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1章
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「ギルドカードの加工じゃな?どういうものがいい?」
「ネックレスにできるといいんですが…」
「ふむ、わかった。昼過ぎには出来るじゃろうからまた来てくれ」
「じゃあ行こうか、ケイ」
ドワーフの鍛冶屋。
身長の低い恰幅のいいおじさんが営んでいた。
おじさんというよりおいちゃんという感じだった。
剣や盾などの武器や防具が無造作に置かれていた。
カイとシモン曰く質はいいが扱いが雑なんだそう。
小さな男の子がそれをせっせと拾っては片付けていたがどう見ても小学生くらいの彼は成人男性らしい。
ドワーフと人間のハーフで身長はドワーフ容姿は人間となったらしい。
「次はどこに行くんですか?」
「まずは服かな。その後にお昼にしよう」
「昼は屋台にしませんか!ケイにいろいろ食べてほしいです!」
「ああ、そうだね。その方がいいかも」
この辺は食べ物の種類が豊富とか、味の濃いものが多いとかいろいろ話しながら歩いた。
相変わらずの宇宙人スタイルで。
周りの人はなんとも思わないのかこちらを気にする様子がない。
むしろ周りにも似たような人がいたくらいだ。
街中を歩いている人を見て微かな違和感を覚える。
子どもと連れ立って歩いている2人組は男性ばかり。
むしろ男性しかいないような。
「ん…?女の人がいない…?」
「女の人?ここにはいないよ。ほとんどが王都にいるはずだよ」
「どうしてですか?」
「女性は少ないから国で保護されるんですよ。ケイのところでは違うんですか?」
「女の人は人口の半分くらいだったと思います」
「そんなにいるんですか!?あんなのが半分も…俺には無理ですね…」
あんなの。
シモンは女性が苦手らしい。
それともこちらとあちらの女性は何か違うのだろうか。
女性は王都にいる。
ならここに女性はいない。
そうすると当然疑問が出てくる。
「女の人がいないのにどうして子どもがいるんですか?」
「うーん…魔法、かな?ケイがどうしても知りたいなら僕が教えるから間違っても誰かに聞いちゃ駄目だよ」
「?わかりました?」
なんで?と思い首を傾げながらも了承する。
魔法に何か秘密があるとかそういうことだろうか。
「気をつけてくださいね!子どもの作り方教えてなんて言っちゃ駄目ですよ!!ぜっっっっったいに!!!!我慢できなくなりますから!!!」
「は、はい」
ちょっと何言ってるかわからないくらい早口で言われたけどとりあえず聞くなってことだよね。
どうしても気になったらカイに聞くことにした。
それにケイ自身女性は苦手なので特に興味はない。
よほど気になるということもないだろう。
「はあ…ケイが心配です…俺のいないところで何かあったらどうしよう…」
「えっと、大丈夫ですよ?」
何を心配しているかよくわからないけど。
たぶん、大丈夫だろう。
「シモン、先に行って店にケイのこと説明しておいて」
「あっはい!了解しました!」
「説明ですか?」
「そう。魔族と思われたら大変でしょ?それに試着するだろうしずっとフード被っているわけにもいかないからね」
「なるほど」
魔族を毛嫌いする国民性、だよね。
そういえばどうして魔族をそこまで嫌うのか聞いてなかったな。
あとで聞いてみよう。
「ネックレスにできるといいんですが…」
「ふむ、わかった。昼過ぎには出来るじゃろうからまた来てくれ」
「じゃあ行こうか、ケイ」
ドワーフの鍛冶屋。
身長の低い恰幅のいいおじさんが営んでいた。
おじさんというよりおいちゃんという感じだった。
剣や盾などの武器や防具が無造作に置かれていた。
カイとシモン曰く質はいいが扱いが雑なんだそう。
小さな男の子がそれをせっせと拾っては片付けていたがどう見ても小学生くらいの彼は成人男性らしい。
ドワーフと人間のハーフで身長はドワーフ容姿は人間となったらしい。
「次はどこに行くんですか?」
「まずは服かな。その後にお昼にしよう」
「昼は屋台にしませんか!ケイにいろいろ食べてほしいです!」
「ああ、そうだね。その方がいいかも」
この辺は食べ物の種類が豊富とか、味の濃いものが多いとかいろいろ話しながら歩いた。
相変わらずの宇宙人スタイルで。
周りの人はなんとも思わないのかこちらを気にする様子がない。
むしろ周りにも似たような人がいたくらいだ。
街中を歩いている人を見て微かな違和感を覚える。
子どもと連れ立って歩いている2人組は男性ばかり。
むしろ男性しかいないような。
「ん…?女の人がいない…?」
「女の人?ここにはいないよ。ほとんどが王都にいるはずだよ」
「どうしてですか?」
「女性は少ないから国で保護されるんですよ。ケイのところでは違うんですか?」
「女の人は人口の半分くらいだったと思います」
「そんなにいるんですか!?あんなのが半分も…俺には無理ですね…」
あんなの。
シモンは女性が苦手らしい。
それともこちらとあちらの女性は何か違うのだろうか。
女性は王都にいる。
ならここに女性はいない。
そうすると当然疑問が出てくる。
「女の人がいないのにどうして子どもがいるんですか?」
「うーん…魔法、かな?ケイがどうしても知りたいなら僕が教えるから間違っても誰かに聞いちゃ駄目だよ」
「?わかりました?」
なんで?と思い首を傾げながらも了承する。
魔法に何か秘密があるとかそういうことだろうか。
「気をつけてくださいね!子どもの作り方教えてなんて言っちゃ駄目ですよ!!ぜっっっっったいに!!!!我慢できなくなりますから!!!」
「は、はい」
ちょっと何言ってるかわからないくらい早口で言われたけどとりあえず聞くなってことだよね。
どうしても気になったらカイに聞くことにした。
それにケイ自身女性は苦手なので特に興味はない。
よほど気になるということもないだろう。
「はあ…ケイが心配です…俺のいないところで何かあったらどうしよう…」
「えっと、大丈夫ですよ?」
何を心配しているかよくわからないけど。
たぶん、大丈夫だろう。
「シモン、先に行って店にケイのこと説明しておいて」
「あっはい!了解しました!」
「説明ですか?」
「そう。魔族と思われたら大変でしょ?それに試着するだろうしずっとフード被っているわけにもいかないからね」
「なるほど」
魔族を毛嫌いする国民性、だよね。
そういえばどうして魔族をそこまで嫌うのか聞いてなかったな。
あとで聞いてみよう。
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