85 / 625
白銀のハイエルフ
第二章第37話 恵みの花乙女
しおりを挟む
「それでは精霊樹の前に跪き、教えた祝詞を唱えて祈りを捧げるのじゃ」
「はい」
宴の翌日、私はインゴールヴィーナさんに連れられて精霊樹の前までやってきた。意外なことに精霊樹の周りも立ち入り自由だそうで、里の皆さんもこぞって見学に来ている。そんなに注目されるのもちょっと恥ずかしいのだが。
あ、もちろんクリスさん、ルーちゃん、それにリエラさんも見学に来ている。
「我が名はフィーネ・アルジェンタータ。古の盟約に基づき、今こそ我が盟友を欲さん」
私は跪いて両手を前に組み、目を瞑って祈りを捧げる。すると、何か暖かいものが私を包み込んできた。
ああ、わかった。これは精霊樹だ。精霊樹が私に接触しているんだ。
あ、何か要求されているような? そうか、魔力が欲しいんだ。何故だかはわからないがそんな気がしたので【魔力操作】のスキルを使って聖属性の魔力を渡してみる。
私を包み込んでいる魔力が何かぴくんとなったように感じる。何か驚いたようにも感じたけど、間違えたかな?
私は聖属性の魔力を止めて水属性を流してみる。またまたぴくっとなったので次々に属性を変えてみる。火、土、風、闇、そして最後にまた聖属性に戻す。戻した理由は聖属性じゃないと MP がもたなそうだからだ。だって、【聖属性魔法】は MAX だけど他は 1 だからね。
そこで私はふと思いついた。これ、もしかして【回復魔法】でもできるんじゃないか、と。
昨日の夜に聞いた精霊の話を思い出した私は、試しに【回復魔法】を通して【魔力操作】をしてみる。
おお、できたできた。やっぱり【回復魔法】も MAX だからやりやすい。
そうこうしているうちに精霊樹が私から離れていくのを感じた。
さて、どうだろうか?
私は目を開き、精霊樹を見上げる。精霊樹は淡い光を纏っている。
これは、成功しているのだろうか?
その光が根元から徐々に上へ上へと登っていくと、遥か高いところにある枝の一か所に集まっていくのが見える。淡い光が集まるとそれは光でできた小さな実となり、少しずつ膨らんでいく。
ぷつり
膨らんだ実が精霊樹から私のほうへと落ちてくる。そしてそれは丁度私の目の前、胸のあたりの高さで制止した。
白い光を放つ、桃の果実のような形をした不思議な実だ。大きさはちょうど私の両手にすっぽりとおさまるくらい。
私はその実を両手を伸ばしてそっと、優しく包み込む。
暖かい。それになんだかほっとする。
私がじっと眺めていると、その実は眩いばかりの光を放った。
そして光が止むと、そこには頭に桜のような花飾りをつけて背中に小さな透明の羽が生えた小さな小さなとても可愛らしい少女がおり、私のことをじっと見つめていた。
この子のさらさらなロングヘアは白銀色で、毛先に近い部分だけほんの僅かに淡いピンク色が混じっている。瞳は赤で透き通るような白い肌をしている。
あまりの可愛らしさに思わず見とれてしまいそうになったが、私は教えられたとおりに契約のプロセスを進める。
「我が名はフィーネ・アルジェンタータ。汝との契約を望む」
その小さな少女に向かって私は宣言する。すると、その子は私の顔を見てニッコリと微笑む。そして私の手の中から飛び立つと私の顔の前まで飛んでくる。彼女は私の頬に優しくキスをしてくれた。
よし、契約の了承が得られた。あとは名づけだ。
「我、汝に名を授ける。汝の名はリーチェ」
イタリア語で幸せを意味するフェリーチェから取ってみた。女の子の精霊だったらこれにしようと最初から決めていたのだ。
リーチェは嬉しそうにニッコリと微笑むと、その力を解放するかのように光を放つ。
すると、辺りに桜の花びらを思わせる白とピンクの花吹雪が巻き起こる。
すごい!
私はその美しい光景に息を飲む。
そして花吹雪が止むと、私の周りの地面には色とりどりの花が咲き乱れていた。
・
・
・
あ、これってもしかして?
いや、まさか。そんなことが。
私が動揺して固まっていると、精霊樹が再び淡い光を放つ。
え? まだあるの? こんなの聞いていないよ?
私が上を見上げると、何かが私のところに落ちてくる。
これは、杖だ。木製で杖先の片方には白い金属のような飾りがついており、赤い小さな宝玉があしらわれている。こちらの先端は少し尖っているし、おそらくこちらが地面につく方だろう。
もう片方の杖先はまるで開きかけの花のつぼみのような形をしたソフトボールほどの大きさの飾りあしらわれている。その花びらは全体的に白く、そしてうっすらと淡いピンクがかった色をしている。
私は杖を手に取る。
杖など今まで一度も使ったことがないのに不思議としっくりくるのはどういうことなのだろうか?
私が手にした杖をジッと眺めていると、リーチェがにっこりと笑って私に手を振る。
うん? どういうこと?
よくわからずに曖昧に微笑み返すと、リーチェはそのまま私の杖のつぼみのところに飛んでいき、そのまま吸い込まれて消えていった。
ええええ? 私のリーチェが食べられた!?
私は慌ててつぼみの中を覗き込むがもちろんそこにリーチェの姿はない。
ど、ど、ど、どうしよう?
そうだ、こういう時こそ先人の知恵を借りよう。
「インゴールヴィーナさん!」
私は駆け寄る。
「フィーネ殿、おめでとう! そなたは伝説の存在となったのじゃ!」
「そんなことより、リーチェが杖に食べられて!」
「うん? 何を言っておるのじゃ?」
「リーチェが、この先端のつぼみに吸い込まれて消えて!」
「落ち着くのじゃ。リーチェというのはそなたの契約精霊の名じゃな? それなら心配いらぬ。その杖を媒介にして精霊界へと戻っただけじゃ。呼べばすぐに来るし、食われてもおらぬ。もちろん死んでもおらぬから安心せい」
「へ?」
ああ、そういうことか。あーびっくりした。突然杖に吸い込まれたら焦るのがあたりまえじゃないかな?
「それよりも、そなた、伝説の存在となったのじゃぞ? もっと喜ばぬか」
「ええと、どういうことでしょうか?」
「花の精霊じゃよ。そなたは伝説の花の精霊と契約したのじゃ。そして、その杖は伝説に謳われる『花乙女の杖』。花の精霊が宿ったのが何よりの証拠じゃ」
「ううん?」
「そなたは聖女にして『恵みの花乙女』となったのじゃよ」
「ええと?」
「恵みの花乙女とはの、花の精霊と契約した者に与えられる称号じゃ。伝説によるとじゃな、恵みの花乙女は世界中の大地を旅し、瘴気や穢れを浄化する使命を授けられているのだそうじゃ。というわけでよろしく頼むぞい」
「……」
ええと?
・
・
・
って、ちょっと待て! 恵みの花乙女ってなんだ! 少女漫画じゃあるまい、やめてくれ! 恥ずかしくてそんなの名乗れるか!
「フィーネ様、おめでとうございます。さすがはフィーネ様です!」
クリスさん、嬉しくないんだよ! 全然嬉しくないんだよ!
「姉さま! 流石です。あたしも妹として鼻が高いです! あぁ、あたしが伝説の恵みの花乙女様の妹だなんて……」
ルーちゃん、やめて。恥ずかしいから。せめて戦乙女して。あ、いや、うん。それも恥ずかしいから嫌かも。
「聖女様で恵みの花乙女様、さすがですねぇ。わたしも義理の母として素晴らしい娘を持てて鼻が高いですよぉ」
リエラさん。やめてください。モンスターの義理の娘にはなりたくありません。お願いします。どうか勘弁してください。
「ふむ。フィーネ殿は感動のあまり声も出せぬか。はっはっはっ。まあこれもそなたが積み重ねてきた善行と、そして精霊樹への祈りを捧げる時に見せた才能のおかげなのじゃろうな」
反応に困って私が閉口していると、インゴールヴィーナさんに何だかよくわからないことを言われた。
「ええと?」
「そなたはこれまで聖女候補として多くの人々を救ってきたのじゃろう? ミイラ病然り、奴隷解放然り。それにさっきの精霊樹との交信を見ておったが、聖属性を中心に火土水風、さらには闇まで扱って見せた。さらに最後の魔力は儂でも見たことがないものじゃったからのう。きっと精霊樹もそなたを見込んで任せてくれたのじゃ。誇るがよいぞ」
「ええぇ」
「はい」
宴の翌日、私はインゴールヴィーナさんに連れられて精霊樹の前までやってきた。意外なことに精霊樹の周りも立ち入り自由だそうで、里の皆さんもこぞって見学に来ている。そんなに注目されるのもちょっと恥ずかしいのだが。
あ、もちろんクリスさん、ルーちゃん、それにリエラさんも見学に来ている。
「我が名はフィーネ・アルジェンタータ。古の盟約に基づき、今こそ我が盟友を欲さん」
私は跪いて両手を前に組み、目を瞑って祈りを捧げる。すると、何か暖かいものが私を包み込んできた。
ああ、わかった。これは精霊樹だ。精霊樹が私に接触しているんだ。
あ、何か要求されているような? そうか、魔力が欲しいんだ。何故だかはわからないがそんな気がしたので【魔力操作】のスキルを使って聖属性の魔力を渡してみる。
私を包み込んでいる魔力が何かぴくんとなったように感じる。何か驚いたようにも感じたけど、間違えたかな?
私は聖属性の魔力を止めて水属性を流してみる。またまたぴくっとなったので次々に属性を変えてみる。火、土、風、闇、そして最後にまた聖属性に戻す。戻した理由は聖属性じゃないと MP がもたなそうだからだ。だって、【聖属性魔法】は MAX だけど他は 1 だからね。
そこで私はふと思いついた。これ、もしかして【回復魔法】でもできるんじゃないか、と。
昨日の夜に聞いた精霊の話を思い出した私は、試しに【回復魔法】を通して【魔力操作】をしてみる。
おお、できたできた。やっぱり【回復魔法】も MAX だからやりやすい。
そうこうしているうちに精霊樹が私から離れていくのを感じた。
さて、どうだろうか?
私は目を開き、精霊樹を見上げる。精霊樹は淡い光を纏っている。
これは、成功しているのだろうか?
その光が根元から徐々に上へ上へと登っていくと、遥か高いところにある枝の一か所に集まっていくのが見える。淡い光が集まるとそれは光でできた小さな実となり、少しずつ膨らんでいく。
ぷつり
膨らんだ実が精霊樹から私のほうへと落ちてくる。そしてそれは丁度私の目の前、胸のあたりの高さで制止した。
白い光を放つ、桃の果実のような形をした不思議な実だ。大きさはちょうど私の両手にすっぽりとおさまるくらい。
私はその実を両手を伸ばしてそっと、優しく包み込む。
暖かい。それになんだかほっとする。
私がじっと眺めていると、その実は眩いばかりの光を放った。
そして光が止むと、そこには頭に桜のような花飾りをつけて背中に小さな透明の羽が生えた小さな小さなとても可愛らしい少女がおり、私のことをじっと見つめていた。
この子のさらさらなロングヘアは白銀色で、毛先に近い部分だけほんの僅かに淡いピンク色が混じっている。瞳は赤で透き通るような白い肌をしている。
あまりの可愛らしさに思わず見とれてしまいそうになったが、私は教えられたとおりに契約のプロセスを進める。
「我が名はフィーネ・アルジェンタータ。汝との契約を望む」
その小さな少女に向かって私は宣言する。すると、その子は私の顔を見てニッコリと微笑む。そして私の手の中から飛び立つと私の顔の前まで飛んでくる。彼女は私の頬に優しくキスをしてくれた。
よし、契約の了承が得られた。あとは名づけだ。
「我、汝に名を授ける。汝の名はリーチェ」
イタリア語で幸せを意味するフェリーチェから取ってみた。女の子の精霊だったらこれにしようと最初から決めていたのだ。
リーチェは嬉しそうにニッコリと微笑むと、その力を解放するかのように光を放つ。
すると、辺りに桜の花びらを思わせる白とピンクの花吹雪が巻き起こる。
すごい!
私はその美しい光景に息を飲む。
そして花吹雪が止むと、私の周りの地面には色とりどりの花が咲き乱れていた。
・
・
・
あ、これってもしかして?
いや、まさか。そんなことが。
私が動揺して固まっていると、精霊樹が再び淡い光を放つ。
え? まだあるの? こんなの聞いていないよ?
私が上を見上げると、何かが私のところに落ちてくる。
これは、杖だ。木製で杖先の片方には白い金属のような飾りがついており、赤い小さな宝玉があしらわれている。こちらの先端は少し尖っているし、おそらくこちらが地面につく方だろう。
もう片方の杖先はまるで開きかけの花のつぼみのような形をしたソフトボールほどの大きさの飾りあしらわれている。その花びらは全体的に白く、そしてうっすらと淡いピンクがかった色をしている。
私は杖を手に取る。
杖など今まで一度も使ったことがないのに不思議としっくりくるのはどういうことなのだろうか?
私が手にした杖をジッと眺めていると、リーチェがにっこりと笑って私に手を振る。
うん? どういうこと?
よくわからずに曖昧に微笑み返すと、リーチェはそのまま私の杖のつぼみのところに飛んでいき、そのまま吸い込まれて消えていった。
ええええ? 私のリーチェが食べられた!?
私は慌ててつぼみの中を覗き込むがもちろんそこにリーチェの姿はない。
ど、ど、ど、どうしよう?
そうだ、こういう時こそ先人の知恵を借りよう。
「インゴールヴィーナさん!」
私は駆け寄る。
「フィーネ殿、おめでとう! そなたは伝説の存在となったのじゃ!」
「そんなことより、リーチェが杖に食べられて!」
「うん? 何を言っておるのじゃ?」
「リーチェが、この先端のつぼみに吸い込まれて消えて!」
「落ち着くのじゃ。リーチェというのはそなたの契約精霊の名じゃな? それなら心配いらぬ。その杖を媒介にして精霊界へと戻っただけじゃ。呼べばすぐに来るし、食われてもおらぬ。もちろん死んでもおらぬから安心せい」
「へ?」
ああ、そういうことか。あーびっくりした。突然杖に吸い込まれたら焦るのがあたりまえじゃないかな?
「それよりも、そなた、伝説の存在となったのじゃぞ? もっと喜ばぬか」
「ええと、どういうことでしょうか?」
「花の精霊じゃよ。そなたは伝説の花の精霊と契約したのじゃ。そして、その杖は伝説に謳われる『花乙女の杖』。花の精霊が宿ったのが何よりの証拠じゃ」
「ううん?」
「そなたは聖女にして『恵みの花乙女』となったのじゃよ」
「ええと?」
「恵みの花乙女とはの、花の精霊と契約した者に与えられる称号じゃ。伝説によるとじゃな、恵みの花乙女は世界中の大地を旅し、瘴気や穢れを浄化する使命を授けられているのだそうじゃ。というわけでよろしく頼むぞい」
「……」
ええと?
・
・
・
って、ちょっと待て! 恵みの花乙女ってなんだ! 少女漫画じゃあるまい、やめてくれ! 恥ずかしくてそんなの名乗れるか!
「フィーネ様、おめでとうございます。さすがはフィーネ様です!」
クリスさん、嬉しくないんだよ! 全然嬉しくないんだよ!
「姉さま! 流石です。あたしも妹として鼻が高いです! あぁ、あたしが伝説の恵みの花乙女様の妹だなんて……」
ルーちゃん、やめて。恥ずかしいから。せめて戦乙女して。あ、いや、うん。それも恥ずかしいから嫌かも。
「聖女様で恵みの花乙女様、さすがですねぇ。わたしも義理の母として素晴らしい娘を持てて鼻が高いですよぉ」
リエラさん。やめてください。モンスターの義理の娘にはなりたくありません。お願いします。どうか勘弁してください。
「ふむ。フィーネ殿は感動のあまり声も出せぬか。はっはっはっ。まあこれもそなたが積み重ねてきた善行と、そして精霊樹への祈りを捧げる時に見せた才能のおかげなのじゃろうな」
反応に困って私が閉口していると、インゴールヴィーナさんに何だかよくわからないことを言われた。
「ええと?」
「そなたはこれまで聖女候補として多くの人々を救ってきたのじゃろう? ミイラ病然り、奴隷解放然り。それにさっきの精霊樹との交信を見ておったが、聖属性を中心に火土水風、さらには闇まで扱って見せた。さらに最後の魔力は儂でも見たことがないものじゃったからのう。きっと精霊樹もそなたを見込んで任せてくれたのじゃ。誇るがよいぞ」
「ええぇ」
0
お気に入りに追加
434
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
【完結】薔薇の花をあなたに贈ります
彩華(あやはな)
恋愛
レティシアは階段から落ちた。
目を覚ますと、何かがおかしかった。それは婚約者である殿下を覚えていなかったのだ。
ロベルトは、レティシアとの婚約解消になり、聖女ミランダとの婚約することになる。
たが、それに違和感を抱くようになる。
ロベルト殿下視点がおもになります。
前作を多少引きずってはいますが、今回は暗くはないです!!
11話完結です。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる