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第24話 追放幼女、禍を転じて福と為す
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その後の調査でも、ボルタが何かしたという証拠は見つからなかった。
目撃情報は一切なく、村人が水車の話を伝えたのもそのジェームズという行方不明の男だけだったのだ。
もちろんボルタはジェームズからその話を聞いているはずだけれど、ボルタは聞いていないの一点張りで、それを崩すだけの証言も出てこない。
そうこうしているうちに、ボルタたちが帰る予定の日になってしまった。あたしの執務室にやってきたボルタは申し訳なさそうな表情を浮かべつつ、挨拶をする。
「お嬢様、クラリントンに戻らなければならない日となってしまいました。捜査が難航する中、そしてジェームズの行方が分からない中大変心苦しくはあるのですが、我々としても次の商談がございます。どうかスカーレットフォードを離れることをお許しください」
「……」
はっきり言って、あたしはボルタたちは犯人の第一候補だと思っている。そもそも水車小屋を燃やす動機があるのはボルタたちだけだ。
でも、一切証拠がない。
「お気持ちはよく分かっております。次の秋までには新しい水車を導入できるように手配いたします。事情が事情ですので、お値段につきましてもこのボルタが直接サウスベリーにある本部に掛け合って勉強させていただきますし、サウスベリー侯爵領内でもとびきり腕の良い職人を手配いたします。ですからどうか!」
「……考えておくわ」
「ええ、どうぞごひいきに」
こうしてボルタたちは悠々とスカーレットフォードを後にしたのだった。
え? 帰すな?
そりゃあもちろん、あたしだって帰したくはなかったけどさ。でも、証拠が何一つないんだもの。そんな状況でボルタたちをずっと拘束し続けることなんて、できるはずがないでしょ?
もしそんなことをしたらスカーレットフォードの悪評が広まって、今後スカーレットフォードに来てくれる商会が一つもないなんてことにもなりかねない。
そうなれば水車だけの問題ではなくなってしまう。村で自給できない色々な品物が手に入らなくなってしまい、村民たちの生活に甚大な影響が出るのは火を見るよりも明らかだ。
「はぁ。困ったなぁ……」
水車が完全に壊れてしまった以上、どうにかしないといけないのだけれど……。
どうにかなるわけではないが、あたしは水車小屋の焼け跡を見に行くことにしたのだった。
◆◇◆
「あ! ハロルド!」
「姫様、どうなさいましたか?」
水車小屋の焼け跡に行くと、そこではハロルドたちが何かを調べていた。
「うん。どうってわけじゃないんだけど、なんとなく来ちゃった」
「そうでしたか……」
「どう? 直せそう?」
「いえ。内部の動力を伝える構造は大まかにですが採寸してあったので恐らくどうにかなりますが、肝心の車輪については厳しそうです。もともとゴブリンどものせいで壊れておりましたし」
「そっか……」
「申し訳ございません」
ハロルドは心底申し訳なさそうな表情で謝ってきたので、あたしは慌ててフォローする。
「いいよ。ハロルドが悪いんじゃないんだし。それより、ハロルドたちはここで何をしてたの?」
「はい。とりあえず無事だった部品を運び出すつもりでした」
「無事だった部品?」
「はい。幸いなことに石臼は少し焦げてはいますが、難を免れていました。ですので倉庫に運んで保管しておこうかと思いまして」
「そっか。ありがとう……ん? あれ?」
「どうなさいました?」
「石臼ってさ。麦とかをすり潰して粉にするやつだよね。こうやってぐるぐる回して」
あたしは石臼を回すような身振りをした。
「え? ああ、はい。そのとおりです。といっても姫様がご想像なさっているものよりはかなり大きいですが……ご覧になりますか?」
「うん」
あたしはハロルドに連れられ、水車小屋の中に入る。するとそこには自警団の男が四人ほどおり、煤けた大きな石臼を運び出そうとしていた。
「あれ? 姫様?」
「やあ。ちょっと見に来たんだけど、見させてもらってもいい?」
「はい。もちろんいいですけど、どうしたんですか?」
「うん、ちょっとね。ハロルド」
「はい。なんでしょう?」
「あの石臼って、どうやって粉を挽いてたの?」
「ええと、上に小麦を入れる場所がありまして――」
「あっ、ごめん。そうじゃなくて、水車が回ったときの力をどうやって石臼に伝えてたの?」
「ああ、それはですね。今は取り外していますが、上臼に歯車が取り付けられていました。その歯車と水車の軸に取り付けた歯車を噛み合わせて、動力を伝えておりました」
「なるほどね。そういうことか」
「姫様?」
ハロルドたちは不思議そうにあたしを見てくる。
「じゃあさ。水車じゃなくて人力で回してもいいってことだよね?」
「え? まあ、それはそうですが……」
「ならさ。スケルトンたちにやらせようよ。特にワイルドボアのスケルトンなら力は強いでしょ?」
「あっ!」
「その手があったか!」
「さすが姫様!」
「へへへ。いいアイデアでしょ?」
「はい!」
「じゃあさ、ハロルド。部品を用意してもらえる?」
「もちろんです!」
◆◇◆
翌日、ハロルドは石臼に長い棒を取り付けてくれた。あたしはさっそく連れてきたワイルドボアのスケルトンに命令を出す。
「B-1、その棒を咥えて、ゆっくり石臼の周りを回って」
ちなみにB-1というのはこのスケルトンの名前だ。BというのはボアのBで、ゴブリンがGだからこれでいいかなって。
名前の安直さはさておき、B-1はあたしの命令を受けてゆっくりと歩きだす。
ゴゴゴゴゴゴ。
重たい音と共に石臼が回転し始め、しばらくすると少しずつ小麦粉が上臼と下臼の間から出てきた。
「B-1、ストップ」
するとワイルドボアは動きを止める。
「うん。大丈夫そうだね」
「姫様!」
「ありがとうございます!」
こうして絶望的かと思われた粉ひき問題は思わぬ方法で解決したのだった。
目撃情報は一切なく、村人が水車の話を伝えたのもそのジェームズという行方不明の男だけだったのだ。
もちろんボルタはジェームズからその話を聞いているはずだけれど、ボルタは聞いていないの一点張りで、それを崩すだけの証言も出てこない。
そうこうしているうちに、ボルタたちが帰る予定の日になってしまった。あたしの執務室にやってきたボルタは申し訳なさそうな表情を浮かべつつ、挨拶をする。
「お嬢様、クラリントンに戻らなければならない日となってしまいました。捜査が難航する中、そしてジェームズの行方が分からない中大変心苦しくはあるのですが、我々としても次の商談がございます。どうかスカーレットフォードを離れることをお許しください」
「……」
はっきり言って、あたしはボルタたちは犯人の第一候補だと思っている。そもそも水車小屋を燃やす動機があるのはボルタたちだけだ。
でも、一切証拠がない。
「お気持ちはよく分かっております。次の秋までには新しい水車を導入できるように手配いたします。事情が事情ですので、お値段につきましてもこのボルタが直接サウスベリーにある本部に掛け合って勉強させていただきますし、サウスベリー侯爵領内でもとびきり腕の良い職人を手配いたします。ですからどうか!」
「……考えておくわ」
「ええ、どうぞごひいきに」
こうしてボルタたちは悠々とスカーレットフォードを後にしたのだった。
え? 帰すな?
そりゃあもちろん、あたしだって帰したくはなかったけどさ。でも、証拠が何一つないんだもの。そんな状況でボルタたちをずっと拘束し続けることなんて、できるはずがないでしょ?
もしそんなことをしたらスカーレットフォードの悪評が広まって、今後スカーレットフォードに来てくれる商会が一つもないなんてことにもなりかねない。
そうなれば水車だけの問題ではなくなってしまう。村で自給できない色々な品物が手に入らなくなってしまい、村民たちの生活に甚大な影響が出るのは火を見るよりも明らかだ。
「はぁ。困ったなぁ……」
水車が完全に壊れてしまった以上、どうにかしないといけないのだけれど……。
どうにかなるわけではないが、あたしは水車小屋の焼け跡を見に行くことにしたのだった。
◆◇◆
「あ! ハロルド!」
「姫様、どうなさいましたか?」
水車小屋の焼け跡に行くと、そこではハロルドたちが何かを調べていた。
「うん。どうってわけじゃないんだけど、なんとなく来ちゃった」
「そうでしたか……」
「どう? 直せそう?」
「いえ。内部の動力を伝える構造は大まかにですが採寸してあったので恐らくどうにかなりますが、肝心の車輪については厳しそうです。もともとゴブリンどものせいで壊れておりましたし」
「そっか……」
「申し訳ございません」
ハロルドは心底申し訳なさそうな表情で謝ってきたので、あたしは慌ててフォローする。
「いいよ。ハロルドが悪いんじゃないんだし。それより、ハロルドたちはここで何をしてたの?」
「はい。とりあえず無事だった部品を運び出すつもりでした」
「無事だった部品?」
「はい。幸いなことに石臼は少し焦げてはいますが、難を免れていました。ですので倉庫に運んで保管しておこうかと思いまして」
「そっか。ありがとう……ん? あれ?」
「どうなさいました?」
「石臼ってさ。麦とかをすり潰して粉にするやつだよね。こうやってぐるぐる回して」
あたしは石臼を回すような身振りをした。
「え? ああ、はい。そのとおりです。といっても姫様がご想像なさっているものよりはかなり大きいですが……ご覧になりますか?」
「うん」
あたしはハロルドに連れられ、水車小屋の中に入る。するとそこには自警団の男が四人ほどおり、煤けた大きな石臼を運び出そうとしていた。
「あれ? 姫様?」
「やあ。ちょっと見に来たんだけど、見させてもらってもいい?」
「はい。もちろんいいですけど、どうしたんですか?」
「うん、ちょっとね。ハロルド」
「はい。なんでしょう?」
「あの石臼って、どうやって粉を挽いてたの?」
「ええと、上に小麦を入れる場所がありまして――」
「あっ、ごめん。そうじゃなくて、水車が回ったときの力をどうやって石臼に伝えてたの?」
「ああ、それはですね。今は取り外していますが、上臼に歯車が取り付けられていました。その歯車と水車の軸に取り付けた歯車を噛み合わせて、動力を伝えておりました」
「なるほどね。そういうことか」
「姫様?」
ハロルドたちは不思議そうにあたしを見てくる。
「じゃあさ。水車じゃなくて人力で回してもいいってことだよね?」
「え? まあ、それはそうですが……」
「ならさ。スケルトンたちにやらせようよ。特にワイルドボアのスケルトンなら力は強いでしょ?」
「あっ!」
「その手があったか!」
「さすが姫様!」
「へへへ。いいアイデアでしょ?」
「はい!」
「じゃあさ、ハロルド。部品を用意してもらえる?」
「もちろんです!」
◆◇◆
翌日、ハロルドは石臼に長い棒を取り付けてくれた。あたしはさっそく連れてきたワイルドボアのスケルトンに命令を出す。
「B-1、その棒を咥えて、ゆっくり石臼の周りを回って」
ちなみにB-1というのはこのスケルトンの名前だ。BというのはボアのBで、ゴブリンがGだからこれでいいかなって。
名前の安直さはさておき、B-1はあたしの命令を受けてゆっくりと歩きだす。
ゴゴゴゴゴゴ。
重たい音と共に石臼が回転し始め、しばらくすると少しずつ小麦粉が上臼と下臼の間から出てきた。
「B-1、ストップ」
するとワイルドボアは動きを止める。
「うん。大丈夫そうだね」
「姫様!」
「ありがとうございます!」
こうして絶望的かと思われた粉ひき問題は思わぬ方法で解決したのだった。
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