退魔の少女達

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聖母の淫魔 5

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サクラは保健室のベッドの上で寝かされていた。
下着とスカートとニーソックスだけという半裸の姿で、全身は粘液でベトベトになっている。
開いた股を閉じる意識すらないのか、だらしない格好で全身をビクビクと震わせている。

「ご馳走さま、聞いてた通りの極上の味だったわ。何だか頭が蕩けそう」

何も反応を示さないサクラの前で、マリリアは口を拭う。

「もっと精気を吸ってあげてもいいのだけれど、きっとこれ以上吸ったらサクラちゃん、帰って来れなくなるわよね。それはダメね、私はもっとサクラちゃんで遊びたいもの。ほら起きて起きてー」

マリリアはサクラの頬をツンツンとつつく。
サクラは自らその唇を淫魔に差し出し、その大半の精気を吸われてしまった。
体に回っていた神経毒の効果を打ち破ることはできたものの、サクラは無意識のうちに反撃のチャンスを失ってしまった。
体は決して動かせないわけではないが、精気を吸われた後のだるくて重みを感じる体のせいで、思考が行動へと結びつかない。
だが、つつかれる頬の感覚に苛立ちを感じたのか、サクラはマリリアの指を口に含めた。

「んっ、んっ……んむっ……」

そしてまるでおしゃぶりを口に入れる子供のように、指を甘噛みし舐め回す。

「薬を浴びすぎたせいかしら、これじゃあまるで幼児ね」

その言葉には期待と呆れの感情が込もっている。
マリリアがサクラの口から指を引き抜くと、サクラは物欲しそうな目でそれを見つめ続けた。

「もっと……」

そう呟きながら、サクラはとろんとした目で上半身を起こす。
そのまま倒れるようにマリリアに体を寄せ、その胸に顔を埋める。

「ちょっと、サクラちゃんおっぱい好きすぎ」
「欲しい……」
「おっぱい欲しい?」
「…………うん」
「そっか、約束したもんね」

マリリアは子供をあやすように、サクラの頭を優しく撫でる。

「ちょっと待っててね」

そう言ってマリリアは着ていたシャツのボタンを外し、さらにその下に着ていたブラも外していく。
そうしてシャツの隙間から、形のいいたわわな乳房があらわとなる。
見た目は人間のそれと何ら変わりない。

「おいで」

マリリアはサクラに向けて手を差し伸べる。
するとサクラはまるでペットのように、マリリアの胸に飛び込む。

「んっ」

そして胸の先端に口をつける。

「んっ……んむっ……あむっ……」

サクラは幸せそうな顔で乳首に吸い付く。

「んんッ……どう? ミルクおいしい?」
「おいひぃ……んっ、んっ」

こくこくと頷きながら、サクラは胸の先端から口を離さない。
吸い付くたびに胸の先から出る液体を、サクラはどんどん飲み込んでいく。

(ミルクじゃなくて淫液だけどね)

マリリアは外面こそ誰が見ても人間の姿をしているが、外面以外は間違いなく淫魔なのである。
サクラはマリリアの胸の先から出る淫液を、どんどん飲み込んでいく。

「んんっ……んはぁっ…………んむっ、んあぁ……ッ!」

口をつける度に顔は赤くなり、息遣いは荒れ、嬌声に似た声が混じっていく。
それでもサクラは淫液を吸うことをやめない。
必死になるサクラに悪戯心が芽生え、マリリアはサクラの背中をなでる。

「……ッ!? んぁアアァアアァッ!! あはっ! ゴホッ!」

それだけでビクビクと体を震わせ、口に含めた淫液をすべて吐き出してしまう。

(すごい、背中なぞっただけでこんなに……)

マリリア自身も、薬の効果でここまでになってしまう女性を初めて見た。
本来であれば気を失うか、廃人になってしまうほどの暴力的な快楽を受けているはずだ。
それでもサクラが思考力を失いながらも意識を保ち続けているのは、退魔師ならではの回復力と精神力を持っているからなのかもしれない。
そんなサクラの姿を見てマリリアは好奇心を高鳴らせてしまう。
けほけほと淫液を吐き出しむせるサクラを、マリリアは優しく抱きしめる。

「んぁ……? あっ……!? あぁう………んああぁあんッ!」
(やっぱり、この子抱きしめただけで感じちゃってる……)

肌が触れ合うそれだけで、まるで愛撫をされているかのように感じてしまう。
外と内から同時に受ける媚薬の効果で、サクラの感度は限界まで登りつめている。

「ぁ……ああぁッ! でる……ッ! でちゃうッ!」
「イッちゃうの? ただ抱きしめ合ってるだけなのにイッちゃうの?」
「うわああぁあッ! イクッ! イクうううううううぅうッ!!」

体を震わせながらサクラは盛大に潮を吹き、ショーツ越しにマリリアの服を汚す。

(ああ、本当に抱きしめただけでイッちゃった)

その盛大に絶頂する姿にもはやマリリアは感心を抱いていた。

「あらら、服が汚れちゃったわ」
「……うっ、ごめんなさい。ごめんな、さい……。」

サクラは悪いことをした子供のように泣きじゃくりながら何度も謝る。
ただ何度も謝っているうちに、その口調がだんだんと変化していく。

「ごめんな…………くぅ……ッ! 私は、何をあやまって……」
「あら?」

サクラの瞳を覗くと、とろんと蕩けた目ではなく、きちんと強い意志を持った目に変わっていた。

「そっか、解けちゃったんだ。そっちの方の薬も」
「よくも…………私のことをコケにするのがそんなに楽しいんですかッ!」
「ふふっ、うん、すっごく楽しかった。頭がホワホワしてた時のこと、全部覚えてるみたいね。『おかあさんッ!』て叫びながらイッたことも、私のおっぱいたくさん飲んだこともーー」
「うるさぁいッ!!」

サクラにしては珍しく、純粋な怒りの声をあげる。
そして刀を具現化させ、マリリアへと突きつけた。
その瞳には怒りが込められているものの、目尻には涙が溜まり、頬は赤い。

(くそっ、くそっ……私はなんて事を……ッ!)

そう全部覚えている。
全部覚えているからこそ、自分を貶めた相手と、そして貶められた自分への怒りでいっぱいなのだ。

「どうしたの? さっさと斬ったら? それとも私の体が人と同じ姿をしているから斬れないのかしら?」
「バカにするなああああぁあッ!!」

いつまでも余裕の顔を見せるマリリアを、サクラは一振りで切断する。
上半身と下半身が綺麗に分かれ、上半身がどさりとベッドの上に落ちた。
どんなに見た目は人間でもやはり淫魔。
そこに臓物などはなく、切断面が少しずつ霧散していく。

「あらら、今回は完全に調子こいた私がバカだったわ……でもね、見たかったのよ。魔法が解けて元に戻るサクラちゃんがどんな顔をするのか」

マリリアはいやらしい笑み崩さない。
消えゆく自分を受け入れているかのようだった。

「ああ、でもそうだ。カコ様にはめちゃくちゃにしてこいって言われてるんだった……」
「カコ、さま……?」

聞き慣れない名前をマリリアが呟く。
淫魔が個人の名前を、それも様付けで呼んでいることをサクラは妙に感じた。
そうして思案することにより、サクラは油断してしまう。
完全に倒しきったと思ったマリリアが上半身だけで跳躍し、サクラへと迫る。

「なっ!?」

そのままサクラへと抱きつくような形になったマリリアは、サクラの首筋に白衣から取り出した注射器を打ち込む。

「んっ! このぉッ!!」

サクラは抱きつくマリリアを引き剥がし、地面へと叩きつける。
だがマリリアは地面に落ちるより早く、霧になって消えてしまった。

「勝った……の?」

静かになった保健室で一人呟く。
勝利を実感したその瞬間、腰が抜けるようにサクラはその場に崩れ落ちた。

「勝った……勝った、勝った! 一人で勝てたよ……せんぱい……」

色々な要素が重なり合って、辛勝ではあったがサクラはようやく意志を持つ上級淫魔に一人で勝利することができた。
その勝利を切実に噛みしめる。

「でも、最後の注射は一体何だったんだろう……」

最後にマリリアの注射を刺されたが、今のところ体に変化は感じない。
もし何らかの毒であったとしても退魔師の力で何とかすることができるだろう。
サクラはそう思い込むことにした。


 ***


夜の学校の廊下をカナは全速力で走る。

「あのバカ、一人で行動するなって何度言ったら聞いてくれるんだろう……」

淫魔の匂いを追ってここまで来たが、さっきから匂いの方へ近づいているはずなのに、少しづつ匂いを感じなくなっていく。
そしておそらく匂いの出どころである保健室へとたどり着いた。
意を決してカナはそのドアを開く。

「サクラッ!」

そして同時に叫ぶ。
部屋の中ではサクラが一人地面に座り込んでいた。

「あっ、カナ先輩」

座り込んでいるサクラはほぼ半裸の姿であるか、どこか嬉しそうな顔をしている。
無事な後輩の姿を見れて、カナも一先ずは安心する。

「聞いてください、先輩。私一人で淫魔を……あっ、えっ……?」

だが、さっきまで笑みをこぼしていたサクラの表情が少しづつ崩れていく。
体がビクビクと動き出し、まるで内側から何者かがサクラを動かしているかのように、その体が痙攣しだす。

「あっ! ああッ!! なに、これッ!?」

もはやサクラは体を起き上げることすらできなくなり、仰向けに倒れる。

「サクラッ!?」

心配したカナが手を伸ばした瞬間、サクラの体が一際大きく跳ねる。

「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!!」

獣のような声を上げ、サクラは腰を強く突き上げる。
そして秘所から大量の小水が噴水のように吹き出す。
折れんばかりに背中を仰け反らせ、腰をガクガクと震わせる。
小水を全て出し切るまでその痙攣は止まらず、腰からの放水が止まると、サクラの体はプツンと糸が切れたように崩れ落ちた。

「あぁ……あぅ……」
「さ、サクラ……?」

後輩に小水を浴びせられたカナは、まだ何が起きたのか理解できぬまま変わり果てた後輩の姿を見つめていた。
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