初体験

森下久美子

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ある雪の降る寒い夜、女装サロンに行った。水色のお水系のスーツに、花柄のスカーフ、白いパンプス、白いハンドバッグ、セミロングのウイッグ、ピンクのルージュ、ピンク・ブラウンのアイシャドウ、白くて大きなニナリッチのイヤリング。新地のホステスのような感じにまとめる。寒くて店から一歩も出ることなく、お酒を飲みながら2,3人の男ととりとめのない話をして、その一人から、生まれて初めてホテルに行こうと誘われたけど、躊躇しているうちにお酒の酔いが回って、時計を見たらずいぶん遅い時間になっていた。もう一度誘われて、とうとう「うん」と返事をした。コートを着て、雪が少し積もった道を、男に肩を抱かれながら頼りないパンプスの足で歩く。ずっと前から、ミニスカートにハイヒールで、ハンドバッグを下げて街を歩くことを夢見ていた。その夢がやっと今現実になった。それも男に肩を抱かれて。そして、初めてのラブホテル。それも男と2人で、1人の女として。部屋に入り、服を脱がされ、バスキャップを被せてもらって、お姫様抱っこされて浴室に入る。その人は僕よりもかなり太っていて、大きかった。自分の後で、僕の体を洗い、カミソリで股間とお尻の周りの毛を丁寧に剃り始めた。恥ずかしいから嫌ですと言ったが、「こんな所、誰かに見せるのか。」と言われて、答えられず、されるがママにしていた。それが済むとまた抱っこされてベッドに運ばれ、キスされ、全身を愛撫され、脚を広げられて舌でアナルを執拗に責められた。そのまま男の腕に抱かれながら眠った。夜、目を開けると天井の鏡に男に寄り添う女の自分が見えた。酔いが冷めて、冷静な目で周りを見渡してみる。枕元の椅子の上には、白いハンドバック、背もたれには白いブラジャー、パンティ、パンストがぶら下がっていて、壁には水色のスーツ、足下には白いパンプスが揃えてある。僕には女の物しか無い。僕は今1人の女として此処にいる。1人の女としてベッドで男に抱かれている。女としてホテルに入って女として出て行くのだ。「とうとうやっちゃった。」鏡の自分に微笑んでみる。ちょっと可愛く男にくっついてみる。気がついた男の腕が僕の体を抱き寄せる。またキスをされて、男の舌がうなじから下に這って乳首を責め、僕は女の声で鳴く。喉の奥から自分でも聞いたことのない女の声が漏れてくる。


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