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悪夢の淫魔 7
しおりを挟む「あがッ……あっ……んぁううッ!!」
サクラは悲痛な声を上げる。
処女膜を破られ、今まで誰にも触られることのなかった領域を触手に犯されていく。
サクラもまさかこの感覚を二度味わうことになるとは思わなかっただろう。
「やめっ! あっ!? あぁあッ! ふぁああうっ!!」
触手はサクラの秘所を何度も出入りする。
その度に激痛に打ち震える声が、少しづつ甘い声へと変わっていく。
触手がピストン運動を繰り返すたびに秘所は淫液で満たされ、激痛が快楽へと変換されていく。
「ひぁああッ!! お姉ちゃん、私何か出るッ!! ああっ、こ、怖いっ……ひぁっ、や
、あぁんッ!!」
「あぐっ、いあぁ……やめ、やめて……エミちゃん、だけは……んあッ!? ひぁぐぅっ!! え、えぐれちゃうううッ!!」
秘所を出入りする触手の動きが早くなり、それと同時に体中を動き回る小さな触手たちも活発に動き始める。
強い刺激に体をよがらせるたびに体が小さな触手たちと擦れ、全身に快感が走る。
そしてサクラとエミは同時に限界を迎える。
「やだ、やだぁッ!お姉ちゃ、ーーッ!? ひぐっ、あぁああッ!! いやあああああああああッ!!」
「エミちゃん、ごめっ、わた、ーーひぃッ!? ひぐううぅうッ!! イぐうううううううううッ!!」
二人は同時に背筋をのけ反らせ、まるで二人同調するかのように、その体をビクビクと強く痙攣させた。
***
どれだけの時間犯されたのだろうか。
サクラも、そしてエミも、もはや目の前の光景がぼんやりと見ているだけで、およそ意識を保ててはいなかった。
おそらく人間の何倍もの体力を持っている淫魔は、彼女たちの体がどれだけ限界に近づこうとも、それを無視して犯し続ける。
「んあ……あぅ……んおぉ……」
「あ……あぁ……やぁ……」
もはや二人は悲鳴を上げる力すら失い、絞りかすのような力ない声が意思とは別に漏れるだけの状態になっていた。
(もう、このまま……意識を失ってしまいたい……全部全部忘れて……あはは、ここ夢の世界なんだっけ……夢の世界で、さらに意識を失うことができるのかな……)
絶望、諦め、そんな感情が渦巻く。
今サクラが願っていることは早くこの地獄が終わって欲しいということだけ。
ただそれだけだった。
きっとその願いも叶わないのだろうと諦めかけていたそのとき、耳をつんざく銃声が聞こえた。
同時に目の前の淫魔がけたたましい声をあげながら消滅していく。
サクラを拘束していた触手たちも崩れるように消えてゆき、支える力を失ったサクラは見知らぬ誰かの腕の中に落ちた。
いや、あの時は見知らぬ誰かだったが、今は知っている人の顔がそこにある。
お姫さまだっこのような体勢でサクラを抱える彼女、カナと瞳が一直線につながる。
「……っ!? カナ、先輩……?」
「うん、そうだよ。助けにきたんだ」
そう言って彼女は優しく微笑む。
(そうだ、そうだった……私はここでカナ先輩と出会ったんだった)
サクラは自分の胸が熱くなっていくのを感じた。
たとえどんな絶望が相手でも彼女の笑顔があれば、全てを吹き飛ばせるような気さえした。
「カナ先輩……エミちゃんを、助けてあげて……ください」
「うん、分かった。さっきからぎゃあぎゃあうるさいもんね」
「……え?」
カナの言い方にサクラは違和感を覚える。
まだ頭の整理がつかぬままカナは片腕をエミの方へ向け、引き金を引く。
そう、エミを捕らえた淫魔にではなく、エミに向けて引き金を引いたのだ。
甲高い銃声が響くのと同時に、銃弾がエミの眉間を貫く。
鮮血を撒き散らしながら、エミの頭はうなだれ、そのまま動かなくなった。
「いやあああああああああッ!!?」
カナの片腕に支えられていたサクラは、驚きのあまりその手を払いのけ地面に倒れる。
こんな光景では無かったはずだ。
あの日、淫魔に襲われた二人をカナは手早く助けてくれたはずだった。
だが今目の前に映るのはなんともないかのような顔をしているカナと、もうその目に光の宿っていないエミの姿。
「な、なんで……っ、こんなことを……ッ!?」
「なんでって私はサクラに助けに来たんだよ。あんなのは知らない。ねぇ、私が助けに来てくれて嬉しかった?」
カナが倒れているサクラの顎を掴み顔を近づける。
サクラは一瞬体が硬直するが、すぐに冷静さを取り戻しその手を払いのける。
「や、やめてッ……あなたはカナ先輩じゃない! カナ先輩はそんなこと言わない!」
「ひどいなぁ、せっかく助けてあげたのに」
「やめろッ! カナ先輩を汚すなッ!!」
気づけばサクラは叫んでいた。
燃えるような怒りの感情が溢れている。
夢の中とはいえ大事な人を、こうもうオモチャのように扱うなど侮辱に等しい。
それが許せなかった。
「いいよ、サクラのその真っ直ぐな瞳。好きだよ」
「なっーー!? その顔で、そんなこと言わないでくださいッ!」
「大丈夫だよサクラ、ここは夢の世界だからさ。現実では言ってもらいたかったけど言えなかったこと、全部言ってあげる。……好きだよサクラ、愛してる」
「や、やめてッ!! 勝手なことをしないでッ!!」
そう言いながら、サクラは自分自身がうろたえていることに気づく。
偽物だと分かっているのに、その言葉を聞くだけで胸の鼓動がドクンと跳ねる。
偽物の思うがままににたぶらかされている自分が嫌になる。
「現実ではしてもらえなかったことも……してあげる、よ。サクラ、動かないでね」
「何を……あっ……な、なんで……」
倒れた姿勢のまま、腰が動かない。
心では抵抗しているはずなのに、体は完全に屈服しているかのようだった。
そして言葉の通りに動けなくなってしまったサクラを、カナは優しく抱き寄せた。
「あっ……」
不意に漏れる甘い吐息。
甘い柑橘系の香りが鼻腔をくすぐる。
カナの柔らかい髪が頬に触れ、体はカナの両手に包まれる。
互いの胸が重なり合い、信じられないほど早く心臓が鼓動する。
そんな体勢のまま、サクラの体がピタリと止まる。
何も強く抱きしめられているわけではない。
今すぐ両手を強く前に出せば、突き飛ばすことだってできるはずだ。
なのに体は動かない。
まるで神経毒を打ち込まれてしまったかのように、体がピクリとも動かない。
「……やっぱり弱いよね。大好きな先輩にこうやって抱きしめられると、何にもできなくなっちゃうよね」
「……ち、違うっ……あなたは……ニセ、もの……」
「うん、でもサクラの体はその判別ができていないようだよ」
カナの言う通りだった。
サクラの体は、触れ合うカナの体が偽物だと認めたくないかのようだった。
「今ね、私の指がサクラの腰骨のあたりにあるんだけど、ここから指ですーっと背中を撫でたら……どうなると思う」
「や、やめ……そんな、されたら……ッ!」
たったそれだけのことに、サクラは強く拒否反応を示す。
なんとか強がりを見せていたが、サクラはもう理性を保てるギリギリまで追い込まれていた。
(違うのに……っ、カナ先輩じゃない、のに……なんで私、体、こんな……ッ!)
自分の下半身がグッと熱くなるのを感じる。
サクラは自分が想像している以上に、カナに対して強く恋慕の気持ちを寄せていたのだと気づく。
たとえ相手が偽物だと分かっていても体がそれを理解せず、それどころかまだ始まってもいないのに体はカナの責めを求めている。
どんな媚薬よりも、カナの香りがサクラの体を発情させる。
どんな触手や愛玩具よりも、カナの指に触れられた方が感じてしまう。
他の淫魔とは違い、カナの前では負けられないという意地が働かない。
それどころか心の奥ではそれを求めてしまっている。
だからもう、きっとサクラは背中を撫でられる程度の、ほんの少しの責めを受けただけで壊れてしまうだろう。
サクラ自身もそう感じていた。
「私の予想はね、サクラはそれだけでビクビクってなってイっちゃうと思うんだ。それもちょっとやそっとの絶頂じゃない。イってる最中に二回、三回とイっちゃうんじゃないかな。背中、すごく弱かったもんね」
「だめ……っ! 今、されたら……ッ!」
「……じゃあ答え合わせ、イってみようか」
カナの指が動き出す。
今まで感じた全ての快楽を凌駕するような快感が背筋に走る。
「ふぁががぁッ!? はひっ、ひあぁあッ!!? ひぐぅううううううんッ!!」
撫でられた指が首筋に到達するより早く絶頂する。
そして首筋をスッとなで上げられた瞬間、また絶頂に至る。
「はひゅっ……はひっ……止まらな……ああっ!! またイクぅううんッ!!」
「あはは、変な声。可愛いよ。大好きだよ」
「そんにゃ、いわないれぇええええええっ!! あっ、またイっちゃうのおおおぉおッ!!」
「すごいすごい、あんなに淫魔に犯された後なのに。どんどん溢れてくる。ほら、ちょんちょん」
「いっ!? い゛い゛ッ!!? そこさわっちゃらええぇえっ!! イクのとめれええええっ!!」
カナが面白がってサクラの体に触れると、それだけでサクラは痙攣し絶頂する。
もはや呂律が回らず体をよがらせることしかできないサクラは、まるで軟体動物のようだった。
「ね? 気持ちいいでしょ?」
「いやら……っ、やえぇ……っ!」
(嫌だ……っ! 気持ちよく……なりたくない、のに……っ! こんな……カナ先輩の偽物なんかに……)
偽物なのに、いや偽物だからこそ、そんな彼女の責めをここまで敏感に感じてしまう自分が嫌になる。
それではまるで、自分は偽物でも構わない人間のようではないか。
だからこそ彼女の責めに屈してはいけないと、サクラは強く気を保とうとする。
「気持ちいいって言ってくれないと……こうだっ」
「ふぁああああああああああッ!!?」
着崩れた浴衣はもはや衣服としての役目を担っておらず、無地のスポーツブラの隙間から侵入したカナの指がサクラの小さな蕾をつまむ。
いつもより幾分か幼いサクラの胸から、耐えきれぬ量の快楽が注がれる。
「ちっちゃいおっぱいも可愛いよ。ほら、気持ちいいって言わないと、もう片方の方もーー」
「ひぎッ!? ひぁうううううッ!! き、きもちいい!! きもちいいきもちいきもちいですぅうっ!! きもちいい、から……ッ、ふぁうっ!? もうやめぇえええええッ!!」
もはや偽物だとか本物だとか、どうでもよくなってしまいそうなほどの快楽にサクラは壊れていく。
どんなに強く気を保とうとも、その強すぎる快楽の前ではあまりにも無力だった。
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