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巫女の治める国
第四章第27話 帰還
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2020/05/25 誤字を修正しました
2020/10/25 誤字を修正しました
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時は遡りフィーネたちがミヤコに到着する半月ほど前、クジョウミヤシロにあるシンエイ流道場の師範テッサイ・ミネマキは持病である慢性の腰痛に顔をしかめていた。
「おぉ~い、イッテツ。温めた手拭いを持ってきておくれ」
「師匠。ただいま!」
居間の畳に横になったテッサイはイッテツ・トミオカが手拭いを持ってくるのを今や遅しと待ちわびている。
「師匠! お持ちしたでござるよ」
「おぉ、すまんのう。いつものように腰を温めておくれ」
イッテツがその腰に温めた手拭いをあてるとテッサイは「おおぉ」と気持ちよさそうなうめき声を上げた。
「師匠、お加減はいかがでござるか?」
「ふぉふぉふぉ、いつもながら気持ちが良いのう」
そうして目を細めたテッサイであったが、ドタドタと誰かが走ってくるその足音に不愉快そうに眉をひそめた。
「何をやっておるか! 騒々しい。廊下を走ってはいかんとあれほど言っておろうて!」
駆けこんできたのはヤスオ・タノウエ、この道場では一番の若手だ。といっても十年前に僅か十歳で皆伝となり武者修行の旅に出たシズク・ミエシロを除けば、ではあるが。
彼女は卒業して自身の道場を持ったわけでも他の道場に移ったわけでもないため、十年の月日が流れた今でも名義上はこのシンエイ流道場の門下生だ。
だが彼女は自身の身を守るために国を出たため、もう二度とここへと戻ってくることはないだろう。
「し、し、師匠、申し訳ないでござる。ですが、ですが、ですがっ!」
「ええい、ヤスオ。落ち着かぬか。一体どうしたのじゃ」
「それがっ、その、ええとっ!」
テッサイの問いに慌てた様子のヤスオは上手く答えることができない。
「はは、ヤスオ殿。師匠が困っているでござるよ?」
凛とした声にテッサイとイッテツが振り返ると、そこには長い黒髪をたなびかせた長身の女性の姿がそこにはあった。
テッサイはその女性が腰に佩いたキリナギを見て目を見開いた。そして、絞り出すように問いかける。
「シ……シズ……ク……か?」
「はい。師匠。シズク・ミエシロ、武者修行の旅よりただいま戻ったでござるよ」
「なっ……!」
テッサイは絶句した。他の弟子たちも同様に絶句している。
「師匠? イッテツ殿? ヤスオ殿? どうしたでござるか? 拙者は幽霊でも何でもないでござるよ? そういえば、ソウジ殿はどうしているでござるか? 師匠? 返事をしてほしいでござるよ。師匠?」
シズクが問いかけるもフリーズした三人が動く気配はない。そこにソウジ・サイトウが入ってきた。
「師匠、替えの手拭いでござるよ? ん? 何を固まっているでござるか? お、お客さんでござ……シズ……ク?」
ソウジも目を見開き、そしてシズクを凝視する。
「はは、ソウジ殿。いかにも。久しいでござるな。シズク・ミエシロ、ただいま戻ったでござるよ」
それを聞いたソウジも手拭いを手に持ったままフリーズしてしまう。
「ソウジ殿もでござるか? 参ったでござるな」
シズクはそう言いながら頬を掻く。そして四人が再起動するまでシズクは辛抱強く声をかけ続けるのであった。
****
最初に再起動したテッサイは他の弟子三人に命じて門を固く閉ざし、外から見えないように道場の障子も襖も全て閉ざした。そしてロウソクに火を灯すとテッサイが口を開いた。
「うむ。先ほどはすまなかったのう。シズク。まずはおかえりと言っておこうかの」
「はい。師匠。突然訪ねて申し訳なかったでござるが、ここ以外に立ち寄る場所など思いつかなった故」
「それは構わぬ。じゃが、どうして戻ってきたのじゃ! 戻ってきたらお主がどうなるかは分かっておるじゃろう!」
テッサイは声を荒らげるがシズクは冷静に、そして真剣な眼差しでテッサイの目を見て答えた。
「もちろん、わかっているでござる」
「では何故!」
「拙者はこの国の人々のために使命を果たす覚悟ができた、それだけでござるよ」
「っ!」
テッサイは二の句が継げなくなってしまい、そのまま口をつぐんだ。
「師匠、拙者は明日、御所に出頭するでござるよ。その前に皆と手合わせをし、そして皆で食事をしたいでござる。拙者の最後のわがままを聞いては貰えぬでござるか?」
「……どうしても、逝くのか?」
テッサイのその質問に一点の曇りのない目でシズクは答えた。
「はい」
「そうか……」
それを聞いたテッサイはがっくりと頭を垂れた。
****
その後道場の中庭で手合わせが行われた。その手合わせでもシズクの実力は抜きんでており、四人を軽くあしらってしまったのだが、それでもシズクの表情を生き生きとしている。
「シズク、本当に強くなったのう」
「かたじけないでござる。ただ師匠もその腰のご病気さえなければ……」
「ふぉふぉふぉ、それも含めての実力じゃよ。ワシはもう年じゃからのう。本当はシズクに……いや、何も言うまい」
「師匠、かたじけないでござる」
テッサイとシズクの間に沈黙が流れる。しばらくの後、それを破ったのはシズクだった。
「師匠、拙者は武者修行の旅をすることができて本当に良かったと思っているでござるよ。十年前、師匠が拙者を送り出してくれたおかげで素晴らしい出会いができ、拙者は人として成長できたと思うでござる」
シズクの目は真剣そのものだ。だが、そんなシズクをテッサイは辛そうな目で見つめている。
「そんな表情をしないでほしいでござるよ。そうでなければ、拙者はこんなに晴れやかな気持ちで使命を果たすことなどできなかったはずでござるから」
「そう……か。よほど良いお方に巡り合えたのじゃな」
テッサイは絞り出すようにそう言った。それにシズクは実に晴れやかな笑顔を浮かべて答える。
「そうなのでござる。今から四か月ほど前でござるがな、拙者は聖女様に出会ったのでござるよ。その女性はフィーネ・アルジェンタータというお方でござるがな、なんとまだ 14 才で……」
シズクはさも自分の事のようにフィーネのこと、ルミアのこと、そしてクリスティーナのことを話した。
聖女として自分を犠牲にして人々の救済を行っていること、そして恵みの花乙女として森を守っている話に始まり、小さな町ひとつを丸ごと浄化した話や三日月泉やシルツァでの奇跡など、事細かに説明していった。
そしてホワイトムーン王国で行ったという魔王の第一候補討伐の話や恐ろしい疫病を封じ込めた話、奴隷解放の話など、クリスティーナに聞いた話をまるで自分が見てきたかのように生き生きと、そして雄弁にテッサイたちに語って聞かせた。
「だから、拙者がここで命を投げうつ事に不安など何もないでござるよ。拙者が生贄になればまた数年、この国の皆の安寧は保たれるでござる。そうすれば今よりもさらに成長したフィーネ殿がきっとこの国を、いや世界の全てを救ってくれると確信しているでござるよ。クリス殿は「フィーネ殿は人類全ての希望」と言っていたでござるが、拙者も正しくその通りだと思うでござる」
テッサイ達はシズクのその晴れやかな表情に何も言えなくなってしまった。
「そうだ。フィーネ殿を守護している騎士のクリス殿でござるが、もしこのミヤコを訪れたら是非稽古をつけてあげて欲しいでござるよ」
「む? どういうことじゃ?」
「彼女はフィーネ殿を守るという強い決意を持っているでござる。それに、腕も悪くないでござるが、精神面がまだ未熟なように思えるのでござるよ。思い込みで相手を見誤る、調子に乗って油断する、それにすぐに頭に血が上り挑発に乗ってしまう、そう猪突猛進な危うさがあるでござる。そこさえ直ればきっと、きっとこの先もフィーネ殿を守り抜けると思うのでござるよ」
シズクは最後に表情を一転させて悲し気な表情を浮かべた。
「シズク、お主は自分でそのフィーネ殿を守りたいのではないかの?」
「はは、ですが拙者がそれを行えばこの国の人たちを災いが襲ってしまうでござるよ。どうか師匠、拙者の最後の頼みを聞いてほしいでござる。拙者は逝くでござるが、どうか……どうか! フィーネ殿たちをよろしくお願いするでござる」
シズクは寂しげに、そして強い意志を感じさせる目でそう言った。
その頬には一筋の涙が伝っていた。
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時は遡りフィーネたちがミヤコに到着する半月ほど前、クジョウミヤシロにあるシンエイ流道場の師範テッサイ・ミネマキは持病である慢性の腰痛に顔をしかめていた。
「おぉ~い、イッテツ。温めた手拭いを持ってきておくれ」
「師匠。ただいま!」
居間の畳に横になったテッサイはイッテツ・トミオカが手拭いを持ってくるのを今や遅しと待ちわびている。
「師匠! お持ちしたでござるよ」
「おぉ、すまんのう。いつものように腰を温めておくれ」
イッテツがその腰に温めた手拭いをあてるとテッサイは「おおぉ」と気持ちよさそうなうめき声を上げた。
「師匠、お加減はいかがでござるか?」
「ふぉふぉふぉ、いつもながら気持ちが良いのう」
そうして目を細めたテッサイであったが、ドタドタと誰かが走ってくるその足音に不愉快そうに眉をひそめた。
「何をやっておるか! 騒々しい。廊下を走ってはいかんとあれほど言っておろうて!」
駆けこんできたのはヤスオ・タノウエ、この道場では一番の若手だ。といっても十年前に僅か十歳で皆伝となり武者修行の旅に出たシズク・ミエシロを除けば、ではあるが。
彼女は卒業して自身の道場を持ったわけでも他の道場に移ったわけでもないため、十年の月日が流れた今でも名義上はこのシンエイ流道場の門下生だ。
だが彼女は自身の身を守るために国を出たため、もう二度とここへと戻ってくることはないだろう。
「し、し、師匠、申し訳ないでござる。ですが、ですが、ですがっ!」
「ええい、ヤスオ。落ち着かぬか。一体どうしたのじゃ」
「それがっ、その、ええとっ!」
テッサイの問いに慌てた様子のヤスオは上手く答えることができない。
「はは、ヤスオ殿。師匠が困っているでござるよ?」
凛とした声にテッサイとイッテツが振り返ると、そこには長い黒髪をたなびかせた長身の女性の姿がそこにはあった。
テッサイはその女性が腰に佩いたキリナギを見て目を見開いた。そして、絞り出すように問いかける。
「シ……シズ……ク……か?」
「はい。師匠。シズク・ミエシロ、武者修行の旅よりただいま戻ったでござるよ」
「なっ……!」
テッサイは絶句した。他の弟子たちも同様に絶句している。
「師匠? イッテツ殿? ヤスオ殿? どうしたでござるか? 拙者は幽霊でも何でもないでござるよ? そういえば、ソウジ殿はどうしているでござるか? 師匠? 返事をしてほしいでござるよ。師匠?」
シズクが問いかけるもフリーズした三人が動く気配はない。そこにソウジ・サイトウが入ってきた。
「師匠、替えの手拭いでござるよ? ん? 何を固まっているでござるか? お、お客さんでござ……シズ……ク?」
ソウジも目を見開き、そしてシズクを凝視する。
「はは、ソウジ殿。いかにも。久しいでござるな。シズク・ミエシロ、ただいま戻ったでござるよ」
それを聞いたソウジも手拭いを手に持ったままフリーズしてしまう。
「ソウジ殿もでござるか? 参ったでござるな」
シズクはそう言いながら頬を掻く。そして四人が再起動するまでシズクは辛抱強く声をかけ続けるのであった。
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最初に再起動したテッサイは他の弟子三人に命じて門を固く閉ざし、外から見えないように道場の障子も襖も全て閉ざした。そしてロウソクに火を灯すとテッサイが口を開いた。
「うむ。先ほどはすまなかったのう。シズク。まずはおかえりと言っておこうかの」
「はい。師匠。突然訪ねて申し訳なかったでござるが、ここ以外に立ち寄る場所など思いつかなった故」
「それは構わぬ。じゃが、どうして戻ってきたのじゃ! 戻ってきたらお主がどうなるかは分かっておるじゃろう!」
テッサイは声を荒らげるがシズクは冷静に、そして真剣な眼差しでテッサイの目を見て答えた。
「もちろん、わかっているでござる」
「では何故!」
「拙者はこの国の人々のために使命を果たす覚悟ができた、それだけでござるよ」
「っ!」
テッサイは二の句が継げなくなってしまい、そのまま口をつぐんだ。
「師匠、拙者は明日、御所に出頭するでござるよ。その前に皆と手合わせをし、そして皆で食事をしたいでござる。拙者の最後のわがままを聞いては貰えぬでござるか?」
「……どうしても、逝くのか?」
テッサイのその質問に一点の曇りのない目でシズクは答えた。
「はい」
「そうか……」
それを聞いたテッサイはがっくりと頭を垂れた。
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その後道場の中庭で手合わせが行われた。その手合わせでもシズクの実力は抜きんでており、四人を軽くあしらってしまったのだが、それでもシズクの表情を生き生きとしている。
「シズク、本当に強くなったのう」
「かたじけないでござる。ただ師匠もその腰のご病気さえなければ……」
「ふぉふぉふぉ、それも含めての実力じゃよ。ワシはもう年じゃからのう。本当はシズクに……いや、何も言うまい」
「師匠、かたじけないでござる」
テッサイとシズクの間に沈黙が流れる。しばらくの後、それを破ったのはシズクだった。
「師匠、拙者は武者修行の旅をすることができて本当に良かったと思っているでござるよ。十年前、師匠が拙者を送り出してくれたおかげで素晴らしい出会いができ、拙者は人として成長できたと思うでござる」
シズクの目は真剣そのものだ。だが、そんなシズクをテッサイは辛そうな目で見つめている。
「そんな表情をしないでほしいでござるよ。そうでなければ、拙者はこんなに晴れやかな気持ちで使命を果たすことなどできなかったはずでござるから」
「そう……か。よほど良いお方に巡り合えたのじゃな」
テッサイは絞り出すようにそう言った。それにシズクは実に晴れやかな笑顔を浮かべて答える。
「そうなのでござる。今から四か月ほど前でござるがな、拙者は聖女様に出会ったのでござるよ。その女性はフィーネ・アルジェンタータというお方でござるがな、なんとまだ 14 才で……」
シズクはさも自分の事のようにフィーネのこと、ルミアのこと、そしてクリスティーナのことを話した。
聖女として自分を犠牲にして人々の救済を行っていること、そして恵みの花乙女として森を守っている話に始まり、小さな町ひとつを丸ごと浄化した話や三日月泉やシルツァでの奇跡など、事細かに説明していった。
そしてホワイトムーン王国で行ったという魔王の第一候補討伐の話や恐ろしい疫病を封じ込めた話、奴隷解放の話など、クリスティーナに聞いた話をまるで自分が見てきたかのように生き生きと、そして雄弁にテッサイたちに語って聞かせた。
「だから、拙者がここで命を投げうつ事に不安など何もないでござるよ。拙者が生贄になればまた数年、この国の皆の安寧は保たれるでござる。そうすれば今よりもさらに成長したフィーネ殿がきっとこの国を、いや世界の全てを救ってくれると確信しているでござるよ。クリス殿は「フィーネ殿は人類全ての希望」と言っていたでござるが、拙者も正しくその通りだと思うでござる」
テッサイ達はシズクのその晴れやかな表情に何も言えなくなってしまった。
「そうだ。フィーネ殿を守護している騎士のクリス殿でござるが、もしこのミヤコを訪れたら是非稽古をつけてあげて欲しいでござるよ」
「む? どういうことじゃ?」
「彼女はフィーネ殿を守るという強い決意を持っているでござる。それに、腕も悪くないでござるが、精神面がまだ未熟なように思えるのでござるよ。思い込みで相手を見誤る、調子に乗って油断する、それにすぐに頭に血が上り挑発に乗ってしまう、そう猪突猛進な危うさがあるでござる。そこさえ直ればきっと、きっとこの先もフィーネ殿を守り抜けると思うのでござるよ」
シズクは最後に表情を一転させて悲し気な表情を浮かべた。
「シズク、お主は自分でそのフィーネ殿を守りたいのではないかの?」
「はは、ですが拙者がそれを行えばこの国の人たちを災いが襲ってしまうでござるよ。どうか師匠、拙者の最後の頼みを聞いてほしいでござる。拙者は逝くでござるが、どうか……どうか! フィーネ殿たちをよろしくお願いするでござる」
シズクは寂しげに、そして強い意志を感じさせる目でそう言った。
その頬には一筋の涙が伝っていた。
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