45 / 59
第5章 気になる方は年下の男の子
第13話 偶然の出会い
しおりを挟む
賑やかな雑踏の道から、中性的な美青年が足早に歩いてきていた。
ステラの婚約者は近づく青年を見て、婚約者に第1印象を述べた。
「あの令息がラファエル殿か?!
ステラとクロエ嬢より2歳下だか、なかなか落ち着いた美男子ではないか!」
ラファエルが、彼らの席の目の前に現れた。
「ご機嫌よう、ノマイユ侯爵令嬢にダンテス伯爵令嬢。
それに初めてまして、ラファエル・ロベールです。
以後お見仕切りおきを」
ラファエルは丁寧に挨拶を3人にすると、ステラの婚約者も立って挨拶を返した。
「わざわざ、ご丁寧に。私は此方のステラ嬢の婚約者で、モルガン・ロンシャンポーです。
お会い出来て光栄ですよ。
良かったらお茶を、御一緒致しませんか?」
モルガンは黒に近い焦げ茶の肩ぐらいの髪を後ろに結び、瞳は明るい薄茶の色をしていた。
年上だけあり、ラファエルは彼を少し見上げてモルガンの挨拶を受け取っていた。
「モルガンも、ロベール伯爵令息に興味がありましたのよ。
お時間がありましたら、是非!
さぁ、クロエの隣に座ってくださいな!」
ステラは、積極的にラファエルを誘った。
「ステラ、急にはロベール伯爵令息も御迷惑ですわ。
無理をしないで下さい」
クロエは嬉しいのを隠して、ラファエルに言うのであった。
「皆さまが良ければ、是非ともお話したいです。
クロエ嬢、隣に座らせて頂いても宜しいか?」
ラファエルに顔を輝かして答えた。
「ええ、もちろんですわ!」
そんなクロエをステラとモルガンは、笑顔で二人のやり取りを見守っていた。
今までが嘘みたい、私にこんなに紳士的な態度をするなんて!
彼はきっと、母であるロベール伯爵夫人の頼みだからと誤解をしていた。
クロエを見ていて、自分の以前の行いを反省する。
女性に対して冷たくしすぎたと、彼女は其処らにいる令嬢よりも素直で純粋ではないか。
今からでも間に合うのか、自分の幼さに心から悔やんだ。
4人は、自己紹介を兼ねて話し始めた。
「そうでしたか。
ロンシャンポー伯爵令息とダンテス伯爵令嬢は、幼なじみでしたか。
気心が知れていいですね」
ラファエルは、ステラの婚約者との仲を見て納得した。
「兄の友人で、ちょくちょく我が家に来てましたのよ。
でも、まさか将来夫婦になるとは思わなかったわ。
モルガンもそうでしょう?」
「まぁね、実際友人が義理の兄には恥ずかしいよ。
でも、確かに気心がわかるから楽だけどね。アハハハ」
クロエは、ステラたちに聞きたいことがあった。
「ステラ、どちらが告白したの?別に無理して答えなくてもいいわ」
「私だよ。ステラは知ってるけど、付き合った彼女とうまくいかなくてね。
疎遠になったら、あちらに新しい方が出来たんだ。
自然消滅したわけだ」
「落ち込んでたモルガンに言ったの。
この世は女と男しかいないし、また好い人出来るわよってね」
「慰めてくれたからではないが、ステラの楽観的な性格にひかれたんだ」
モルガンは照れ笑いしながら、隣のステラを見つめた。
「素敵な関係だね。
裏表なくその人の本心を見せつつ、付き合えるのは理想的だよ」
ラファエルはそう話すと、ステラは首を振りクロエに御礼を言い出した。
「違うわ、クロエと行ったザィールの旅行の事件からよ。
私はまだどこかで、兄の友人というわだかまりがあったの」
ステラが話すと、横のモルガンもクロエたちに告白した。
「そうなんだ、あのドタバタ事件で本性をさらけ出した。
ステラは気が強くて、口が悪かったぞ。
でも、友人を思っての行動と言動だからね!」
「わ、私もモルガンがいざとなると頼りがいがあって素敵でしたわ!」
真っ赤な頬をしてモルガンに伝える表情は、恋する乙女そのものだった。
「ロベール伯爵令息、私たちも彼らとまでは無理かもしれません。近づく努力をしてみませんか?」
クロエの真摯な願いに、ラファエルは一言だけ返した。
「ああ、そうですね」
彼女に対して素っ気ない返事だが、今はそれで十分と感じている。
こうして話ができて隣でお茶をするラファエルに、クロエはほんのりと頬を染めた。
ステラの婚約者は近づく青年を見て、婚約者に第1印象を述べた。
「あの令息がラファエル殿か?!
ステラとクロエ嬢より2歳下だか、なかなか落ち着いた美男子ではないか!」
ラファエルが、彼らの席の目の前に現れた。
「ご機嫌よう、ノマイユ侯爵令嬢にダンテス伯爵令嬢。
それに初めてまして、ラファエル・ロベールです。
以後お見仕切りおきを」
ラファエルは丁寧に挨拶を3人にすると、ステラの婚約者も立って挨拶を返した。
「わざわざ、ご丁寧に。私は此方のステラ嬢の婚約者で、モルガン・ロンシャンポーです。
お会い出来て光栄ですよ。
良かったらお茶を、御一緒致しませんか?」
モルガンは黒に近い焦げ茶の肩ぐらいの髪を後ろに結び、瞳は明るい薄茶の色をしていた。
年上だけあり、ラファエルは彼を少し見上げてモルガンの挨拶を受け取っていた。
「モルガンも、ロベール伯爵令息に興味がありましたのよ。
お時間がありましたら、是非!
さぁ、クロエの隣に座ってくださいな!」
ステラは、積極的にラファエルを誘った。
「ステラ、急にはロベール伯爵令息も御迷惑ですわ。
無理をしないで下さい」
クロエは嬉しいのを隠して、ラファエルに言うのであった。
「皆さまが良ければ、是非ともお話したいです。
クロエ嬢、隣に座らせて頂いても宜しいか?」
ラファエルに顔を輝かして答えた。
「ええ、もちろんですわ!」
そんなクロエをステラとモルガンは、笑顔で二人のやり取りを見守っていた。
今までが嘘みたい、私にこんなに紳士的な態度をするなんて!
彼はきっと、母であるロベール伯爵夫人の頼みだからと誤解をしていた。
クロエを見ていて、自分の以前の行いを反省する。
女性に対して冷たくしすぎたと、彼女は其処らにいる令嬢よりも素直で純粋ではないか。
今からでも間に合うのか、自分の幼さに心から悔やんだ。
4人は、自己紹介を兼ねて話し始めた。
「そうでしたか。
ロンシャンポー伯爵令息とダンテス伯爵令嬢は、幼なじみでしたか。
気心が知れていいですね」
ラファエルは、ステラの婚約者との仲を見て納得した。
「兄の友人で、ちょくちょく我が家に来てましたのよ。
でも、まさか将来夫婦になるとは思わなかったわ。
モルガンもそうでしょう?」
「まぁね、実際友人が義理の兄には恥ずかしいよ。
でも、確かに気心がわかるから楽だけどね。アハハハ」
クロエは、ステラたちに聞きたいことがあった。
「ステラ、どちらが告白したの?別に無理して答えなくてもいいわ」
「私だよ。ステラは知ってるけど、付き合った彼女とうまくいかなくてね。
疎遠になったら、あちらに新しい方が出来たんだ。
自然消滅したわけだ」
「落ち込んでたモルガンに言ったの。
この世は女と男しかいないし、また好い人出来るわよってね」
「慰めてくれたからではないが、ステラの楽観的な性格にひかれたんだ」
モルガンは照れ笑いしながら、隣のステラを見つめた。
「素敵な関係だね。
裏表なくその人の本心を見せつつ、付き合えるのは理想的だよ」
ラファエルはそう話すと、ステラは首を振りクロエに御礼を言い出した。
「違うわ、クロエと行ったザィールの旅行の事件からよ。
私はまだどこかで、兄の友人というわだかまりがあったの」
ステラが話すと、横のモルガンもクロエたちに告白した。
「そうなんだ、あのドタバタ事件で本性をさらけ出した。
ステラは気が強くて、口が悪かったぞ。
でも、友人を思っての行動と言動だからね!」
「わ、私もモルガンがいざとなると頼りがいがあって素敵でしたわ!」
真っ赤な頬をしてモルガンに伝える表情は、恋する乙女そのものだった。
「ロベール伯爵令息、私たちも彼らとまでは無理かもしれません。近づく努力をしてみませんか?」
クロエの真摯な願いに、ラファエルは一言だけ返した。
「ああ、そうですね」
彼女に対して素っ気ない返事だが、今はそれで十分と感じている。
こうして話ができて隣でお茶をするラファエルに、クロエはほんのりと頬を染めた。
10
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説
許婚と親友は両片思いだったので2人の仲を取り持つことにしました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
<2人の仲を応援するので、どうか私を嫌わないでください>
私には子供のころから決められた許嫁がいた。ある日、久しぶりに再会した親友を紹介した私は次第に2人がお互いを好きになっていく様子に気が付いた。どちらも私にとっては大切な存在。2人から邪魔者と思われ、嫌われたくはないので、私は全力で許嫁と親友の仲を取り持つ事を心に決めた。すると彼の評判が悪くなっていき、それまで冷たかった彼の態度が軟化してきて話は意外な展開に・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています

この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ


愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。

好きだった人 〜二度目の恋は本物か〜
ぐう
恋愛
アンジェラ編
幼い頃から大好だった。彼も優しく会いに来てくれていたけれど…
彼が選んだのは噂の王女様だった。
初恋とさよならしたアンジェラ、失恋したはずがいつのまにか…
ミラ編
婚約者とその恋人に陥れられて婚約破棄されたミラ。冤罪で全て捨てたはずのミラ。意外なところからいつのまにか…
ミラ編の方がアンジェラ編より過去から始まります。登場人物はリンクしています。
小説家になろうに投稿していたミラ編の分岐部分を改稿したものを投稿します。

いつかの空を見る日まで
たつみ
恋愛
皇命により皇太子の婚約者となったカサンドラ。皇太子は彼女に無関心だったが、彼女も皇太子には無関心。婚姻する気なんてさらさらなく、逃げることだけ考えている。忠実な従僕と逃げる準備を進めていたのだが、不用意にも、皇太子の彼女に対する好感度を上げてしまい、執着されるはめに。複雑な事情がある彼女に、逃亡中止は有り得ない。生きるも死ぬもどうでもいいが、皇宮にだけはいたくないと、従僕と2人、ついに逃亡を決行するのだが。
------------
復讐、逆転ものではありませんので、それをご期待のかたはご注意ください。
悲しい内容が苦手というかたは、特にご注意ください。
中世・近世の欧風な雰囲気ですが、それっぽいだけです。
どんな展開でも、どんと来いなかた向けかもしれません。
(うわあ…ぇう~…がはっ…ぇえぇ~…となるところもあります)
他サイトでも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる