43 / 117
第43話 追放幼女、帰村する
しおりを挟む
翌日、あたしたちはビッターレイを出発し、行きと同じ時間をかけてスカーレットフォードに戻ってきた。
もちろん、サイモンがきっちり仕事をしてくれたので買い出しもバッチリだ。
特につるはしや斧などといった道を開削するために必要となる鉄製の道具がたくさん手に入ったので、本格的に工事を進めようと思う。
ルートは……とりあえずあたしたちが通ったルートでいいかな? そんなにアップダウンもなかったしね。
というわけで、あたしはさっそくゴブリンのスケルトンたちに命じる。
「G-18からG-89まで、ビッターレイに向かう道を開削して。道はあたしたちが通ったルートで。分からない場合はBi-6に確認すること」
カランコロン。
「はい。じゃあ作業開始」
カランコロン。
ゴブリンのスケルトンたちはそれぞれ斧やつるはしを手に、無言で仕事に向かうのだった。
◆◇◆
それからしばらくして、十二月がやってきた。
積もってこそいないが、最近は小雪がちらつくことも増えている。
村のみんなの話によると、十二月の終わりごろになると一気に冷え込み、年を跨ぐころには一面の銀世界になるらしい。
そうなるともう農作業はできないため、例年であれば今の季節は冬野菜の収穫で大忙しなのだというが、今年はかなり余裕がある。
その理由はもちろんスケルトンたちだ。
優秀なゴブリンのスケルトンたちはボブが教えたとおりにきちんと収穫してくれるし、たくさんいるうえに休みなく働いてくれるので収穫期を逃す心配もない。
はっきり言って、単純作業に限れば人よりもスケルトンのほうが優秀だ。
もちろん言われたことしかできないので、村人がいないとダメだけど。
ああ、そうそう。それと、ビッターレイとの間の領境も確定したよ。
その場所はラズロー伯爵からの提案で、ビッターレイから数キロの場所を流れる小川だ。
なんでも、その小川まではビッターレイの騎士たちが定期的に魔物の駆除を行っているのだそうで、そこから先は要らないのだという。
一見すると領地を広げるチャンスをふいにしたように見えるかもしれないが、実はそう単純な話でもないのだという。
なぜなら、領主には領地内を通る街道の安全を確保する責任があるからだ。そしてそれが領地間を繋ぐ街道ともなればなおのことで、管理を怠って魔物や盗賊が跋扈しているなどということになれば責任問題にも発展しかねない。
そうなったとき、国王陛下に陳情でもされてはラズロー伯爵の面子は丸つぶれとなる。
であれば、管理の大変な魔の森の中はできるだけ相手に押し付けてしまおうというのは合理的な判断だと思う。
あたしたちとしては開拓できる領域がかなり広くなるからありがたいけどね。もっとも、それがいつになるかはわからないけど。
ちなみに余談だけれど、その小川には名前が無かったため、ボーダー川という極めて安直な名前がつけられたよ。
あと、ありがたいことにスケルトンのレンタルの延長も決まった。しかもワイルドボアのスケルトンを追加で四体、さらに鳥のスケルトンが十羽欲しいそうだ。どちらも一体につきひと月あたり大金貨一枚、500シェラングという契約だ。
合計で月に7500シェラングということは、あたしの生物学上の父親のお屋敷の使用人を千五百人雇える計算になる。
あはは、一気にお金持ちになったなぁ。
それにしても、やっぱり貴族は裕福なんだねぇ。生物学上の父親はこの国でも屈指の名門貴族なくせして手切れ金に100シェラングしかくれなかったけど。
ま、いっか。これでもうサウスベリー侯爵領に頼る必要がなくなったしね。
あんな奴のことより、もっと楽しいことや領民のみんなのためになることを考えないと。
となれば、まずは道路の開削工事だね。
よーし! がんばろう。
といっても、あたしがやるのは指示を出すだけだけど。
◆◇◆
一方、ビッターレイではミュリエルがお気に入りのカフェに取り巻きの少女たちを呼び、お茶会を開いていた。
「ねぇ、聞いて下さる? わたくし、スカーレットフォード男爵のオリヴィア様とお友達になったんですのよ」
「えっ? スカーレットフォード……男爵? って、どちらにある領地のお方ですの?」
「魔の森の中にある男爵領ですわ」
「まぁ! 魔の森の中に? ということは、さぞ屈強な騎士様でらっしゃるのでしょうねぇ。もしやミュリエル様、もしかしてそのお方のことを……あら? 男爵様のお名前、なんとおっしゃいましたっけ?」
「オリヴィア様、ですわ」
「ええっ!? 女性でらっしゃるの!?」
「そうなのですわ。しかも、なんとまだ八歳でらっしゃるんですって」
「「「えええっ!?」」」
取り巻きの少女たちは一斉に驚きの声を上げる。
「どうしてそのお年で爵位を?」
「いえ、それよりどうしてそんな年齢のお方が魔の森の中の村の領主なんかに?」
「きっと代官の方が治めてらっしゃるのでしょう?」
少女たちはすぐにミュリエルを質問攻めにする。
「あらあら、落ち着いて下さいな。一つずつお答えしますわ」
「え、ええ」
「まず、オリヴィア様はなんと、あのエインズレイ家のお方なのですわ」
「ええっ!?」
「あの?」
「ええ、あの」
エインズレイ家の名前を聞き、少女たちは一斉に顔をしかめた。
「しかもなんと! オリヴィア様は黒目黒髪でらっしゃるのよ」
「あっ」
「エインズレイ家でそれは……」
「ええ、そうですわ。皆様の想像どおり、ずっと軟禁状態だったのだそうですわ」
「……あの家ならやりそうですわね」
「ええ。しかも、魔法を使われているところを見られたそうなんですの」
「まあ! 八歳で魔法を?」
「あら? でも、どうして魔法が使えるんでしょう? エインズレイ家なら黒目黒髪の子供に魔法なんて……え? もしや……」
「ええ、そのとおりですわ。オリヴィア様は誰にも習わずに、独学で魔法を使えるようになったのだそうですわ」
「そんなことができるんですの?」
「もしや、男爵様ってものすごい天才なんではなくて?」
「ええ、わたくしもそう思いますわ。それに受け答えもしっかりしていて、わたくしのほうが年上なのに、まるで姉と話しているかのような気分になりましたもの」
「そうなんですのね」
「それで男爵位を……」
「いえ、それは違いますわ。オリヴィア様のお父さまでいらっしゃるサウスベリー侯爵が、オリヴィア様を追放するために爵位を押し付けてきたのだそうですわ」
「ええっ!?」
「いくら黒目黒髪とはいえ、まだ八歳の、しかも実の娘を魔の森に追放したんですの!?」
「ええ。そうらしいですわ」
「まあ!」
「なんてひどいんでしょう!」
「さすが、エインズレイ家ですわね」
「ええ、ええ。そうでしょう? でも、わたくしがお話したオリヴィア様は本当に素敵なお方でしたわ」
「そうなんですのね」
「でも、どうしてエインズレイ家などからそのように素敵なお方が……」
それからミュリエルたちはエインズレイ家に対する悪口に華を咲かせる。
「それにしても、魔の森の中にある村での生活はやはり大変なのではなくて?」
「ええ。なんどもゴブリンの襲撃を受けているそうですわ」
「ええっ!?」
「ですが、なんとオリヴィア様が颯爽と魔法で退治されたのだそう」
「まあ!」
「やはり天才は違いますわね」
「もっとオリヴィア様のお話を聞かせてほしいですわ」
「もちろんですわ」
その後、ミュリエルたちはオリヴィアの話題で一時間以上おしゃべりを続けたのだった。
もちろん、サイモンがきっちり仕事をしてくれたので買い出しもバッチリだ。
特につるはしや斧などといった道を開削するために必要となる鉄製の道具がたくさん手に入ったので、本格的に工事を進めようと思う。
ルートは……とりあえずあたしたちが通ったルートでいいかな? そんなにアップダウンもなかったしね。
というわけで、あたしはさっそくゴブリンのスケルトンたちに命じる。
「G-18からG-89まで、ビッターレイに向かう道を開削して。道はあたしたちが通ったルートで。分からない場合はBi-6に確認すること」
カランコロン。
「はい。じゃあ作業開始」
カランコロン。
ゴブリンのスケルトンたちはそれぞれ斧やつるはしを手に、無言で仕事に向かうのだった。
◆◇◆
それからしばらくして、十二月がやってきた。
積もってこそいないが、最近は小雪がちらつくことも増えている。
村のみんなの話によると、十二月の終わりごろになると一気に冷え込み、年を跨ぐころには一面の銀世界になるらしい。
そうなるともう農作業はできないため、例年であれば今の季節は冬野菜の収穫で大忙しなのだというが、今年はかなり余裕がある。
その理由はもちろんスケルトンたちだ。
優秀なゴブリンのスケルトンたちはボブが教えたとおりにきちんと収穫してくれるし、たくさんいるうえに休みなく働いてくれるので収穫期を逃す心配もない。
はっきり言って、単純作業に限れば人よりもスケルトンのほうが優秀だ。
もちろん言われたことしかできないので、村人がいないとダメだけど。
ああ、そうそう。それと、ビッターレイとの間の領境も確定したよ。
その場所はラズロー伯爵からの提案で、ビッターレイから数キロの場所を流れる小川だ。
なんでも、その小川まではビッターレイの騎士たちが定期的に魔物の駆除を行っているのだそうで、そこから先は要らないのだという。
一見すると領地を広げるチャンスをふいにしたように見えるかもしれないが、実はそう単純な話でもないのだという。
なぜなら、領主には領地内を通る街道の安全を確保する責任があるからだ。そしてそれが領地間を繋ぐ街道ともなればなおのことで、管理を怠って魔物や盗賊が跋扈しているなどということになれば責任問題にも発展しかねない。
そうなったとき、国王陛下に陳情でもされてはラズロー伯爵の面子は丸つぶれとなる。
であれば、管理の大変な魔の森の中はできるだけ相手に押し付けてしまおうというのは合理的な判断だと思う。
あたしたちとしては開拓できる領域がかなり広くなるからありがたいけどね。もっとも、それがいつになるかはわからないけど。
ちなみに余談だけれど、その小川には名前が無かったため、ボーダー川という極めて安直な名前がつけられたよ。
あと、ありがたいことにスケルトンのレンタルの延長も決まった。しかもワイルドボアのスケルトンを追加で四体、さらに鳥のスケルトンが十羽欲しいそうだ。どちらも一体につきひと月あたり大金貨一枚、500シェラングという契約だ。
合計で月に7500シェラングということは、あたしの生物学上の父親のお屋敷の使用人を千五百人雇える計算になる。
あはは、一気にお金持ちになったなぁ。
それにしても、やっぱり貴族は裕福なんだねぇ。生物学上の父親はこの国でも屈指の名門貴族なくせして手切れ金に100シェラングしかくれなかったけど。
ま、いっか。これでもうサウスベリー侯爵領に頼る必要がなくなったしね。
あんな奴のことより、もっと楽しいことや領民のみんなのためになることを考えないと。
となれば、まずは道路の開削工事だね。
よーし! がんばろう。
といっても、あたしがやるのは指示を出すだけだけど。
◆◇◆
一方、ビッターレイではミュリエルがお気に入りのカフェに取り巻きの少女たちを呼び、お茶会を開いていた。
「ねぇ、聞いて下さる? わたくし、スカーレットフォード男爵のオリヴィア様とお友達になったんですのよ」
「えっ? スカーレットフォード……男爵? って、どちらにある領地のお方ですの?」
「魔の森の中にある男爵領ですわ」
「まぁ! 魔の森の中に? ということは、さぞ屈強な騎士様でらっしゃるのでしょうねぇ。もしやミュリエル様、もしかしてそのお方のことを……あら? 男爵様のお名前、なんとおっしゃいましたっけ?」
「オリヴィア様、ですわ」
「ええっ!? 女性でらっしゃるの!?」
「そうなのですわ。しかも、なんとまだ八歳でらっしゃるんですって」
「「「えええっ!?」」」
取り巻きの少女たちは一斉に驚きの声を上げる。
「どうしてそのお年で爵位を?」
「いえ、それよりどうしてそんな年齢のお方が魔の森の中の村の領主なんかに?」
「きっと代官の方が治めてらっしゃるのでしょう?」
少女たちはすぐにミュリエルを質問攻めにする。
「あらあら、落ち着いて下さいな。一つずつお答えしますわ」
「え、ええ」
「まず、オリヴィア様はなんと、あのエインズレイ家のお方なのですわ」
「ええっ!?」
「あの?」
「ええ、あの」
エインズレイ家の名前を聞き、少女たちは一斉に顔をしかめた。
「しかもなんと! オリヴィア様は黒目黒髪でらっしゃるのよ」
「あっ」
「エインズレイ家でそれは……」
「ええ、そうですわ。皆様の想像どおり、ずっと軟禁状態だったのだそうですわ」
「……あの家ならやりそうですわね」
「ええ。しかも、魔法を使われているところを見られたそうなんですの」
「まあ! 八歳で魔法を?」
「あら? でも、どうして魔法が使えるんでしょう? エインズレイ家なら黒目黒髪の子供に魔法なんて……え? もしや……」
「ええ、そのとおりですわ。オリヴィア様は誰にも習わずに、独学で魔法を使えるようになったのだそうですわ」
「そんなことができるんですの?」
「もしや、男爵様ってものすごい天才なんではなくて?」
「ええ、わたくしもそう思いますわ。それに受け答えもしっかりしていて、わたくしのほうが年上なのに、まるで姉と話しているかのような気分になりましたもの」
「そうなんですのね」
「それで男爵位を……」
「いえ、それは違いますわ。オリヴィア様のお父さまでいらっしゃるサウスベリー侯爵が、オリヴィア様を追放するために爵位を押し付けてきたのだそうですわ」
「ええっ!?」
「いくら黒目黒髪とはいえ、まだ八歳の、しかも実の娘を魔の森に追放したんですの!?」
「ええ。そうらしいですわ」
「まあ!」
「なんてひどいんでしょう!」
「さすが、エインズレイ家ですわね」
「ええ、ええ。そうでしょう? でも、わたくしがお話したオリヴィア様は本当に素敵なお方でしたわ」
「そうなんですのね」
「でも、どうしてエインズレイ家などからそのように素敵なお方が……」
それからミュリエルたちはエインズレイ家に対する悪口に華を咲かせる。
「それにしても、魔の森の中にある村での生活はやはり大変なのではなくて?」
「ええ。なんどもゴブリンの襲撃を受けているそうですわ」
「ええっ!?」
「ですが、なんとオリヴィア様が颯爽と魔法で退治されたのだそう」
「まあ!」
「やはり天才は違いますわね」
「もっとオリヴィア様のお話を聞かせてほしいですわ」
「もちろんですわ」
その後、ミュリエルたちはオリヴィアの話題で一時間以上おしゃべりを続けたのだった。
870
お気に入りに追加
2,274
あなたにおすすめの小説
【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜+おまけSS
himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。
えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。
ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ!
アルファポリス恋愛ランキング入りしました!
読んでくれた皆様ありがとうございます。
連載希望のコメントをいただきましたので、
連載に向け準備中です。
*他サイトでも公開中
なろう日間総合ランキング2位に入りました!

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
悪役令嬢に転生したので、すべて無視することにしたのですが……?
りーさん
恋愛
気がついたら、生まれ変わっていた。自分が死んだ記憶もない。どうやら、悪役令嬢に生まれ変わったみたい。しかも、生まれ変わったタイミングが、学園の入学式の前日で、攻略対象からも嫌われまくってる!?
こうなったら、破滅回避は諦めよう。だって、悪役令嬢は、悪口しか言ってなかったんだから。それだけで、公の場で断罪するような婚約者など、こっちから願い下げだ。
他の攻略対象も、別にお前らは関係ないだろ!って感じなのに、一緒に断罪に参加するんだから!そんな奴らのご機嫌をとるだけ無駄なのよ。
もう攻略対象もヒロインもシナリオも全部無視!やりたいことをやらせてもらうわ!
そうやって無視していたら、なんでか攻略対象がこっちに来るんだけど……?
※恋愛はのんびりになります。タグにあるように、主人公が恋をし出すのは後半です。
1/31 タイトル変更 破滅寸前→ゲーム開始直前
実は家事万能な伯爵令嬢、婚約破棄されても全く問題ありません ~追放された先で洗濯した男は、伝説の天使様でした~
空色蜻蛉
恋愛
「令嬢であるお前は、身の周りのことは従者なしに何もできまい」
氷薔薇姫の異名で知られるネーヴェは、王子に婚約破棄され、辺境の地モンタルチーノに追放された。
「私が何も出来ない箱入り娘だと、勘違いしているのね。私から見れば、聖女様の方がよっぽど箱入りだけど」
ネーヴェは自分で屋敷を掃除したり美味しい料理を作ったり、自由な生活を満喫する。
成り行きで、葡萄畑作りで泥だらけになっている男と仲良くなるが、実は彼の正体は伝説の・・であった。

捨てられた転生幼女は無自重無双する
紅 蓮也
ファンタジー
スクラルド王国の筆頭公爵家の次女として生を受けた三歳になるアイリス・フォン・アリステラは、次期当主である年の離れた兄以外の家族と兄がつけたアイリスの専属メイドとアイリスに拾われ恩義のある専属騎士以外の使用人から疎まれていた。
アイリスを疎ましく思っている者たちや一部の者以外は知らないがアイリスは転生者でもあった。
ある日、寝ているとアイリスの部屋に誰かが入ってきて、アイリスは連れ去られた。
アイリスは、肌寒さを感じ目を覚ますと近くにその場から去ろうとしている人の声が聞こえた。
去ろうとしている人物は父と母だった。
ここで声を出し、起きていることがバレると最悪、殺されてしまう可能性があるので、寝たふりをして二人が去るのを待っていたが、そのまま本当に寝てしまい二人が去った後に近づいて来た者に気づくことが出来ず、また何処かに連れていかれた。
朝になり起こしに来た専属メイドが、アイリスがいない事を当主に報告し、疎ましく思っていたくせに当主と夫人は騒ぎたて、当主はアイリスを探そうともせずに、その場でアイリスが誘拐された責任として、専属メイドと専属騎士にクビを言い渡した。
クビを言い渡された専属メイドと専属騎士は、何も言わず食堂を出て行き身支度をして、公爵家から出ていった。
しばらく歩いていると、次期当主であるカイルが後を追ってきて、カイルの腕にはいなくなったはずのアイリスが抱かれていた。
アイリスの無事に安心した二人は、カイルの話を聞き、三人は王城に向かった。
王城で、カイルから話を聞いた国王から広大なアイリス公爵家の領地の端にあり、昔の公爵家本邸があった場所の管理と魔の森の開拓をカイルは、国王から命られる。
アイリスは、公爵家の目がなくなったので、無自重でチートし続け管理と開拓を命じられた兄カイルに協力し、辺境の村々の発展や魔の森の開拓をしていった。
※諸事情によりしばらく連載休止致します。
※小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。
公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
恋愛
公爵家の末娘として生まれた幼いティアナ。
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。
ただ、愛されたいと願った。
そんな中、夢の中の本を読むと自分の正体が明らかに。
◆恋愛要素は前半はありませんが、後半になるにつれて発展していきますのでご了承ください。

魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました
紗南
ファンタジー
異世界に神の加護をもらって転生した。5歳で前世の記憶を取り戻して洗礼をしたら魔力が∞と記載されてた。異世界にはない記号のためか魔力0と判断され公爵家を追放される。
国2つ跨いだところで冒険者登録して成り上がっていくお話です
更新は1週間に1度くらいのペースになります。
何度か確認はしてますが誤字脱字があるかと思います。
自己満足作品ですので技量は全くありません。その辺り覚悟してお読みくださいm(*_ _)m
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる