退魔の少女達

コロンド

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番外編

夢と現に囚われし少女 4

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信者たちの責めは止まらない。
無数の指が一人の少女を責め続ける。

「ンっ、あぐっ!? だめ……だめぇええっ!!」

なんとか意識を保とうと躍起になるサクラ。
するとある瞬間、スッと体が浮くような不思議な感覚に包まれる。

「ぐ……ッ! あ、はぁ……はぁ……あれ?」

気づけばサクラはいつの間にか地面に転げ落ちていた。
すぐさま手足を確認するが、拘束具は付いていない。
拘束具が破損したのだろうか。

(いや……違う。この感覚は――)

さっきまでいた信者たちの姿が見えない。
ハッとして後ろを振り向こうとした瞬間、背後から伸びてきた冷たい指に、あごと首筋を掴まれる。

「耳の感度を倍に……はむっ」

「――ン”ン”ン”ン”ン”ッ!?」

真っ赤になった耳をやさしく甘噛みされ、ゾクゾクと背筋が震える。

「さーくら様ッ! サクラ様はやっぱり夢の世界で滅茶苦茶に犯される方が好きですわよね? じゃあ続きと行きましょうか!」

「くっ……うぅ……ッ!」

全身に走る快楽に耐えながら、サクラはご機嫌そうに微笑むムゥを睨みつける。
どうやらサクラは失神し、強制的に夢の世界へと送られてしまったようだ。

「お耳の感度をさらに倍に、ふーっ」

「ひぁあッ、あぁあああッ!?」

ただ息を吹きかけられただけ。
それだけなのに、サクラは大きく目を見開いて狂ったように体を震わせる。

「はい、サクラ様はお耳に息を吹きかけられるだけでイってしまう体になってしまいました。こんな体験、現実なら絶対に体験できませんわよ?」

夢の世界とはいえ、なんと脆い体だろう。
サクラは完全に淫魔に弄ばれる自分に悔しさを感じていた。
必死に抵抗しようと試みるも、何ができるかと言えば強気な振りをして睨みつけることしかできないのだから。

「あら不思議、どうしてまだそんな抵抗的な顔ができるのでしょう? 夢の世界では私に弄ばれ、現実では私の信者たちに弄ばれ、もう逃げ場などどこにもないというのに。ひょっとして、サクラ様はまだこの状況から逆転できる術を何か持ち合わせている……とか?」

「……」

言葉が詰まる。
確証はないが、条件がそろえばまだ勝利の可能性はあるとサクラは考えていた。
そして、そのわずかな可能性にサクラはすがる。
そうでもしなければ、ここまでなんとか保ってきた自分の心が折れてしまいそうだった。

「ふーん、まぁいいですわ。私はサクラ様の必死にあらがう姿が大好きなので、そうやって抵抗してくれるのは私にとっても願ったり叶ったりですわ」

そう言いながら、ムゥはサクラの首筋から胸の方へと指でなぞり、右胸を掴む。
そしてムゥはサクラの前面に移動すると、これ見よがしに口を開く。

(く、来る……ッ!)

「あむっ」

冷たい唇が、サクラの胸の先端に吸い付く。

「……っ!」

胸の感度は依然として高く、冷たい舌先で舐められるとそれだけで体が震える。
それでも来ると分かっていれば、いくらか声を我慢することくらいはできた。

「ふふっ、サクラ様は我慢するのが得意ですわね。じゃあこんなのはどうでしょう?」

「ンッ、んんッ!? ンぁああああッ!!」

胸の先端が強く疼き、何かが吸われていく感覚にサクラは戸惑う。

(あ……嘘、これって……?)

「ふふっ、美味しい。じゃあこっちの胸も………えい!」

まだいじられていない左胸を、ムゥがぎゅっと掴む。
その瞬間、左胸から勢いよく母乳があふれる。

「あぁああッ、嘘っ!? いやぁあああっ!!」

本来自分の体からは出ないはずの母乳があふれ、夢の世界とは言えサクラは冷静ではいられなくなる。

「母乳を吹き出してきもちよくなってるサクラ様も素敵。だからもーっと私好みにもっと改造して差し上げますわ。ほら、触手ちゃんたち」

「あぁ……ッ! また……」

ムゥの責めは止まる事なく続く。
何本もの爪楊枝のように細い触手が、サクラの秘所に近づき――

(だ……大丈夫……くると、分かっていれば)

一気に貫く。

「んぁああッ!? あっ……ンぐッ!?」

一本二本三本と立て続けに触手が秘所の中に入り込み、そのたびサクラは嬌声をあげる。

「来ると分かっていても、ここを責められると声あげちゃいますわよねぇ。でもこれで終わりじゃありませんわよ? さぁもっと奥へ!」

「い、ぎッ、ンぁあああッ!!」

(あ……嘘……だめ、こんな……ッ!?)

細い触手が子宮口を通り抜け、子宮の中へと入り込む。
あってはならないその感覚に、サクラはただただ困惑する。

「分かりますか? 今触手ちゃんたちがサクラ様の子宮の中で楽しそうに蠢いていますの。何か動いてる感覚がする、程度でしょうか? そうですわよね。普通の女の子は子宮を触手責めされたって、何も感じませんものね……だから……」

ここは夢の世界。
夢の世界の主人であるムゥがそうであると言えば、それがこの世界のルールとなる。

「今からサクラ様を子宮で感じる女の子にして差し上げますわ」

ムゥの手がサクラの腹部に触れる。
そして触れた箇所から、ジンジンとお腹が疼き始める。

「やめ……ろぉ……」

「さぁ子宮で感じなさい!」

体の内側から、電流が流れるかのような刺激が走る。

「ンあッ!?」

内側から持ち上げられるかのように、サクラは腹部を築き上げる。
子宮で暴れまわる無数の触手たちの感覚が鮮明に分かるようになり、子宮が快楽で痺れる。

「ひぐ……ッ!? これだめぇッ、お腹壊れッ、ンっ!? あぁああああッ!!」

今まで感じたことのない快楽にサクラ溺れるように悶え、震え、絶頂する。

「ひーっ、ふーっ……んあっ…………ぐっ……」

それでもサクラは呼吸を整え、なんとか意識を維持しようと粘る。
こんな状況でもまだ抵抗の意思を見せる。
そんなサクラを、ムゥは呆れと敬意の入り交ざった表情で見つめる。

「これだけ責めれば精神崩壊を起こしてもおかしくないと思いましたが、まだ抵抗する意思をお持ちのようですわね。さすがサクラ様ですわ。でもさっきも言ったと思いますが、抵抗するほど、追い詰められるのはサクラ様の方なんですわよ? ほら、子宮の感度をさらに倍にッ!」

「あ”ーーッ、あ”ーーッ!?」

どれだけサクラが必死に耐えようと、ムゥの一声で与えられる快楽の量は容易く倍に膨れ上がる。
今のサクラはもうそれを快楽と捉えることすら難しく、触手の暴れる感覚が、痛みなのか快感なのかも分からない。
ただ強い痺れとしてその感覚を脳が感じ取り、狂ったように体が震え、潮や愛液を振りまくだけ。
今のサクラは頭に電流を直接流されているのとそう変わりはないだろう。

「さらに倍」

「があ”あ”あ”あ”あ”あ”ッ!?」

鞭打つようにムゥはサクラの感度を上げていく。

「さらに倍、倍、倍ッ!」

「ひぎゅっ!? 止めッ、あぎッ!? ン”い”い”い”い”い”ッ!?」

止めどなく上昇していく子宮の感度。
触手の動きはサクラの体を軽く撫でる程度なのに、感度の高まった体はまるで内側から触手がお腹を突き抜けるような錯覚さえ覚えてしまう。
それほどにまでサクラの子宮は敏感になっていた。

(あ、ああっ……こんな、本当に……壊れてしまう……心も……体も……)

「あらあら、サクラ様の愛液が壊れたようにあふれ出てますわぁ……さぁて次はどこを壊してあげましょうか」

ムゥは子宮への責めが飽きたのか、次はどこをどんなふうに虐めるか考えながら、痙攣し続けるサクラの体を見渡す。
淫魔の責めは止まらない。
きっとこれはサクラの意識が完全に壊れてしまうまで続くのだろう。

(いや、ちがう……こんなの、全部……夢…………何をされようが、ただの夢に、すぎないッ!)

そうこれは夢。
体を壊されようと心を壊されようと、目を覚ましたとき全ては嘘になる。

「ン、ぁ……っ、ああああああッ! い、いくらでも……壊せばいい……こんな、こんなの……ただの夢でしかないだからッ!」

サクラは叫ぶ。
淫魔に言い聞かせるように、自分に言い聞かせうように。
その声が教会の中を反芻する。

「へぇ、ここは夢の世界らしいよ?」

全く予想もしていなかった返事が返ってくる。
その声色で、サクラはその声の持ち主がムゥではないことを即座に理解する。
辺りを見渡すとサクラは信者たちに囲まれ、手足は夢の世界に入る前と変わらず拘束されていた。

(え……これ……現実?)

ムゥの意思か、あるいはサクラの強い思いが夢の世界を追い払ったのか、理由は分からないが現実に戻ってきたらしい。

サクラの体は汗と媚薬粘液まみれで、信者たちの手には様々な女性を責め立てるための道具が握られていた。
おそらく信者たちはサクラが夢を見ている間も、サクラのことを責め続けていたのだろう。
サクラが目を覚まし、信者たちが一瞬動きを止める中、人ではないそれだけは責めの手を止めずに動き続ける。

「あッ……ン”ぁッ!?」

秘所の奥で何かが暴れる感覚。
腹部の方から強い快楽がやってくる。

「うぁああああッ!? ひぎッ、あぁあああッ!!」

「ああ、ごめんごめん。この子私たちの意思じゃ止められなくてね」

膣内で暴れる触手の感覚は知覚できる。
だがお腹を貫く妙な感覚に、嫌な予感がする。
サクラは視線を自分の下半身に向け、その瞬間サッと顔が青ざめる。

「あッ……あ”あ”ッ! お腹……なんでッ!?」

自分の腹部で何かが蠢いている。
それも膣よりも内側、つまりは子宮内で何かが暴れている光景。
それはさっき夢の中で見た、子宮を責められていた時の光景と全く同じものだった。

「その触手ちゃん、あなたが眠った後にどんどん成長を続けてね。気づいたらあなたの子宮の中にまで入り込んじゃってたんだ。子宮を責められるのってどんな気分?」

「そんな……やめっ、抜いてッ……ン”、あ”あ”……っ、暴れるなぁあああッ!!」

「ごめんなさい、この子。あなたの秘所に吸い付いて取れないの」

夢の中で感じていた子宮を責められていた感覚が、目を覚ました今も終わらない。
だがこれは夢じゃない。
現実の自分の体が子宮責めをされている事実を、サクラはまだ受け入れられない。

「それだけじゃないんだよ。ほら、あなたの胸、こうやって絞ってあげるとー」

「ン”ン”ッ!? あ”、あぁっ……う、うそッ!?」

信者の一人がサクラの胸を絞るように掴むと、その先端から母乳があふれ始める。
体は燃えてしまいそうなほどに熱いのに、サクラの血相はどんどん悪くなっていく。

「想像妊娠ってやつかなー……あむっ」

「ン”~~ッ!?」

「それとも触手ちゃんに種付けされちゃって、本当に妊娠しちゃったのかもね。あーむっ」

「ン”ン”ン”ン”ッ! あ”あ”ッ、胸吸うなぁあああッ!!」

二人の信者はサクラの乳首を口に含め、赤子のようにサクラの母乳を吸い始める。
吸われるたびに胸の先端がジンジンとして、背筋はゾクゾクと震え無意識に胸が弓なりに反り上がる。

「いや……いやあぁ、こんな嘘……」

壊れていく自分の体。
恐怖と喪失感を覚えながら、いつしかサクラは今この状況さえも夢であってほしいと願ってしまう。

「背筋の感度を倍。ツーっと」

「――ン”い”ぃ”い”い”ッ!?」

サクラの耳元に囁くムゥの声。
それと同時に性感帯のように敏感になった背筋を撫でられ、サクラは声にならない声をあげて体をビクビクと痙攣させる。

「ずっと夢の世界にいたい。そんなサクラ様の声が聞こえた気がしましたわ! 分かりました、ずっと一緒にいましょうね。サクラ様」

力なく倒れるサクラをムゥそっと抱き寄せる。

(あれ……これ……夢……)

気を失って、また夢の世界にやってきてしまったのだろう。
サクラは体を弄り尽くされて、まるで自分の体ではなくなってしまったかのような現実の自分を思い出す。
あれが夢であればいいのにと、そう思ったのは事実だった。

(もう、このまま……ずっと夢の中で……)

心の奥底で、そう思い始めてしまう。

「ムゥ様を独り占めにするなんてダメです。この退魔師さんにはもっとお仕置きが必要みたいですね」

「えッ!? あ”? あ”っ、あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ッ!!」

気づけば今度は拘束された現実の自分に戻される。
意識を取り戻した瞬間、信者たちは繊細な指先でサクラの体を隅々までを責め続ける。

「信者の皆さんには申し訳ないのですが、サクラ様を一番理解しているのは私ですわ。今はもう、私の意思で完全に操れる。ほらサクラ様、絶頂なさい。イけ……イけ……もっとイけ!」

「ムゥ様の意思で無理やりイかされるよりも、こうやって私たちに同時に体を責められる方が素敵でしょ? 胸も、クリトリスも、おへそも首筋も太ももも全部同時に責められて……あぁ、あなたはもうこうやって手を握られるだけで……イってしまう」

「ひぎッ!? ぁ……もうや、ン”ッ!? あ”あ”あ”あ”ッ、もういやぁああああああッ!!」

ムゥに責められる感覚と、信者に責められる感覚。
交互にやってきていたその感覚が、今は同時にやってきているかのように感じる。
全ての感覚が曖昧で、時間や体の感覚がどんどん掴めなくなっていく。

「――あ…………ぁ……」

(これ、どうなって……夢? 現実? 分からない……何も……)

夢の世界ではムゥに責められ、現実の世界では信者たちに責められ、どちらの世界にも逃げ場はない。
意識を保ち続ければ地獄。
意識を失っても地獄。
逃げ場のない快楽にサクラはひたすらに悶え続けた。
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