退魔の少女達

コロンド

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番外編

夢と現に囚われし少女 3

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「はっ、ここは」

「さーくら様ッ! ふふっ、また夢の世界に戻ってこられましたわ!」

「……ッ!」

背後からご機嫌な様子で抱きついてくるムゥ。
それをサクラは振り払う。

「くっ、私はまた…………いや、でも、意思の力でこの世界を振り払えることは分かりました。だったら――」

また強く念じれば、この夢の世界から出られるはず。
そんなサクラの考えをあざ笑うかのように、ムゥが不敵な笑みを浮かべる。

「それは無理ですわ」

ムゥが手を上げると、それに呼応するようにどこからともなくヌメヌメとした質感の触手が現れる。

「なっ!?」

その触手は一瞬でサクラの両手両足を絡め取り、いくら力を入れてもビクともしない。
さらにどこからか新たな触手がやってきて、強い力でサクラの衣服を破る。
衣服を奪われたサクラを、ムゥはうっとりとした表情で見つめていた。

「うふふ、本当はもっとこの世界で二人の甘い時間を楽しみたかったのですが……サクラ様が抵抗しようというのなら話は別。申し訳ありませんが、徹底的な責めで意思を保つことさえできなくして差し上げますわ」

服を破いた二本の触手、その先端が生物の口のように開く。
ムゥはその触手を意のままに動かし、サクラの両胸に接近させる。

「そういえばサクラ様のお胸の感度は……今どうなってるんでしたっけ?」

「…………っ、やめっ!」

夢の中で何倍にも感度が高められた両胸。
一度は夢から覚めたものの、空気に触れているだけでひりつく感覚はまだ残っている。
もし今胸をあんな触手で責められたらどうなるのか、嫌でも想像してしまう。

(……お、起きろっ! こんな夢から、早く……ッ!)

逃げ場を探すようにサクラはそう念じる。
だがいつ動き出すかわからない目の前の触手を前に、どうしても恐怖の感情が勝る。
精気を奪われ万全な状態に戻った相手を前に、そんな生半可な意思ではこの夢の世界はかき消せない。

「やりなさい」

ムゥが指示を出したその瞬間、二本の触手がサクラの胸に食いつく。

「い”ぎッ!?」

食いついた触手の内側はイボ状になっていて、痛みこそないものの食いつかれる度に強い刺激が走る。
それに加えて触手の中からまるで舌のように動く細いミミズ状の触手がサクラの胸の先端を責め立てる。

「ひっ……あっ、あああああッ!? その動きだめぇえええッ!!」

締め付けられたり、先端をグリグリと突かれたり。
どこをどう責めれば、サクラがより強く感じるのか、まるで全て理解しているかのような動きで徹底的に責め立てる。

「うぁッ、あッ、ひぁああああッ!?」

両足を触手に無理やり開かされ、一糸纏わぬ状態の秘所から大量の潮があふれる。
触手による責めが始まってから、わずか数秒足らずでサクラは絶頂してしまう。

「もう絶頂してしまったんですか、サクラ様ぁ?」

(だめ……だ、頭……はちきれそう…………早く、目を……覚まさなきゃ――)

なんとか強い意思を保とうとはするものの、絶頂の余韻で意識が霞む。

「ほら、そのヒクヒクして自己主張の激しい秘所に、この子をプレセントしてあげますわっ!」

ムゥの責めは止まらない。
新たにイボの突いた太い触手を呼び寄せ、それを勢いよくサクラの膣内にねじ込む。

「――あぎゅうううううッ!?」

甲高い絶叫が響く。
太い触手はグリグリとサクラの膣壁を抉りながら、一気に子宮口にまでたどり着く。

「あらら、挿れただけで絶頂してしまいましたか」

サクラの膣内も胸と同様すでに感度を高められており、そんな状態で膣内を責められれば耐えることなどできるはずもない。
背筋が反り上がり、大きくビクンビクンと体が震える度に、触手と膣口の隙間から愛液が漏れ出す。

(う……ぁ、目を…………覚ま――)

「まだまだですわ。この触手ちゃんを、お尻にもプレゼントっ!」

「んがぁああああッ!? あ”っ、ア”ア”ァ”ア”ア”ア”ア”ッ!?」

たくさんのヒダがついた触手が、サクラのアナルを貫く。
背後から急にやってきたその刺激に、サクラは何が起きたのかわからずただただ絶頂し続ける。

「あらあら、お尻はまだ感度をいじってませんでしたのに、挿れただけでイっちゃうなんて……サクラ様ったらお尻が弱いんですわね」

(ひ……ぁ……だめ、頭……真っ白に……)

最初の夢の世界とは比べ物にならないほど、無理やりで暴力的な責め。
夢の世界を破る方法を知られた以上、ムゥは一切加減をするつもりはないようだ。
それどころか、これでも足りないと言わんばかりに更にサクラを追い詰める。

「この触手ちゃんは私の意のままに動かせる。そう、例えば先端から媚薬粘液を大量に吐き出したり――」

膣とアナルに挿入された触手の先端から、熱い液体が噴き出す。

「あ、あぁッ!? あつッ!? うあぁあッ、お腹が……焼けちゃっ、いやああっ、それ以上出すなぁああッ!!」

大量の媚薬粘液がサクラの腟内と腸内を満たし、体の内側から悶えるような熱さが全身を覆う。

「こうやってドリルみたいに回転して、サクラ様の膣内をミキサーにしてかき混ぜることもできますわ」

今度は二つの触手が今度は回転を始め、サクラの内側で暴れまわる。

「ひぐぅうッ!? うぐぅううううッ!! これ無理ぃッ……ひぎぁッ!? こ、これ……ほんと、ダメ……だめぇえええッ、壊れッ、あ”ッ!? ン”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ッ!?」

不規則な形をしたイボやヒダに体の内側を抉られ、回転の勢いで膣内と腸内を満たす媚薬粘液が体中に浸透していく。
触手を挿入されただけで絶頂してしまう今のサクラに対し、それはあまりに過剰すぎる責めだった。
絶頂に絶頂が重なり、もう自分の体がどうなっているかさえ分からない。

「あがっ……かっ……かひっ……」

あまりにも長く続く絶頂に、サクラはだんだんと呼吸がおぼつかなくなる。

「おっと、少し虐めすぎちゃったかもしれませんね? 触手ちゃん、一度戻りなさい」

ムゥのその言葉に応じ、サクラの秘所とアナルに挿入されていた触手が回転したままの状態で引き抜かれる。
その瞬間、ぐちゅっ、じゅぽっ、と肉と粘液が接触し合う音が勢いよく響き、直後サクラの秘所から愛液と媚薬粘液が入り混じった液体が勢いよくあふれる。

「~~~~ッ!? ン”ア”ア”ァ”ア”ア”ア”ア”ッ!!」

回転による快感と引き抜かれる快感が同時にやってきて、そのあまりにも強い刺激にサクラは獣のような声で絶叫する。

「あらあら申し訳ございません。引き抜くときは回転を止めておくべきでしたわね」

続いて全身を拘束していた触手からも解放され、サクラの体がゆっくりと地面に降ろされる。
触手による責めが終わってもなお、サクラはうつぶせの体勢で不規則に痙攣し続けていた。

「これはもうしばらく動きそうにありませんねぇ。どうしましょう、意識を失った相手を虐めても楽しくありませ……ん、し?」

サクラの手がゆっくりと動きだす。
もう完全に意識を失ったと思っていたムゥは一瞬言葉を失う。

「き……ろ……」

「え? な、何か言いましたか?」

「う…………おき……ろぉ……目を、さま……せ……」

サクラはまだ諦めていなかった。
強い意志を保ち続ければいつかこの夢の世界を打ち破れる、そう信じて念じ続ける。

「すごい、すごいすごい! こんな状況でまだ屈服せずにいるなんて、流石サクラ様ですわ!」

敵同士ではあるものの、その異常なまでの強い意志にムゥは感激する。

「私、感動しましたわ。サクラ様と出会えて本当に良かった。だから……そんなサクラ様に、私は敬意を表して、サクラ様を一度現実に戻してあげますわね」

「あ……え……?」

うつろな意識の中、サクラはまだムゥの言葉の意味を理解しきれていなかった。

「さぁ、戻りましょう。チャンスがあれば私を倒せるかもしれませんわよ」

その瞬間、視界が歪む。
天井、壁、床、全ての光景が崩れていく。
忌まわしき夢の世界が、サクラの強い意志ではなく、敵のきまぐれで消滅していく。


 ***


「はぁ……はぁ……」

目覚めと共に感じる全身の熱さとだるさ。
風を引いた日の朝のような感覚だった。

ぼやけた視界がはっきりしだすと、こちらを見下ろすように覗き込むムゥの信者達の顔が見えた。
サクラはまずその状況に困惑する。

「おはよう、ムゥ様の夢の世界は楽しかった?」

「あ、あんなの……楽しいはずがな……あ、あれ……?」

立ち上がろうとしたその瞬間、ガチャンと鉄の擦れる音がして、手も足も動かすことができないことに気づく。

「これはっ!?」

手足には拘束具が付けられ、体を大きく開いた状態から動かすことができない。
それに加えて衣服は全て脱がされ、全身にオイルのようなものが塗りたくられていた。

「さっきまでのあなた、すごかったよ。寝たままの状態で誰も触れてないのに何度も何度もビクンビクンって絶頂して。この拘束台に固定するの大変だったんだから」

信者の一人がそう言うと、周りの信者たちも同調するように頷く。
どうやらサクラが夢の世界に囚われ動けずにいた間、現実のサクラの体は信者たちの手により身動きできない状態にされてしまったようだ。

「いいなぁ、夢の世界でえっぐい責めを受けてたんだろうなぁ」

「でもちょうどいいタイミングで起きたね。今ね、夢の世界で陵辱されてる子に、現実でも同時に責めたらどうなるか試そうとしてたの、こんなふうにっ」

信者の一人がサクラの腹部をそっと撫でる。

「ぇ……あッ!? ひぁああああああッ!!?」

ぼやけた意識が、強い刺激で一気に覚醒する。
その一撫で快楽が全身にまわり、何が起きたか分からずサクラは絶叫を上げることしかできない。
手足の拘束具がガチャガチャと音を立て、動かせない手足の代わりに腰が浮いて強く痙攣する。

(なんで……私の体、どうなって……ここは夢の世界じゃないはずなのに……っ!?)

あまりにも敏感すぎる体。
その感覚は、まだ自分は夢から覚めていないのではないかと錯覚してしまうほどだった。

「あはは、おもしろ~い。私も触っちゃお。ツンツン、ツ~っとね」

「こんな……やめっ、あぁッ!?」

「あなたが寝てる間に、ムゥ様から頂いた媚薬を全身に塗らせてもらいました。ムゥ様の敬愛を受け取ったと思って、この多幸感を受け入れて下さい」

「待って、私は敵じゃなっ……ンあぁあッ!? 指止めてぇえッ!」

周囲を囲んでいた信者たちが一斉にサクラの体に触れ出す。
決して強い責めを受けているわけではなく、優しく体を撫でているだけの愛撫とも言えないような責め。
寝ている間に全身媚薬漬けにされたサクラは、その程度の責めに強く感じてしまい、逃げ場のない体に狂ったように体をよじる。

「そろそろ一番気持ちいいところを責めてあげようか、私は右乳首を」

「ひぐっ!?」

「じゃあ私は左の方を虐めてあげますね」

「ンぁッ!? だぇええッ!!」

「ねぇ見て見て、クリちゃんすごい元気にそそり勃ってる。コリコリしたらもっと元気になるのかな? コリコリ~」

「ンぁああああッ!!」

性感帯を一気に責められ、ゆっくりと高められていた性感が一気に昂ぶる。
サクラは腰を強く突き上げながら勢いよく潮を吹く。

「うわぁ……さっきまであんなにイきまくって、潮吹きまくってたのに、まだ出るんだ。やっぱり退魔師って普段から淫魔と戦ってるだけあって性欲高い変態さんが多いのかな?」

(ぁう……気持ちいいの、止まらな……なんで……私はあなたたちを、助けに来たはずなのに……)

今は夢の世界でもなければ、淫魔の術に囚われているわけでもない。
なのに本来助けるべき対象に自由を奪われ、なす術なく凌辱されて、どうすればいいのか分からずサクラは涙をこぼす。

「あ……んぁ……やめて、わたしは……」

「ごめんね退魔師さん、私達のこと助けに来てくれたんだよね」

申し訳なさそうな表情の信者がサクラに近づく。
そこでサクラは取り囲む信者の表情が一つではないことに気づく。
ムゥのことを盲信する者もいれば、少なからず疑問を感じる者もいる。
単純にサクラを責めることを楽しむ者や、後ろから静観する者まで。

「でも……私達にとってムゥ様の存在が世界の全てだから。せめてもう何も考えられなくなるくらい気持ちよくしてあげるね」

だが残念なことに、甘い夢を求める信者たちの視点から見たとき、サクラに味方をしようとする者は誰一人いない。
サクラに近づいてきたその信者は、ヌルヌルと蠢く触手のような生物を手に握っていた。

「ひっ……や、やめッ――」

あれもムゥが手渡した物なのだろうか……なんて考えている暇もない。

「イけ!」

信者はその触手を力任せにねじ込んだ。
触手にまとわりついた媚薬成分が秘所の奥まで満たした上で、予測できない動きで触手が膣内でジタバタと動く。

「いぁあああッ!! やッ、暴れるなぁあああッ!! あッ!? ン”ぁ”ぁ”あ”ッ!!」

「うーわ、触手が中で暴れて、お腹がボコボコ動いてる。退魔師ちゃん気持ち良さそー」

「私たちも触手ちゃんに負けないように頑張らないとね」

秘所の責めに留まらず、全身を指でなぞられる。

「イ”うッ!? 指もダメェっ!」

狂いそうな快楽が全身を襲い、絶頂が止まらない。

「ほら、もっと気持ちよくなって失神しちゃってもいいんですよ」

(だ、だめ……意識を失えば、また夢の世界に……それだけは絶対にダメ……なのに……ッ!)

信者たちに体の至る所を責めつくされ、サクラはどこから来るか分からない快楽に悶え続ける。
これでは夢の世界で責めを受けるのと何ら変わりない。
淫魔に精気を奪われ、ただの少女同然の今のサクラにその責めはあまりに激しすぎた。

「や……め……ぁ……」

虚ろになる瞳。
どんなにあらがおうとしても、意識は遠のいていく。
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