退魔の少女達

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触手の淫魔 3

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「はぁ、はぁ……」

さっきから呼吸が整わない。
両手足を拘束され、吊り上げられている状態というのは決して楽ではない。
そこに加え、不意にショーツをひと撫でされた時の震えがまだ止まりきっていない。
さっきまでは絶対に負けないと強く意志を保っていたが、本当に耐えることができるのか。
自分の自信が少しづつ削られてゆくのを感じる。

そしてマガトゥラは、そのサクラの心の隙を見逃さなかった。
手を伸ばし、サクラの顎の下を人差し指でそっと撫でる。

「んっ」

ただそれだけの行動にも関わらず、サクラの口から声が漏れそうになる。
指は優しく不規則な動きで少しずつ、顎から首へ、首から鎖骨へと流れていく。

「んはぁっ……あぁ……」
(何でっ、声が漏れるの……)
「サクラちゃんは鎖骨が性感帯なのかなぁー?」

サクラが少しでも弱みを見せると、マガトゥラはそこを執拗に責める。

「ぁ、あっ、ああっ! いあぁっ!!」

もはや抑えようと思う意志だけでは、声を抑えることができなくなってきた。

「サクラちゃーん、そういう声はもっと、こういう場所を責められた時に出す声何じゃないかなっ!」
「んいぃいいっ!!?」

散々サクラの鎖骨を舐めまわした人差し指は、サクラの左胸を制服の上からピンと撫で上げる。

「その反応は乳首にヒットしたのかしら。服の上からなのにその反応。随分と出来上がっちゃってるわね。じゃあ次はこうよ」
「ふああっ!? あァっ! 胸、んんっ……ぁ、だめぇっ!」

今度は両手でサクラの両の乳房を揉みしだく。
布が擦れる音がいやらしく響く。

「ふにふにっと、手に収まるくらいのちょうどいいサイズね。発展途上な感じがそそるわぁ」
「ひっ、ぃぎっ!? んぁっ……ぁうぅっ…………なんでっ……こんなっ!」
「なんでこんなに感じるんだろう、なんて思ってるのかしら?」

まさに今思っていることを言い当てられ、動揺する。
相手にできるだけ隙を見せぬよう押し黙るが、そんなサクラの態度を見てマガトゥラはクスクスと笑う。

「あなた淫液をだいぶ浴びたわね」
「いん、えき……?」
「そう今あなたをの四肢を拘束している触手からもヌメヌメしたものが垂れているでしょう。それが淫液。いわゆる媚薬効果があってね、女の子がそれに触れちゃうとすっごく気持ちよくなれるの」
「……ッ!」

このヌメヌメした液体には心当たりがある。
ここに来る前に倒した淫魔の一体に浴びせられたものと同じだ。
ようやくサクラは自分の体の異常の原因について理解した。

「あなた身体中ベトベトね。ここに来る前に、低俗淫魔の淫液を随分と浴びちゃったのかしら。でもすごいわ。普通ならもうその場でオナニーしかできなくなっちゃうくらい、強力なもののはずなのに」

低俗淫魔。
初めて聞く言葉だがおそらく目の前の彼女とは違い、意志を持たない淫魔のことだろうとサクラは理解した。

「それに服も体もボロボロね。服の中はどうかしら」
「んっ、あっ……やめっ! んっ!」

マガトゥラはサクラの制服の中に手を入れ、傷の具合を確認していく。

「あら、背中の傷が酷いわ」

抱擁するような姿勢でサクラの背中をツンとつつくと、条件反射でサクラの体もビクンと動いてしまう。
そこは、あの触手の淫魔の攻撃で何度も地面に叩きつけられた場所だ。
退魔師の再生能力をもってしても、短時間で完治させることまではできない。

「よーし、いいこと思いついちゃった」

不敵な笑みを見せるマガトゥラにサクラは嫌な予感しかしない。
マガトゥラが指をパチンと鳴らすと、地面から何本もの細い触手が這い出てくる。
そしてその触手はサクラの制服の中に侵入していく。

「ひぁあっ!!? 何っ? きもち、わるい……っ!」

背中の傷口の辺りを触手が這い回る。
まるで大量のミミズが皮膚の上を這い回るかのような感覚に背筋が凍る。

「気持ち悪いなんて失礼ね。この淫液には傷を治す作用もあるのよ。基本的に淫魔は女性に優しいんですから。まあ、傷口に直接淫液を塗りたくることになるから…………それがどう言う意味かはサクラちゃんにも想像つくでしょう?」

ハッとする。
這い回る触手はむしろ冷たいくらいなのに、背中はどんどん熱くなっていく。
そしてその熱はどんどんと全身に広がっていく。

(……あつい、何、これ、体……が……)
「あっ、あああああああああああああああぁあっ!!?? 熱いっ! あついあついあついっ!! はッ、ヒッ……た、助けっ……体がぁっ、やけちゃうぅっ!!」

体の奥底から、今まで感じたことのないような熱が湧き上がる。

「あらあら、駆け出し退魔師ちゃんには体内への淫液注入はちょっと早すぎたかしら? まあいいわ。サクラちゃんもそろそろ限界みたいだし、前戯はここまでってことにしましょう」
「アうッ……あハッ……ぜ、ぜんぎ?」

息も絶え絶えなサクラの前に、何気なく呟かれたその言葉は重くのしかかる。

「そうよ、当たり前じゃない。だってまだちょっとおっぱい触って、ちょっと背中を撫でただけよ。あなたはこれから穴という穴を触手で犯されるんだから。あの子が先にサクラちゃんのパンツを撫で始めた時は慌てたけどね、私は前戯をきちんと大事にするタイプなの。女の子が気持ちよくイけるように、きーっちりと準備して、責める時は一気に責める。それが私のやり方よ」
「い、いやぁっ……」

もはや心を保つことすら危うくなる。
サクラの顔はもう完全に恐怖一色に染まっていた。

「じゃ、サクラちゃん」

地面から伸びる大小様々な触手が、サクラの周りを囲う。
今から自分の身に起こることを想像し、体が震える。

「天国と地獄、同時に味合わせてあげるわ」

その声を合図に触手が一斉に動き出す。
袖や裾、制服の上から下から触手が這いずり回り、服の中へと侵入していく。

「いいィッ!? ああああっ!! いやああああああああァッ!!」

脇、首筋、太もも、触手たちはありとあらゆる場所を暴力的に責める。
太い触手は体全身をまさぐるようにもぞもぞと動き、時に締め付け、時に撫で上げる。
細い触手はその先端で突いたり、さすったり。
小魚が餌をつつくような動きで、ニーソックスや靴の中まで責めたてる。
触手たちは、サクラという餌を奪い合うかのように入り乱れていた。

「ひィッ……! ぃっ、いっ、いぎっ!? ぁっ、だめッ! だめぇえええええええええええッッ!!」

そして、触手と触れ合う度にヌメヌメとした淫液が体全身に塗りたくれ、サクラの体はさらにさらに敏感になって行く。
少しでも快感から逃れようと、体をくねくねとよがらせるがその度に、淫液が体全身へと付着していく。

「ひィッ……! ぃっ、いっ、いぎっ!? ぁっ、だめッ! だめぇえええええええええええッッ!!」

すでに淫液によりいつも以上に敏感になっていた体と、かつて体験したことがないほどの触手による強力な責め。
サクラの意識はもういつ飛んでしまってもおかしくなかった。

「そんなに気持ち良さそうな声を出してくれると私も嬉しいわ。あらあら、涙までなが流しちゃって。可愛い」
「も、もうやっ、やめれっ……、やめて、くらっ……さい……」

目に涙があふれ、呂律も回らない。
淫魔を前に屈しないというプライドも、もはやボロボロに砕けそうだった。

「もうやめる? だめよ、だってホラ」

マガトゥラはサクラのスカートを摘まみ上げる。

「やっ……」

薄桃色のショーツは愛液でビショビショになり、やや濃い色に変色している。

「あはは、サクラちゃんおぱんつびしょ濡れだ。でも、まだ本気でイケてないでしょ? ホラ、こっちも!」

今度は制服の裾を首の辺りまで持ち上げられ、ショーツと同色のブラがあらわになる。

「サクラちゃんの一番気持ちいいところ、まだ一度も責めていないのよ」
確かに触手たちはどういうわけか、下着の中には一切手出しをしていなかった。
「この子たちは頭が良くてね。サクラちゃんギリギリイカないように調整してたのよ。だってーー」

サクラの目の前に、太い一本の触手が現れる。
その触手は他の触手とは違い、表面に逆立った鱗のようなイボがいくつもついている。

「イクときは一番気持ちいい時に、一番気持ちいいところを、一番暴れん坊な子に責めてもらいたいでしょ?」

血の気が引くのを感じた。

「ぃ……ゃ……やだっ!! やめてっ!! いやああああああっ!!」

もう限界だった。
これ以上は耐えられない。
あの触手で責められたとき、自分の中の何かが壊されると本能で理解する。
触手に責められ体はこんなに火照っているというのに、胸の奥の方がキュッと冷たく感じる。
「やめてよサクラちゃん。そんな私好みの表情を見せないでよ。強気だった女の子が見せる無様な顔ってなんでこんなに唆るのかしら? 負けない、とか言ってた頃のあなたをここに連れてきてあげたいわ」

逆立った鱗の触手が動き出す。
触手の先端がサクラの股をくぐりぬけ、背中の方へと抜ける。
そしてその先端が腰のあたりに触れる。

「ひぁ!? ぁ、あっ、いやぁ……ぉ、お願いします……っ! こ、こんなのに責められたら、わ、わたし……こ、壊れる! おかしくなるっ!」

悔しい。
恥ずかしい。
それでも懇願してしまう。
敵に対して、情けなく助けを乞う。

「うーん、私はサクラちゃんが盛大にイク姿が見たいのに、それじゃあ私にメリットがないわ。サクラちゃんがなんでも言うことを聞いてくれるというなら話は別だけど」
「なん、でも……んっ……!」

一瞬、戸惑う。
その間に触手の接触範囲が少しづつ大きくなっていく。
接触範囲は腰に触れた触手の先端から始まり、ショーツの方へと絡みつき、さらに秘所の方へと接触範囲を広げる。
背中から股を通り腹部にかけて、フックのような形で鱗の触手が体に密着していく。
だが、あくまで触れるだけ、できるだけ刺激を与えぬよう、優しく触れる。
だが、もしこの触手が動き出したら……?
そう考えたとき、サクラはもう叫んでいた。

「た、たすけて……助けてけてください……っ! なんでもしますっ! なんでもしますからぁっ!!」

その懇願にマガトゥラは嬉しそうに頷く。

「うん、じゃあーー」

そして満足げな笑みを浮かべてこう言う。

「ーーイけ」

「ぇ……?」

ゆっくりと触手が動き出す。
禁じられていた秘所への責めが解放される。

「あっーー、ぁ、あ、ああああああああああああああっ!! わあああああああああああぁあっ!!」

サクラの背中が折れんばかりに反る。
体全身がそこから逃れようと、もがき、でたらめに暴れまわる。
もちろんその程度で拘束が解けるはずも無い。

「だめええええええええっ!! イぎっ!? んぐぅっ、うぁあんっ!! あああああっ出る!! 全部出ちゃうっ!! くっ、ふっぁあああああん!!」

触手はゆっくりとナメクジのようにショーツの上を這いずり回る。
動く度に鱗のような突起が、秘所に暴力的な刺激を与える。
そして一つの突起が、サクラのクリトリスを強く押しつぶし、弾く。

「い゛い゛っ!!? ぁッ!? うわああああああああああああああああぁあっ!! ぃぐっ!? ああっ、私イ゛ッてっ! んあぁあ!! 止まらなっ、ああああああああああああっ!!」

その瞬間、サクラの中で何かが瓦解した。
ビクビクと腰を痙攣させながら、その秘所から壊れた蛇口のように絶え間なく愛液が溢れ続ける。
薄桃色のショーツはとうに水分を吸いきれる限界点を超えており、溢れた愛液は太ももを伝いニーソックスを汚し、あるいはそのまま地面へボタボタと音を立てて落ちる。

「あっ……ぁう…………ッン、 ァ……はッ、あひっ…………はひっ……」

緊張していた体が力なく崩れ落る。
頭が真っ白になり、もう何も考えることができない。
その時サクラは今までの人生で、間違いなく最高のオーガズムを遂げた。
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