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番外編
永久の絶頂 3
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4体の分身に好き勝手にされるサクラを、スミレは何もできずに眺めていた。
「どう? 大好きな先輩が淫魔に責められる姿は」
「くっ……」
レアは細身でありながらも、人ならざる者。
スミレを押さえつける力は強く、いくら体を揺すっても拘束から逃げられそうにない。
「1号ちゃんは口数少ない恥ずかしがりで、2号ちゃんは母性があってSっ気が強い。3号ちゃんはいじめっ子気質でちょっと生意気。4号ちゃんはギリギリ知性を保ってる。どういうわけか分身の数が増えれば増えるほど、オリジナルである私と性格の違いが出てきて、知性も失われて行くのよね」
レアはまるで飼い猫に話しかけるかのような口調でスミレに語る。
「それにしても、思ったより反応が悪いわね、あの子」
あの子、とはサクラのことを言っているのだろう。
淫力防護の術を使っている今、サクラは淫魔の責めに抵抗する力を持っている。
「私が知っている情報では、あのサクラって子は自身を強化する術は使えないって聞いていたのだけれど……なるほど、あなたが何かしてるのね」
「ッ! ち、ちがっ……」
「違う? じゃあどうしてそんな必死に否定しようとするのかしら?」
「あ……う……」
必死に否定しようとするも、スミレの慣れない嘘ではレアを欺くことなどできない。
「さしずめ淫魔の力に対して耐性をつけたってところかしら。でもいいわ。あの子を見ている感じ、あくまで耐性をつけるだけであって、完全に無効にするってわけではなさそうだし」
スミレは俯き、何も言わない。
せめて敵に少しでも情報を与えてたまるかと、口を閉ざす。
「そうだ、いいことを考えた」
レアのその言葉に、スミレは背筋をゾクリとさせる。
嫌な予感しかしない。
「私はもともと、シエラ様のところにいたのだけど、シエラ様が退魔師に負けた日、研究室にある道具を色々とくすねてきたの。私は他の子と違って、そこまでシエラ様に執心していたわけじゃないのよね」
スミレが返事をしないのをいいことに、レアは淡々と語り続ける。
「ああ、そのくすねた道具は淫具って言うらしいのだけど、淫魔の力を研究して誰でも使える道具に改造したものなんですって。だから…………シエラ様の研究成果をあの子で色々実験してみましょうか」
スミレはレアの腕の中でプルプルと震えていた。
「……だ、だめ……やめ、て……ッ!」
まるで祈るかのような悲痛な声が漏れる。
そんなスミレの言葉を聞いて、レアはそれこそ悪魔のようにニヤリ微笑んだ。
「みんな、前戯はその程度でいいわ。その子を徹底的に責め尽くしなさい」
「「「「はーい」」」」
レアが口にした残酷な宣言に対して、分身達は子供のように元気よく返事をした。
「だ、だめぇ! やめてくださいッ!」
ずっと声を潜めていたスミレが叫ぶ。
涙を流しながら、懇願するように声を上げる。
「だ、大丈夫だよ……スミレちゃん」
そんな時、淫魔の責めに耐えるためずっと口を閉ざしていたサクラが口を開ける。
「私は全然……へーき、だから……」
衣服は乱れ、全身を震わせながらも、それでもサクラはスミレを落ち着かせようと虚勢を張って微笑む。
「うっ……ぐっ……」
そんなサクラを見て、スミレはただ何も言えずに涙を流すことしかできなかった。
「んっ……私はこんな奴らに……負け、な――」
「ばぁん!」
サクラの声を遮り、2号の声と共に響く銃声。
「――あぁあああああッ!!?」
直後、サクラの腹部に強い刺激がやってきて、サクラは何が起きたのかもわからぬまま絶叫する。
「先輩ッ!!」
「あぐっ、いッ……ぎッ……!?」
スミレの甲高い悲鳴と、サクラの嗚咽のような声が響く。
サクラの体が急激に熱くなっていく。
しばらくしてサクラは背筋を仰け反らせながら、その刺激が強い快楽なのだとようやく気づくことができた。
一瞬、絶頂へと導かれるような感覚を覚えたが、その感覚は途中で遮られる。
「すごいわぁ、普通の女の子なら今ので一発昇天しちゃうのに」
「これが……淫魔の力に逆らう力……なのかな……?」
淫魔達がサクラの体を訝しげに見つめる中、サクラは強い刺激を感じた自身の腹部に視線を向ける。
サクラの腹部には2号が銃を押し当てていた。
(この力……前に……)
以前カコと共に遭遇した、銃の淫魔の力に似ていた。
(スミレちゃんの力がなかったら、私……今ので絶対に……)
その銃撃を受けた瞬間に一瞬で絶頂へと導かれた、あの感覚をサクラは思い出す。
「その銃撃を受けても、イかずに耐えるなんてすごいじゃん。でもこの子、すっごく苦しそうな表情してるよー?」
淫力防護の力が絶頂に到るまでの快楽を押さえ込んでくれてはいるものの、快楽の全てを無効化するわけではない。
サクラは先ほどの一撃で全身汗だくになり、肩で息をしているような状態だった。
「もっと、もっと!」
「あっはは、4号ちゃんの言う通り、もっともっと責めてあげたらどうなるか、試してみよっか!」
淫魔達の瞳に活気が宿る。
今のサクラは彼女達にとって、壊れないおもちゃのように見えていた。
「ふふっ、次はどこに打ち込んであげようかしら」
「く……っ、その武器は……いったい……?」
「淫具……って言うんだって……人の心を壊すために作られた……道具……」
1号が新たに銃とは別の道具を取り出す。
それは細く鋭い一本の針だった。
「……えい」
「んぃッ!?」
1号はそれをなんの躊躇いもなくサクラの胸に突き刺す。
針はサクラのブラを貫いて胸にチクリとした痛みが走る。
「安心して……この注射針のように細い針じゃ……人を殺すこともできない……ただ……先端に塗られた強力な淫毒が……あなたの体を……犯すだけ……」
「あ……あっ……んぁああッ!!」
痛みとは違うじんじんとした熱さが、刺された場所から広がっていく。
「乳首当てゲーム……しよっか……乳首に針が刺さっちゃったら……どうなっちゃうんだろうね……」
うっとりとした表情で1号はサクラの胸から針を一度抜き、そしてもう一度突き刺す。
針は右胸の乳輪のすぐ真横辺りに刺さる。
「ひぁあああッ!!」
それでも声をあげてしまうほどの刺激がやってくる。
「きもち、よく、なれっ!」
「ンぁあああッ!?」
もう上半身だけで耐えられないほどの刺激を受けていると言うのに、全く意識していなかった下半身を急に責められる。
下半身に視線を向けると、4号の腕が先が禍々しい触手と化し、サクラのショーツの中に入り込んでいた。
「しょくしゅ、いじめて、あげる」
「うぁああっ……なかッ、入って……こないでぇえええッ!!」
うねうねと動く触手が、サクラの膣内で暴れまわる。
4号の責めはまるで子供がおもちゃで遊ぶような、乱雑でただただ自分が楽しむための責め。
その力任せの稚拙な責めが、淫力防護の術で防ぎきれる限界を超え、サクラに強い快楽を与えていた。
「アハハッ、だんだん余裕なくなってきたみたいだねー。じゃあ私はこの筆でー、おへそをくりくり~っと」
「ふぁあんッ!? なに、これぇ……ッ!?」
3号は片手に筆、片手に瓶を持ち、瓶の中に入っている液体を筆ですくって、サクラの腹部に塗りたくっていた。
「これは色んな淫魔が持つ淫液を研究して作られた最強の媚薬、なんだってー。サクラちゃんはこれ、耐えられるかなー? ツーっと、ね」
「んぃいいッ!?」
媚薬そのものよりも、筆で体を撫でられるその感覚だけで体が震えてしまう。
そして筆でなぞられる感覚がどんどん腹部から下の方へ移動していく。
「あっ……やっ……そっちはッ!」
「ふふっ、クリちゃんを……ツン」
「~~~~ッ!?」
声にならない悲鳴が上がる。
「ツンツン、クリクリクリ~~ッ!」
「あああッ!? そんなッ……ふう、に……ンぁああッ!!」
いくら淫力防護の術を受けているとはいえ、レアの分身たちは好き勝手にサクラの体を弄び、許容を超えた責めを与え続ける。
(だ、大丈夫……今の、私には……スミレちゃんの……ちか、ら、が……)
「次は……ここ……」
「――――いぎッ!? ひぐぁああああああッ!!」
一際大きくサクラの体がビクンと跳ねる。
「ふふっ……大当たり……」
「ひぁ……あッ……あぐ……ッ!?」
右胸の先端から強い刺激を感じた直後、ジンジンと熱くなり体の震えが止まらない。
淫力防護の力がもう解けているのではないかと錯覚するほどの強い快楽。
もしも、淫力防護なしでこの責めを受けていたら……サクラは一瞬そんな想像をして、すぐに頭を振って考えなかったことにする。
今はそんなこと想像したくもなかった。
「左胸がお留守よねぇ……打ちぬいて、あ、げ、るッ! ばぁん!」
「あ”あ”あ”あ”ッ!? だ、え……っ、それ……だめぇええ……ッ!」
「こっちも負けてらんないなぁ。クリちゃんの皮を剥いて~、直接、筆でくりくりっ」
「ひぁッ!? ああっ……あぅううッ!!?」
「ここ、よわい、つき、あげるっ!」
「うわぁああッ! あ……ぎゅ……こ、こわれちゃ……あぎゅうぅうううッ!?」
もはや術など関係なしに、襲い来る快楽の波にサクラはひたすら悶え続ける。
ただ不思議なことに、いくら強い責めを受けてもスミレの術のせいか、絶頂まで至ることはなかった。
しかしそれが分身達の嗜虐心を刺激する。
サクラが絶頂する姿を見たい分身達はより強い責めで、サクラの体を責め立て弄ぶ。
それでもサクラは悲鳴のような嬌声を上げるだけで、絶頂することはできなかった。
「可愛そう。あれほどの責めを受けて、絶頂することを許されないなんて。あなたは大好きな先輩に酷いことをするのね」
レアとスミレの位置から見えるサクラの姿は壮絶なものだった。
四人の分身に徹底的に責め立てられ、まるで溺れているかのように体を震わせ絶叫を続けるサクラ。
その凄惨な光景を、スミレは何もできずに見つめ続ける。
「そ、そんな……」
「あなたの術せいで、結果的にあの子は苦しんでる。もう解放してあげたら?」
これ以上サクラが苦しむくらいなら……いっそのこと……
スミレの中で、そんな思いが生まれ始める。
「だ、だめぇッ!」
そうして心が揺れ動いたとき、スミレの瞳を見つめながらサクラが叫ぶ。
「スミレ……ちゃんッ! そいつの……言いなりになんか、なっちゃ……ん、んぁあああッ、んむぅッ!?」
「お口も……責めて上げる……んむぅ……」
レアはスミレの意思をコントロールしようとしている。
サクラはそれを直感的に理解し、淫魔の言葉に耳を貸してはいけないと伝えようとする。
だがそれを伝えるための口を1号に塞がれてしまう。
「んんッ、ンンーーッ!!」
口内を陵辱されながら、涙を流し、絶頂できない体で体中の至る所を責められ続ける。
サクラが何を言おうと、スミレの瞳に映るのは、間違いなく自分の力で苦しんでいるサクラの姿だった。
(い、いやだ……私の力で苦しむ先輩の姿なんて、見たくない……ッ!)
その気持ちだけが募る。
ただでさえ自分が人質として捉えらえ、迷惑をかけている状態なのだ。
自分さえいなければ、自分の力なんてない方が、そんな不安感で一杯になる。
「さ、大好きな先輩を、快楽から解放してあげましょう」
今のスミレには、レアの声が天の神の囁きのようにさえ聞こえていた。
自己否定の行く末に、その言葉が正しいのだと、錯覚してしまう。
「もう……やめ、て……」
スミレはサクラに向けて、手を伸ばす。
そして唱える。
「淫力防護……解除……」
その瞬間、サクラは体の中で何かがバチンと弾けるのを感じた。
「あ……が……ッ!?」
心臓がかつてないほどの速さで鼓動する。
「や……だめ、く……る……っ!?」
呼吸すらままならない状態で、体の中で抑えられていた熱いものが一気にあふれ出てくる。
「や……だ………きちゃ……いけないの…………きちゃ……ん――――ンぁああッ!?」
最初に感じたのは背筋を鈍器か何かで叩かれたかのような衝撃。
背筋がビクンと跳ね、腰が浮く。
「ふぁッ!? あッ、や、イ”イ”ッ!? イ”ぁ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ッ!!」
続いて胸や股間を中心に、甘い刺激と鋭い刺激が全身を襲う。
その刺激はどんどん全身に広がり、全身が痙攣する。
今までの愛撫をわずか1秒に凝縮して、それを一気に解放されたかのような感覚だった。
「い”ぎゅッ!? ン”ッ……これッ……と、め”ッ……ン”ぁ”あ”ッ!? い”ぐぁ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ッ!!」
絶頂する。
何度も何度も絶頂する。
「ごん、なっ……あ”あ”ッ!? イ” ぐのっ、とまりゃッ、あぐぅ”う”う”う”う”う”ッ!! こわれッ、ちゃ……あ”ぁあッ!? ン”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ッ!!!」
狂ったように襲いかかる快感に、絶頂が止まらない。
人が受けて耐えられるレベルを大幅に超えた快楽に、サクラは悶え苦しむ。
「あ”…………いや”……………ん”ぁ”………」
最後には強すぎる快楽がサクラの頭を真っ白に染め上げる。
何も見えない。
何も聞こえない。
だが、その身に受ける快楽だけは鮮明に脳に刻まれる。
「すっご、一気にイっちゃったよこの子……」
「気絶しても……まだ絶頂し続けてる……可愛い……」
「すごぉい、一気にショーツがぐちょぐちょになっちゃったわぁ」
「きもち、よさそう」
サクラの意識の外側で、レアの分身たちは感嘆の声を上げていた。
「あ、あぁ……サクラ、先輩……ッ!」
震えた声でスミレがサクラの名前を呼ぶ。
自責の念にかられながら、スミレはただただ深い絶望感に取り込まれていた。
「どう? 大好きな先輩が淫魔に責められる姿は」
「くっ……」
レアは細身でありながらも、人ならざる者。
スミレを押さえつける力は強く、いくら体を揺すっても拘束から逃げられそうにない。
「1号ちゃんは口数少ない恥ずかしがりで、2号ちゃんは母性があってSっ気が強い。3号ちゃんはいじめっ子気質でちょっと生意気。4号ちゃんはギリギリ知性を保ってる。どういうわけか分身の数が増えれば増えるほど、オリジナルである私と性格の違いが出てきて、知性も失われて行くのよね」
レアはまるで飼い猫に話しかけるかのような口調でスミレに語る。
「それにしても、思ったより反応が悪いわね、あの子」
あの子、とはサクラのことを言っているのだろう。
淫力防護の術を使っている今、サクラは淫魔の責めに抵抗する力を持っている。
「私が知っている情報では、あのサクラって子は自身を強化する術は使えないって聞いていたのだけれど……なるほど、あなたが何かしてるのね」
「ッ! ち、ちがっ……」
「違う? じゃあどうしてそんな必死に否定しようとするのかしら?」
「あ……う……」
必死に否定しようとするも、スミレの慣れない嘘ではレアを欺くことなどできない。
「さしずめ淫魔の力に対して耐性をつけたってところかしら。でもいいわ。あの子を見ている感じ、あくまで耐性をつけるだけであって、完全に無効にするってわけではなさそうだし」
スミレは俯き、何も言わない。
せめて敵に少しでも情報を与えてたまるかと、口を閉ざす。
「そうだ、いいことを考えた」
レアのその言葉に、スミレは背筋をゾクリとさせる。
嫌な予感しかしない。
「私はもともと、シエラ様のところにいたのだけど、シエラ様が退魔師に負けた日、研究室にある道具を色々とくすねてきたの。私は他の子と違って、そこまでシエラ様に執心していたわけじゃないのよね」
スミレが返事をしないのをいいことに、レアは淡々と語り続ける。
「ああ、そのくすねた道具は淫具って言うらしいのだけど、淫魔の力を研究して誰でも使える道具に改造したものなんですって。だから…………シエラ様の研究成果をあの子で色々実験してみましょうか」
スミレはレアの腕の中でプルプルと震えていた。
「……だ、だめ……やめ、て……ッ!」
まるで祈るかのような悲痛な声が漏れる。
そんなスミレの言葉を聞いて、レアはそれこそ悪魔のようにニヤリ微笑んだ。
「みんな、前戯はその程度でいいわ。その子を徹底的に責め尽くしなさい」
「「「「はーい」」」」
レアが口にした残酷な宣言に対して、分身達は子供のように元気よく返事をした。
「だ、だめぇ! やめてくださいッ!」
ずっと声を潜めていたスミレが叫ぶ。
涙を流しながら、懇願するように声を上げる。
「だ、大丈夫だよ……スミレちゃん」
そんな時、淫魔の責めに耐えるためずっと口を閉ざしていたサクラが口を開ける。
「私は全然……へーき、だから……」
衣服は乱れ、全身を震わせながらも、それでもサクラはスミレを落ち着かせようと虚勢を張って微笑む。
「うっ……ぐっ……」
そんなサクラを見て、スミレはただ何も言えずに涙を流すことしかできなかった。
「んっ……私はこんな奴らに……負け、な――」
「ばぁん!」
サクラの声を遮り、2号の声と共に響く銃声。
「――あぁあああああッ!!?」
直後、サクラの腹部に強い刺激がやってきて、サクラは何が起きたのかもわからぬまま絶叫する。
「先輩ッ!!」
「あぐっ、いッ……ぎッ……!?」
スミレの甲高い悲鳴と、サクラの嗚咽のような声が響く。
サクラの体が急激に熱くなっていく。
しばらくしてサクラは背筋を仰け反らせながら、その刺激が強い快楽なのだとようやく気づくことができた。
一瞬、絶頂へと導かれるような感覚を覚えたが、その感覚は途中で遮られる。
「すごいわぁ、普通の女の子なら今ので一発昇天しちゃうのに」
「これが……淫魔の力に逆らう力……なのかな……?」
淫魔達がサクラの体を訝しげに見つめる中、サクラは強い刺激を感じた自身の腹部に視線を向ける。
サクラの腹部には2号が銃を押し当てていた。
(この力……前に……)
以前カコと共に遭遇した、銃の淫魔の力に似ていた。
(スミレちゃんの力がなかったら、私……今ので絶対に……)
その銃撃を受けた瞬間に一瞬で絶頂へと導かれた、あの感覚をサクラは思い出す。
「その銃撃を受けても、イかずに耐えるなんてすごいじゃん。でもこの子、すっごく苦しそうな表情してるよー?」
淫力防護の力が絶頂に到るまでの快楽を押さえ込んでくれてはいるものの、快楽の全てを無効化するわけではない。
サクラは先ほどの一撃で全身汗だくになり、肩で息をしているような状態だった。
「もっと、もっと!」
「あっはは、4号ちゃんの言う通り、もっともっと責めてあげたらどうなるか、試してみよっか!」
淫魔達の瞳に活気が宿る。
今のサクラは彼女達にとって、壊れないおもちゃのように見えていた。
「ふふっ、次はどこに打ち込んであげようかしら」
「く……っ、その武器は……いったい……?」
「淫具……って言うんだって……人の心を壊すために作られた……道具……」
1号が新たに銃とは別の道具を取り出す。
それは細く鋭い一本の針だった。
「……えい」
「んぃッ!?」
1号はそれをなんの躊躇いもなくサクラの胸に突き刺す。
針はサクラのブラを貫いて胸にチクリとした痛みが走る。
「安心して……この注射針のように細い針じゃ……人を殺すこともできない……ただ……先端に塗られた強力な淫毒が……あなたの体を……犯すだけ……」
「あ……あっ……んぁああッ!!」
痛みとは違うじんじんとした熱さが、刺された場所から広がっていく。
「乳首当てゲーム……しよっか……乳首に針が刺さっちゃったら……どうなっちゃうんだろうね……」
うっとりとした表情で1号はサクラの胸から針を一度抜き、そしてもう一度突き刺す。
針は右胸の乳輪のすぐ真横辺りに刺さる。
「ひぁあああッ!!」
それでも声をあげてしまうほどの刺激がやってくる。
「きもち、よく、なれっ!」
「ンぁあああッ!?」
もう上半身だけで耐えられないほどの刺激を受けていると言うのに、全く意識していなかった下半身を急に責められる。
下半身に視線を向けると、4号の腕が先が禍々しい触手と化し、サクラのショーツの中に入り込んでいた。
「しょくしゅ、いじめて、あげる」
「うぁああっ……なかッ、入って……こないでぇえええッ!!」
うねうねと動く触手が、サクラの膣内で暴れまわる。
4号の責めはまるで子供がおもちゃで遊ぶような、乱雑でただただ自分が楽しむための責め。
その力任せの稚拙な責めが、淫力防護の術で防ぎきれる限界を超え、サクラに強い快楽を与えていた。
「アハハッ、だんだん余裕なくなってきたみたいだねー。じゃあ私はこの筆でー、おへそをくりくり~っと」
「ふぁあんッ!? なに、これぇ……ッ!?」
3号は片手に筆、片手に瓶を持ち、瓶の中に入っている液体を筆ですくって、サクラの腹部に塗りたくっていた。
「これは色んな淫魔が持つ淫液を研究して作られた最強の媚薬、なんだってー。サクラちゃんはこれ、耐えられるかなー? ツーっと、ね」
「んぃいいッ!?」
媚薬そのものよりも、筆で体を撫でられるその感覚だけで体が震えてしまう。
そして筆でなぞられる感覚がどんどん腹部から下の方へ移動していく。
「あっ……やっ……そっちはッ!」
「ふふっ、クリちゃんを……ツン」
「~~~~ッ!?」
声にならない悲鳴が上がる。
「ツンツン、クリクリクリ~~ッ!」
「あああッ!? そんなッ……ふう、に……ンぁああッ!!」
いくら淫力防護の術を受けているとはいえ、レアの分身たちは好き勝手にサクラの体を弄び、許容を超えた責めを与え続ける。
(だ、大丈夫……今の、私には……スミレちゃんの……ちか、ら、が……)
「次は……ここ……」
「――――いぎッ!? ひぐぁああああああッ!!」
一際大きくサクラの体がビクンと跳ねる。
「ふふっ……大当たり……」
「ひぁ……あッ……あぐ……ッ!?」
右胸の先端から強い刺激を感じた直後、ジンジンと熱くなり体の震えが止まらない。
淫力防護の力がもう解けているのではないかと錯覚するほどの強い快楽。
もしも、淫力防護なしでこの責めを受けていたら……サクラは一瞬そんな想像をして、すぐに頭を振って考えなかったことにする。
今はそんなこと想像したくもなかった。
「左胸がお留守よねぇ……打ちぬいて、あ、げ、るッ! ばぁん!」
「あ”あ”あ”あ”ッ!? だ、え……っ、それ……だめぇええ……ッ!」
「こっちも負けてらんないなぁ。クリちゃんの皮を剥いて~、直接、筆でくりくりっ」
「ひぁッ!? ああっ……あぅううッ!!?」
「ここ、よわい、つき、あげるっ!」
「うわぁああッ! あ……ぎゅ……こ、こわれちゃ……あぎゅうぅうううッ!?」
もはや術など関係なしに、襲い来る快楽の波にサクラはひたすら悶え続ける。
ただ不思議なことに、いくら強い責めを受けてもスミレの術のせいか、絶頂まで至ることはなかった。
しかしそれが分身達の嗜虐心を刺激する。
サクラが絶頂する姿を見たい分身達はより強い責めで、サクラの体を責め立て弄ぶ。
それでもサクラは悲鳴のような嬌声を上げるだけで、絶頂することはできなかった。
「可愛そう。あれほどの責めを受けて、絶頂することを許されないなんて。あなたは大好きな先輩に酷いことをするのね」
レアとスミレの位置から見えるサクラの姿は壮絶なものだった。
四人の分身に徹底的に責め立てられ、まるで溺れているかのように体を震わせ絶叫を続けるサクラ。
その凄惨な光景を、スミレは何もできずに見つめ続ける。
「そ、そんな……」
「あなたの術せいで、結果的にあの子は苦しんでる。もう解放してあげたら?」
これ以上サクラが苦しむくらいなら……いっそのこと……
スミレの中で、そんな思いが生まれ始める。
「だ、だめぇッ!」
そうして心が揺れ動いたとき、スミレの瞳を見つめながらサクラが叫ぶ。
「スミレ……ちゃんッ! そいつの……言いなりになんか、なっちゃ……ん、んぁあああッ、んむぅッ!?」
「お口も……責めて上げる……んむぅ……」
レアはスミレの意思をコントロールしようとしている。
サクラはそれを直感的に理解し、淫魔の言葉に耳を貸してはいけないと伝えようとする。
だがそれを伝えるための口を1号に塞がれてしまう。
「んんッ、ンンーーッ!!」
口内を陵辱されながら、涙を流し、絶頂できない体で体中の至る所を責められ続ける。
サクラが何を言おうと、スミレの瞳に映るのは、間違いなく自分の力で苦しんでいるサクラの姿だった。
(い、いやだ……私の力で苦しむ先輩の姿なんて、見たくない……ッ!)
その気持ちだけが募る。
ただでさえ自分が人質として捉えらえ、迷惑をかけている状態なのだ。
自分さえいなければ、自分の力なんてない方が、そんな不安感で一杯になる。
「さ、大好きな先輩を、快楽から解放してあげましょう」
今のスミレには、レアの声が天の神の囁きのようにさえ聞こえていた。
自己否定の行く末に、その言葉が正しいのだと、錯覚してしまう。
「もう……やめ、て……」
スミレはサクラに向けて、手を伸ばす。
そして唱える。
「淫力防護……解除……」
その瞬間、サクラは体の中で何かがバチンと弾けるのを感じた。
「あ……が……ッ!?」
心臓がかつてないほどの速さで鼓動する。
「や……だめ、く……る……っ!?」
呼吸すらままならない状態で、体の中で抑えられていた熱いものが一気にあふれ出てくる。
「や……だ………きちゃ……いけないの…………きちゃ……ん――――ンぁああッ!?」
最初に感じたのは背筋を鈍器か何かで叩かれたかのような衝撃。
背筋がビクンと跳ね、腰が浮く。
「ふぁッ!? あッ、や、イ”イ”ッ!? イ”ぁ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ッ!!」
続いて胸や股間を中心に、甘い刺激と鋭い刺激が全身を襲う。
その刺激はどんどん全身に広がり、全身が痙攣する。
今までの愛撫をわずか1秒に凝縮して、それを一気に解放されたかのような感覚だった。
「い”ぎゅッ!? ン”ッ……これッ……と、め”ッ……ン”ぁ”あ”ッ!? い”ぐぁ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ッ!!」
絶頂する。
何度も何度も絶頂する。
「ごん、なっ……あ”あ”ッ!? イ” ぐのっ、とまりゃッ、あぐぅ”う”う”う”う”う”ッ!! こわれッ、ちゃ……あ”ぁあッ!? ン”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ッ!!!」
狂ったように襲いかかる快感に、絶頂が止まらない。
人が受けて耐えられるレベルを大幅に超えた快楽に、サクラは悶え苦しむ。
「あ”…………いや”……………ん”ぁ”………」
最後には強すぎる快楽がサクラの頭を真っ白に染め上げる。
何も見えない。
何も聞こえない。
だが、その身に受ける快楽だけは鮮明に脳に刻まれる。
「すっご、一気にイっちゃったよこの子……」
「気絶しても……まだ絶頂し続けてる……可愛い……」
「すごぉい、一気にショーツがぐちょぐちょになっちゃったわぁ」
「きもち、よさそう」
サクラの意識の外側で、レアの分身たちは感嘆の声を上げていた。
「あ、あぁ……サクラ、先輩……ッ!」
震えた声でスミレがサクラの名前を呼ぶ。
自責の念にかられながら、スミレはただただ深い絶望感に取り込まれていた。
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BL
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選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
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