上 下
50 / 123
魔狼の森 ~ 朝靄の街(ティアルサーレ)

36. 酔っ払いに絡まれる

しおりを挟む
 皆で何日も続く長雨を覚悟したのに、不思議と夜にはすっかり晴れた。

「こっちよ」

 翌日、火の日の午後になり、街の広場で行き交う人をぼんやり眺めていたら、オルラさんに手を取られる。
 今日は赤い線で縁取りされたクリームイエローのドレスを着て、ちょっとおめかし黄肌美人だ。反対側の腕には赤つたで編んだ買い物かごを抱えている。

≪黄色い肌なのに髪は真っ赤だね≫

≪ん? そりゃ髪を染めておるからじゃろ。しかし肌と同じ色味とは限らんぞ?≫ 

 ややこしいな。私がこれまで会った人は、肌と髪をそろえていた気がするのだけど。もしかして、前髪のひとふさだけ薄黄色なのが地毛なのかな。

≪王都に行けば、もっと色々おるわい。ここら辺は霊山の裏手で田舎なのじゃ≫

 そこで都会と田舎を線引きする『常識』は私にはなかったよ。じじ様の解説に、へむむむとアヒルぐちうなる。
 神殿の密室は薄暗かったけど、悪徳魔導士たちの肌や髪も近くで見たら違ったのかもしれない。

 赤茶色の石畳を歩く私は、全身緑の着たきりすずめ。ふんわり若竹わかたけ色のコートに渋めの松葉色ズボンだからね。
 でも中のブラウスは交換したし、首元には柘榴ざくろ色の幅広マフラーと、手元には辛子からし色の指なしミトンが加わった。

 家の中でもずっとコートを着込んでいたら、寒がりなのだと思われたらしい(確かにそうだけど)。外出するときはもっと温かくしていけ、とオルラさんが完全装備してくれた。
 エトロゥマお母さんの手作り品だ。毛糸の材質がいいのか、ちっともゴワゴワちくちくしてない。






 こんなに見知らぬ旅人に親切にして大丈夫なのだろうか。逆に心配になるくらいだけど、どうやらこれにはオルラさんの罪滅ぼしも一枚んでいたと発覚。

 夜、寝静まった時間を見計らって台所へと行ったら、先客がいたのだ。

「アタシねぇ、本当はすっごぉぉぉい自己中なのよぉ」

 こっそり忍び込みたかったが、酔っぱらったオルラさんが座れとばかりに隣の椅子をぺしぺしたたく。魔道具の天井灯りは消され、テーブルの上には燃える青蝋燭ろうそくが一本。

 飲み口に精霊四色の線が引かれた乳白色のマグカップには、薄っすら水色のお酒が入っていた。
 赤ストローも差し込まれている。繊維質な質感から紙を巻いてると思ってたけど、まんま何かの茎だ。イネ科植物かな、固そう。カップの底をその棒でコンコンとつつく仕草は、お父さんのトゥーハルさんとそっくり。

 ぽてっと丸く大きな酒瓶は、ラベルがないから葡萄ぶどう酒なのか林檎りんご酒なのか、はたまた別のお酒なのか不明。
 カクテルでもないのに、赤ストローで中身をちょいちょい混ぜるのがこちら流みたい。じゃあ度数が強いのかといえば、マグカップは大きいし、水分で薄めてないし、カップに直に口をつけてガブみしてるし。変なの。

「姉さんがクビになったとき、立ち回るのが下手だからよって心の中では馬鹿にしたわ。ひどくない、アタシ?
 え? ああ、言わなかったっけ? 姉さんを左遷した――上司、みたいな感じかな。その人の所でアタシも働いていたの。だってホラ、王都って憧れじゃない。みんなは帝都に行きたがるけど、アタシは王都が好き。
 だから中等部からは親に頼みに頼んで、姉さんにくっついて王都で寄宿舎生活よ。卒業しても姉さんのコネで就職して、竜騎士用の部屋で一緒に住まわせてもらってたの。
 なのに姉さんの味方をするどころか、なんて要領が悪いのって腹を立てたわ。ホント最低よね」

≪王都の寄宿舎? お金がかかるってこと?≫

 熊爺はベッドに置いたまま。代わりに訳してくれた足元のカチューシャに確かめる。

≪まぁ恐らくは……竜騎士になる学校は、どこの国も都に一校だけなのよ。しかも学費とか基本の生活費とかが免除されるから、その寮に転がり込んだってことかしら?
 親に無理を言ったのなら、隣に建ってる貴族の学校に入学させてもらったのかも≫

≪貴族じゃないのに?≫

≪成績が良かったりコネがあれば、庶民でも入れるわよ≫

 何がいいのか解らないけれど、若いお嬢さんが都会や貴族へ憧れるのは万国共通らしい。でも私はそんなものよりフィオのご飯がね。
 もちろん無断で盗るつもりはなく、「お腹が空いたので果物を頂きました、ごめんなさい」と書いた手帳の切れ端と馬助銀貨一枚を用意していたので、それをおずおずと見せる。

「なぁに? 果物? んーそこら辺から勝手に取っちゃっていいわよ。
 そいでね、その上司がさ、無理難題ばっか言うわけ。でもアタシはうまいことおだてて、毎回かわしてたのよ。同僚はしょっちゅう罵倒ばとうされてたけど、かばったことなんてないし。
 黙って見てるか、用事を探して逃げたわ。ねー、アタシってひどくない?」

 ……絡み酒、というやつだろうか。困った顔で、さぁどうでしょう、と首を傾げてみるが、コートの端をつかんだまま離してくれない。
 もう片方の手は赤い棒を握り、マグカップの底へガシガシ突っ込んでいる。なんか割れちゃいそうで、見てるほうがハラハラした。

「なのにさ、その上司がケーキが不味いって床にワザと落としたとき――アタシ、キレちゃったの。それでクビよ、クビ。
 上司が蜘蛛くもを踏みつけて殺そうが、贈られた花をたたき潰そうが、平然と眺めていたのに、たかがケーキって! まぁ、雨の日にわざわざ買いに並ばされたから鬱憤うっぷんまっていたのかもしれないけど、でもね、ケーキで王都にいられなくなるって、どうよコレ?
 姉さんや同僚がいじめられても助けなかったから、精霊様に見放されたのかなぁ。
 そもそも精霊の日もちゃんとしてなかったし。食事しても、『精霊に』なんて言わなかったし。だから罰なのかなぁ」

≪精霊の日って満月になる週末のことだよね?≫

≪そうよ。毎月、二週間目が土の精霊の日、三週間目が水の精霊の日、四週間目が火の精霊の日、五週間目が風の精霊の日。
 昔はどこの自宅にも祭壇があって、その前に花を供えて香をいてお祈りしたの。今は廃れているけど、信心深ければ自分の守護精霊の休日くらいは多少は何かするかしら≫

 ようは、神棚とか仏壇みたいなもんかな。守護精霊というのは生まれた日で決まると解説してくれた。

≪一週間目は何の日?≫

≪闇夜になるのよ≫

 白犬の目がなぜだか泳いでいる。微妙に話を逸らしてないか。

≪誰かまつるの?≫

≪せ、精霊様かしらね、諸々よ≫

 長年この国で人間と一緒に行動してるくせに、急にざっくりした説明だな。

 コートをつかむオルラさんの手が離れ、酒瓶に向かった。もう一杯あおるつもりらしい。その隙にカチューシャの前にアイス棒を並べて単語を教えてもらって、手帳に書き取る。
 ロクに会話できないからね、どれもコートのポケットに常備していた必須アイテムなのだ。

 そして食器棚から、透明のガラスコップと素焼きの受け皿を出す。どちらも縁に精霊四色の線が引かれていた。火の消えたオーブンからは、その上に置かれっぱなしの薬缶やかんを取ってきて、テーブルに戻る。

「コレ」

「んー? 『怒り』?」

「ソウソウ」

 手帳の単語を読んでもらってから、手に持った薬缶を指し示す。

「コレ、オルラ」

 受け皿の上に置いた、うんと小さなコップを一度持ち上げてアピールする。
 そして『姉』と書いた文字を指して、薬缶から水を少し注ぐ。『同僚』、『蜘蛛くも』、『花』と次々に単語を一つずつ読み上げてもらっては、そのたびにまた水を注いでいく。
 ほとんどあふれそうになったところで、最後の『ケーキ』という単語を読んでもらった。

「ちょっ! 零れちゃったじゃない!」

「ソウソウ」

 だってすでに満杯だったもの。ちょこっと注ぐだけでコップの水は外にあふれ出てしまう。

「コレ、オルラ」

 伝わるかな、と首を傾げると、オルラさんの目がどんどん潤んでくる。

「ホントに、ホントにそう思う? だってアタシ、ずっと何にも感じなかったのよ。姉さんなのよ? 一杯世話になったのに、見捨てたのよ?」

 ふるふるふる、と首を横に振って否定する。そんなにひどい職場なら、感性が麻痺まひしたって仕方ない。それでも怒りはまっていって、最後の最後で爆発したのだろう。

「コレ、オルラ」

 もう一度コップに水を一滴だけ注ぐ。するとまた受け皿へとあふれ出た。
 そして手帳の次のページをめくって、もう一つの単語を示す。

「コレ、オルラ」

「~~~~そんなわけないわよ! 『優しい』ってのはね、ちゃんとそのとき、姉さんや仲間の味方をしてあげられる人間が――」

「コレ、オルラ」

 絶対にそう、と首を上下に一回。単語を指したまま、しっかりとうなずく。するとオルラさんはテーブルに突っ伏して泣きだしてしまった。

 森で襲われたときも本当は咄嗟とっさに見捨てて逃げたんだって。でもそれじゃ今までと変わらないって気がついて、探しにきたお父さんの顔を見たとき、やっと決意して引き返したのだそう。
 嗚咽おえつの中で、しきりに「自分は最低だ」って責めながら謝ってくれる。でもこんなに罪悪感があるなら、お姉さんの左遷のときも気持ちを押し殺していただけで、本当は辛かったと思うんだよね。

 慰める言葉なんて話せないし、とにかく頭をなでてみる。昼間は頭上でお団子にしていた朱色の髪が、腰元まで緩やかに波打ちながら広がっていた。
 だんだんとすすり泣く声だけになってきたので、小声で子守歌も追加してみよう。

「(ねぇ、ディドル・ディドル
 猫にバイオリンフィドル
 牛がお月様ムーンを飛び越えてしまったの
 それを見た小犬の笑ったこと
 そしてお皿はスプーンと一緒に逃げちゃった)」

 ナンセンスな歌を呪文のように優しく繰り返していると、やっと寝てくれる。
 毛布でもかけてあげなきゃ、と立ち上がったら、いつの間にかトゥーハルさんがいた。

「付き合わせちまって、すまんな」

 そんなことないです、と首を振る。そしてコップ類を洗い場へと移動させた。
 ここは私がやっときますから、とジェスチャーで促すと、トゥーハルさんもうなずいて、娘さんを抱えて出ていった。






 テーブルの上を片せて、かごから黄色林檎りんごを失敬して、私も二階に戻った。のだが、今朝になって発見された果物代の馬助をオルラさんに突っ返されてしまう。

「小さいんだから、変な気はつかわないの!」

 小さいは余計だよ、とムスッとしたアヒル顔で受け取りを拒否する。すると母親のエトロゥマさんが「昨夜は愚痴に付き合わされたんでしょ、迷惑料でおあいこよ」と笑ってとりなしてくれた。
 ウーナさんにも伝わっているのか、小さなお目めをウィンクさせた。「お嬢さんはお酒を飲ませると厄介だからねぇ」とオルラさんを揶揄からかっている。
 トゥーハルさんも赤ひげモップを整えつつ、したり顔だ。

「もうホラ。アタシがいろいろと言われちゃうでしょ!」

 最後には強引にコートのポケットに捻じ込まれた。
 仕方ないので、反対のポケットから手帳を引っ張り出し、昨日の単語を指し示す。

「だ~か~らっ」

 なぜかオルラさんに思いっきりぎゅっと抱きしめられてしまう。非っ常に重量のありそうな胸で、とっても良い香りがした。

「……『優しい』のはね、メメよ」

 そうじゃないよ、と首を振ろうとしたら、さらにぎゅむっと抱き寄せられてしまった。
 カチューシャが犬っぽく「ワン!」とえてくれる頃には、かなりの酸欠状態。ちょっとふらふらしながらテーブルについたのだった。

 お父さんのトゥーハルさんが『もしかしたら不良二人の捜索隊に駆り出されるかも』とつぶやいていたが、庁舎が突風で大火事になって、それどころじゃなくなってしまう。
 昼過ぎに、消防活動に参加したトゥーハルさんが戻ってきて、やっと街の中心に行けることになったのだ。いわく、今日は皆バタバタしているから外国人が出歩いても大丈夫、と。
 そんなこんな諸々あって、やっとこさっとこ、この世界の本とご対面がかなったのである。






****************

 ※芽芽が唄ったのは「Hey, diddle diddle」というマザーグースの歌です。いつもどおり筆者訳で。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。

友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」 貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。 「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」 耳を疑いそう聞き返すも、 「君も、その方が良いのだろう?」 苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。 全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。 絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。 だったのですが。

【完結】私だけが知らない

綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

【完結】元婚約者であって家族ではありません。もう赤の他人なんですよ?

つくも茄子
ファンタジー
私、ヘスティア・スタンリー公爵令嬢は今日長年の婚約者であったヴィラン・ヤルコポル伯爵子息と婚約解消をいたしました。理由?相手の不貞行為です。婿入りの分際で愛人を連れ込もうとしたのですから当然です。幼馴染で家族同然だった相手に裏切られてショックだというのに相手は斜め上の思考回路。は!?自分が次期公爵?何の冗談です?家から出て行かない?ここは私の家です!貴男はもう赤の他人なんです! 文句があるなら法廷で決着をつけようではありませんか! 結果は当然、公爵家の圧勝。ヤルコポル伯爵家は御家断絶で一家離散。主犯のヴィランは怪しい研究施設でモルモットとしいて短い生涯を終える……はずでした。なのに何故か薬の副作用で強靭化してしまった。化け物のような『力』を手にしたヴィランは王都を襲い私達一家もそのまま儚く……にはならなかった。 目を覚ましたら幼い自分の姿が……。 何故か十二歳に巻き戻っていたのです。 最悪な未来を回避するためにヴィランとの婚約解消を!と拳を握りしめるものの婚約は継続。仕方なくヴィランの再教育を伯爵家に依頼する事に。 そこから新たな事実が出てくるのですが……本当に婚約は解消できるのでしょうか? 他サイトにも公開中。

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

【魅了の令嬢】婚約者を簒奪された私。父も兄も激怒し徹底抗戦。我が家は連戦連敗。でも大逆転。王太子殿下は土下座いたしました。そして私は……。

川嶋マサヒロ
恋愛
「僕たちの婚約を破棄しよう」 愛しき婚約者は無情にも、予測していた言葉を口にした。 伯爵令嬢のバシュラール・ディアーヌは婚約破棄を宣告されてしまう。 「あの女のせいです」 兄は怒り――。 「それほどの話であったのか……」 ――父は呆れた。 そして始まる貴族同士の駆け引き。 「ディアーヌの執務室だけど、引き払うように通達を出してくれ。彼女も今は、身の置き所がないだろうしね」 「我が家との取引を中止する? いつでも再開できるように、受け入れ体勢は維持するように」 「決闘か……、子供のころ以来だよ。ワクワクするなあ」 令嬢ディアーヌは、残酷な現実を覆せるのか?

【完結24万pt感謝】子息の廃嫡? そんなことは家でやれ! 国には関係ないぞ!

宇水涼麻
ファンタジー
貴族達が会する場で、四人の青年が高らかに婚約解消を宣った。 そこに国王陛下が登場し、有無を言わさずそれを認めた。 慌てて否定した青年たちの親に、国王陛下は騒ぎを起こした責任として罰金を課した。その金額があまりに高額で、親たちは青年たちの廃嫡することで免れようとする。 貴族家として、これまで後継者として育ててきた者を廃嫡するのは大変な決断である。 しかし、国王陛下はそれを意味なしと袖にした。それは今回の集会に理由がある。 〰️ 〰️ 〰️ 中世ヨーロッパ風の婚約破棄物語です。 完結しました。いつもありがとうございます!

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

大好きな母と縁を切りました。

むう子
ファンタジー
7歳までは家族円満愛情たっぷりの幸せな家庭で育ったナーシャ。 領地争いで父が戦死。 それを聞いたお母様は寝込み支えてくれたカルノス・シャンドラに親子共々心を開き再婚。 けれど妹が生まれて義父からの虐待を受けることに。 毎日母を想い部屋に閉じこもるナーシャに2年後の政略結婚が決定した。 けれどこの婚約はとても酷いものだった。 そんな時、ナーシャの生まれる前に亡くなった父方のおばあさまと契約していた精霊と出会う。 そこで今までずっと近くに居てくれたメイドの裏切りを知り……

処理中です...