96 / 625
花乙女の旅路
第三章第9話 レベルアップと雷撃
しおりを挟む
2020/10/24 誤字を修正しました
2020/11/13 誤字を修正しました
================
部屋に戻ってきた私は自分のステータスを確認してみる。
────
名前:フィーネ・アルジェンタータ
種族:吸血鬼(笑)
性別:女性
職業:治癒師、付与師
レベル:11 → 15
HP:263 → 355
MP:225 → 305
STR:269 → 365
INT:214 → 290
AGI:203 → 275
DEX:236 → 320
VIT:247 → 335
MND:225 → 305
LUC:225 → 305
Exp:13,934 → 75,385
SP:40 New!
ユニークスキル(13):
吸血:1
霧化:1
蝙蝠化:1
影操術:1
眷属支配:1
血操術:1
魅了:1
雷撃:1
成長限界突破
次元収納:3
精霊召喚(リーチェ)
容姿端麗
幸運
スキル(23):
言語能力:10
魔力操作:1
闇属性魔法:1
聖属性魔法:10
回復魔法:10
火属性魔法:1
水属性魔法:1
風属性魔法:1
土属性魔法:1
状態異常耐性:10
火属性耐性:1
水属性耐性:1
風属性耐性:1
土属性耐性:1
闇属性耐性:10
聖属性吸収
呪い耐性:10
日照吸収
魅了耐性:10
調合:3
薬草鑑定:3
付与:2
付与鑑定:2
────
ええと? 冥龍王の分体を倒した時よりも大量の経験値が入っているんですけど?
って、ああ、そうか。町まるごとジェノサイドしちゃったからね。はぁ。
さて、とりあえず職業に関係なくあげられるユニークスキルだと【雷撃】と【次元収納】、職業関係だと【回復魔法】【付与】【付与鑑定】だ。
収納については容量で困っていないし、今のところは必要ないだろう。
【回復魔法】はオーバードライブを目指すつもりはないし、目指すにしても必要経験値が多すぎてスキルポイントが焼け石に水なのでもったいない。だって、本当に 10 倍ずつで増えていくなら 10 にするだけで必要なスキル経験値は 1 兆。オーバードライブにその 10 倍いるなら 10 兆だ。SP を使っても 1,000 しか経験値が増えないのだから入れる気も起きない。
【付与】は小石に付与するだけで今のところ効率よく稼げている。収納容量が増えて小石のストックが増えたのと MP が増えたおかげで一日に付与できる上限が増えた。
そのおかげで今のところ一日平均 500 くらいのペースでスキルの経験値が稼げているのだ。この調子で行けばあと数か月でスキルレベル 3 となり親方との約束でもある魔法薬師になれる予定だ。
なので、貴重なスキルポイントを割り振るまでもないだろう。
【付与鑑定】についても同じだ。それに私はそもそもこのスキルにあまり必要性を感じていない。付与する物にどの程度の付与ができるのかがわかるこのスキル、付与師として開業するならあった方が良いだろうが、そんなつもりは全くないので今のところは不要だ。
ということは、【雷撃】だろうか?
以前に試したときは雷が落ちてくることはなかった。そう、雷と名前がついているのに雷が落ちないという謎スキルなのだ。
────
雷撃
レベル:1
経験値:0 +
────
うーん、入れるものもないし試してみよう。
私はスキルポイントを 10 消費して【雷撃】のスキルレベルを 2 にする。
────
雷撃
レベル:2
経験値:10,000 +
────
よし。じゃあ、試してみよう。
私は窓を開けると外に人通りがないことを確認する。
「雷、落ちろ!」
・
・
・
やはり何も起こらなかった。ちょっと恥ずかしい。
ああ、もう。どうなっているんだこのスキルは!
こういうのって、こう、空から狙ったところに雷がドーン、と落ちてくるんじゃないの?
もう一年以上前の事だからよく覚えていないけど、この意味不明なスキルを取ったあの時の私を思い切り殴ってやりたい。
あの時【闇属性魔法】を MAX まで取っておけばこんな苦労はなかったのに!
とはいえ、後悔先に立たず、だ。
「フィーネ様、先ほどから何をなさっているのですか?」
あまりの挙動不審っぷりにクリスさんが心配そうな表情を向けてきた。
「ああ、ええと、トゥカットの一件でかなりレベルが上がったのでスキルポイントを割り振っていたんです」
「それはおめでとうございます。それで何故窓を開けてらっしゃるのでしょう?」
ああ、確かに。傍《はた》から見たら完全に意味不明な行動だ。
「実は、私【雷撃】というよくわからないスキルを持っているんです。それを 2 にしてみたのでもしかしたら雷が落とせるのではないかと思って試してみたんですがダメでした」
「【雷撃】……ですか?」
クリスさんも訝しんだ表情をしている。
「聞いたことのないスキルですね。雷と言われて思いつくのは勇者が雷を自身の神剣に纏わせて戦った、という伝説ぐらいでしょうか。ただ、それは勇者の固有魔法だと言われております。なんでも勇者が神より賜った神剣の力によって使えるようになる、いわゆる勇者の証となる魔法なのだとか」
なるほど、聖剣のほかに神剣なんてものがあるのか。まあ、聖剣って言ってもこれまでのクリスさんの戦いを見ている限り雑魚専って感じだったし、本当に強いのはこっちの神剣のほうなのかもしれない。
しかし雷の魔法が勇者の証って、どっかの有名 RPG で聞いたような設定だな。
「それ以外ですと、神話に謳われる裁きの雷ぐらいしか思いつきません」
「うーん、そうですか」
「フィーネ様はどうやってそのスキルを入手されたのですか?」
「最初から持っていたんです。レベル 1 ですけど」
「なるほど。神より授かったもの、ということですね。それでしたら、きっとそのスキルには何らかの意味があるはずです」
いや、よくわからず自分で適当に設定したんだけどね。
だが流石にそんなことは言えない。だって、あのハゲたおっさん、あれでもこの世界じゃ神様らしいし。そんな神様からタブレットを奪って好き勝手した挙句暴言まで吐いたとか知られたらなんとなくまずい気がする。
「そう、かもしれませんね……」
私は曖昧にごまかす。
しかし、剣に雷を纏わせる、か。確かにそれっぽいかもしれない。
あ、待てよ? ということはもしかして、雷なんて落とせるわけじゃなくてちょっと電気が流れる程度なのかも?
私はお腹を出して両手を添える。
──── 電流をパルスのようにして流す
ピクン……ピクン
すごい! 腹筋が勝手に動いた。やった。これで家事をしながら楽々腹筋が鍛えられるぞ!
はぁ。想像してたのと違う。
このコレジャナイ感はどうしたらいいのだろうか?
私がお腹に手を当てて呆然としているとクリスさんが胡乱気な表情で声をかけてきた。
「フィーネ様? そのようなはしたない格好で一体何をなさっているのですか? それにそんな風にお腹を出していたら風邪をひいてしまいますよ?」
はっとした私は慌ててお腹をしまう。
「いえ。自分が健康器具だったことにショックを……」
「あの? フィーネ様? 一体何をおっしゃっているんですか?」
「じゃあ、クリスさんもお腹を出してください」
「え? は、はい?」
混乱するクリスさんの服をたくし上げてお腹をだす。女性なのにうっすらと腹筋が浮き出ていて健康的に引き締まっている。
そして私はそんなクリスさんのお腹に両手をあて、パルス電流を流した。
ピクン……ピクン
「な? こ、これは? 腹筋が勝手に?」
「これが【雷撃】スキルの力です」
クリスさんが微妙な表情をしている。まあ、雷撃の「雷」も「撃」もどこいったって感じだもんね。
「この力を使えば、寝たきりで筋力の衰えた人のリハビリができたり、酷い肩こりの治療なんかができます」
「な、なるほど。治療に使えるなんてフィーネ様らしい素敵な力だと思います!」
口ではそう言っているが、クリスさんは何とも言えない微妙な表情をしている。
うーん、スキルレベルをあと 2 ~ 3 くらいあげれば何かに使えるのだろうか?
しかし、そうするにはスキルポイントが足りない。
仕方ないので私は今後に備えて残ったスキルポイントは割り振らずに残しておくことにした。
2020/11/13 誤字を修正しました
================
部屋に戻ってきた私は自分のステータスを確認してみる。
────
名前:フィーネ・アルジェンタータ
種族:吸血鬼(笑)
性別:女性
職業:治癒師、付与師
レベル:11 → 15
HP:263 → 355
MP:225 → 305
STR:269 → 365
INT:214 → 290
AGI:203 → 275
DEX:236 → 320
VIT:247 → 335
MND:225 → 305
LUC:225 → 305
Exp:13,934 → 75,385
SP:40 New!
ユニークスキル(13):
吸血:1
霧化:1
蝙蝠化:1
影操術:1
眷属支配:1
血操術:1
魅了:1
雷撃:1
成長限界突破
次元収納:3
精霊召喚(リーチェ)
容姿端麗
幸運
スキル(23):
言語能力:10
魔力操作:1
闇属性魔法:1
聖属性魔法:10
回復魔法:10
火属性魔法:1
水属性魔法:1
風属性魔法:1
土属性魔法:1
状態異常耐性:10
火属性耐性:1
水属性耐性:1
風属性耐性:1
土属性耐性:1
闇属性耐性:10
聖属性吸収
呪い耐性:10
日照吸収
魅了耐性:10
調合:3
薬草鑑定:3
付与:2
付与鑑定:2
────
ええと? 冥龍王の分体を倒した時よりも大量の経験値が入っているんですけど?
って、ああ、そうか。町まるごとジェノサイドしちゃったからね。はぁ。
さて、とりあえず職業に関係なくあげられるユニークスキルだと【雷撃】と【次元収納】、職業関係だと【回復魔法】【付与】【付与鑑定】だ。
収納については容量で困っていないし、今のところは必要ないだろう。
【回復魔法】はオーバードライブを目指すつもりはないし、目指すにしても必要経験値が多すぎてスキルポイントが焼け石に水なのでもったいない。だって、本当に 10 倍ずつで増えていくなら 10 にするだけで必要なスキル経験値は 1 兆。オーバードライブにその 10 倍いるなら 10 兆だ。SP を使っても 1,000 しか経験値が増えないのだから入れる気も起きない。
【付与】は小石に付与するだけで今のところ効率よく稼げている。収納容量が増えて小石のストックが増えたのと MP が増えたおかげで一日に付与できる上限が増えた。
そのおかげで今のところ一日平均 500 くらいのペースでスキルの経験値が稼げているのだ。この調子で行けばあと数か月でスキルレベル 3 となり親方との約束でもある魔法薬師になれる予定だ。
なので、貴重なスキルポイントを割り振るまでもないだろう。
【付与鑑定】についても同じだ。それに私はそもそもこのスキルにあまり必要性を感じていない。付与する物にどの程度の付与ができるのかがわかるこのスキル、付与師として開業するならあった方が良いだろうが、そんなつもりは全くないので今のところは不要だ。
ということは、【雷撃】だろうか?
以前に試したときは雷が落ちてくることはなかった。そう、雷と名前がついているのに雷が落ちないという謎スキルなのだ。
────
雷撃
レベル:1
経験値:0 +
────
うーん、入れるものもないし試してみよう。
私はスキルポイントを 10 消費して【雷撃】のスキルレベルを 2 にする。
────
雷撃
レベル:2
経験値:10,000 +
────
よし。じゃあ、試してみよう。
私は窓を開けると外に人通りがないことを確認する。
「雷、落ちろ!」
・
・
・
やはり何も起こらなかった。ちょっと恥ずかしい。
ああ、もう。どうなっているんだこのスキルは!
こういうのって、こう、空から狙ったところに雷がドーン、と落ちてくるんじゃないの?
もう一年以上前の事だからよく覚えていないけど、この意味不明なスキルを取ったあの時の私を思い切り殴ってやりたい。
あの時【闇属性魔法】を MAX まで取っておけばこんな苦労はなかったのに!
とはいえ、後悔先に立たず、だ。
「フィーネ様、先ほどから何をなさっているのですか?」
あまりの挙動不審っぷりにクリスさんが心配そうな表情を向けてきた。
「ああ、ええと、トゥカットの一件でかなりレベルが上がったのでスキルポイントを割り振っていたんです」
「それはおめでとうございます。それで何故窓を開けてらっしゃるのでしょう?」
ああ、確かに。傍《はた》から見たら完全に意味不明な行動だ。
「実は、私【雷撃】というよくわからないスキルを持っているんです。それを 2 にしてみたのでもしかしたら雷が落とせるのではないかと思って試してみたんですがダメでした」
「【雷撃】……ですか?」
クリスさんも訝しんだ表情をしている。
「聞いたことのないスキルですね。雷と言われて思いつくのは勇者が雷を自身の神剣に纏わせて戦った、という伝説ぐらいでしょうか。ただ、それは勇者の固有魔法だと言われております。なんでも勇者が神より賜った神剣の力によって使えるようになる、いわゆる勇者の証となる魔法なのだとか」
なるほど、聖剣のほかに神剣なんてものがあるのか。まあ、聖剣って言ってもこれまでのクリスさんの戦いを見ている限り雑魚専って感じだったし、本当に強いのはこっちの神剣のほうなのかもしれない。
しかし雷の魔法が勇者の証って、どっかの有名 RPG で聞いたような設定だな。
「それ以外ですと、神話に謳われる裁きの雷ぐらいしか思いつきません」
「うーん、そうですか」
「フィーネ様はどうやってそのスキルを入手されたのですか?」
「最初から持っていたんです。レベル 1 ですけど」
「なるほど。神より授かったもの、ということですね。それでしたら、きっとそのスキルには何らかの意味があるはずです」
いや、よくわからず自分で適当に設定したんだけどね。
だが流石にそんなことは言えない。だって、あのハゲたおっさん、あれでもこの世界じゃ神様らしいし。そんな神様からタブレットを奪って好き勝手した挙句暴言まで吐いたとか知られたらなんとなくまずい気がする。
「そう、かもしれませんね……」
私は曖昧にごまかす。
しかし、剣に雷を纏わせる、か。確かにそれっぽいかもしれない。
あ、待てよ? ということはもしかして、雷なんて落とせるわけじゃなくてちょっと電気が流れる程度なのかも?
私はお腹を出して両手を添える。
──── 電流をパルスのようにして流す
ピクン……ピクン
すごい! 腹筋が勝手に動いた。やった。これで家事をしながら楽々腹筋が鍛えられるぞ!
はぁ。想像してたのと違う。
このコレジャナイ感はどうしたらいいのだろうか?
私がお腹に手を当てて呆然としているとクリスさんが胡乱気な表情で声をかけてきた。
「フィーネ様? そのようなはしたない格好で一体何をなさっているのですか? それにそんな風にお腹を出していたら風邪をひいてしまいますよ?」
はっとした私は慌ててお腹をしまう。
「いえ。自分が健康器具だったことにショックを……」
「あの? フィーネ様? 一体何をおっしゃっているんですか?」
「じゃあ、クリスさんもお腹を出してください」
「え? は、はい?」
混乱するクリスさんの服をたくし上げてお腹をだす。女性なのにうっすらと腹筋が浮き出ていて健康的に引き締まっている。
そして私はそんなクリスさんのお腹に両手をあて、パルス電流を流した。
ピクン……ピクン
「な? こ、これは? 腹筋が勝手に?」
「これが【雷撃】スキルの力です」
クリスさんが微妙な表情をしている。まあ、雷撃の「雷」も「撃」もどこいったって感じだもんね。
「この力を使えば、寝たきりで筋力の衰えた人のリハビリができたり、酷い肩こりの治療なんかができます」
「な、なるほど。治療に使えるなんてフィーネ様らしい素敵な力だと思います!」
口ではそう言っているが、クリスさんは何とも言えない微妙な表情をしている。
うーん、スキルレベルをあと 2 ~ 3 くらいあげれば何かに使えるのだろうか?
しかし、そうするにはスキルポイントが足りない。
仕方ないので私は今後に備えて残ったスキルポイントは割り振らずに残しておくことにした。
0
お気に入りに追加
436
あなたにおすすめの小説

強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは

絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。


少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!
暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい!
政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる