249 / 625
動乱の故郷
第六章第22話 ド・マドゥーラの夜(前編)
しおりを挟む
「さて、今日のディナーはここですわ」
そう言ってシャルに連れてこられたのは、これまた私では絶対に入らないであろう超高級なレストラン「ド・マドゥーラ」だ。ちなみにマドゥーラというのはホワイトムーン王国南部の平原地帯のことで、王都からは南西に向かう街道を通りヴァントゥール山脈を越えると辿りつける。
「また、すごく立派なお店ですね」
「あら、わたくしは王都に来た時はよくここで食べていますわよ? フィーネも聖女候補なのですわよ? 少しは慣れるべきではなくて?」
「ううん、大統領やら皇帝やらと食べることはありますけど、あまり楽しいものではないですし。私は気の置けない人とワイワイ食べる方が好きですね」
「そう言うかと思ってちゃんと個室を予約してありますわ」
そう言うとシャルは胸を張ったので私はすかさずお礼を言う。
「そうでしたか。シャル、ありがとうございます」
「この程度の事、お見通しですわ」
「さすがシャルですね」
私がそう言うとまたまた顔を真っ赤にした。こんなに感情が表に出て貴族令嬢として腹芸をやっていけるのかと心配になるが、クリスさん曰くこうなるのはユーグさんと私の前だけなのだそうなので一応大丈夫なのだろう。
きっと、一度懐に入れると極端にデレるタイプなのだろう。
「いらっしゃいませ、聖女シャルロット様、聖女フィーネ様。お待ちしておりました」
イケメンのボーイさんが私たちを店の奥の個室へと案内してくれる。ずっと私たちの護衛として付いてくれていたクリスさんとユーグさんもここでは別室に別れた。それほどまでに安全なレストランという事らしい。
「こちら、食前酒のメニューでございますが、どちらに致しましょう?」
「そうですわね、わたくしはベルガモットを頂きますわ。フィーネはどうなさいますの?」
「ええと、私はお酒はまだ飲めないのですが……」
「それでしたら、酒精無しのスパークリングワインはいかがでしょう?」
「ええと、じゃあそれでお願いします」
そうは言ったものの、炭酸入りのぶどうジュースと何が違うのかはよく分からない。
「フィーネ、ぶどうジュースと何が違うのか、なんて思っていますの?」
「ぎく、どうしてわかったんですか?」
「顔に書いてありましたわ。それは出来上がったワインから魔法で酒精を抜いたものですのよ。味はワインに近いですわね」
「そ、そうなんですね」
「そうですわ。フィーネ、この酒精無しのワインができたのは貴女の功績ですのよ?」
「え? 私何かしましたっけ?」
「もう。ミイラ病の時に酒精が良いと言い出したのは貴女でしてよ? それで大量にお酒から酒精を分離したせいで、酒精の抜けたお酒が大量に出来上がりましたのよ。それでお酒にありつけなくなった酔っ払いからこの酒精無しのワインが広まったんですのよ?」
なるほど。私が工房に籠って酒精の分離をしている間にそんなことになっていたのか。
そんな話をしているうちに食前酒が運ばれてきた。
「わたくし達の再会を記念して」
「私たちの友情が永遠であることを願って」
私たちはグラスを手に持つ。
「「乾杯」」
そしてグラスを顔の高さに掲げると私たちは目線を合わせる。これがこの国での、いやこの大陸での正式な乾杯の方法だ。
私は酒精無しのスパークリングワインを口に含む。微炭酸ではあるもののしゅわしゅわとした炭酸が心地よい。ただ、ジュースのように甘くなくちょっぴり大人な味な気がした。
「初めての酒精無しスパークリングワインはどうかしら? 一部ではフィーネ式スパークリングワインなんて呼ぶ者もいますわよ?」
「んんっ!? ぐっ」
こ、こほん。危うくむせるところだった。
「ほ、本当ですか?」
「わたくしが嘘などつくはずありませんわ。大衆向けの店ではフィーネ式、と表記しているそうですわよ? わたくしが行く店ではそんなことはないですけれど」
な、なるほど。って、それそのうち全部フィーネ式で統一されるやつじゃないか!
勝手に名前を広めるのは恥ずかしいのでやめて欲しい。
「失礼します。こちら前菜でございます。こちらから生ハムとフレッシュレタス、トマトのカプレーゼ、キノコとクルミのブルスケッタでございます」
ワンプレートに三つの前菜が綺麗に並べて乗せられている。私の分だけ妙に量が少ないのは何故だろうか? まるでルーちゃんが取り分けてくれたかのようにぴったりな分量だ。
すごい! 高級レストランというのはこんなことまでできるのか!
私はまず生ハムとフレッシュレタスを口に運ぶ。
生ハムの独特の塩味と肉の味と香り、そこにフレッシュレタスの苦味が合わさりオリーブオイルをベースにしたドレッシングが少しだけ味を持ち上げてくれている。うん、素直に美味しい。
そして次にカプレーゼを口に運ぶ。まず香ってくるのはバジルの香りだ。葉をそのまま使っているのではなくソースにしていることでより食べやすくしてくれているのだろう。そしてフレッシュトマトを口の中で噛むとプシュッとみずみずしいトマトの汁が口の中に溢れ、そしてその独特の酸味と香りが広がり、それをモッツァレラチーズの独特の食感と癖のない味がしっかりとまとめ上げてくれている。
そして最後はキノコとクルミのブルスケッタだ。これは焼いたパンの上にマッシュルームと砕いたクルミが乗せられていて、粉チーズと何かの葉物野菜を砕いたものが振りかけられているように見える。
ブルスケッタを口に運ぶとまず気付いたのはバターとニンニクの香りだ。これはパンにしっかり染み込んでいるようだが、これは一体どうやったのだろうか? そしてマッシュルームのプリプリとした食感とクルミの固い食感が口の中を楽しませてくれる。そうして口の中で食材が踊っていると不意にパセリの香りがしてきた。どうやら乗せられていた葉物野菜は乾燥パセリの粉だったようだ。そうして味わっているうちにあっという間にブルスケッタは無くなってしまった。
正直、もう少し食べたいかもしれない味だった。
「うん、シャル、とっても美味しいです」
「そう? このくらいは当然ですわ」
そう言いつつもちょっと自慢気な様子だ。
「そうそう」
「ん? なんですの?」
「シャルって、ユーグさんと婚約していたんですよね?」
「なっ! ど、ど、ど、ど、どうしてフィーネがそれを知っているんですの?」
「ふふ。クリスさんが騎士仲間から聞いたって言っていましたよ」
そういうとシャルは顔を真っ赤にして俯きながら頷いた。
「というわけで、私からシャルにお祝いの贈り物です」
私はそう言うと収納からミヤコで買った友禅の反物が入った木箱を取り出す。
「ゴールデンサン巫国の首都ミヤコの特産品で、女王様御用達のお店で買ったミヤコ友禅というシルクの生地です。きっとシャルに似合うと思います」
シャルのゴージャスな雰囲気によく似合うであろう深紅の生地に高貴さ、美しさの象徴ともされる豪華な牡丹模様の生地だ。
「ま、まぁっ! まぁっ! ……ふ、ふん。仕方ありませんわね。貰って差し上げますわ」
シャルは顔を真っ赤にしながらも顔をにやけさせている。
喜んでいるくせに謎の上から目線でそんなことを言うシャルをかわいいと思って見ていると、不意にドアがノックされたのだった。
そう言ってシャルに連れてこられたのは、これまた私では絶対に入らないであろう超高級なレストラン「ド・マドゥーラ」だ。ちなみにマドゥーラというのはホワイトムーン王国南部の平原地帯のことで、王都からは南西に向かう街道を通りヴァントゥール山脈を越えると辿りつける。
「また、すごく立派なお店ですね」
「あら、わたくしは王都に来た時はよくここで食べていますわよ? フィーネも聖女候補なのですわよ? 少しは慣れるべきではなくて?」
「ううん、大統領やら皇帝やらと食べることはありますけど、あまり楽しいものではないですし。私は気の置けない人とワイワイ食べる方が好きですね」
「そう言うかと思ってちゃんと個室を予約してありますわ」
そう言うとシャルは胸を張ったので私はすかさずお礼を言う。
「そうでしたか。シャル、ありがとうございます」
「この程度の事、お見通しですわ」
「さすがシャルですね」
私がそう言うとまたまた顔を真っ赤にした。こんなに感情が表に出て貴族令嬢として腹芸をやっていけるのかと心配になるが、クリスさん曰くこうなるのはユーグさんと私の前だけなのだそうなので一応大丈夫なのだろう。
きっと、一度懐に入れると極端にデレるタイプなのだろう。
「いらっしゃいませ、聖女シャルロット様、聖女フィーネ様。お待ちしておりました」
イケメンのボーイさんが私たちを店の奥の個室へと案内してくれる。ずっと私たちの護衛として付いてくれていたクリスさんとユーグさんもここでは別室に別れた。それほどまでに安全なレストランという事らしい。
「こちら、食前酒のメニューでございますが、どちらに致しましょう?」
「そうですわね、わたくしはベルガモットを頂きますわ。フィーネはどうなさいますの?」
「ええと、私はお酒はまだ飲めないのですが……」
「それでしたら、酒精無しのスパークリングワインはいかがでしょう?」
「ええと、じゃあそれでお願いします」
そうは言ったものの、炭酸入りのぶどうジュースと何が違うのかはよく分からない。
「フィーネ、ぶどうジュースと何が違うのか、なんて思っていますの?」
「ぎく、どうしてわかったんですか?」
「顔に書いてありましたわ。それは出来上がったワインから魔法で酒精を抜いたものですのよ。味はワインに近いですわね」
「そ、そうなんですね」
「そうですわ。フィーネ、この酒精無しのワインができたのは貴女の功績ですのよ?」
「え? 私何かしましたっけ?」
「もう。ミイラ病の時に酒精が良いと言い出したのは貴女でしてよ? それで大量にお酒から酒精を分離したせいで、酒精の抜けたお酒が大量に出来上がりましたのよ。それでお酒にありつけなくなった酔っ払いからこの酒精無しのワインが広まったんですのよ?」
なるほど。私が工房に籠って酒精の分離をしている間にそんなことになっていたのか。
そんな話をしているうちに食前酒が運ばれてきた。
「わたくし達の再会を記念して」
「私たちの友情が永遠であることを願って」
私たちはグラスを手に持つ。
「「乾杯」」
そしてグラスを顔の高さに掲げると私たちは目線を合わせる。これがこの国での、いやこの大陸での正式な乾杯の方法だ。
私は酒精無しのスパークリングワインを口に含む。微炭酸ではあるもののしゅわしゅわとした炭酸が心地よい。ただ、ジュースのように甘くなくちょっぴり大人な味な気がした。
「初めての酒精無しスパークリングワインはどうかしら? 一部ではフィーネ式スパークリングワインなんて呼ぶ者もいますわよ?」
「んんっ!? ぐっ」
こ、こほん。危うくむせるところだった。
「ほ、本当ですか?」
「わたくしが嘘などつくはずありませんわ。大衆向けの店ではフィーネ式、と表記しているそうですわよ? わたくしが行く店ではそんなことはないですけれど」
な、なるほど。って、それそのうち全部フィーネ式で統一されるやつじゃないか!
勝手に名前を広めるのは恥ずかしいのでやめて欲しい。
「失礼します。こちら前菜でございます。こちらから生ハムとフレッシュレタス、トマトのカプレーゼ、キノコとクルミのブルスケッタでございます」
ワンプレートに三つの前菜が綺麗に並べて乗せられている。私の分だけ妙に量が少ないのは何故だろうか? まるでルーちゃんが取り分けてくれたかのようにぴったりな分量だ。
すごい! 高級レストランというのはこんなことまでできるのか!
私はまず生ハムとフレッシュレタスを口に運ぶ。
生ハムの独特の塩味と肉の味と香り、そこにフレッシュレタスの苦味が合わさりオリーブオイルをベースにしたドレッシングが少しだけ味を持ち上げてくれている。うん、素直に美味しい。
そして次にカプレーゼを口に運ぶ。まず香ってくるのはバジルの香りだ。葉をそのまま使っているのではなくソースにしていることでより食べやすくしてくれているのだろう。そしてフレッシュトマトを口の中で噛むとプシュッとみずみずしいトマトの汁が口の中に溢れ、そしてその独特の酸味と香りが広がり、それをモッツァレラチーズの独特の食感と癖のない味がしっかりとまとめ上げてくれている。
そして最後はキノコとクルミのブルスケッタだ。これは焼いたパンの上にマッシュルームと砕いたクルミが乗せられていて、粉チーズと何かの葉物野菜を砕いたものが振りかけられているように見える。
ブルスケッタを口に運ぶとまず気付いたのはバターとニンニクの香りだ。これはパンにしっかり染み込んでいるようだが、これは一体どうやったのだろうか? そしてマッシュルームのプリプリとした食感とクルミの固い食感が口の中を楽しませてくれる。そうして口の中で食材が踊っていると不意にパセリの香りがしてきた。どうやら乗せられていた葉物野菜は乾燥パセリの粉だったようだ。そうして味わっているうちにあっという間にブルスケッタは無くなってしまった。
正直、もう少し食べたいかもしれない味だった。
「うん、シャル、とっても美味しいです」
「そう? このくらいは当然ですわ」
そう言いつつもちょっと自慢気な様子だ。
「そうそう」
「ん? なんですの?」
「シャルって、ユーグさんと婚約していたんですよね?」
「なっ! ど、ど、ど、ど、どうしてフィーネがそれを知っているんですの?」
「ふふ。クリスさんが騎士仲間から聞いたって言っていましたよ」
そういうとシャルは顔を真っ赤にして俯きながら頷いた。
「というわけで、私からシャルにお祝いの贈り物です」
私はそう言うと収納からミヤコで買った友禅の反物が入った木箱を取り出す。
「ゴールデンサン巫国の首都ミヤコの特産品で、女王様御用達のお店で買ったミヤコ友禅というシルクの生地です。きっとシャルに似合うと思います」
シャルのゴージャスな雰囲気によく似合うであろう深紅の生地に高貴さ、美しさの象徴ともされる豪華な牡丹模様の生地だ。
「ま、まぁっ! まぁっ! ……ふ、ふん。仕方ありませんわね。貰って差し上げますわ」
シャルは顔を真っ赤にしながらも顔をにやけさせている。
喜んでいるくせに謎の上から目線でそんなことを言うシャルをかわいいと思って見ていると、不意にドアがノックされたのだった。
0
お気に入りに追加
434
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
王命を忘れた恋
須木 水夏
恋愛
『君はあの子よりも強いから』
そう言って貴方は私を見ることなく、この関係性を終わらせた。
強くいなければ、貴方のそばにいれなかったのに?貴方のそばにいる為に強くいたのに?
そんな痛む心を隠し。ユリアーナはただ静かに微笑むと、承知を告げた。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
婚約破棄され逃げ出した転生令嬢は、最強の安住の地を夢見る
拓海のり
ファンタジー
階段から落ちて死んだ私は、神様に【救急箱】を貰って異世界に転生したけれど、前世の記憶を思い出したのが婚約破棄の現場で、私が断罪される方だった。
頼みのギフト【救急箱】から出て来るのは、使うのを躊躇うような怖い物が沢山。出会う人々はみんな訳ありで兵士に追われているし、こんな世界で私は生きて行けるのだろうか。
破滅型の転生令嬢、腹黒陰謀型の年下少年、腕の立つ元冒険者の護衛騎士、ほんわり癒し系聖女、魔獣使いの半魔、暗部一族の騎士。転生令嬢と訳ありな皆さん。
ゆるゆる異世界ファンタジー、ご都合主義満載です。
タイトル色々いじっています。他サイトにも投稿しています。
完結しました。ありがとうございました。
【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!
暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい!
政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる