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第4章 真実の愛を求めて
第14話 醜い仲間割れ
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どこを探しても、大広間に姿がない彼女。
3人は自分の両親たちに、グレースを探すことを急ぎ頼みに行く。
「お母様、大変ですわー!
グレースが行方不明なのです!
早く、見つけ出さなくては!!」
周りに大勢人がいる中でベアトリスが、令嬢らしくなく母のアデラの腕を両手で掴んだ。
「何事ですか?
大声を出してはしたない、ベアトリス!
カルロス、グレース嬢はどうしたのです。
何故、一緒ではないの?」
アデラは子供らの強張った焦り顔と不安げな態度で、とても嫌な予感がしてつい喉を鳴らす。
娘は両親へカトリーナの様子が変だったことや、彼女を婚約者に頼んでお付の者に監視させている話をした。
「危ない!カトリーナ嬢は、誰かを使ってる可能性がある。
確か親密になっている殿方が、複数人知り合いがいるはずだぞ!!」
黙って娘の話を聞いていた父である侯爵マキシミリアンは唸ながら、自分の考えを話す。
「そんなー!彼女だけではないの?
仲間がいたっていうの!?」
ベアトリスは頼んで監視を依頼した人が、見落としてしまった事に気づく。
聞いて考えていたら、顔色が瞬く間に血の気が引き青白くなっていった。
藤の花が咲き乱れ、辺りはほんのり甘い香りが風に流れてくる。
普段なら落ち着く香りのはずだが、今はそんな風流を感じている余裕はなかった。
「どうして、無理やり外に連れ出したのですか?
私は断ったはずです!
刃物で脅すなんてー!今からでもコレをどかして、私を開放して下さい!」
グレースは何とか、この男性が考え直してくれないかと話しかけていた。
「頼まれたのですよ!
貴女のせいで、酷い目に合われた方からね!」
その男の返事に、ある人物が浮上する。
私が酷い目に?
まさか、カトリーナ嬢?!
何を逆恨みをしてるのよ!
私は火傷のキズが残ったのよ?!
自分勝手な考えに、許せない気持ちになっていた。
彼女に憐れみまで感じ、今後の幸せを祈っていたのだから余計だ。
藤の花の中から、静かに一人の女性が姿を現す。
「カトリーナ様!」
グレースは、彼女の名を呼んだ。
「貴女が悪いのよ!
火傷を大袈裟に騒ぐから、だからあぁなった!
黙って耐えれば、良かったのにー!
貴女のせいで、お年寄りと婚姻させられたのよ!
それも私がー、側室なんて…」
それは、自分勝手な言い分である。
「好き勝手言うのね!
私だって、貴女のせいで火傷の跡が残ったのよー!!!」
生きてる中で、今までここまで大声を出したことはない。
彼女はわざと怒ったフリをして、声を思いっきり張り上げている。
誰でもいいから、気づいて欲しいと思っていた。
「お前みたいな、地味な女が!!私が味わった苦しみを、それ以上に味わせてやるわ!
ねぇ、あなた達もー。
私と出来なくて、つまんなかったでしょう?ふふっ」
カトリーナの言っている意味が分からなかった。
あなた達って…。
ここには、私とカトリーナ。
そして、私を連れてきた彼しか!
藤の花から、2人の男性たちがニヤけた顔で現れたのだった。
嘘、嘘でしょう?!
男性が3人も!!
私がいくら抵抗しても、無理じゃない!!
頭の中がパニックになりかかっていた。
そして、この先起こる最悪な状況も理解し始めている。
「カトリーナ様!
貴女が考えてる事をしたら、何年牢屋に入るかしらね!
もしかしたら、その首と胴体が離れるかもね!クスクス」
グレースはいきなり笑いだして、カトリーナらに挑発し予想外の話をする。
「脅しても駄目よ!
たがだか、隣国の子爵令嬢でしょう?
辱めにあって、お前は正気でいられるの?!」
カトリーナを今度は無視し、3人の男たちに話しかけた。
グレースは、ある疑問を胸の中で思っていた。
それは本を書くほどの想像力の賜物なのか、天性の備わった天賦の才か。
「私はカトリーナ嬢の話を聞いていて、ある疑問が浮かびましたの!
そこの男性方はワザと賭博で賭けをして、貴女をカモにしていたのではなくって?」
彼女の質問にカトリーナは、男たちの顔を見て疑い始めた。
そう思えば、賭け事の遊びの時はこのメンバーだった。
でも、最初の頃は友達の女性もいたわ。
「そんな事を言って、私たちを仲難いさせようとしているのね!
なんて、人なのかしら!?
それに、女性は私一人ではなかったわ!」
グレースは呆れてしまう。
自分でしている事を棚に上げて、よくそんな事を平然と話せるのかと…。
「その女性はその後、貴女のように同じ目に合いましたか?
カトリーナ嬢と同じ目に!」
その投げかけに、目を大きく開けていた。
その友人は、ここにいる男友達の妹で同級生だったからだ。
私は…、ハメられていたの?!
最初からグルになって、私を破滅に追いやろうとしていたの!
もし、そうなら…。
「この女の言う事が、あっているの!?
初めから…、私のお金と体が目当てだったのー!!」
異常な目つきをして一人の男に立ちはだかると、怒りに体が震えだし怒鳴りつけた。
誰一人、声を出さない。
暗い漆黒の闇が、カトリーナの心を覆っていくのだ。
月が雲に隠れて、全てが闇に飲まれていく。
見事な藤の花だけが、何故か不思議と白く輝き浮かび上がって見えていた。
3人は自分の両親たちに、グレースを探すことを急ぎ頼みに行く。
「お母様、大変ですわー!
グレースが行方不明なのです!
早く、見つけ出さなくては!!」
周りに大勢人がいる中でベアトリスが、令嬢らしくなく母のアデラの腕を両手で掴んだ。
「何事ですか?
大声を出してはしたない、ベアトリス!
カルロス、グレース嬢はどうしたのです。
何故、一緒ではないの?」
アデラは子供らの強張った焦り顔と不安げな態度で、とても嫌な予感がしてつい喉を鳴らす。
娘は両親へカトリーナの様子が変だったことや、彼女を婚約者に頼んでお付の者に監視させている話をした。
「危ない!カトリーナ嬢は、誰かを使ってる可能性がある。
確か親密になっている殿方が、複数人知り合いがいるはずだぞ!!」
黙って娘の話を聞いていた父である侯爵マキシミリアンは唸ながら、自分の考えを話す。
「そんなー!彼女だけではないの?
仲間がいたっていうの!?」
ベアトリスは頼んで監視を依頼した人が、見落としてしまった事に気づく。
聞いて考えていたら、顔色が瞬く間に血の気が引き青白くなっていった。
藤の花が咲き乱れ、辺りはほんのり甘い香りが風に流れてくる。
普段なら落ち着く香りのはずだが、今はそんな風流を感じている余裕はなかった。
「どうして、無理やり外に連れ出したのですか?
私は断ったはずです!
刃物で脅すなんてー!今からでもコレをどかして、私を開放して下さい!」
グレースは何とか、この男性が考え直してくれないかと話しかけていた。
「頼まれたのですよ!
貴女のせいで、酷い目に合われた方からね!」
その男の返事に、ある人物が浮上する。
私が酷い目に?
まさか、カトリーナ嬢?!
何を逆恨みをしてるのよ!
私は火傷のキズが残ったのよ?!
自分勝手な考えに、許せない気持ちになっていた。
彼女に憐れみまで感じ、今後の幸せを祈っていたのだから余計だ。
藤の花の中から、静かに一人の女性が姿を現す。
「カトリーナ様!」
グレースは、彼女の名を呼んだ。
「貴女が悪いのよ!
火傷を大袈裟に騒ぐから、だからあぁなった!
黙って耐えれば、良かったのにー!
貴女のせいで、お年寄りと婚姻させられたのよ!
それも私がー、側室なんて…」
それは、自分勝手な言い分である。
「好き勝手言うのね!
私だって、貴女のせいで火傷の跡が残ったのよー!!!」
生きてる中で、今までここまで大声を出したことはない。
彼女はわざと怒ったフリをして、声を思いっきり張り上げている。
誰でもいいから、気づいて欲しいと思っていた。
「お前みたいな、地味な女が!!私が味わった苦しみを、それ以上に味わせてやるわ!
ねぇ、あなた達もー。
私と出来なくて、つまんなかったでしょう?ふふっ」
カトリーナの言っている意味が分からなかった。
あなた達って…。
ここには、私とカトリーナ。
そして、私を連れてきた彼しか!
藤の花から、2人の男性たちがニヤけた顔で現れたのだった。
嘘、嘘でしょう?!
男性が3人も!!
私がいくら抵抗しても、無理じゃない!!
頭の中がパニックになりかかっていた。
そして、この先起こる最悪な状況も理解し始めている。
「カトリーナ様!
貴女が考えてる事をしたら、何年牢屋に入るかしらね!
もしかしたら、その首と胴体が離れるかもね!クスクス」
グレースはいきなり笑いだして、カトリーナらに挑発し予想外の話をする。
「脅しても駄目よ!
たがだか、隣国の子爵令嬢でしょう?
辱めにあって、お前は正気でいられるの?!」
カトリーナを今度は無視し、3人の男たちに話しかけた。
グレースは、ある疑問を胸の中で思っていた。
それは本を書くほどの想像力の賜物なのか、天性の備わった天賦の才か。
「私はカトリーナ嬢の話を聞いていて、ある疑問が浮かびましたの!
そこの男性方はワザと賭博で賭けをして、貴女をカモにしていたのではなくって?」
彼女の質問にカトリーナは、男たちの顔を見て疑い始めた。
そう思えば、賭け事の遊びの時はこのメンバーだった。
でも、最初の頃は友達の女性もいたわ。
「そんな事を言って、私たちを仲難いさせようとしているのね!
なんて、人なのかしら!?
それに、女性は私一人ではなかったわ!」
グレースは呆れてしまう。
自分でしている事を棚に上げて、よくそんな事を平然と話せるのかと…。
「その女性はその後、貴女のように同じ目に合いましたか?
カトリーナ嬢と同じ目に!」
その投げかけに、目を大きく開けていた。
その友人は、ここにいる男友達の妹で同級生だったからだ。
私は…、ハメられていたの?!
最初からグルになって、私を破滅に追いやろうとしていたの!
もし、そうなら…。
「この女の言う事が、あっているの!?
初めから…、私のお金と体が目当てだったのー!!」
異常な目つきをして一人の男に立ちはだかると、怒りに体が震えだし怒鳴りつけた。
誰一人、声を出さない。
暗い漆黒の闇が、カトリーナの心を覆っていくのだ。
月が雲に隠れて、全てが闇に飲まれていく。
見事な藤の花だけが、何故か不思議と白く輝き浮かび上がって見えていた。
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