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第6章 黒い森の戦い
第17話 怨みほど恩を思え
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重苦しい空間は、ツバを飲み込む音さえ許されない様にみえる。
体躯よく不気味に笑みする大柄の男に、4人は視線を全て集中させていた。
マーシャルの尋問をしている場には、ヘイズ王に東と北の将軍たち。
プリムローズの祖父のみ。
縄で縛られているので、護衛兵等は入れてない。
「マーシャル伯爵家には…。
男児が2名おった。
……、たしか弟だったはず」
スクード公爵が静まり返る中で、沈黙を破りゆっくりと詰まらす話し方をした。
「スクード公爵!
その方は…。
ゲラン伯爵家のウィリアム殿に仕えていた。
あの事件から失踪から、行方不明になっている。
まさか、お前はその弟君なのか!?」
チューダー侯爵は、10年以上前の不幸な事件を思い出そうとしていた。
「やっと、分かったか!王弟エリック様に仕えていたウィリアム様が、まるで皆から罪人扱いされた」
「……、ウムッ!
だがな、あのときはー」
過去の記憶からあの忌まわしい思い出す、兄ヘイズ王。
「王弟夫妻は、馬車で事故死だ。
お二方のお子は、どこかに拐われてしまった。
全ての罪がゲラン伯爵がしたようにされて、あの方はー!」
目付きは鋭さを増して、それは3人に向けられる。
もう1人の男は、黒い森で戦った相手としか知らなかった。
「安心せい!
ウィリアム・ゲランは生きておる!
息子のギャスパルもそうだ。
自害したと偽り、儂がエテルネルに匿った。
会いたければ会わせても良いぞ。
なぁ、ヘイズ王!」
見知らぬ男が、彼に驚きの新事実を伝えてきた。
「ウィリアム様とギャスパル様は生きている?
本当の話なのか!?
だとしたら…、俺がしたことは何だったのか」
男は頭を項垂れて、涙を堪えるように嗚咽する。
話を聞くと彼はマルクスの弟だが、母は側室で亡くなっていた。
正妻は良くできた夫人で、息子マルクスとは分け隔てなく育ててくれていたそうだ。
そんな彼だが、マルクス親子に遠慮して領地を離れる。
こうして、王弟殿下に仕えることになった。
その時ウィリアムが慣れない彼の世話を良くしてくれそうで、彼にたいそう恩を感じていた。
「ゲラン伯爵は無実だ!
それなのに、お前らがー。
その怨みを晴らすためにしたのだ!
半月も前から、兄のフリして騙していたのさ」
顔を下に向けた状態で、自分の主張を言ってきた。
「愚かな!
【怨みほど恩を思え】、
その言葉を通りにしたのだな。
お前は、両方を思ってしまったのだぞ」
ヘイズ王は彼にそう話すと、自分がした事でこの男を怨みに走らせたのだと思い悩んだ。
「ウィリアム殿とその息子を生かすには、あの方法が最善だと考えた。
自害して世を去ったとし、残された幼い娘は我が子として養女にしたのだ」
スクード公爵は、ヘイズ王と自分で考えた事だと説明する。
「儂もこれは良い案だと思った。
そんな風に、思っているとは知らなんだ。
長い間、苦しめていたようじゃ。
すまなかった…」
彼らをエテルネルに連れ帰った者が、彼に向かって謝罪するのだった。
「余もだ、ゲラン家に全てを押し付けてしまった。
犯人は捜査しているが、今も分からずにいる。
あのままでは、どのみちヘイズでは無事におられまい。
エテルネルのこの方に、ウィリアムを託したのだ」
この罪を犯したこの男を、どうしたら良いかと王は悩んでいた。
「そうじゃ、兄のマーシャル伯爵は何処におるのじゃあ?
まさか、殺してはないじゃろうな?!」
エテルネルのクラレンス公爵グレゴリーは、胡座をかいている弟に兄の身柄を聞き出してくる。
「殺すわけないだろう!
地下牢の秘密の隠し部屋に入って頂いておる。
マーシャル伯爵の者しか、誰も知らぬ場所だ」
「そうか、無事なんだな。
彼は、余を裏切ってなかった。
それを今、嬉しく思う。
早く、マルクスを助けてあげてはくれぬか?
そうしたら、この罪を不問にしようぞ!」
「陛下ー!
何を仰るのですか?
不問にするのは無理でございます。
これだけの兵たちを、派手に動かしているのですよ!?」
北の将軍は主君に対して、ハッキリと物言いをしてきた。
「そんな話より、マルクス殿の様子を見に行かんのか?
地下牢だし、どうなっているか不安だのう」
当たり障りがないどうでもいい人は、そっぽを向くと言ってきた。
「クラレンス公爵の言うとおりだ。
マルクスの弟よ、急ぎ案内してくれ」
ヘイズ王の命令にて一同は、マルクスを隔離された場所へ向かうのだった。
屋敷で仕えてる者たちは、かなり身分の高い方々が滞在しているのを知っていた。
屋敷の主人である伯爵が、謀反を犯した。
そうではなく、視察とか噂が錯綜している。
通りすがりの者たちは不安な気持ちを押し殺し、壁に沿いに張りつき頭を下げ続けた。
「コチラでございます」と、彼は鍵を取り出し開け始める。
地下牢は何部屋かあり、一番端に位置している。
湿度は低いが、南国ゆえに暑さを感じていた。
「部屋には、誰も居ないでないか?!」
彼の次に部屋に入った王が、中を見ると言い放った。
テーブルと椅子にベッド、脇に背丈位の棚しかない。
「お願いがあります。
この棚を移動させて頂きたい。
俺は、肩を怪我してて動かせないのです」
スクードとチューダ両名が、棚をずらした。
扉が隠されるように現れ、開けるとベッドでグッタリしている男が寝ている。
「兄、兄上ー!
如何された?!
しっかりして下さい!
兄上ー!」
スクード公爵がおんぶして、部屋から連れ出し涼しい場所へ移動。
ビシバシと頬を叩きまくり、意識を戻すと水やノド通りいい果物を無理にでも与えた。
直ぐ医者を呼び診察して、やっと落ち着く事ができた。
「風もない暑い場所に長時間おられたせいか。
体の水分がなくなっておりました。
かなり危険な状態でしたが、静養すれば治りましょう」
対応した医師は冷静に話しをすると、部屋を出て行った。
残されし男たちは、ベッド脇で涙を流し座る大男の背中を疑いの視線で見つめている。
「お…。お前の願いは…。
かなったのか…」
気がついたのかマルクスが、小さな掠れた声で弟に呼び掛けた。
「はぃ、兄上…。
…、かないました。
悪夢から、目が覚めた。
ウッ…、ところでございます。
兄上、済まなかった!」
泣きながら振り絞る声で、倒れるまで迷惑をかけた兄へ詫びるのだった。
彼らは静かに出て行く。
兄弟を二人きりにさせるため扉をそっと音をさせずに閉めるのだ。
体躯よく不気味に笑みする大柄の男に、4人は視線を全て集中させていた。
マーシャルの尋問をしている場には、ヘイズ王に東と北の将軍たち。
プリムローズの祖父のみ。
縄で縛られているので、護衛兵等は入れてない。
「マーシャル伯爵家には…。
男児が2名おった。
……、たしか弟だったはず」
スクード公爵が静まり返る中で、沈黙を破りゆっくりと詰まらす話し方をした。
「スクード公爵!
その方は…。
ゲラン伯爵家のウィリアム殿に仕えていた。
あの事件から失踪から、行方不明になっている。
まさか、お前はその弟君なのか!?」
チューダー侯爵は、10年以上前の不幸な事件を思い出そうとしていた。
「やっと、分かったか!王弟エリック様に仕えていたウィリアム様が、まるで皆から罪人扱いされた」
「……、ウムッ!
だがな、あのときはー」
過去の記憶からあの忌まわしい思い出す、兄ヘイズ王。
「王弟夫妻は、馬車で事故死だ。
お二方のお子は、どこかに拐われてしまった。
全ての罪がゲラン伯爵がしたようにされて、あの方はー!」
目付きは鋭さを増して、それは3人に向けられる。
もう1人の男は、黒い森で戦った相手としか知らなかった。
「安心せい!
ウィリアム・ゲランは生きておる!
息子のギャスパルもそうだ。
自害したと偽り、儂がエテルネルに匿った。
会いたければ会わせても良いぞ。
なぁ、ヘイズ王!」
見知らぬ男が、彼に驚きの新事実を伝えてきた。
「ウィリアム様とギャスパル様は生きている?
本当の話なのか!?
だとしたら…、俺がしたことは何だったのか」
男は頭を項垂れて、涙を堪えるように嗚咽する。
話を聞くと彼はマルクスの弟だが、母は側室で亡くなっていた。
正妻は良くできた夫人で、息子マルクスとは分け隔てなく育ててくれていたそうだ。
そんな彼だが、マルクス親子に遠慮して領地を離れる。
こうして、王弟殿下に仕えることになった。
その時ウィリアムが慣れない彼の世話を良くしてくれそうで、彼にたいそう恩を感じていた。
「ゲラン伯爵は無実だ!
それなのに、お前らがー。
その怨みを晴らすためにしたのだ!
半月も前から、兄のフリして騙していたのさ」
顔を下に向けた状態で、自分の主張を言ってきた。
「愚かな!
【怨みほど恩を思え】、
その言葉を通りにしたのだな。
お前は、両方を思ってしまったのだぞ」
ヘイズ王は彼にそう話すと、自分がした事でこの男を怨みに走らせたのだと思い悩んだ。
「ウィリアム殿とその息子を生かすには、あの方法が最善だと考えた。
自害して世を去ったとし、残された幼い娘は我が子として養女にしたのだ」
スクード公爵は、ヘイズ王と自分で考えた事だと説明する。
「儂もこれは良い案だと思った。
そんな風に、思っているとは知らなんだ。
長い間、苦しめていたようじゃ。
すまなかった…」
彼らをエテルネルに連れ帰った者が、彼に向かって謝罪するのだった。
「余もだ、ゲラン家に全てを押し付けてしまった。
犯人は捜査しているが、今も分からずにいる。
あのままでは、どのみちヘイズでは無事におられまい。
エテルネルのこの方に、ウィリアムを託したのだ」
この罪を犯したこの男を、どうしたら良いかと王は悩んでいた。
「そうじゃ、兄のマーシャル伯爵は何処におるのじゃあ?
まさか、殺してはないじゃろうな?!」
エテルネルのクラレンス公爵グレゴリーは、胡座をかいている弟に兄の身柄を聞き出してくる。
「殺すわけないだろう!
地下牢の秘密の隠し部屋に入って頂いておる。
マーシャル伯爵の者しか、誰も知らぬ場所だ」
「そうか、無事なんだな。
彼は、余を裏切ってなかった。
それを今、嬉しく思う。
早く、マルクスを助けてあげてはくれぬか?
そうしたら、この罪を不問にしようぞ!」
「陛下ー!
何を仰るのですか?
不問にするのは無理でございます。
これだけの兵たちを、派手に動かしているのですよ!?」
北の将軍は主君に対して、ハッキリと物言いをしてきた。
「そんな話より、マルクス殿の様子を見に行かんのか?
地下牢だし、どうなっているか不安だのう」
当たり障りがないどうでもいい人は、そっぽを向くと言ってきた。
「クラレンス公爵の言うとおりだ。
マルクスの弟よ、急ぎ案内してくれ」
ヘイズ王の命令にて一同は、マルクスを隔離された場所へ向かうのだった。
屋敷で仕えてる者たちは、かなり身分の高い方々が滞在しているのを知っていた。
屋敷の主人である伯爵が、謀反を犯した。
そうではなく、視察とか噂が錯綜している。
通りすがりの者たちは不安な気持ちを押し殺し、壁に沿いに張りつき頭を下げ続けた。
「コチラでございます」と、彼は鍵を取り出し開け始める。
地下牢は何部屋かあり、一番端に位置している。
湿度は低いが、南国ゆえに暑さを感じていた。
「部屋には、誰も居ないでないか?!」
彼の次に部屋に入った王が、中を見ると言い放った。
テーブルと椅子にベッド、脇に背丈位の棚しかない。
「お願いがあります。
この棚を移動させて頂きたい。
俺は、肩を怪我してて動かせないのです」
スクードとチューダ両名が、棚をずらした。
扉が隠されるように現れ、開けるとベッドでグッタリしている男が寝ている。
「兄、兄上ー!
如何された?!
しっかりして下さい!
兄上ー!」
スクード公爵がおんぶして、部屋から連れ出し涼しい場所へ移動。
ビシバシと頬を叩きまくり、意識を戻すと水やノド通りいい果物を無理にでも与えた。
直ぐ医者を呼び診察して、やっと落ち着く事ができた。
「風もない暑い場所に長時間おられたせいか。
体の水分がなくなっておりました。
かなり危険な状態でしたが、静養すれば治りましょう」
対応した医師は冷静に話しをすると、部屋を出て行った。
残されし男たちは、ベッド脇で涙を流し座る大男の背中を疑いの視線で見つめている。
「お…。お前の願いは…。
かなったのか…」
気がついたのかマルクスが、小さな掠れた声で弟に呼び掛けた。
「はぃ、兄上…。
…、かないました。
悪夢から、目が覚めた。
ウッ…、ところでございます。
兄上、済まなかった!」
泣きながら振り絞る声で、倒れるまで迷惑をかけた兄へ詫びるのだった。
彼らは静かに出て行く。
兄弟を二人きりにさせるため扉をそっと音をさせずに閉めるのだ。
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