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第三章
第三章第39話 勝利を捧げられました
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2022/05/09 誤字を修正しました
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「さて、ローザ嬢」
「は、はい」
公子様は穏やかな笑みを浮かべてあたしの前までやって来ると、突然跪きました。
「この勝利をローザ嬢に捧げます」
「え? え?」
勝利を捧げるって……?
どうしたらいいのかわからずに困っていると、ヴィーシャさんがそっと耳打ちをしてくれました。
「手の甲を差し出すんだよ」
「あ、はい」
左手を差し出すと、公子様はそっとその手の甲にキスをしました。
「あ、あの?」
「突然のことで驚かれたかと思いますが、レジーナ嬢が頭を抱えているのを見ましてね。それで事情をお聞きして、丸く収めるために私が出場したのです」
「え?」
「こうして無事に皆さんの目のある場所で優勝者がローザ嬢に勝利を捧げましたから、これでアンドレイのした約束は果たされたというわけです」
公子様はそう言って立ち上がり、微笑みました。
それって、もしかして公子様はただ単にあたしを助けるために?
「あ、その、ありがとうございます」
「いいえ、当然のことをしたまでです。これでもアンドレイの友人ですからね。それではまた」
公子様はそう言うとくるりと背を向け、控室へと去って行ったのでした。
◆◇◆
ローザがレフ公子に勝利を捧げられる少し前、王太子に唆されて魔術選手権に出場したものの敗れ去った少年たちが校舎裏に集まっていた。
彼らは口々に不満をぶちまけている。
「くそっ! なんでレフ公子が出てるんだよ! あれは反則だろ!」
「そうだよ! あんなん勝てるわけねぇだろうが!」
自分の実力が足りていないことを棚に上げ、なんとも醜い限りである。
「大体、どうして王太子があんなこと勝手に決めてんだよ!」
「あのおっぱい星人が! あいつがあの胸を独り占めしたいだけだろうが!」
「まったくだ!」
「そうだそうだ! あの胸を俺のもんだ!」
「あ゛!? なんだと? 俺のもんだ!」
「あんだと!?」
「何言ってんだ! ローザたんの一番の魅力は顔だろうが!」
「あ゛あ゛!? 胸に決まってんだろうが! あのちっこい体にあの胸なんだぞ!」
「顔だ!」
「胸だ!」
「い、いや、ボクは尻も……」
「せ、拙者は、わ、わ、腋に挟まれた――」
「変態は黙ってろ!」
「ひ、ひどい……」
王太子への不満をぶちまけていたはずが、いつの間にやら性癖の暴露大会が始まっていた。
「ああ、もう! お前らうるせえ! 王太子のいうことなんか知ったことか! 俺は俺であの娘をゲットしてやる」
「何言ってんだ! あの顔の良さが分からない奴にローザちゃんは渡せねぇ!」
「だから尻だって!」
「わ、腋――」
「「「「変態は黙れ!」」」」
「ひ、ひどい……」
「とにかくだ! 俺は行くぜ」
一人の少年が何やら熱く燃えたぎる意思を目に宿し、校舎裏から歩きだそうとするが、周りの少年たちは立ちふさがった。
「邪魔をするな!」
「胸派には渡せねぇんだ! このおっぱい星人め!」
「な! なんだと!? 王太子なんかと一緒にするな!」
「一緒だろうが!」
「侮辱するな! いくらお前でも言っていいことと悪いことがあるぞ!」
「いいや! お前たち胸派はおっぱい星人だろうが!」
「なんだと!? アレと一緒にされるのだけは我慢ならねぇ!」
「あんだと!? やるか?」
「おおう! やってやるよ!」
こうして少年たちの取っ組み合いの喧嘩が始まったのだった。
◆◇◆
「ローザ、帰ろうよ」
去って行く公子様を見送り、それから少しの間ボーっとしていたあたしにヴィーシャさんがそう声をかけてくれました。
「はい。そうしましょう」
喫茶店のお片付けも手伝わないといけませんから、あんまりゆっくりしていちゃダメですよね。
「リリアちゃん」
「うん」
こうしてあたしたちも闘技場を出て、ピーちゃんを抱っこしながらゆっくりと喫茶店のほうへと歩いていきます。
あ、そうそう。今日もユキとホーちゃんは喫茶店でお昼寝のお仕事をしているので、ピーちゃんだけが一緒です。
「ねえ、二人とも。ここの校舎裏を通れば近道じゃない?」
「あ、そうだね!」
ここを通ればぐるりと校舎を迂回しなくていいので、かなり近道になりそうです。
「行きましょう」
あたしたちはヴィーシャさんの提案で校舎裏を通り抜けることにしました。
そうしていつも通らない校舎裏を歩いていくと、なんと十人近い男子生徒たちがなぜか地面に倒れています。
全員あちこちに青あざやたんこぶができていて、ものすごく痛そうです。
「君たち! 大丈夫かい? 誰にやられたの?」
ヴィーシャさんが慌てて彼らに駆け寄りますが、男子生徒たちはなぜかみんな顔を背けます。
「……言えないような相手にやられたてことかい? すぐに先生を!」
しかし男子生徒たちは首を横に振ります。
えっと? えっと?
「ローザちゃん、治療してあげたほうがいいんじゃ……」
「そうですよね。じゃあ」
手分けして治療しようと思い一歩を踏み出したところで、妙な悪寒が背筋を駆け抜けます。
あれ? なんでしょう? 近づいちゃいけないような……。
でもこのまま放っておいたらすごく痛そうですし、可哀想ですよね。
えっと、こういうときは……。
あたしが悩んでいると、ピーちゃんがするりと抱っこから抜け出しました。そしてするすると男子生徒たちに近づき、次々と治療していきます。
ううん。やっぱりピーちゃん、すごいです。はっきり言って、あたしよりもよっぽど手慣れています。
そうして見守っていると、全員の治療が終わりました。
なんだかニヤニヤと気持ち悪い笑みを浮かべていますね。これならもう大丈夫だと思います。
というか、気持ち悪いので早く離れたいです。
「あ、えっと、じゃあ、怪我には気を付けてくださいね」
あたしはピーちゃんを抱き上げると、そそくさとその場を離れます。
「あ! ローザ、待ってよ!」
「ローザちゃん」
ヴィーシャさんとリリアちゃんの足音があたしを追いかけてくるのでした。
◆◇◆
ローザたちが立ち去った後の校舎裏では少年たちがニマニマと思い出し笑いを浮かべている。
「へ、うへへ。ローザちゃんに治してもらった」
「へへへ……」
なんとも締まりのない表情で余韻を噛みしめているが、少年たちを治療したのはローザではなくピーちゃんとリリアである。
「きっとローザちゃんは俺のことが好きなんじゃ……」
「そんなわけないだろ。ローザたんは俺のことが好きなんだよ。ああ、あの可愛い顔が見たい」
「あ? そんなわけないだろ! 何言ってんだよ! 俺のついでで治してもらったくせに!」
そう言って二人の少年が立ち上がった。そして殴り合いの喧嘩が再び始まるかに思われたのだが、そうはならなかった。
「せっかく治してもらったのにまた怪我しちゃダメだな」
「それもそうだな。ローザたんが俺のことを好きなのは変わらないからな」
「いや、俺のことが好きなんだって!」
「ボクだよ! ボクのことが好きなんだよ!」
再びいがみ合うが、やはり喧嘩には発展しなかった。
「まあ、ローザちゃんが誰を選ぶかだぜ」
「そういうことな」
まったくもって理解不能な思考回路ではあるが、どうやらこれで矛を収めるようだ。
「はぁはぁ、ローザたんの腋……」
「「「「変態は黙れ!」」」」
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次回更新は通常どおり、2022/05/14 (土) 20:00 を予定しております。
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「さて、ローザ嬢」
「は、はい」
公子様は穏やかな笑みを浮かべてあたしの前までやって来ると、突然跪きました。
「この勝利をローザ嬢に捧げます」
「え? え?」
勝利を捧げるって……?
どうしたらいいのかわからずに困っていると、ヴィーシャさんがそっと耳打ちをしてくれました。
「手の甲を差し出すんだよ」
「あ、はい」
左手を差し出すと、公子様はそっとその手の甲にキスをしました。
「あ、あの?」
「突然のことで驚かれたかと思いますが、レジーナ嬢が頭を抱えているのを見ましてね。それで事情をお聞きして、丸く収めるために私が出場したのです」
「え?」
「こうして無事に皆さんの目のある場所で優勝者がローザ嬢に勝利を捧げましたから、これでアンドレイのした約束は果たされたというわけです」
公子様はそう言って立ち上がり、微笑みました。
それって、もしかして公子様はただ単にあたしを助けるために?
「あ、その、ありがとうございます」
「いいえ、当然のことをしたまでです。これでもアンドレイの友人ですからね。それではまた」
公子様はそう言うとくるりと背を向け、控室へと去って行ったのでした。
◆◇◆
ローザがレフ公子に勝利を捧げられる少し前、王太子に唆されて魔術選手権に出場したものの敗れ去った少年たちが校舎裏に集まっていた。
彼らは口々に不満をぶちまけている。
「くそっ! なんでレフ公子が出てるんだよ! あれは反則だろ!」
「そうだよ! あんなん勝てるわけねぇだろうが!」
自分の実力が足りていないことを棚に上げ、なんとも醜い限りである。
「大体、どうして王太子があんなこと勝手に決めてんだよ!」
「あのおっぱい星人が! あいつがあの胸を独り占めしたいだけだろうが!」
「まったくだ!」
「そうだそうだ! あの胸を俺のもんだ!」
「あ゛!? なんだと? 俺のもんだ!」
「あんだと!?」
「何言ってんだ! ローザたんの一番の魅力は顔だろうが!」
「あ゛あ゛!? 胸に決まってんだろうが! あのちっこい体にあの胸なんだぞ!」
「顔だ!」
「胸だ!」
「い、いや、ボクは尻も……」
「せ、拙者は、わ、わ、腋に挟まれた――」
「変態は黙ってろ!」
「ひ、ひどい……」
王太子への不満をぶちまけていたはずが、いつの間にやら性癖の暴露大会が始まっていた。
「ああ、もう! お前らうるせえ! 王太子のいうことなんか知ったことか! 俺は俺であの娘をゲットしてやる」
「何言ってんだ! あの顔の良さが分からない奴にローザちゃんは渡せねぇ!」
「だから尻だって!」
「わ、腋――」
「「「「変態は黙れ!」」」」
「ひ、ひどい……」
「とにかくだ! 俺は行くぜ」
一人の少年が何やら熱く燃えたぎる意思を目に宿し、校舎裏から歩きだそうとするが、周りの少年たちは立ちふさがった。
「邪魔をするな!」
「胸派には渡せねぇんだ! このおっぱい星人め!」
「な! なんだと!? 王太子なんかと一緒にするな!」
「一緒だろうが!」
「侮辱するな! いくらお前でも言っていいことと悪いことがあるぞ!」
「いいや! お前たち胸派はおっぱい星人だろうが!」
「なんだと!? アレと一緒にされるのだけは我慢ならねぇ!」
「あんだと!? やるか?」
「おおう! やってやるよ!」
こうして少年たちの取っ組み合いの喧嘩が始まったのだった。
◆◇◆
「ローザ、帰ろうよ」
去って行く公子様を見送り、それから少しの間ボーっとしていたあたしにヴィーシャさんがそう声をかけてくれました。
「はい。そうしましょう」
喫茶店のお片付けも手伝わないといけませんから、あんまりゆっくりしていちゃダメですよね。
「リリアちゃん」
「うん」
こうしてあたしたちも闘技場を出て、ピーちゃんを抱っこしながらゆっくりと喫茶店のほうへと歩いていきます。
あ、そうそう。今日もユキとホーちゃんは喫茶店でお昼寝のお仕事をしているので、ピーちゃんだけが一緒です。
「ねえ、二人とも。ここの校舎裏を通れば近道じゃない?」
「あ、そうだね!」
ここを通ればぐるりと校舎を迂回しなくていいので、かなり近道になりそうです。
「行きましょう」
あたしたちはヴィーシャさんの提案で校舎裏を通り抜けることにしました。
そうしていつも通らない校舎裏を歩いていくと、なんと十人近い男子生徒たちがなぜか地面に倒れています。
全員あちこちに青あざやたんこぶができていて、ものすごく痛そうです。
「君たち! 大丈夫かい? 誰にやられたの?」
ヴィーシャさんが慌てて彼らに駆け寄りますが、男子生徒たちはなぜかみんな顔を背けます。
「……言えないような相手にやられたてことかい? すぐに先生を!」
しかし男子生徒たちは首を横に振ります。
えっと? えっと?
「ローザちゃん、治療してあげたほうがいいんじゃ……」
「そうですよね。じゃあ」
手分けして治療しようと思い一歩を踏み出したところで、妙な悪寒が背筋を駆け抜けます。
あれ? なんでしょう? 近づいちゃいけないような……。
でもこのまま放っておいたらすごく痛そうですし、可哀想ですよね。
えっと、こういうときは……。
あたしが悩んでいると、ピーちゃんがするりと抱っこから抜け出しました。そしてするすると男子生徒たちに近づき、次々と治療していきます。
ううん。やっぱりピーちゃん、すごいです。はっきり言って、あたしよりもよっぽど手慣れています。
そうして見守っていると、全員の治療が終わりました。
なんだかニヤニヤと気持ち悪い笑みを浮かべていますね。これならもう大丈夫だと思います。
というか、気持ち悪いので早く離れたいです。
「あ、えっと、じゃあ、怪我には気を付けてくださいね」
あたしはピーちゃんを抱き上げると、そそくさとその場を離れます。
「あ! ローザ、待ってよ!」
「ローザちゃん」
ヴィーシャさんとリリアちゃんの足音があたしを追いかけてくるのでした。
◆◇◆
ローザたちが立ち去った後の校舎裏では少年たちがニマニマと思い出し笑いを浮かべている。
「へ、うへへ。ローザちゃんに治してもらった」
「へへへ……」
なんとも締まりのない表情で余韻を噛みしめているが、少年たちを治療したのはローザではなくピーちゃんとリリアである。
「きっとローザちゃんは俺のことが好きなんじゃ……」
「そんなわけないだろ。ローザたんは俺のことが好きなんだよ。ああ、あの可愛い顔が見たい」
「あ? そんなわけないだろ! 何言ってんだよ! 俺のついでで治してもらったくせに!」
そう言って二人の少年が立ち上がった。そして殴り合いの喧嘩が再び始まるかに思われたのだが、そうはならなかった。
「せっかく治してもらったのにまた怪我しちゃダメだな」
「それもそうだな。ローザたんが俺のことを好きなのは変わらないからな」
「いや、俺のことが好きなんだって!」
「ボクだよ! ボクのことが好きなんだよ!」
再びいがみ合うが、やはり喧嘩には発展しなかった。
「まあ、ローザちゃんが誰を選ぶかだぜ」
「そういうことな」
まったくもって理解不能な思考回路ではあるが、どうやらこれで矛を収めるようだ。
「はぁはぁ、ローザたんの腋……」
「「「「変態は黙れ!」」」」
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