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Ep.4-6《負けられない戦い》
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レオの遊びは絶え間なく続いた。
アーニャは体の至る所をレオの持つ麻痺針に刺し尽くされ、全身が麻痺して今や指先さえまともにを動かすことができなかった。
そのたった一本の小さな針に、アーニャは絶体絶命の状況へと追い詰められていた。
「ははっ、全身が痙攣して動かないみたいだね。あ、もしかして今必死に体動かそうと頑張ってる? おもしろっ」
「あっ……かっ、く……っ」
全身がピクピクと痙攣して、声すらまともに上げることができない。
大の字に倒れるアーニャの横にレオがしゃがみ込み、ボロボロになったアーニャの体を眺める。
服は擦り切れ下着が見え隠れし、破れたスカートの合間からは濡れ切ったショーツと下半身が今なお不規則に震えていた。
『あ、アーニャ選手、全身を針で刺されて……もう体を動かすことすらできないのでしょうか……?』
『まるで魔女狩りのような光景ですね……与えられるのが痛みではなく快楽なだけ幾分かマシなのかもしれませんが……いや、あるいは快楽の方が……』
実況のクランとジューンも、レオのその残虐性に見るに耐えない様子だった。
アーニャの瞳の色がくすんでいく一方で、レオの瞳は好奇心の色で輝いていた。
レオは地面に横たわるアーニャの上半身に視線を止め、その少し膨らんだ右胸を鷲掴みにした。
「――っあ、あぎゅぅうう……ッ!?」
まるで粘土で遊ぶ子供のように、服の上からアーニャの胸を揉みしだく。
そこに愛撫のような優しさはなく、ただ強引に握りつぶしたり引っ張ったりする。
本来ならそんなことをされてもただ痛みを感じるだけ。
だが今のアーニャにとってその痛みは快楽として脳に伝わってしまう。
「ふぁああっ、や……めっ、んっ、んぅうう……っ!」
「やっぱここが一番弱いんだね」
体の動かないアーニャは抵抗など一切できず、ただ悲鳴を上げ続けることしかできない。
レオは右手でアーニャの胸を掴みながら、左手にはあの麻痺針を握っていた。
その針がゆっくりとアーニャの胸に近づく。
「やっ……それ、やッ、あ”ッ!? あ”あ”あ”あ”ッ!?」
抵抗は不可能。
呪いの影響で敏感になった胸に鋭い刺激が走る。
その瞬間、電気ショックでも受けたかのように全身がビクンと跳ねる。
「あはは、いい反応! そうそう知ってるよ、胸の先端が一番弱いんでしょ? 胸の先端…………この辺かな?」
「んぅうう……ッ!」
また針がアーニャの胸に突き刺さる。
歯を噛み締めて、その刺激に必死に耐え続けるアーニャ。
そんな思ったより耐え忍んでいるかのの姿を見て、レオは首をかしげる。
「んー、ここは違うか……」
そう言って針を引き抜き、また狙いを定め始める。
針で刺される感覚もそうだが、それよりもアーニャにとっては麻痺の効果により抵抗できないことの方が辛かった。
次の刺激が来るまでの間、ただ何もできずに見つめることしかできないのだから。
「……じゃあこの辺?」
「んっ、ンぁあああッ!? やっ、ひぁああああッ!?」
先程よりも強い刺激がやってくる。
針は乳輪をかすめるような位置に当たり、アーニャは耐えきれず声を上げる。
「すごいすごいさっきとは全然違う反応! 楽しいね、このゲーム!」
まるで本当にゲームを楽しんでいるかのように、レオはアーニャの胸に何度も何度も針を刺して抜いてを繰り返す。
それを何度か繰り返したところで、ついには細く鋭い針がアーニャの乳首の先端を貫いた。
「あぎッ!? あ”ッ、あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”――――――ッ!!」
背筋を貫くような刺激。
耐えきることなど不可能な甘い痺れ。
アーニャは大きく目を見開きながら絶叫する。
「あはっ、これは大当たりだ!」
服の上から乳首の先端を突き刺したことに気づいたレオは、そのまま同じ場所を針で責め続ける。
「わあ”ぁ”あ”あ”あ”ッ、あぐッ!? それだめぇえッ、ひっ……ぐッ!?、 グリグリ、や、めッ……ンッ、ンぎゅうッ!? いやぁああああッ!!」
アーニャは痙攣したまま強く腰を突き上げ、さも大衆に見せつけるかのように潮を吹き上げ絶頂する。
自分の意志ではまるで動かすことができないのに、快楽による痙攣が麻痺針による痙攣を上書きして下半身が出鱈目にビクビクと震える。
お腹が痛くなるくらいに膣内がギュッギュっと締め付けられて、その度に濃い愛液が漏れていく。
あまりにも強い快楽に頭は真っ白になり、さらには呪いの影響で連続絶頂しやすくなったアーニャの体は、本人の意志に抗ってさらなる絶頂を繰り返す。
レオが飽きるまで胸への責めは続き、幾度も絶頂を繰り返したアーニャは枯れ果てたように地面に倒れうなだれる。
「……ぁ……っ」
「ありゃ、もう壊れちゃった?」
もうアーニャには声を荒げる体力すら残っていない。
まだ腰は不規則に震えているものの、もうその体に意識が宿っているようには見えなかった。
だがレオはまだ満足していない。
「おーい、まだ試合は終わってないんだけどッ!」
レオは一度立ち上がり、だらしなく仰向けに倒れるアーニャの股関を踏みつけた。
「いッ、ぎぁあ……ッ!?」
針の刺激とは違う重い一撃に、アーニャは思わず目を見開く。
「なんだ、まだ起きてるじゃん。ほら、起きろー」
アーニャが抵抗できないことをいいことに、レオはそのままアーニャの股関をグリグリと踏みつける。
「んぁあッ!? それ、いやッ……あ”ぁ”あ”あ”あ”ッ!!」
その痛みは全て膣の奥を刺激する快楽へと変換され、刺激を受けるたびに秘所から愛液が漏れ出す。
会場には再び、アーニャの艶やかな悲鳴が響いていた。
(だめだ……勝てるビションが見えない……)
圧倒的な実力差。
今まで強く気を保っていたアーニャも、流石に心が折れそうになっていた。
(悔しいけど……私、もう……)
頬に一筋の涙が溢れる。
もう諦めていいんじゃないかと、誰かに委ねるようにアーニャは遠くを見つめた。
そしてそんな彼女の視線の先に、ある光景が映った。
***
「女の子はね、こうやって胸を触られたり」
「ひっ!?」
「下半身を撫でられたりすると」
「んぁあっ、いやぁあああッ!」
「ほら、濡れてきた。こうやって体を責められ続けると、お股からおしっこみたいなお水がたくさん出ちゃうのよ」
「やめっ、こんな……やめてください……っ!」
観客席の片隅で、サナはミヨに体中を弄られていた。
周囲はレオとアーニャの戦いに熱中していて、助けを求めるサナの様子に気づく者はいない。
「ほら、絶頂するアーニャちゃんの顔たくさん見てあげなさい。頬を赤くして、とろんとした顔つきになって、すごく気持ち良さそうでしょ?」
後ろから顎をクイと掴まれ、サナの視線が無理やり観客席の中心にある巨大なディスプレイの方へと向けられる。
そこでは今尚蹂躙されるアーニャの姿が映っていた。
踏みつけられたままの体勢で、レオの持つ針に胸元から腰にかけて線を引くように針の先端でなぞられて、そして腰の辺りでピンと針の先端を弾くと、アーニャは耐えきれずに甘い声を上げる。
「あらあらレオったら、甘美な声を上げるアーニャちゃんを見て楽しんでるわ。いつもこういうのに興味ないフリしてるのに、やっぱり年相応の男の子なのね……」
「――っ!」
体を好き勝手にされて悶えている、憧れの人の姿。
それに自分が見惚れているということに気づいたサナは、ハッとして視線を逸らす。
「サナちゃん、あなたもそうよ」
だがそんなサナの一挙一動をミヨは見逃さない。
「あぁ……っ!」
ミヨに太ももを撫で回されながら、ぎゅっと抱き寄せられる。
嗅ぎなれない甘い香水の香りが頭を満たして、意識がとろけそうになる。
「大好きな人の恥ずかしい姿を見て興奮するのはおかしいことじゃないのよ」
「ちがっ、そんな……っ」
戦闘経験のないサナではもう、まともに抵抗することもできない。
ミヨの指先がだんだんと腹部の方へと近づき、そしてサナのショーツに触れる。
「だからサナちゃん、あなたも大人になりなさい――」
「や……あ……っ!」
ミヨの手がサナの割れ目をなぞる。
その瞬間、サナは今までに感じたことのない痺れを感じた。
(アーニャさん、ごめんなさい……)
震える体に絶頂を覚悟したサナ。
その瞬間、遠くから声が聞こえた。
「――やめろッ!!」
その怒号は会場中に響き渡り、会場がしんと静まる。
「サナちゃんに、手を出すな……ッ!」
アーニャの怒りの視線がまっすぐにミヨを貫き、ミヨの責めが止まる。
「ふっ、ふふっ……」
急に出てきたサナという知らない人物の名前に会場が困惑する中、ミヨは一人嗜虐的な笑みを浮かべていた。
先ほどまで蹂躙されるアーニャの姿に釘付けになっていた観客の視線が、観客席の隅にいるミヨとサナに集中し始める。
「……ふふっ、急に視線が集まって恥ずかしいわね。いいわよ、アーニャちゃんが勝ったら、この子に手を出すのやめてあげる」
そう言ってミヨは両手を上げ、これ以上は何もしないと身振り手振りで示す。
絶頂の寸前で止められたサナは息を切らしながら、ミヨの胸に寄りかかった。
「はぁ、はぁ……」
周囲の視線が集中してさらに顔が赤くなる。
モニター越しに映るアーニャはミヨが責めの手を止めたことを確認すると、軽く微笑んだ。
おそらくそれはサナを安心させるための笑み。
――私は負けないから安心して。
言葉はなくとも、サナにはアーニャのその視線がそう語っているように見えた。
アーニャ自身が追い込まれた状況でありながらも、観客の一人にしか過ぎない自分を思うその姿が、サナにはものすごく格好良く見えた。
だが――
「あ、アーニャさん後ろっ!!」
サナが叫ぶのとほぼ同時。
アーニャの背後に回っていたレオがアーニャの首に腕を回し、そして一気に締め上げる。
「んッ!? ンぐぅううう……っ!?」
「話終わった? 俺、無視されるとスゲー気分悪くなるんだよね」
苛立った様子でレオはギュッギュッ……とアーニャの首を締め上げ続ける。
アーニャは無理やり膝立ちの状態にされ、酸素を求めて口をパクパクと動かす。
「そっか、君のファンも見てるんだ。じゃあファンサービスしないとね。あのときの続きを始めようか。このまま絞め落としてあげる。今回は簡単に落ちないでよ」
レオと初めて相対した時のことを思い出す。
大観衆が見守る中、アーニャは力及ばず首を絞められ失神してしまった時のことを。
(いや、だ……負けたく、ない……ッ!)
このままでは、あの時から自分は何も変わっていないことになってしまう。
そんなこと、認めるわけにはいかない。
霞む視界の中に絶望するサナの顔が映る。
体は動かず、状況は絶望的だが、それでもアーニャはまだ諦めるわけにはいかなかった。
アーニャは体の至る所をレオの持つ麻痺針に刺し尽くされ、全身が麻痺して今や指先さえまともにを動かすことができなかった。
そのたった一本の小さな針に、アーニャは絶体絶命の状況へと追い詰められていた。
「ははっ、全身が痙攣して動かないみたいだね。あ、もしかして今必死に体動かそうと頑張ってる? おもしろっ」
「あっ……かっ、く……っ」
全身がピクピクと痙攣して、声すらまともに上げることができない。
大の字に倒れるアーニャの横にレオがしゃがみ込み、ボロボロになったアーニャの体を眺める。
服は擦り切れ下着が見え隠れし、破れたスカートの合間からは濡れ切ったショーツと下半身が今なお不規則に震えていた。
『あ、アーニャ選手、全身を針で刺されて……もう体を動かすことすらできないのでしょうか……?』
『まるで魔女狩りのような光景ですね……与えられるのが痛みではなく快楽なだけ幾分かマシなのかもしれませんが……いや、あるいは快楽の方が……』
実況のクランとジューンも、レオのその残虐性に見るに耐えない様子だった。
アーニャの瞳の色がくすんでいく一方で、レオの瞳は好奇心の色で輝いていた。
レオは地面に横たわるアーニャの上半身に視線を止め、その少し膨らんだ右胸を鷲掴みにした。
「――っあ、あぎゅぅうう……ッ!?」
まるで粘土で遊ぶ子供のように、服の上からアーニャの胸を揉みしだく。
そこに愛撫のような優しさはなく、ただ強引に握りつぶしたり引っ張ったりする。
本来ならそんなことをされてもただ痛みを感じるだけ。
だが今のアーニャにとってその痛みは快楽として脳に伝わってしまう。
「ふぁああっ、や……めっ、んっ、んぅうう……っ!」
「やっぱここが一番弱いんだね」
体の動かないアーニャは抵抗など一切できず、ただ悲鳴を上げ続けることしかできない。
レオは右手でアーニャの胸を掴みながら、左手にはあの麻痺針を握っていた。
その針がゆっくりとアーニャの胸に近づく。
「やっ……それ、やッ、あ”ッ!? あ”あ”あ”あ”ッ!?」
抵抗は不可能。
呪いの影響で敏感になった胸に鋭い刺激が走る。
その瞬間、電気ショックでも受けたかのように全身がビクンと跳ねる。
「あはは、いい反応! そうそう知ってるよ、胸の先端が一番弱いんでしょ? 胸の先端…………この辺かな?」
「んぅうう……ッ!」
また針がアーニャの胸に突き刺さる。
歯を噛み締めて、その刺激に必死に耐え続けるアーニャ。
そんな思ったより耐え忍んでいるかのの姿を見て、レオは首をかしげる。
「んー、ここは違うか……」
そう言って針を引き抜き、また狙いを定め始める。
針で刺される感覚もそうだが、それよりもアーニャにとっては麻痺の効果により抵抗できないことの方が辛かった。
次の刺激が来るまでの間、ただ何もできずに見つめることしかできないのだから。
「……じゃあこの辺?」
「んっ、ンぁあああッ!? やっ、ひぁああああッ!?」
先程よりも強い刺激がやってくる。
針は乳輪をかすめるような位置に当たり、アーニャは耐えきれず声を上げる。
「すごいすごいさっきとは全然違う反応! 楽しいね、このゲーム!」
まるで本当にゲームを楽しんでいるかのように、レオはアーニャの胸に何度も何度も針を刺して抜いてを繰り返す。
それを何度か繰り返したところで、ついには細く鋭い針がアーニャの乳首の先端を貫いた。
「あぎッ!? あ”ッ、あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”――――――ッ!!」
背筋を貫くような刺激。
耐えきることなど不可能な甘い痺れ。
アーニャは大きく目を見開きながら絶叫する。
「あはっ、これは大当たりだ!」
服の上から乳首の先端を突き刺したことに気づいたレオは、そのまま同じ場所を針で責め続ける。
「わあ”ぁ”あ”あ”あ”ッ、あぐッ!? それだめぇえッ、ひっ……ぐッ!?、 グリグリ、や、めッ……ンッ、ンぎゅうッ!? いやぁああああッ!!」
アーニャは痙攣したまま強く腰を突き上げ、さも大衆に見せつけるかのように潮を吹き上げ絶頂する。
自分の意志ではまるで動かすことができないのに、快楽による痙攣が麻痺針による痙攣を上書きして下半身が出鱈目にビクビクと震える。
お腹が痛くなるくらいに膣内がギュッギュっと締め付けられて、その度に濃い愛液が漏れていく。
あまりにも強い快楽に頭は真っ白になり、さらには呪いの影響で連続絶頂しやすくなったアーニャの体は、本人の意志に抗ってさらなる絶頂を繰り返す。
レオが飽きるまで胸への責めは続き、幾度も絶頂を繰り返したアーニャは枯れ果てたように地面に倒れうなだれる。
「……ぁ……っ」
「ありゃ、もう壊れちゃった?」
もうアーニャには声を荒げる体力すら残っていない。
まだ腰は不規則に震えているものの、もうその体に意識が宿っているようには見えなかった。
だがレオはまだ満足していない。
「おーい、まだ試合は終わってないんだけどッ!」
レオは一度立ち上がり、だらしなく仰向けに倒れるアーニャの股関を踏みつけた。
「いッ、ぎぁあ……ッ!?」
針の刺激とは違う重い一撃に、アーニャは思わず目を見開く。
「なんだ、まだ起きてるじゃん。ほら、起きろー」
アーニャが抵抗できないことをいいことに、レオはそのままアーニャの股関をグリグリと踏みつける。
「んぁあッ!? それ、いやッ……あ”ぁ”あ”あ”あ”ッ!!」
その痛みは全て膣の奥を刺激する快楽へと変換され、刺激を受けるたびに秘所から愛液が漏れ出す。
会場には再び、アーニャの艶やかな悲鳴が響いていた。
(だめだ……勝てるビションが見えない……)
圧倒的な実力差。
今まで強く気を保っていたアーニャも、流石に心が折れそうになっていた。
(悔しいけど……私、もう……)
頬に一筋の涙が溢れる。
もう諦めていいんじゃないかと、誰かに委ねるようにアーニャは遠くを見つめた。
そしてそんな彼女の視線の先に、ある光景が映った。
***
「女の子はね、こうやって胸を触られたり」
「ひっ!?」
「下半身を撫でられたりすると」
「んぁあっ、いやぁあああッ!」
「ほら、濡れてきた。こうやって体を責められ続けると、お股からおしっこみたいなお水がたくさん出ちゃうのよ」
「やめっ、こんな……やめてください……っ!」
観客席の片隅で、サナはミヨに体中を弄られていた。
周囲はレオとアーニャの戦いに熱中していて、助けを求めるサナの様子に気づく者はいない。
「ほら、絶頂するアーニャちゃんの顔たくさん見てあげなさい。頬を赤くして、とろんとした顔つきになって、すごく気持ち良さそうでしょ?」
後ろから顎をクイと掴まれ、サナの視線が無理やり観客席の中心にある巨大なディスプレイの方へと向けられる。
そこでは今尚蹂躙されるアーニャの姿が映っていた。
踏みつけられたままの体勢で、レオの持つ針に胸元から腰にかけて線を引くように針の先端でなぞられて、そして腰の辺りでピンと針の先端を弾くと、アーニャは耐えきれずに甘い声を上げる。
「あらあらレオったら、甘美な声を上げるアーニャちゃんを見て楽しんでるわ。いつもこういうのに興味ないフリしてるのに、やっぱり年相応の男の子なのね……」
「――っ!」
体を好き勝手にされて悶えている、憧れの人の姿。
それに自分が見惚れているということに気づいたサナは、ハッとして視線を逸らす。
「サナちゃん、あなたもそうよ」
だがそんなサナの一挙一動をミヨは見逃さない。
「あぁ……っ!」
ミヨに太ももを撫で回されながら、ぎゅっと抱き寄せられる。
嗅ぎなれない甘い香水の香りが頭を満たして、意識がとろけそうになる。
「大好きな人の恥ずかしい姿を見て興奮するのはおかしいことじゃないのよ」
「ちがっ、そんな……っ」
戦闘経験のないサナではもう、まともに抵抗することもできない。
ミヨの指先がだんだんと腹部の方へと近づき、そしてサナのショーツに触れる。
「だからサナちゃん、あなたも大人になりなさい――」
「や……あ……っ!」
ミヨの手がサナの割れ目をなぞる。
その瞬間、サナは今までに感じたことのない痺れを感じた。
(アーニャさん、ごめんなさい……)
震える体に絶頂を覚悟したサナ。
その瞬間、遠くから声が聞こえた。
「――やめろッ!!」
その怒号は会場中に響き渡り、会場がしんと静まる。
「サナちゃんに、手を出すな……ッ!」
アーニャの怒りの視線がまっすぐにミヨを貫き、ミヨの責めが止まる。
「ふっ、ふふっ……」
急に出てきたサナという知らない人物の名前に会場が困惑する中、ミヨは一人嗜虐的な笑みを浮かべていた。
先ほどまで蹂躙されるアーニャの姿に釘付けになっていた観客の視線が、観客席の隅にいるミヨとサナに集中し始める。
「……ふふっ、急に視線が集まって恥ずかしいわね。いいわよ、アーニャちゃんが勝ったら、この子に手を出すのやめてあげる」
そう言ってミヨは両手を上げ、これ以上は何もしないと身振り手振りで示す。
絶頂の寸前で止められたサナは息を切らしながら、ミヨの胸に寄りかかった。
「はぁ、はぁ……」
周囲の視線が集中してさらに顔が赤くなる。
モニター越しに映るアーニャはミヨが責めの手を止めたことを確認すると、軽く微笑んだ。
おそらくそれはサナを安心させるための笑み。
――私は負けないから安心して。
言葉はなくとも、サナにはアーニャのその視線がそう語っているように見えた。
アーニャ自身が追い込まれた状況でありながらも、観客の一人にしか過ぎない自分を思うその姿が、サナにはものすごく格好良く見えた。
だが――
「あ、アーニャさん後ろっ!!」
サナが叫ぶのとほぼ同時。
アーニャの背後に回っていたレオがアーニャの首に腕を回し、そして一気に締め上げる。
「んッ!? ンぐぅううう……っ!?」
「話終わった? 俺、無視されるとスゲー気分悪くなるんだよね」
苛立った様子でレオはギュッギュッ……とアーニャの首を締め上げ続ける。
アーニャは無理やり膝立ちの状態にされ、酸素を求めて口をパクパクと動かす。
「そっか、君のファンも見てるんだ。じゃあファンサービスしないとね。あのときの続きを始めようか。このまま絞め落としてあげる。今回は簡単に落ちないでよ」
レオと初めて相対した時のことを思い出す。
大観衆が見守る中、アーニャは力及ばず首を絞められ失神してしまった時のことを。
(いや、だ……負けたく、ない……ッ!)
このままでは、あの時から自分は何も変わっていないことになってしまう。
そんなこと、認めるわけにはいかない。
霞む視界の中に絶望するサナの顔が映る。
体は動かず、状況は絶望的だが、それでもアーニャはまだ諦めるわけにはいかなかった。
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