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1章
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「よいしょっと」
幻影
▷ 影を立体化し具現化させる。攻撃を受ける際は影となり無効化する。
投影
▷ 人物の複製。情報を多く所持している程酷似する。現在投影可能数4。使用可能数1。
傀儡師
▷ 影を操る術。より細かな指示が可能。
「うわあ!?なんだこいつ!?」
「敵か!!?くそっなんなんだ!?」
突然現れた影に現場は大混乱。
赤の騎士団は慣れているのか通常通り。
幻影も全て赤の騎士団の人達のを使った。
「エディさん…どうしましょう…」
「大丈夫よ。もともとアタシ達だけでもどうにかなる内容なんだもの」
「でも、すごいことになってますよ?」
「経験不足ね。闇持ちを毛嫌うからこうなるのよ」
そう話しながらビシバシと鞭で魔物を捌いていく。
青の騎士団は騒がしくもなんとか魔物と相対している。
白の騎士団はこそこそと後退している。
影を操っているだけなので木を背にして最前線より少し離れたところにいる。
とにかく飢えた魔物が多い。
人間がいるというだけでわらわらと半永久的に現れる。
「……なんで赤なのかなって思ったんですけど、わかった気がします…」
「あらそう?まあ色なんてそんなものよ?」
最前線にいるアランとシモン。
全身血塗れでかなりホラーだ。
しかもさらに恐ろしいことに2人とも楽しそうに敵をなぎ倒している。
戦闘狂だったなんて初めて知った。
強いんだろうくらいには思っていたけれどこれほどとは。
「ケイ。ちょっと木の上にいてちょうだい」
「?わかりました」
そう言うなりケイを木の上に乗せた。
エディは闇魔法の他に風魔法を使うことができるのでこのくらいはお茶の子さいさい。
ケイが不思議に思っている間にエディはどこかに行ってしまった。
木の上が安全ってこと…?
仕方がないのでここで影を操ることにする。
気配察知で何か引っかかったのだろうか。
ケイは気配察知が得意ではないので何かいる気がする程度にしかわからない。
しかし騎士団の多くはどこそこに敵がいる程度まではっきりとわかるらしい。
「っ貴様!!魔族だな!?さては敵将か!!!」
「え?」
「高みの見物とは随分余裕だな!!」
「うわわ!?ちょっ、えっ!?」
がすがすと剣で叩くように木を揺らす。
ケイは落ちないように必死にしがみつく。
驚きと戸惑いでケイの集中が完全に途切れたため、影は全て消えてしまった。
実はかなりの戦力だった影だがそのことに気づいているのは赤の騎士団のみ。
魔力は無限にあるのでいくらでも生成可能ではあるが集中力は別物だ。
とにかくこの現状をどうにかしないことには魔法も何もできない。
というか周りに魔物がいるのにいいのかそれで。
ちらりと下を見る。
かなりの形相だが鎧を見る限り白の騎士だと思われる。
みし、と嫌な音が耳に届く。
落ちるのはまずい。
今1番安全なのは本気で木の上。
エディが戻ってくるより木が折れる方が遥かに早い気がする。
「魔族ごときが!!」
「えええ!!?」
そういう投げナイフは暗器なんじゃ!?
いくつものナイフが頭へと飛んできていた。
幻影
▷ 影を立体化し具現化させる。攻撃を受ける際は影となり無効化する。
投影
▷ 人物の複製。情報を多く所持している程酷似する。現在投影可能数4。使用可能数1。
傀儡師
▷ 影を操る術。より細かな指示が可能。
「うわあ!?なんだこいつ!?」
「敵か!!?くそっなんなんだ!?」
突然現れた影に現場は大混乱。
赤の騎士団は慣れているのか通常通り。
幻影も全て赤の騎士団の人達のを使った。
「エディさん…どうしましょう…」
「大丈夫よ。もともとアタシ達だけでもどうにかなる内容なんだもの」
「でも、すごいことになってますよ?」
「経験不足ね。闇持ちを毛嫌うからこうなるのよ」
そう話しながらビシバシと鞭で魔物を捌いていく。
青の騎士団は騒がしくもなんとか魔物と相対している。
白の騎士団はこそこそと後退している。
影を操っているだけなので木を背にして最前線より少し離れたところにいる。
とにかく飢えた魔物が多い。
人間がいるというだけでわらわらと半永久的に現れる。
「……なんで赤なのかなって思ったんですけど、わかった気がします…」
「あらそう?まあ色なんてそんなものよ?」
最前線にいるアランとシモン。
全身血塗れでかなりホラーだ。
しかもさらに恐ろしいことに2人とも楽しそうに敵をなぎ倒している。
戦闘狂だったなんて初めて知った。
強いんだろうくらいには思っていたけれどこれほどとは。
「ケイ。ちょっと木の上にいてちょうだい」
「?わかりました」
そう言うなりケイを木の上に乗せた。
エディは闇魔法の他に風魔法を使うことができるのでこのくらいはお茶の子さいさい。
ケイが不思議に思っている間にエディはどこかに行ってしまった。
木の上が安全ってこと…?
仕方がないのでここで影を操ることにする。
気配察知で何か引っかかったのだろうか。
ケイは気配察知が得意ではないので何かいる気がする程度にしかわからない。
しかし騎士団の多くはどこそこに敵がいる程度まではっきりとわかるらしい。
「っ貴様!!魔族だな!?さては敵将か!!!」
「え?」
「高みの見物とは随分余裕だな!!」
「うわわ!?ちょっ、えっ!?」
がすがすと剣で叩くように木を揺らす。
ケイは落ちないように必死にしがみつく。
驚きと戸惑いでケイの集中が完全に途切れたため、影は全て消えてしまった。
実はかなりの戦力だった影だがそのことに気づいているのは赤の騎士団のみ。
魔力は無限にあるのでいくらでも生成可能ではあるが集中力は別物だ。
とにかくこの現状をどうにかしないことには魔法も何もできない。
というか周りに魔物がいるのにいいのかそれで。
ちらりと下を見る。
かなりの形相だが鎧を見る限り白の騎士だと思われる。
みし、と嫌な音が耳に届く。
落ちるのはまずい。
今1番安全なのは本気で木の上。
エディが戻ってくるより木が折れる方が遥かに早い気がする。
「魔族ごときが!!」
「えええ!!?」
そういう投げナイフは暗器なんじゃ!?
いくつものナイフが頭へと飛んできていた。
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