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第7章
17 エドワードとメアリー
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国王一家が隣国から避暑地へ戻られる道には、他国から来た王家の馬車と判明すると国民が歓声をあげて手を振ってくれる。
この人たちの暖かさに他国から来た者たちも、見知らぬ土地でも見ては高揚してくるのだった。
今度は、彼女たちが逆の立場にとって代わる。
「見かけは対して変わりませんが、言語が違うだけで夢の国へ来た気分になります」
「イブリン様は見かけと違い、結構おもしろい方ね」
くるくると令嬢が、小馬鹿にして揶揄って残りの二人の令嬢に同意させようとしていた。
『最初見た印象と違ってこの令嬢は前向きに、彼女たちを明るい方向へぐいぐい引っ張ってくれている。
くるくる令嬢は有能だわ』
旅をする間にだんだんと性格が見えてきて、同年代だから仲良くなるには時間がたいしてかからない。
「避暑地に着いてから、一泊して休んで王都へ向かいます。
まだサラ様がいらっしゃいましたら、私からご紹介を致しますわね」
エドワード殿下の婚約者候補たちの話をすると、自分等と同じ条件の人がいたのかと。
「それでは、その侯爵令嬢も一からお相手を探しますのね。
ますます、私たちが不利でじゃない」
「まさか、貴方の国も同じ事をしてましたか。
女性蔑視してます!」
「今回で懲りてますから、恐らくはしないでしょう。
他国から来ただけで、殿方たちの興味津々でモテモテです。
ましてや、不安を抱えた若きご令嬢たちには優しく接して下さいます」
うまく良いことを言っては、丸め込むマティルダ。
妹アリエールの対処で、このてはお手のもの。
話しをしているうちに、避暑地に降り立つのだった。
マイヤー伯爵親子やブルネール侯爵令嬢サラが、マティルダたちを出迎えてくれた。
「サンダース伯爵令嬢、雨乞いのお役目お疲れ様です。
無事に雨を降らせたとお聞きしましたわ」
「ブルネール侯爵令嬢も、会ってすぐに分かるぐらいにお顔のお色が宜しいようですね」
『マイヤー伯爵令息と仲を深めて合っていたようだ。
実際に顔を赤らめて、嬉しそうにクネクネしてる』
時おりマイヤー伯爵令息ジョージが、サラの方にチラチラと視線を送っている。
それに気づかないで、他国からの令嬢たちとの談話に夢中だった。
こんな様子を見ていてマティルダは一人で笑っていると、小さなお姫様は不機嫌そうに現れた。
「メアリー王女、頬っぺたが膨れてます。
何が理由でご機嫌悪いのですか?」
「だって……。
マティルダは、ずっとー。
あの令嬢たち、ばっかり相手してんだもの」
「申し訳ありませんでした、メアリー王女。
彼女たちは、他国に来て不安なのです。
神のお告げですが、私の口から告げた責任もございます」
神様を使われたら、王女様でも文句は言えなかった。
幼い王女は、王家の犠牲になった彼女らをそれなりに気にしていた。
「この国に来て良かったと思って欲しい。
エドお兄様の婚約候補の令嬢たちと同じですもの。
全員が幸せになれたらいいけど、そんなに都合良くはいかないよね」
「フフフ、そうですね。
他人の幸せは、自分の思う幸せとは一致するとは限りません」
笑い声が二人の耳にも届き、釣られておかしくもないのに笑いが移ってしまう。
「花が咲いたように華やかですね。
社交界も活気が出るでしょう」
アンゲロス侯爵令息ロバートと第一王子エドワードは、鼻の下を伸ばして令嬢たちの輪を嬉しそうに眺めている。
「サンダース伯爵令嬢は、これから伯爵に会いに行くんだよね」
「現在の父に、養女の件を了承して貰わないとなりません。
母と妹の事件、父と私の母の事もあります」
ロバートとマティルダの会話に、エドワードとメアリーはこの先起きることに重苦しい気持ちが広がる。
「私たちは見守ることしかできない。
明るい話題ではないし、辛い悲しい思いをするだろう」
「マティルダは強い方です。
笑顔で会いに来てくれますわ」
ひと夏だけで、末っ子で甘えん坊の妹は人が変わったようになってしまった。
「お前が大人になってしまったら、兄として喜ぶのが普通だろうがまだ先にして欲しいな。
そのうち抜かされてしまいそうで、ちょっと寂しく感じてしまうよ」
「暑いのはイヤだったけど、日が延びて1日中活気があって楽しい気分になる。
これからは寒くなって暗くなるから、憂鬱になってくるわ」
「アハハ、夏になれば暑くて秋が来ないかなぁって言っていた。
メアリーのワガママは、まだそのままだな」
夏休みの休暇で、今までのうわべだけでない兄妹の絆が深まった。
この人たちの暖かさに他国から来た者たちも、見知らぬ土地でも見ては高揚してくるのだった。
今度は、彼女たちが逆の立場にとって代わる。
「見かけは対して変わりませんが、言語が違うだけで夢の国へ来た気分になります」
「イブリン様は見かけと違い、結構おもしろい方ね」
くるくると令嬢が、小馬鹿にして揶揄って残りの二人の令嬢に同意させようとしていた。
『最初見た印象と違ってこの令嬢は前向きに、彼女たちを明るい方向へぐいぐい引っ張ってくれている。
くるくる令嬢は有能だわ』
旅をする間にだんだんと性格が見えてきて、同年代だから仲良くなるには時間がたいしてかからない。
「避暑地に着いてから、一泊して休んで王都へ向かいます。
まだサラ様がいらっしゃいましたら、私からご紹介を致しますわね」
エドワード殿下の婚約者候補たちの話をすると、自分等と同じ条件の人がいたのかと。
「それでは、その侯爵令嬢も一からお相手を探しますのね。
ますます、私たちが不利でじゃない」
「まさか、貴方の国も同じ事をしてましたか。
女性蔑視してます!」
「今回で懲りてますから、恐らくはしないでしょう。
他国から来ただけで、殿方たちの興味津々でモテモテです。
ましてや、不安を抱えた若きご令嬢たちには優しく接して下さいます」
うまく良いことを言っては、丸め込むマティルダ。
妹アリエールの対処で、このてはお手のもの。
話しをしているうちに、避暑地に降り立つのだった。
マイヤー伯爵親子やブルネール侯爵令嬢サラが、マティルダたちを出迎えてくれた。
「サンダース伯爵令嬢、雨乞いのお役目お疲れ様です。
無事に雨を降らせたとお聞きしましたわ」
「ブルネール侯爵令嬢も、会ってすぐに分かるぐらいにお顔のお色が宜しいようですね」
『マイヤー伯爵令息と仲を深めて合っていたようだ。
実際に顔を赤らめて、嬉しそうにクネクネしてる』
時おりマイヤー伯爵令息ジョージが、サラの方にチラチラと視線を送っている。
それに気づかないで、他国からの令嬢たちとの談話に夢中だった。
こんな様子を見ていてマティルダは一人で笑っていると、小さなお姫様は不機嫌そうに現れた。
「メアリー王女、頬っぺたが膨れてます。
何が理由でご機嫌悪いのですか?」
「だって……。
マティルダは、ずっとー。
あの令嬢たち、ばっかり相手してんだもの」
「申し訳ありませんでした、メアリー王女。
彼女たちは、他国に来て不安なのです。
神のお告げですが、私の口から告げた責任もございます」
神様を使われたら、王女様でも文句は言えなかった。
幼い王女は、王家の犠牲になった彼女らをそれなりに気にしていた。
「この国に来て良かったと思って欲しい。
エドお兄様の婚約候補の令嬢たちと同じですもの。
全員が幸せになれたらいいけど、そんなに都合良くはいかないよね」
「フフフ、そうですね。
他人の幸せは、自分の思う幸せとは一致するとは限りません」
笑い声が二人の耳にも届き、釣られておかしくもないのに笑いが移ってしまう。
「花が咲いたように華やかですね。
社交界も活気が出るでしょう」
アンゲロス侯爵令息ロバートと第一王子エドワードは、鼻の下を伸ばして令嬢たちの輪を嬉しそうに眺めている。
「サンダース伯爵令嬢は、これから伯爵に会いに行くんだよね」
「現在の父に、養女の件を了承して貰わないとなりません。
母と妹の事件、父と私の母の事もあります」
ロバートとマティルダの会話に、エドワードとメアリーはこの先起きることに重苦しい気持ちが広がる。
「私たちは見守ることしかできない。
明るい話題ではないし、辛い悲しい思いをするだろう」
「マティルダは強い方です。
笑顔で会いに来てくれますわ」
ひと夏だけで、末っ子で甘えん坊の妹は人が変わったようになってしまった。
「お前が大人になってしまったら、兄として喜ぶのが普通だろうがまだ先にして欲しいな。
そのうち抜かされてしまいそうで、ちょっと寂しく感じてしまうよ」
「暑いのはイヤだったけど、日が延びて1日中活気があって楽しい気分になる。
これからは寒くなって暗くなるから、憂鬱になってくるわ」
「アハハ、夏になれば暑くて秋が来ないかなぁって言っていた。
メアリーのワガママは、まだそのままだな」
夏休みの休暇で、今までのうわべだけでない兄妹の絆が深まった。
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