28 / 51
第2章 解けない謎解き
第6話 寝耳に水
しおりを挟む
湯気がゆらゆら立ち上っていたお茶は、対話に夢中になってスッカリ冷めてきている。
流石は伯爵家の出しただけあり、口にすれば芳醇な味と香りが楽しめた。
お茶のお供は、美味しい菓子より、もっと喜ばれるものは他人の醜聞。
そわそわ、ワクワク落ち着きを失って話したくて仕方ない。
痺れを切らしたのは、やはり予想通りでマーシャル伯爵夫人ヘレンであった。
『私の過去の悪行から、なんとか話を剃らしたいわ。
謝っても謝っても、繰り返して終わらせてくれない。
こう言うところが、苛められた要因なのよ!』
扇で顔を半分隠して、ヘレンは音を立てない位で歯をギリギリさせた。
「黙ってられないわ。
皆の前で、晒し者にされた男女。
後のベルナドッテ公爵の婚約者も、このパーティーに出席されていました。
その方が浮気相手の子爵令嬢に近づき、なんと彼女の頬を思いっきり叩いたそうです」
その場にいるような描写の言葉に、プリムローズは怪訝ぎみにマーシャル伯爵夫人の話を聞いていた。
「私たちの祖父母にあたる方々がその場におりましたので、信憑性はかなりあります」
プリムローズが納得する表情に変わると、彼女はその続きが気になる。
「おばあ様が母と話していた内容によると、婚約者のご令嬢は真っ青な顔で晒し者になっていた自分の相手にボーッとご覧になっていたそうです」
「そうとしか出来ないし、その方はだんだんと豹変したのよね。
知らんふりして、お菓子を食べながら聞いていたけど。
大人になり考え直すと、恐ろし過ぎて笑えてくる話ですこと
うふふ……」
2人の様子は、まるで子供時代に戻っているようだった。
キャッキャッと声を出して、笑い合って嬉しげだ。
「父である国王に激怒された彼は、本心を大勢が見ている中で話した。
彼女を愛しているとー。
それは、婚約者の侯爵令嬢に対して侮辱でもあったわ」
真っ青から真っ赤に変化し、見開く目が吊り上がっていくのを身近にいた方々は気づき始める。
「国王は、彼女の父である当時の西の将軍をお呼びになった」
「西の将軍って!!
ヴェント将軍になる前の方ですか??!」
プリムローズは口から勝手に言葉が出て、胸が高鳴るのを本人も感じていた。
「えぇ、そうよ。
その侯爵に男児が生まれなくてね。
親戚筋になる副官のヴェント家に、彼女が公爵家に嫁いだらお譲り遊ばす予定でしたの。
それはもちろん、無償ではないけどね」
マーシャル伯爵夫人に持たされた新たな情報で、プリムローズの頭の中は混乱していくのである。
『ようやく分かったわ。
どうして、将軍職が変わったのか。
副官の親戚筋なら、スクード公爵とて文句のつけようが無かったわけだ』
「それから、どうなりましたの?!
婚約破棄になりましたか?」
急かす公爵令嬢を愉しげに眺めては、二人の夫人たちは話の中断をといた。
「2組の両親同士の話し合いで、婚約破棄の言葉をその場で仰った。
侯爵令嬢が前に進み出て頭を丁重に下げて、国王様に発言の許しを願い得たわ。
先程、話した事をするの。
第2王子にあたる、前ベルナドッテ公爵にも同じように気持ちいい音をさせて叩いた」
「気が強かったそうですよ。
なにせ、将軍の娘ですからね。
一部の女性貴族の間で伝説になった、あの台詞を仰ったの」
キラキラと輝きを増す2人の目と表情は、彼女への尊敬と羨望が表れていた。
「婚約破棄には、及ばない。
私はこの方と、婚姻します!
一度決めたことは、やり通すわ。
私が引け目を感じなくてはならぬのだと、大勢いの前で啖呵を切りました」
パーレン伯爵夫人は、その侯爵令嬢が憑依したかの様に台詞を言ってきた。
「凄いとしか…。
よくぞ、そこまで言い切りましたわね。
矜持がいくら高くてとも、国王の前でなかなか申せないお言葉です」
プリムローズはこの女性と会って話をしてみたいと思ってきたのである。
驚愕する一同を居ないものとして彼女は、裏切り不貞行為をした当人たちを指差し話す。
「殿下、愛がなくとも子は出来る。
私より先に、絶対…。
子供を作らせないわ。
もし万が一、子供が授かっても認めない!
私と貴方の子だけよ。
誓約したら、この女を愛人と認めてあげてる!」
息もつかないで一気に話すと、彼女は非礼を詫びるように国王に一礼したそうである。
「そのお姿は、まさしく戦場で戦うように勇ましかったと伝わっております。
殿下たちは、周りからの嘲笑の声と冷めた視線に囲まれ。
反対に、令嬢は敬愛の意を込めて温かな視線を向けられた。
祖母は、そう話してました」
「パーレン伯爵夫人、子爵令嬢は愛人扱いでしたの?
側室にお成りに遊ばしたのでしょう?!」
3人は、一度ゆっくりお茶を飲む。
開き直ってきたのか、今度はマーシャル伯爵夫人がペラペラと喋る番になった。
「第2王子は騒がした罪により、臣下に落とされました。
ベルナドッテ公爵の家名を頂き、侯爵令嬢との豪勢な式をあげ終えて。
ひっそりと、浮気相手を別宅に呼び寄せたのです」
それから正妻の侯爵令嬢は、ベルナドッテ公爵の世継ぎになる男子を無事に出産した。
満足しただろうと捨て台詞を言って、公爵である夫は愛人と別の屋敷に住むようになる。
「やがて、公爵夫妻は別居生活に…。
愛人扱いの彼女が、懐妊して男の子を産んだわ。
これに喜んだ公爵は、妻に内緒で側室として婚姻を結んでしまわれたのです」
マーシャル伯爵夫人の話に、例えで公爵夫人の心を表す言葉をパーレン伯爵夫人は口にするのであった。
「【寝耳に水】とは、この事でした。
彼女は本宅でまだ幼子の息子を抱いて幸福の絶頂で、友人たちにその話を知らされたのです。
彼女はその時に、どう感じ思われたか」
「ご友人たちは、公爵夫人が知らないのを存じ上げなかったのですね。
突然に驚く話を告げられて、さぞかしお辛かったでしょうに」
「クラレンス公爵令嬢。
彼女は王都の本宅を出て、ベルナドッテ公爵の領地で嫡男と暮らしました。
息子を立派な公爵にするためだけに、心血を注いだのです。
この話を聞き、夫への愛を切り捨てだと思いました」
彼女は神妙な顔を同じ考えだと頷き、パーレン伯爵夫人を見てから連れ立ってきたヘレン様を振り向く。
「その後、ベルナドッテ公爵は病にかかってしまった。
新しく即位した兄ヘイズ王を、献身に支えた弟。
その病が重い知らせを聞くと、本宅にいた正妻公爵夫人の逆襲が始まったのです」
逆襲、夫を取られた妻の反撃は如何ほどなのであろうか。
プリムローズは、無意識に唾を飲み込んで体が震えだす。
部屋の空気が重々しくなり、3人はベルナドッテ公爵夫人の長年の恨みに恐れを抱くのであった。
裏切られ、愛されなかった女。最初から、正妻の矜持を蔑ろにされてしまった。
彼女の恨みは、より強く怨みとなる。
この感情は、どんなのだったのだろうか。
流石は伯爵家の出しただけあり、口にすれば芳醇な味と香りが楽しめた。
お茶のお供は、美味しい菓子より、もっと喜ばれるものは他人の醜聞。
そわそわ、ワクワク落ち着きを失って話したくて仕方ない。
痺れを切らしたのは、やはり予想通りでマーシャル伯爵夫人ヘレンであった。
『私の過去の悪行から、なんとか話を剃らしたいわ。
謝っても謝っても、繰り返して終わらせてくれない。
こう言うところが、苛められた要因なのよ!』
扇で顔を半分隠して、ヘレンは音を立てない位で歯をギリギリさせた。
「黙ってられないわ。
皆の前で、晒し者にされた男女。
後のベルナドッテ公爵の婚約者も、このパーティーに出席されていました。
その方が浮気相手の子爵令嬢に近づき、なんと彼女の頬を思いっきり叩いたそうです」
その場にいるような描写の言葉に、プリムローズは怪訝ぎみにマーシャル伯爵夫人の話を聞いていた。
「私たちの祖父母にあたる方々がその場におりましたので、信憑性はかなりあります」
プリムローズが納得する表情に変わると、彼女はその続きが気になる。
「おばあ様が母と話していた内容によると、婚約者のご令嬢は真っ青な顔で晒し者になっていた自分の相手にボーッとご覧になっていたそうです」
「そうとしか出来ないし、その方はだんだんと豹変したのよね。
知らんふりして、お菓子を食べながら聞いていたけど。
大人になり考え直すと、恐ろし過ぎて笑えてくる話ですこと
うふふ……」
2人の様子は、まるで子供時代に戻っているようだった。
キャッキャッと声を出して、笑い合って嬉しげだ。
「父である国王に激怒された彼は、本心を大勢が見ている中で話した。
彼女を愛しているとー。
それは、婚約者の侯爵令嬢に対して侮辱でもあったわ」
真っ青から真っ赤に変化し、見開く目が吊り上がっていくのを身近にいた方々は気づき始める。
「国王は、彼女の父である当時の西の将軍をお呼びになった」
「西の将軍って!!
ヴェント将軍になる前の方ですか??!」
プリムローズは口から勝手に言葉が出て、胸が高鳴るのを本人も感じていた。
「えぇ、そうよ。
その侯爵に男児が生まれなくてね。
親戚筋になる副官のヴェント家に、彼女が公爵家に嫁いだらお譲り遊ばす予定でしたの。
それはもちろん、無償ではないけどね」
マーシャル伯爵夫人に持たされた新たな情報で、プリムローズの頭の中は混乱していくのである。
『ようやく分かったわ。
どうして、将軍職が変わったのか。
副官の親戚筋なら、スクード公爵とて文句のつけようが無かったわけだ』
「それから、どうなりましたの?!
婚約破棄になりましたか?」
急かす公爵令嬢を愉しげに眺めては、二人の夫人たちは話の中断をといた。
「2組の両親同士の話し合いで、婚約破棄の言葉をその場で仰った。
侯爵令嬢が前に進み出て頭を丁重に下げて、国王様に発言の許しを願い得たわ。
先程、話した事をするの。
第2王子にあたる、前ベルナドッテ公爵にも同じように気持ちいい音をさせて叩いた」
「気が強かったそうですよ。
なにせ、将軍の娘ですからね。
一部の女性貴族の間で伝説になった、あの台詞を仰ったの」
キラキラと輝きを増す2人の目と表情は、彼女への尊敬と羨望が表れていた。
「婚約破棄には、及ばない。
私はこの方と、婚姻します!
一度決めたことは、やり通すわ。
私が引け目を感じなくてはならぬのだと、大勢いの前で啖呵を切りました」
パーレン伯爵夫人は、その侯爵令嬢が憑依したかの様に台詞を言ってきた。
「凄いとしか…。
よくぞ、そこまで言い切りましたわね。
矜持がいくら高くてとも、国王の前でなかなか申せないお言葉です」
プリムローズはこの女性と会って話をしてみたいと思ってきたのである。
驚愕する一同を居ないものとして彼女は、裏切り不貞行為をした当人たちを指差し話す。
「殿下、愛がなくとも子は出来る。
私より先に、絶対…。
子供を作らせないわ。
もし万が一、子供が授かっても認めない!
私と貴方の子だけよ。
誓約したら、この女を愛人と認めてあげてる!」
息もつかないで一気に話すと、彼女は非礼を詫びるように国王に一礼したそうである。
「そのお姿は、まさしく戦場で戦うように勇ましかったと伝わっております。
殿下たちは、周りからの嘲笑の声と冷めた視線に囲まれ。
反対に、令嬢は敬愛の意を込めて温かな視線を向けられた。
祖母は、そう話してました」
「パーレン伯爵夫人、子爵令嬢は愛人扱いでしたの?
側室にお成りに遊ばしたのでしょう?!」
3人は、一度ゆっくりお茶を飲む。
開き直ってきたのか、今度はマーシャル伯爵夫人がペラペラと喋る番になった。
「第2王子は騒がした罪により、臣下に落とされました。
ベルナドッテ公爵の家名を頂き、侯爵令嬢との豪勢な式をあげ終えて。
ひっそりと、浮気相手を別宅に呼び寄せたのです」
それから正妻の侯爵令嬢は、ベルナドッテ公爵の世継ぎになる男子を無事に出産した。
満足しただろうと捨て台詞を言って、公爵である夫は愛人と別の屋敷に住むようになる。
「やがて、公爵夫妻は別居生活に…。
愛人扱いの彼女が、懐妊して男の子を産んだわ。
これに喜んだ公爵は、妻に内緒で側室として婚姻を結んでしまわれたのです」
マーシャル伯爵夫人の話に、例えで公爵夫人の心を表す言葉をパーレン伯爵夫人は口にするのであった。
「【寝耳に水】とは、この事でした。
彼女は本宅でまだ幼子の息子を抱いて幸福の絶頂で、友人たちにその話を知らされたのです。
彼女はその時に、どう感じ思われたか」
「ご友人たちは、公爵夫人が知らないのを存じ上げなかったのですね。
突然に驚く話を告げられて、さぞかしお辛かったでしょうに」
「クラレンス公爵令嬢。
彼女は王都の本宅を出て、ベルナドッテ公爵の領地で嫡男と暮らしました。
息子を立派な公爵にするためだけに、心血を注いだのです。
この話を聞き、夫への愛を切り捨てだと思いました」
彼女は神妙な顔を同じ考えだと頷き、パーレン伯爵夫人を見てから連れ立ってきたヘレン様を振り向く。
「その後、ベルナドッテ公爵は病にかかってしまった。
新しく即位した兄ヘイズ王を、献身に支えた弟。
その病が重い知らせを聞くと、本宅にいた正妻公爵夫人の逆襲が始まったのです」
逆襲、夫を取られた妻の反撃は如何ほどなのであろうか。
プリムローズは、無意識に唾を飲み込んで体が震えだす。
部屋の空気が重々しくなり、3人はベルナドッテ公爵夫人の長年の恨みに恐れを抱くのであった。
裏切られ、愛されなかった女。最初から、正妻の矜持を蔑ろにされてしまった。
彼女の恨みは、より強く怨みとなる。
この感情は、どんなのだったのだろうか。
11
お気に入りに追加
35
あなたにおすすめの小説
【完結】無意識 悪役公爵令嬢は成長途中でございます!幼女篇
愚者 (フール)
恋愛
プリムローズは、筆頭公爵の末娘。
上の姉と兄とは歳が離れていて、両親は上の子供達が手がかからなくなる。
すると父は仕事で母は社交に忙しく、末娘を放置。
そんな末娘に変化が起きる。
ある時、王宮で王妃様の第2子懐妊を祝うパーティーが行われる。
領地で隠居していた、祖父母が出席のためにやって来た。
パーティー後に悲劇が、プリムローズのたった一言で運命が変わる。
彼女は5年後に父からの催促で戻るが、家族との関係はどうなるのか?
かなり普通のご令嬢とは違う育て方をされ、ズレた感覚の持ち主に。
個性的な周りの人物と出会いつつ、笑いありシリアスありの物語。
ゆっくり進行ですが、まったり読んで下さい。
★初めての投稿小説になります。
お読み頂けたら、嬉しく思います。
全91話 完結作品
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
プロローグでケリをつけた乙女ゲームに、悪役令嬢は必要ない(と思いたい)
犬野きらり
恋愛
私、ミルフィーナ・ダルンは侯爵令嬢で二年前にこの世界が乙女ゲームと気づき本当にヒロインがいるか確認して、私は覚悟を決めた。
『ヒロインをゲーム本編に出さない。プロローグでケリをつける』
ヒロインは、お父様の再婚相手の連れ子な義妹、特に何もされていないが、今後が大変そうだからひとまず、ごめんなさい。プロローグは肩慣らし程度の攻略対象者の義兄。わかっていれば対応はできます。
まず乙女ゲームって一人の女の子が何人も男性を攻略出来ること自体、あり得ないのよ。ヒロインは天然だから気づかない、嘘、嘘。わかってて敢えてやってるからね、男落とし、それで成り上がってますから。
みんなに現実見せて、納得してもらう。揚げ足、ご都合に変換発言なんて上等!ヒロインと一緒の生活は、少しの発言でも悪役令嬢発言多々ありらしく、私も危ない。ごめんね、ヒロインさん、そんな理由で強制退去です。
でもこのゲーム退屈で途中でやめたから、その続き知りません。
【完結】転生地味悪役令嬢は婚約者と男好きヒロイン諸共無視しまくる。
なーさ
恋愛
アイドルオタクの地味女子 水上羽月はある日推しが轢かれそうになるのを助けて死んでしまう。そのことを不憫に思った女神が「あなた、可哀想だから転生!」「え?」なんの因果か異世界に転生してしまう!転生したのは地味な公爵令嬢レフカ・エミリーだった。目が覚めると私の周りを大人が囲っていた。婚約者の第一王子も男好きヒロインも無視します!今世はうーん小説にでも生きようかな〜と思ったらあれ?あの人は前世の推しでは!?地味令嬢のエミリーが知らず知らずのうちに戦ったり溺愛されたりするお話。
本当に駄文です。そんなものでも読んでお気に入り登録していただけたら嬉しいです!
【完結】バッドエンドの落ちこぼれ令嬢、巻き戻りの人生は好きにさせて貰います!
白雨 音
恋愛
伯爵令嬢エレノアは、容姿端麗で優秀な兄姉とは違い、容姿は平凡、
ピアノや刺繍も苦手で、得意な事といえば庭仕事だけ。
家族や周囲からは「出来損ない」と言われてきた。
十九歳を迎えたエレノアは、侯爵家の跡取り子息ネイサンと婚約した。
次期侯爵夫人という事で、厳しい教育を受ける事になったが、
両親の為、ネイサンの為にと、エレノアは自分を殺し耐えてきた。
だが、結婚式の日、ネイサンの浮気を目撃してしまう。
愚行を侯爵に知られたくないネイサンにより、エレノアは階段から突き落とされた___
『死んだ』と思ったエレノアだったが、目を覚ますと、十九歳の誕生日に戻っていた。
与えられたチャンス、次こそは自分らしく生きる!と誓うエレノアに、曾祖母の遺言が届く。
遺言に従い、オースグリーン館を相続したエレノアを、隣人は神・精霊と思っているらしく…??
異世界恋愛☆ ※元さやではありません。《完結しました》
側妃を迎えたいと言ったので、了承したら溺愛されました
ひとみん
恋愛
タイトル変更しました!旧「国王陛下の長い一日」です。書いているうちに、何かあわないな・・・と。
内容そのまんまのタイトルです(笑
「側妃を迎えたいと思うのだが」国王が言った。
「了承しました。では今この時から夫婦関係は終了という事でいいですね?」王妃が言った。
「え?」困惑する国王に彼女は一言。「結婚の条件に書いていますわよ」と誓約書を見せる。
其処には確かに書いていた。王妃が恋人を作る事も了承すると。
そして今更ながら国王は気付く。王妃を愛していると。
困惑する王妃の心を射止めるために頑張るヘタレ国王のお話しです。
ご都合主義のゆるゆる設定です。
十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。
【書籍化決定】断罪後の悪役令嬢に転生したので家事に精を出します。え、野獣に嫁がされたのに魔法が解けるんですか?
氷雨そら
恋愛
皆さまの応援のおかげで、書籍化決定しました!
気がつくと怪しげな洋館の前にいた。後ろから私を乱暴に押してくるのは、攻略対象キャラクターの兄だった。そこで私は理解する。ここは乙女ゲームの世界で、私は断罪後の悪役令嬢なのだと、
「お前との婚約は破棄する!」というお約束台詞が聞けなかったのは残念だったけれど、このゲームを私がプレイしていた理由は多彩な悪役令嬢エンディングに惚れ込んだから。
しかも、この洋館はたぶんまだ見ぬプレミアム裏ルートのものだ。
なぜか、新たな婚約相手は現れないが、汚れた洋館をカリスマ家政婦として働いていた経験を生かしてぴかぴかにしていく。
そして、数日後私の目の前に現れたのはモフモフの野獣。そこは「野獣公爵断罪エンド!」だった。理想のモフモフとともに、断罪後の悪役令嬢は幸せになります!
✳︎ 小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる