【完結】すべては、この夏の暑さのせいよ! だから、なにも覚えておりませんの

愚者 (フール)

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序章

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 この季節になると、隣で大きめの南国調なカラフルのおうぎあおぐ愛する人はー。

毎年1回は、必ず言う言葉があった。
決まり文句のように、私に話しかけてくれる。

その表情はこれから冗談を言ったり、ちょっと意地悪する子供のようだ。
年甲斐としがいもなく、なんだか可愛く感じてしまう。

「すべては、この夏の暑さのせいよ!   
だから、なにも覚えておりませんの。フフフッ」

彼女は優雅に微笑む表情とは、対照的な少し残念な言葉をしゃべるのだ。

あの出来事が、まるで昨日の事だったように脳裏のうりを思い出す。

あれから、……幾年。

2人の間を…、時は過ぎ去っていったのだろうか。

毎年、気候は昔とはピッタリといえないが…。
この季節は、まばゆくて青春を思い返し…。

そして、私たちの心の中へ想いを熱く運んでくれる。

 
 
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