追い出された令嬢は無双する

霜月

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入学式

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せっかくの入学式。
ちょっとおしゃれしていこうじゃないか。

コン吉と私の髪の毛をいつもより入念にとき、首にお揃いのチョーカーをつける。
そして普通に制服を着る。スカートは膝少し下だ。スカート膝上10センチ☆とかの冒険はしない。
鞄は中にアイテムボックスをつけてあり、救急セットや櫛やメモなど、いろいろなものが入っている。

最後に瓶底メガネをかける。
昨日の内にメガネに透視の魔術を付与してある。準備万端。

さあいこう!

ご飯食べてから!



知ってます?奥様。
この学校、実は制服を着ていなくてもいいのですわよ。

まあ、そうなの?私、忘れておりましたわ!

ヒロインちゃんは、この事が原因でお金が無い、立場の低い子だと思われていじめられるのでしたよね…


どうも、制服以外を着ていいなんて忘れていたなずなちゃんです。

今、入学式の20分前、新入生のみホールに集まっております。

周りを見ますとぉー。

貴族っぽい人はー。

制服着てるひといない。

キラキラしてる。


平民っぽいひともー。

見ますとー。

制服着てるひと少ない。

キッチリしてる。

制服を着ているひとなんて、私含めて…10人。

以外と多いって?

全員合わせて今年は250人入学したんだよぉバカァ!

25人に1人だよバカァ!

はいここでクラスごとの人数ドーン。

S:20人
A:40人
B:80人
C:60人
D:50人

Sに行くほど賢く、Dに行くほど悪い。

ここの国は、義務教育。
学校は沢山ある。

この学園は、学費がそこそこ高い。
倍率もどうやら高い。

つまり頭が良く、ある程度金を持っている平民か、貴族ばかり。
ドレスやらを仕立てる金がないということは、ほぼない。

そして、上のクラスになるほどきちんとした教師をつけていた子が多くなる。つまり金持ちが多い。

そんな上から二番目のクラスで、ドレスを仕立てさせられないという者が何人おろうか。
いや、自分で作れるし、買う金はあるんだ。
ツテがないだけだし…

まあ、私以外にいないね。うん。

ヒロインちゃんも制服だ。でも知ってるんだぜ?

前日にドレスを破っちまったってコト。

原作通りなら、ヒロインちゃんは寮で昨日ドレスを着ていて、立ち上がった時うっかり裾を踏み、転倒。

ドレス、もうビリーのグチャー。

泣く泣く制服にした。

なんていうエピソードがあったはずだ。

そんなことすっかり忘れていたよ。

…もういっか☆


『新入生の皆さんは、各教師の指示に従って、式場へ入場してくださーい!』

アナウンスがかかる。

ウチのクラスは今教師がいないことになっているので、事務の先生だ。

記念撮影も先生が来てからなので無し。

名前順の男女別で並んで、配られた花を胸に付ける。

魔法で作った花…魔造花というらしく、先輩が作ったんだとな。

女子はピンク、男子は赤。でも言って微妙な違いだ。

下のクラスから行くので、ウチのクラスは最後から2番目だ。

Bクラスが出て行くのについて行く。

式場の前で一旦止められ、Bクラスの最後の人が入って少ししたら入れられる。

よし、入場だ。


式場の中では、吹奏楽部が楽器を演奏、合唱部が歌を歌って、先に入った新入生は一番前のひな壇に立っている。

ただでさえ他より1mは高い所に、ひな壇をのせて高さ割り増し。

式場のど真ん中を通って入場して、ひな壇へ向かう。

私は一番上になった。ヒロインちゃんは一番下だ。

新入生が全員入った。

次は、生徒会長の挨拶と、新入生代表の挨拶だ。
どちらも攻略対象で、イケメン。

だが話がつまらなかったので割愛。
あ、でもイケメンだったよ、うん。


最後にヒロインちゃんがふらっとなって倒れる。

一番前で、立っているところの幅は25cmほど。

倒れこんで落ちるところを、生徒席にいる先輩(攻略対象)に助けられ、保健室へレッツゴー。

というのを見た。

ヒロインちゃんは保健室へ運ばれる時ちょっとニヤッとしてた。おもしろいねー

何はともあれ入学式は終わった。

今日から基本着る服は自由だからね。

制服改造しちゃっていいかな?

イイトモー!
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