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第二章
第74話 貴族って変だと思います
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あたしたちが連れてこられたのは女子寮でした。ぞろぞろとやってきたあたしたちを見つけたアリアドナさんがこちらに近寄ってきます。
「あら? 生徒会の皆さんお揃いで」
それからあたしとバラサさんを見て納得したような表情になりました。
「それでどうなったのかしら?」
「名誉を懸けることとなった」
それを聞いたアリアドナさんは悲しそうな表情をしました。
「そうでしたか。残念ですが、わたくしはもう何も申しません」
え? え? 何が残念なんですか? 名誉を懸けるって何なんですか!?
「立会人は俺が務める。二人は今日の午後五時に決闘場へ来るように」
「かしこまりましたわ」
「……え?」
決闘? 決闘って、もしかして二人で戦って勝ったほうが正しいってやるあれですか?
「ん? どうした?」
王太子様がさも不思議そうな顔でそう尋ねてきました。
あれ? よく見るとリリアちゃんも含めて全員不思議そうな顔をしてあたしのことを見ています。
あれれ? もしかして、分かっていなかったのってあたしだけなんですか!?
「なるほど。オーデルラーヴァの平民に決闘の慣習はないのか」
王太子様は一人で納得したようです。
「我が国では、こういった場合において名誉を懸けると言った場合は決闘をするということを意味する。平民であるお前に貴族であるバラサ男爵令嬢からの決闘の申し出を断ることはできない。そしてお前も我が国の栄えある魔法学園に通っているだ。ならば勝ってお前の正しさを証明してみせろ」
「……は……い」
王太子様に高圧的にそう言われたらもう頷くしかありません。
味方になってくれたって思いましたが、そうでもなかったみたいです。
だって貴族は平民よりも年上で、魔術の訓練だってずっと長くやっているんですよ?
ずるいじゃないですか。
大体ですよ? もしあたしが負けたって、バラサさんがあたしを階段から突き落としたのは変わらないじゃないですか。
「ローザちゃん。大丈夫だよ。きっと! 入学試験を思い出して!」
「う、うん……」
リリアちゃんはそう励ましてくれますが、自信はまったくありません。
「平民。逃げないことですわね。わたくしは必ず、わたくしの正しさを証明してみせますわ」
そう高らかに宣言するとバラサさんは自信満々な態度で立ち去っていったのでした。
◆◇◆
「ううっ。逃げたいです……」
あたしは自室に引きこもるとユキを抱っこしてそうぼやきました。
「ミャー?」
「ピー?」
ユキとピーちゃんが「どうしたの?」と言わんばかりに返事をしてくれます。
「なんだか、よく分からないんですけど決闘しなきゃいけなくなっちゃったんです」
「ミャー?」
「ピピ?」
「あたし。貴族の偉い人にいじめられてて……それで、あたしが勝たないとその人は悪くないんだそうです」
「ミャッ!?」
「ピピッ!」
ユキたちはまるであたしの言っていることが理解できているみたいに怒ってくれています。
「ホー!?」
ああ、ホーちゃんまで起こしてしまいました。
「ごめんなさい。ホーちゃん。ちょっと、愚痴を言っていました」
「ホー!」
ホーちゃんは羽根を広げて何かをアピールしてくれています。
えっと、これは……?
「ミャーっ!」
「ピピーっ!」
あ、もしかして?
「みんな、一緒に戦ってくれるんですか?」
「ミャッ」
「ピッ」
「ホー」
ううっ。みんな、ありがとう!
人間のお友達はリリアちゃんとヴィーシャさんしかできませんでしたが、あたしにはみんながついていてくれます。
こうなったら、みんなで頑張って勝利を目指します!
だって、あの森の中からずっとずっと一緒だったんです。ゴブリンだってやっつけましたし、あの巨大なジャイアントマーダーベアだってやっつけました。
そうです! みんながいれば怖くなんてありません。
「よしっ! ユキ、ピーちゃん、ホーちゃん。一緒に頑張りましょう!」
「ミャー!」
「ピー!」
「ホー!」
みんなは元気よく返事をしてくれたのでした。
すると、突然部屋の扉が開きました。
「ローザ! 決闘だって!?」
血相を変えたヴィーシャさんが駆け込んできました。その後ろからは息を切らしたリリアちゃんが遅れて入ってきます。
ヴィーシャさんはきっと訓練の途中だったのでしょう。全身汗だくです。
「そうなんです。バラサさん、あたしを階段から突き落としたくせに認めなくって。それで、名誉を懸けて戦うって……」
「リリアから聞いたよ。滅茶苦茶だよね」
そう言って共感してくれました。こうして話を聞いてくれるだけでも少し気が楽になります。
「でもね。これはある意味チャンスかもしれないよ。王太子殿下が立会人を務めてくださる神聖な決闘を汚すようなことをすれば……」
「け、汚すとどうなるんですか?」
「バラサ男爵令嬢は良くて修道院送り。悪ければ……、いや、これはやめておこうかな。とにかく、どうやっても学園に残ることはできないよ」
「あ、あたしが負けたらどうなるんですか?」
「うーん? どうだろうね。学園を追い出されたりはしないだろうけど、みんなの前で謝罪はさせられるかもね」
「う……あたし何も悪いことしていません……」
「わかってるよ。だからこそ、なんとしてでも勝たないと。勝てば全てが認められるからね」
「……はい」
「まずはバラサ男爵令嬢に勝つための手段を考えないと。その子たちも一緒に戦うの?」
「ミャー!」
「ピー!」
「ホー!」
あたしが答える前にユキたちが返事をします。
「はは。やる気満々だね。じゃあ、ローザとユキちゃんたちで戦うとして――」
「あ、あのっ!」
「ん? なんだい?」
「あたし一人で戦わなくても良いんですか?」
「え? だってユキちゃんたちはローザの従魔なんだよね? なんの問題があるの?」
「あ……そうでした。でもユキたちはあたしのお友達ですから」
「知ってるよ。だけど決闘はそういうルールだからね」
「はい」
何だかユキたちに申し訳ないような気がして、あたしは控えめに返事をしました。
するとヴィーシャさんはニカッと笑いました。
「気にすることないよ。人数が多いほうが有利だからね」
「そう、ですね。それもそうです」
「それでバラサ男爵令嬢だけど、彼女は知っての通り水属性魔法に適性があるよ。前に水を掛けられたんだろう?」
「はい」
「彼女の力は、そうだね。私よりは少し魔法が上手いくらいけど、その程度だよ。私は自慢じゃないけど魔法より剣のほうが得意だからね」
自慢じゃないって言っているのに、自慢気な口調で話ししているのは何ででしょうね?
でも、なんだか少しほっとしました。
ヴィーシャさんがそう言ってくれるなら、なんとかなるかも知れないって思えてきました。
「だから、ユキちゃんとホーちゃんで駆け回って攪乱して、ピーちゃんがローザを水の攻撃から守る。それで、後は噂の結界を壊した魔術を撃てば勝てると思うよ」
「はい」
なるほど。言われればたしかにそれで何とかなるような気もしてきました。
「あの、あたしのあの魔法は威力が強すぎるんですけど……」
「ん? そこは手加減するしかないね。ただ、当たりどころが悪くて死んじゃっても大丈夫だよ。決闘だから」
「え!?」
「え? だって、決闘だよ? 命を懸けるから決闘は成立するんだ。それに、王太子殿下が立会人なら上手く止めてくれるはずさ。殿下は、剣も魔法もかなりの腕のお方だからね」
「……はい」
ううっ。大丈夫なんでしょうか?
人殺しなんて覚悟はありません。あたしはただあの嫌がらせをやめてくれれば良かったのに。
「ローザちゃん! えっと、大丈夫だよ! あたしがちゃんと治療してあげるから!」
「う、うん……」
安心させようとそう言ってくれたリリアちゃんにあたしは何とか返事をしたのでした。
============
次回「第75話 踏みつぶしてくれるそうです」は2021/06/12 (土) 20:00 の更新を予定しております。
【ご報告】
イラストレーターのアルパ閣下先生にご助力いただきまして、本作「テイマー少女の逃亡日記」の挿絵付きバージョンを作成いたしました。
こちらは新しい小説家とイラストレーターのコラボサイト「たいあっぷ」様での新しい取り組みとなります。
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それからあたしとバラサさんを見て納得したような表情になりました。
「それでどうなったのかしら?」
「名誉を懸けることとなった」
それを聞いたアリアドナさんは悲しそうな表情をしました。
「そうでしたか。残念ですが、わたくしはもう何も申しません」
え? え? 何が残念なんですか? 名誉を懸けるって何なんですか!?
「立会人は俺が務める。二人は今日の午後五時に決闘場へ来るように」
「かしこまりましたわ」
「……え?」
決闘? 決闘って、もしかして二人で戦って勝ったほうが正しいってやるあれですか?
「ん? どうした?」
王太子様がさも不思議そうな顔でそう尋ねてきました。
あれ? よく見るとリリアちゃんも含めて全員不思議そうな顔をしてあたしのことを見ています。
あれれ? もしかして、分かっていなかったのってあたしだけなんですか!?
「なるほど。オーデルラーヴァの平民に決闘の慣習はないのか」
王太子様は一人で納得したようです。
「我が国では、こういった場合において名誉を懸けると言った場合は決闘をするということを意味する。平民であるお前に貴族であるバラサ男爵令嬢からの決闘の申し出を断ることはできない。そしてお前も我が国の栄えある魔法学園に通っているだ。ならば勝ってお前の正しさを証明してみせろ」
「……は……い」
王太子様に高圧的にそう言われたらもう頷くしかありません。
味方になってくれたって思いましたが、そうでもなかったみたいです。
だって貴族は平民よりも年上で、魔術の訓練だってずっと長くやっているんですよ?
ずるいじゃないですか。
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「平民。逃げないことですわね。わたくしは必ず、わたくしの正しさを証明してみせますわ」
そう高らかに宣言するとバラサさんは自信満々な態度で立ち去っていったのでした。
◆◇◆
「ううっ。逃げたいです……」
あたしは自室に引きこもるとユキを抱っこしてそうぼやきました。
「ミャー?」
「ピー?」
ユキとピーちゃんが「どうしたの?」と言わんばかりに返事をしてくれます。
「なんだか、よく分からないんですけど決闘しなきゃいけなくなっちゃったんです」
「ミャー?」
「ピピ?」
「あたし。貴族の偉い人にいじめられてて……それで、あたしが勝たないとその人は悪くないんだそうです」
「ミャッ!?」
「ピピッ!」
ユキたちはまるであたしの言っていることが理解できているみたいに怒ってくれています。
「ホー!?」
ああ、ホーちゃんまで起こしてしまいました。
「ごめんなさい。ホーちゃん。ちょっと、愚痴を言っていました」
「ホー!」
ホーちゃんは羽根を広げて何かをアピールしてくれています。
えっと、これは……?
「ミャーっ!」
「ピピーっ!」
あ、もしかして?
「みんな、一緒に戦ってくれるんですか?」
「ミャッ」
「ピッ」
「ホー」
ううっ。みんな、ありがとう!
人間のお友達はリリアちゃんとヴィーシャさんしかできませんでしたが、あたしにはみんながついていてくれます。
こうなったら、みんなで頑張って勝利を目指します!
だって、あの森の中からずっとずっと一緒だったんです。ゴブリンだってやっつけましたし、あの巨大なジャイアントマーダーベアだってやっつけました。
そうです! みんながいれば怖くなんてありません。
「よしっ! ユキ、ピーちゃん、ホーちゃん。一緒に頑張りましょう!」
「ミャー!」
「ピー!」
「ホー!」
みんなは元気よく返事をしてくれたのでした。
すると、突然部屋の扉が開きました。
「ローザ! 決闘だって!?」
血相を変えたヴィーシャさんが駆け込んできました。その後ろからは息を切らしたリリアちゃんが遅れて入ってきます。
ヴィーシャさんはきっと訓練の途中だったのでしょう。全身汗だくです。
「そうなんです。バラサさん、あたしを階段から突き落としたくせに認めなくって。それで、名誉を懸けて戦うって……」
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「け、汚すとどうなるんですか?」
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「あ、あたしが負けたらどうなるんですか?」
「うーん? どうだろうね。学園を追い出されたりはしないだろうけど、みんなの前で謝罪はさせられるかもね」
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「……はい」
「まずはバラサ男爵令嬢に勝つための手段を考えないと。その子たちも一緒に戦うの?」
「ミャー!」
「ピー!」
「ホー!」
あたしが答える前にユキたちが返事をします。
「はは。やる気満々だね。じゃあ、ローザとユキちゃんたちで戦うとして――」
「あ、あのっ!」
「ん? なんだい?」
「あたし一人で戦わなくても良いんですか?」
「え? だってユキちゃんたちはローザの従魔なんだよね? なんの問題があるの?」
「あ……そうでした。でもユキたちはあたしのお友達ですから」
「知ってるよ。だけど決闘はそういうルールだからね」
「はい」
何だかユキたちに申し訳ないような気がして、あたしは控えめに返事をしました。
するとヴィーシャさんはニカッと笑いました。
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「そう、ですね。それもそうです」
「それでバラサ男爵令嬢だけど、彼女は知っての通り水属性魔法に適性があるよ。前に水を掛けられたんだろう?」
「はい」
「彼女の力は、そうだね。私よりは少し魔法が上手いくらいけど、その程度だよ。私は自慢じゃないけど魔法より剣のほうが得意だからね」
自慢じゃないって言っているのに、自慢気な口調で話ししているのは何ででしょうね?
でも、なんだか少しほっとしました。
ヴィーシャさんがそう言ってくれるなら、なんとかなるかも知れないって思えてきました。
「だから、ユキちゃんとホーちゃんで駆け回って攪乱して、ピーちゃんがローザを水の攻撃から守る。それで、後は噂の結界を壊した魔術を撃てば勝てると思うよ」
「はい」
なるほど。言われればたしかにそれで何とかなるような気もしてきました。
「あの、あたしのあの魔法は威力が強すぎるんですけど……」
「ん? そこは手加減するしかないね。ただ、当たりどころが悪くて死んじゃっても大丈夫だよ。決闘だから」
「え!?」
「え? だって、決闘だよ? 命を懸けるから決闘は成立するんだ。それに、王太子殿下が立会人なら上手く止めてくれるはずさ。殿下は、剣も魔法もかなりの腕のお方だからね」
「……はい」
ううっ。大丈夫なんでしょうか?
人殺しなんて覚悟はありません。あたしはただあの嫌がらせをやめてくれれば良かったのに。
「ローザちゃん! えっと、大丈夫だよ! あたしがちゃんと治療してあげるから!」
「う、うん……」
安心させようとそう言ってくれたリリアちゃんにあたしは何とか返事をしたのでした。
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