメラニアさんとアシスタントのメイドさんたちにあっという間に制服を脱がされました。そしてコルセットというものを腰に巻きつけられました。
「引っ張りますよ」
「ひえっ!?」
び、ビックリしました。突然腰に巻きついたコルセットがぎゅっと締め上げられました。
「ローザお嬢様、具合はいかがですか?」
「え? えっと、はい。ちょっとビックリしましたけど、大丈夫です」
「まあ! それは素晴らしいです」
えっと、何が素晴らしいんでしょう?
それからあたしはひらひらのたくさんついた可愛らしいドレスを着せてもらい、さらに首飾りまでつけてもらいました。それにちょっとだけお化粧も……。
「さあ、できました。いかがですか?」
「えっと……」
鏡の中に知らない女の子が映っています。
「ふふ。今日のお嬢様は世界一お美しいですよ。きっとお城では多くの殿方の視線を釘付けにすることでしょう」
「え?」
えっと、それって王太子様もってことでしょうか? それはちょっと……。
「さあ、時間もありません。急いでお城にお向かいください」
「え? あ! もうこんな時間!」
来たときは朝早かったのに、気が付けば日がもうかなり高くなっています。
こうしてあたしはお城に向かうのでした。
◆◇◆
お城に着くと、あたしはすぐに三階にあるお部屋に案内されました。そこにはレジーナさん、アロンさん、それにシモーナさんが待っていました。
「やあ、よく来たね」
「お、お待たせしました」
「おやおや、そんなに畏まらなくてもいいんだよ」
「そうよ、ローザちゃん。今日からは家族になるのですからね」
アロンさんとシモーナさんが優しくそう声をかけてくれました。
えっと……はい。頭では分かっているんですけど、その、なんていうか、やっぱりこう、アロンさんたちはものすごく偉い人っていうイメージが……。
「あらあら。急には無理かしら?」
あ! シモーナさんに苦笑いをされてしまいました。
ううっ。シモーナさんもアロンさんも、それにレジーナさんだってすごくいい人だってちゃんと分かっているつもりです。
「お母さま、ローザにいきなりそんなことを言っても無理ですわ。ローザはとても慎重なんですのよ?」
「あら、いきなり義妹の肩を持つのね」
「当然ですわ。わたくし、ずっとこんな風に可愛い妹が欲しいと思っていたんですのよ?」
レジーナさんがクスクスと笑いながらあたしのところに近寄ってきて、そっと抱きしめてくれました。
「これから国王陛下にご挨拶を済ませれば、ローザは国中からマレスティカ公爵家の娘として扱われますわ。だから、今のうちに練習してしまいましょう?」
「れ、練習ですか?」
「そう。わたくしのことはお義姉さまと呼びなさい? それにお義父さま、お義母さまと」
う……そ、そうですよね。恥をかかせちゃいますもんね。
「え、えっと、お、お、お、お義姉、さま……」
い、言っちゃいました。
「そう。ローザ、貴女のお義姉さまですわよ」
「は、はい。お義姉さま……」
「ううん。可愛いですわね」
レジーナさん、じゃなかった、お義姉さまはそう言ってまたあたしをぎゅっとしてくれました。
「さあ、お父さまとお母さまにも」
「は、はい。えっと……」
アロンさんとシモーナさん、いえ、お、お、お義父さま、お義母さまにじっと見つめられていて、なんだかとってもドキドキします。
「その……お、お……」
「うん」
「お義父さま、お義母さま」
「そうよ。わたくしがお義母さまよ!」
お義母さまは満面の笑みを浮かべて、お義父さまは少し照れくさそうに喜んでくれています。
え、えへへ。なんだか心がぽかぽかします。よくわからないですけど、これが家族なんでしょうか?
そうして感慨にふけっていると扉がノックされ、続いて男の人が声を掛けてきます。
「マレスティカ公爵閣下、お時間でございます」
今日はですね。ちょっと怖いですけど、お城で王様に会って養女になったことを認めてもらって、それからお披露目パーティーをするんです。それで、他の人たちにもあたしがマレスティカ公爵家の養女だって認めてもらうっていう感じみたいです。
それでですね。今日は朝からおめかしするため、レジーナさんのお屋敷にお邪魔して……じゃなかった、あたしのお家に来ています。
「おかえりなさいませ、お嬢様」
あたしがラダさんのエスコートで馬車を降りると、お屋敷の入口でメイドさんと執事さんがずらりと並んで出迎えてくれました。
う……プレッシャーです。えっと、この場合は……堂々と胸を張って歩けばいいんですよね。
あたしはラダさんの後ろに隠れたくなる気持ちを必死に抑え、前を向いて歩きます。するとメイドさんの中から三十代半ばくらいの女性が一人、歩み出てきました。
ラダさんがその女性の前で立ち止まったのであたしも立ち止まります。
「お嬢様、おかえりなさいませ。私はお嬢様の専属侍女を拝命いたしましたメラニア・コルネと申します。お嬢様がご滞在の間、お世話をさせていただきます」
そう言って綺麗なカーテシーをしてきました。あたしはついカーテシーを返しそうになりましたが、習ったことを思い出してニッコリ微笑みます。
「ええ、よろしくお願いします」
「それではまず、お嬢様のお部屋にご案内いたします」
こうしてあたしはメラニアさんに連れられ、お部屋に向かうのでした。
◆◇◆
「お嬢様、早速で恐縮ですが時間がございません。本当は色々とご案内したいのですが、まずはパーティーの準備を急ぎましょう」
「はい」
「それではこちらにお掛けください」
「はい」
あたしはメラニアさんとアシスタントのメイドさんたちにあっという間に制服を脱がされました。そしてコルセットというものを腰に巻きつけられました。
「引っ張りますよ」
「ひえっ!?」
び、ビックリしました。突然腰に巻きついたコルセットがぎゅっと締め上げられました。
「ローザお嬢様、具合はいかがですか?」
「え? えっと、はい。ちょっとビックリしましたけど、大丈夫です」
「まあ! それは素晴らしいです」
えっと、何が素晴らしいんでしょう?
それからあたしはひらひらのたくさんついた可愛らしいドレスを着せてもらい、さらに首飾りまでつけてもらいました。それにちょっとだけお化粧も……。
「さあ、できました。いかがですか?」
「えっと……」
鏡の中に知らない女の子が映っています。
「ふふ。今日のお嬢様は世界一お美しいですよ。きっとお城では多くの殿方の視線を釘付けにすることでしょう」
「え?」
えっと、それって王太子様もってことでしょうか? それはちょっと……。
「さあ、時間もありません。急いでお城にお向かいください」
「え? あ! もうこんな時間!」
来たときは朝早かったのに、気が付けば日がもうかなり高くなっています。
こうしてあたしはお城に向かうのでした。
◆◇◆
お城に着くと、あたしはすぐに三階にあるお部屋に案内されました。そこにはレジーナさん、アロンさん、それにシモーナさんが待っていました。
「やあ、よく来たね」
「お、お待たせしました」
「おやおや、そんなに畏まらなくてもいいんだよ」
「そうよ、ローザちゃん。今日からは家族になるのですからね」
アロンさんとシモーナさんが優しくそう声をかけてくれました。
えっと……はい。頭では分かっているんですけど、その、なんていうか、やっぱりこう、アロンさんたちはものすごく偉い人っていうイメージが……。
「あらあら。急には無理かしら?」
あ! シモーナさんに苦笑いをされてしまいました。
ううっ。シモーナさんもアロンさんも、それにレジーナさんだってすごくいい人だってちゃんと分かっているつもりです。
「お母さま、ローザにいきなりそんなことを言っても無理ですわ。ローザはとても慎重なんですのよ?」
「あら、いきなり義妹の肩を持つのね」
「当然ですわ。わたくし、ずっとこんな風に可愛い妹が欲しいと思っていたんですのよ?」
レジーナさんがクスクスと笑いながらあたしのところに近寄ってきて、そっと抱きしめてくれました。
「これから国王陛下にご挨拶を済ませれば、ローザは国中からマレスティカ公爵家の娘として扱われますわ。だから、今のうちに練習してしまいましょう?」
「れ、練習ですか?」
「そう。わたくしのことはお義姉さまと呼びなさい? それにお義父さま、お義母さまと」
う……そ、そうですよね。恥をかかせちゃいますもんね。
「え、えっと、お、お、お、お義姉、さま……」
い、言っちゃいました。
「そう。ローザ、貴女のお義姉さまですわよ」
「は、はい。お義姉さま……」
「ううん。可愛いですわね」
レジーナさん、じゃなかった、お義姉さまはそう言ってまたあたしをぎゅっとしてくれました。
「さあ、お父さまとお母さまにも」
「は、はい。えっと……」
アロンさんとシモーナさん、いえ、お、お、お義父さま、お義母さまにじっと見つめられていて、なんだかとってもドキドキします。
「その……お、お……」
「うん」
「お義父さま、お義母さま」
「そうよ。わたくしがお義母さまよ!」
お義母さまは満面の笑みを浮かべて、お義父さまは少し照れくさそうに喜んでくれています。
え、えへへ。なんだか心がぽかぽかします。よくわからないですけど、これが家族なんでしょうか?
そうして感慨にふけっていると扉がノックされ、続いて男の人が声を掛けてきます。
「マレスティカ公爵閣下、お時間でございます」
46
お気に入りに追加
972
あなたにおすすめの小説
家ごと異世界ライフ
ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!
小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします
藤なごみ
ファンタジー
※2024年10月下旬に、第2巻刊行予定です
2024年6月中旬に第一巻が発売されます
2024年6月16日出荷、19日販売となります
発売に伴い、題名を「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、元気いっぱいに無自覚チートで街の人を笑顔にします~」→「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします~」
中世ヨーロッパに似ているようで少し違う世界。
数少ないですが魔法使いがが存在し、様々な魔導具も生産され、人々の生活を支えています。
また、未開発の土地も多く、数多くの冒険者が活動しています
この世界のとある地域では、シェルフィード王国とタターランド帝国という二つの国が争いを続けています
戦争を行る理由は様ながら長年戦争をしては停戦を繰り返していて、今は辛うじて平和な時が訪れています
そんな世界の田舎で、男の子は産まれました
男の子の両親は浪費家で、親の資産を一気に食いつぶしてしまい、あろうことかお金を得るために両親は行商人に幼い男の子を売ってしまいました
男の子は行商人に連れていかれながら街道を進んでいくが、ここで行商人一行が盗賊に襲われます
そして盗賊により行商人一行が殺害される中、男の子にも命の危険が迫ります
絶体絶命の中、男の子の中に眠っていた力が目覚めて……
この物語は、男の子が各地を旅しながら自分というものを探すものです
各地で出会う人との繋がりを通じて、男の子は少しずつ成長していきます
そして、自分の中にある魔法の力と向かいながら、色々な事を覚えていきます
カクヨム様と小説家になろう様にも投稿しております
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
雪月 夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
陽だまりキッチン、ときどき無双~クラス転移したけどかわいい幼馴染とのんびり異世界を観光します~
一色孝太郎
ファンタジー
料理人を目指しながらも、そこそこの進学校に通う高校二年生の少年味澤祥太は、ある日突然、神を名乗る謎の発光体によってクラスごと異世界へと転移させられてしまう。
その異世界は、まるで聖女モノのネット小説のように聖女が結界を張って町を守り、逆ハーレムが当然とされる男には厳しい世界だった。
日本に帰るには、神を名乗る謎の発光体によって課された試練を乗り越えなければならない。
祥太は転移の際に神から与えられた能力を駆使し、幼馴染の少女と共にのんびり異世界を観光しながら、クラスメイトたちを探す旅をすることとなる。
はたして祥太たちは生き残ることができるのだろうか? そして無事に日本に帰ることはできるのだろうか?
※2024/03/02 18:00 HOTランキング第5位を獲得! お読みいただきありがとうございます!
※本作品は現在、他サイトでも公開しております
セリオン共和国再興記 もしくは宇宙刑事が召喚されてしまったので・・・
今卓&
ファンタジー
地球での任務が終わった銀河連合所属の刑事二人は帰途の途中原因不明のワームホールに巻き込まれる、彼が気が付くと可住惑星上に居た。
その頃会議中の皇帝の元へ伯爵から使者が送られる、彼等は捕らえられ教会の地下へと送られた。
皇帝は日課の教会へ向かう途中でタイスと名乗る少女を”宮”へ招待するという、タイスは不安ながらも両親と周囲の反応から招待を断る事はできず”宮”へ向かう事となる。
刑事は離別したパートナーの捜索と惑星の調査の為、巡視艇から下船する事とした、そこで彼は4人の知性体を救出し獣人二人とエルフを連れてエルフの住む土地へ彼等を届ける旅にでる事となる。
追放幼女の領地開拓記~シナリオ開始前に追放された悪役令嬢が民のためにやりたい放題した結果がこちらです~
一色孝太郎
ファンタジー
【小説家になろう日間1位!】
悪役令嬢オリヴィア。それはスマホ向け乙女ゲーム「魔法学園のイケメン王子様」のラスボスにして冥界の神をその身に降臨させ、アンデッドを操って世界を滅ぼそうとした屍(かばね)の女王。そんなオリヴィアに転生したのは生まれついての重い病気でずっと入院生活を送り、必死に生きたものの天国へと旅立った高校生の少女だった。念願の「健康で丈夫な体」に生まれ変わった彼女だったが、黒目黒髪という自分自身ではどうしようもないことで父親に疎まれ、八歳のときに魔の森の中にある見放された開拓村へと追放されてしまう。だが彼女はへこたれず、領民たちのために闇の神聖魔法を駆使してスケルトンを作り、領地を発展させていく。そんな彼女のスケルトンは産業革命とも称されるようになり、その評判は内外に轟いていく。だが、一方で彼女を追放した実家は徐々にその評判を落とし……?
小説家になろう様にて日間ハイファンタジーランキング1位!
※本作品は他サイトでも連載中です。
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる