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第5章 気になる方は年下の男の子
第9話 初めての告白
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食事の時は賑やかだったロベール伯爵家も、2人の姉たちが婚約者の屋敷に移り静かになっていた。
「ラル、ノマイユ侯爵令嬢はお元気にされているの?
娘たちが居ないと来るのも敬遠されるのかも、今度屋敷に連れて来てね?!」
母アリシアは寂しいのだろうか、ラファエルに滅多にしないお願いをする。
「母上、私が誘うと学園で変な噂になると面倒ですよ。
彼女に、婚約者でもいれば誘いやすいのですがね」
彼は、正直に現状を母に話す。
「それでは、友人の伯爵令嬢と2人を誘えばよいではないか?
ラファエル、妻は寂しいのだ。
私からも頼むよ!」
父のモーリスまでもが頼んでくるとは、どうしたらいいのかとため息をついてしまう。
「話すだけは話しますが、期待しないで下さい。
私は彼女らとは、友人関係ではないのですよ」
あんな冷たい態度をして、どの面下げてお願いしろと言うのさ。
「お兄様!アジュールに会いに来るように誘ってみたらどうですか?
こんなに大きくなったのです。
その侯爵令嬢も、きっと驚きますよ!」
末っ子セドリックも、ずいぶんと大人になったようだ。
兄を助ける案まで出せるようになるなんて、ラファエルはセドリックを見て笑って返事をする。
「それはいい誘い方だな。
セドリックは、なかなかの策士になるぞ。
それで誘ってみよう!」
そうはいうが、ラファエルは朝食が喉を通らなくなってしまうのだ。
季節は9月上旬、花壇で薔薇の剪定をしていた。
あれからノマイユ侯爵令嬢はこの場所には現れず、彼も高等部2年になり15歳に立派に成長中。
以前よりは、ずっと男らしく見えるラファエル。
本人は鈍感なので、令嬢たちの熱い視線にはまったく気づかない。
告白したげな令嬢たちが、たまに世話する花壇に現れている。
「こんなにも美しく咲いたのに、花を切り落とさなくてはいけないなんて悲しいわ。
亡きジョンもそう思ってたのかしら?!」
紅の薔薇を持ちため息をつく、憂いある顔は美しかった。
「ロベール伯爵令息、お話を聞いて欲しいのですが…」
1人のブルネットの髪の令嬢が、花壇にいるラファエルに声をかけてきた。
「私に用事なのか?どうされた?!」
ラファエルは男言葉を話して、見知らぬ令嬢に訳を聞くのである。
「ロベール伯爵令息は、ご婚約者はいらっしゃいますか?
私、ずっとお慕いしてましたのよ!」
この令嬢は私を知ってても、私は知らないわよ。
初体験だわ、普通の男性はどう返事をするの?!
「すみません、ご令嬢。私は貴女を存じ上げません。
挨拶してから話すのが、礼儀ではないか?!」
ラファエルは当たり障りない返事をしたら、突如令嬢は顔色を変えた。
「私をご存じないの?!
もういいですわ、失礼な方ね!!」
言うだけ言って去っていく令嬢を、ラファエルは何なのよという表情で見ていた。
そのやり取りを何処で見ていたのか、クラスメートの男子学生がラファエルに聞いてきた。
「ロベール伯爵令息、さっき見たんだけどさぁ。
薔薇姫から告白されていたよね?」
「薔薇姫って誰?
彼女がそうなのか?」と、ラファエルは相手に逆質問をした。
「えー!ラファエル君は薔薇姫を知らなかったの?
彼女はローズ嬢って名前で、綺麗だから薔薇姫と呼ばれてるよ」
薔薇姫ねぇ、本物の薔薇の方がずーっと綺麗よ。
あんな怖い顔して怒らないもの。
その噂は、あっという間に学園中を拡散した。
「クロエ、ロベール伯爵令息が薔薇姫から告白されたそうよ!」
ステラが、クロエに慌てて知らせに席に来た。
「薔薇姫ってあのローズ様?!
ロベール伯爵令息は、なんて返事をしたの?!」
クロエは、気になり焦りぎみでステラに質す。
「それがねぇ!薔薇姫に貴女は誰か知らないから、名を名乗るのが礼儀ではないかと仰ったそうよ。
彼女は、ご自分を知らないのに腹を立てたみたい。
フフッ、なかなかやるわよね!
他のご令嬢たちは面白がって、陰で薔薇姫を笑ってるわ」
話を聞いていて、驚いたわ。
薔薇姫と何でもなかったのね、安心したわ。
ロベール伯爵令息って、そんなにモテる方だったのね。
「クロエ、彼は狙われているわよ。
賢いし、最近は男らしくなり背も高くなってるしね。
誰にも媚びないし、性格も温厚。
あの花壇を見ても、美的感覚も折り紙つきだわ!」
クロエは、ステラに不安な顔をしてラファエルの評判を聞いていた。
私が何もしなければ、彼はいつかは誰かに取られてしまうわ。
あの方に、どう自分自身の気持ちを話すか言葉を模索していた。
「ラル、ノマイユ侯爵令嬢はお元気にされているの?
娘たちが居ないと来るのも敬遠されるのかも、今度屋敷に連れて来てね?!」
母アリシアは寂しいのだろうか、ラファエルに滅多にしないお願いをする。
「母上、私が誘うと学園で変な噂になると面倒ですよ。
彼女に、婚約者でもいれば誘いやすいのですがね」
彼は、正直に現状を母に話す。
「それでは、友人の伯爵令嬢と2人を誘えばよいではないか?
ラファエル、妻は寂しいのだ。
私からも頼むよ!」
父のモーリスまでもが頼んでくるとは、どうしたらいいのかとため息をついてしまう。
「話すだけは話しますが、期待しないで下さい。
私は彼女らとは、友人関係ではないのですよ」
あんな冷たい態度をして、どの面下げてお願いしろと言うのさ。
「お兄様!アジュールに会いに来るように誘ってみたらどうですか?
こんなに大きくなったのです。
その侯爵令嬢も、きっと驚きますよ!」
末っ子セドリックも、ずいぶんと大人になったようだ。
兄を助ける案まで出せるようになるなんて、ラファエルはセドリックを見て笑って返事をする。
「それはいい誘い方だな。
セドリックは、なかなかの策士になるぞ。
それで誘ってみよう!」
そうはいうが、ラファエルは朝食が喉を通らなくなってしまうのだ。
季節は9月上旬、花壇で薔薇の剪定をしていた。
あれからノマイユ侯爵令嬢はこの場所には現れず、彼も高等部2年になり15歳に立派に成長中。
以前よりは、ずっと男らしく見えるラファエル。
本人は鈍感なので、令嬢たちの熱い視線にはまったく気づかない。
告白したげな令嬢たちが、たまに世話する花壇に現れている。
「こんなにも美しく咲いたのに、花を切り落とさなくてはいけないなんて悲しいわ。
亡きジョンもそう思ってたのかしら?!」
紅の薔薇を持ちため息をつく、憂いある顔は美しかった。
「ロベール伯爵令息、お話を聞いて欲しいのですが…」
1人のブルネットの髪の令嬢が、花壇にいるラファエルに声をかけてきた。
「私に用事なのか?どうされた?!」
ラファエルは男言葉を話して、見知らぬ令嬢に訳を聞くのである。
「ロベール伯爵令息は、ご婚約者はいらっしゃいますか?
私、ずっとお慕いしてましたのよ!」
この令嬢は私を知ってても、私は知らないわよ。
初体験だわ、普通の男性はどう返事をするの?!
「すみません、ご令嬢。私は貴女を存じ上げません。
挨拶してから話すのが、礼儀ではないか?!」
ラファエルは当たり障りない返事をしたら、突如令嬢は顔色を変えた。
「私をご存じないの?!
もういいですわ、失礼な方ね!!」
言うだけ言って去っていく令嬢を、ラファエルは何なのよという表情で見ていた。
そのやり取りを何処で見ていたのか、クラスメートの男子学生がラファエルに聞いてきた。
「ロベール伯爵令息、さっき見たんだけどさぁ。
薔薇姫から告白されていたよね?」
「薔薇姫って誰?
彼女がそうなのか?」と、ラファエルは相手に逆質問をした。
「えー!ラファエル君は薔薇姫を知らなかったの?
彼女はローズ嬢って名前で、綺麗だから薔薇姫と呼ばれてるよ」
薔薇姫ねぇ、本物の薔薇の方がずーっと綺麗よ。
あんな怖い顔して怒らないもの。
その噂は、あっという間に学園中を拡散した。
「クロエ、ロベール伯爵令息が薔薇姫から告白されたそうよ!」
ステラが、クロエに慌てて知らせに席に来た。
「薔薇姫ってあのローズ様?!
ロベール伯爵令息は、なんて返事をしたの?!」
クロエは、気になり焦りぎみでステラに質す。
「それがねぇ!薔薇姫に貴女は誰か知らないから、名を名乗るのが礼儀ではないかと仰ったそうよ。
彼女は、ご自分を知らないのに腹を立てたみたい。
フフッ、なかなかやるわよね!
他のご令嬢たちは面白がって、陰で薔薇姫を笑ってるわ」
話を聞いていて、驚いたわ。
薔薇姫と何でもなかったのね、安心したわ。
ロベール伯爵令息って、そんなにモテる方だったのね。
「クロエ、彼は狙われているわよ。
賢いし、最近は男らしくなり背も高くなってるしね。
誰にも媚びないし、性格も温厚。
あの花壇を見ても、美的感覚も折り紙つきだわ!」
クロエは、ステラに不安な顔をしてラファエルの評判を聞いていた。
私が何もしなければ、彼はいつかは誰かに取られてしまうわ。
あの方に、どう自分自身の気持ちを話すか言葉を模索していた。
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