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大切な眷属
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はぁ...
我ながら子供っぽいことをしてるな。
嫉妬から無視するなんて。
トモヤは昼に俺の支配の力を使って、ケンタというトモヤの親友とヤッていた。
朝から俺たちから離れるなよって言っていたにもかかわらずな。
本当はケンタとやらを殺してやりたい。
操られていたとはいえトモヤと行為に及んでいるからな。
だが...
それをすればトモヤが本当に離れることになるのは分かりきっている。
支配の力のことを考えれば、ケンタを殺してしまってもかまわない。
トモヤが逃げようとしても、支配で俺の所に置いておけばいいからな。
心まで完全に塗りつぶしてしまって、俺の思うがままの心理状態にすることも出来る。
そんなことはしないが。
それじゃあトモヤを殺すことになる。
それはいけない。
...俺も変わったんだな。
昔だったら他人の考えに耳を貸さずに思ったとおりに行動する、自分で言うのもなんだがかなりの暴君だったんだがな。
だからだろうか。
最近テツオの対応が甘くなってきている。
昨日の夜にニンニクを投げつけてきたが、この行動は俺がトモヤと出会っていなかったら、問答無用で陰陽師の武器で殺そうとしてきただろうな。
まあどう頑張っても俺のことを殺すことはできないが。
肉体の損傷具合で復活の時間が変わるが、例え全身を塵にするような攻撃が来ても復活は10年ほどでできる。
というかコアを再生させるのにそのくらいの時間がかかるのか。
肉体は一瞬で再生させることができるが、中身の再生ができないため10年は置物になってしまう。
一応再生期間中は肉体が破壊不可能になるから封印される心配もない。
だが今は死にたくないな。
俺と契約で結ばれているからその期間中にトモヤと死別する危険はゼロだが、10年もトモヤと離れることになるのは耐えられない。
そんなことになる気はサラサラ無いが。
...色々考えすぎてしまったな。
とにかく、もう子供みたいに拗ねるのはやめよう。
...トモヤが俺がこうなった原因を全く心当たりがないみたいな対応をしていることに腹は立つが。
だが、そのせいで俺から距離を取ろうとしている今の状況は良くない。
そばにいてほしい。
きっとトモヤが今回の行為に及んだのも、足りなかったからに違いない。
俺がいくらでも愛してやる。
だから...俺から離れないでくれ、トモヤ。
こういうのは言わないと伝わらないのに何を考えているんだろう。
...そろそろ行くか。
トモヤが外で待っているというのに、それを無視して思考に没頭するのは良くない。
ソファから立って玄関に向かう。
...?
ドアに手をかけた瞬間、馴染みのある魔の気配を感じた。
まだ夕方だからありえない。
普通日が沈んだあたりから活動を始めるからな。
慌てて外に出ると、そこには...
ぐったりとして生を感じさせないトモヤと、中学生くらいの、寒色系のフワッとした服を着た子供がいた。
その子供からは魔の気配。
誰がどう見ても、悪意を持ってトモヤを攻撃したのが丸わかりだ。
その子供が、俺に気づいたのかこちらに振り向く。
「やあジャック、久しぶりだね」
「フレイ...お前、何をした?」
「ちょっと君の眷属を永遠に眠らせただけだよ。ジャック、君は外に出ちゃいけない。こっちに戻ろう?」
永遠に...
そうか。
「...」
「ジャック、どうしたの!?こいつは君を狂わせた。本当の君は夜の帝王。君はそこにいるべきなんだよ」
何を言っているんだこのゴミは。
夜の帝王?バカバカしい。
そんな事を言われていた時代はとっくに過ぎた。
今は特定の眷属を作ってそいつと過ごすだけでいい。
トモヤのような心の底から好きだと言える眷属には出会えなかったから、仮契約だけしかしていなかったがな。
寿命でそいつが死ねばまた新しい眷属を作るの繰り返しで。
そうして過ごしていたせいで、死にかけていた心がトモヤのおかげで生き返った。
特別なんだ。
その特別をそこのゴミが勝手に奪った。
それなら...
「ガハッ!?」
腹に大穴を開け、口からは鮮血を吐き出しながら倒れていくフレイ。
汚ねぇな。
手についた血も腕を振って血を取る。
こんなヤツ後なんか舐めたくない。
さて、どうしてくれようか?
これくらいじゃ死なない。
それこそ高位の妖怪はコアを潰さない限り永遠に生きる。
コアを潰さなければ
そしてこいつのコアは頭にある。
首から下を甚振りながら破壊し、終わったら血でコーティングして再生できないようにしよう。
こいつにはトモヤに謝らなせなくればな。
過去に関わりがあったからこの対応だ。
もしどこの馬の骨かもしれぬやつだったら問答無用で完全破壊する。
「殺しはしない。苦痛を最大限与えるだけだ。大切な眷属を傷つけられて即殺しないだけ優しいだろ?」
「あ、なん、で...?」
「これ以上喋るな。耳が腐る」
血を固めたものを口に巻きつけて声を出させないようにする。
喋るのを封じると、体を動かして抵抗の意を見せた。
トモヤだったら可愛いが、こいつがしても鬱陶しいだけだな。
口に巻き付けた血の一部の成分を変えて溶かし、口に流し込む。
すると、体を一度大きく痙攣させてぐったりとした。
強力な神経毒だからしばらく動けない。
人間だったら一滴舐めただけで即死するほどの猛毒だ。
生命力が段違いの妖怪でもこの量を流し込まれたらきついだろうな。
そう考えつつフレイの足に手をかけて、握りつぶす。
その上で折りまくり、最後には足の付根から引き千切る。
「ーっ!!ーー!!!」
口をふさいでるから叫べてないが、動けないはずなのに腕を打ち付けてるから相当痛いんだな。
知ったことではないが。
もう片方の足も同じように処理する。
...反応がないな。気絶したか?
「おい起きろ。まだ半分しか終わってないぞ」
顔をペチペチ叩きながら呼びかけるが、起きる気配はない
残念、しばらく起きそうにないな。
というか痛みのショックが大きすぎたのか、コアの方にも深刻なダメージが入っている。
まあいいか、どうせ...
頭を握りつぶして、コアを完全破壊する。
その瞬間体全体が塵となって消え去った。
あー面白くないな。
だが今はそんなことよりすることがある。
とりあえずトモヤを回収してテツオのところに行こう。
さっき永遠に眠らせたと言ったが、外傷がないことから夢の中で操って殺したんだろう。
それならやりようがある。
俺はぐったりと動かないトモヤを抱えて、陰陽師の本拠地へと飛び去った。
「クソッ、何なんだアイツ!?このまま人間が天下を取っていいのかよ。俺たちの同胞をたくさん消滅させたクソ人間共を...!」
「クソ人間共?フレイ、訂正しろ。精神を殺した挙げ句そんな罵倒をするなら本当に殺すぞ?」
「なっ!?ジャック、お前...」
「どうして今ここにいるのかを聞きたいんだな?俺は分身体だ。さっき殺したのがお前の分身体だと気づいてたからな。さて、抵抗しないならさっきのようにはしないがどうする?」
「聞くわけねえだろ!」
愚直に突っ込んでくるフレイ。
その表情は、焦燥で歪んでいた。
俺が陰陽師に行ったら困るってことか。
だがもう遅いんだ。
妖怪の時代は終わった。
妖怪の時代を到来させる気もない。
数年前だったら了承してたかもだけどな。
だが今は、トモヤを眷属にしたことと、お前が対応を間違えたから協力するつもりはサラサラ無い。
勝手に理想を抱いとけ。
フレイの首を切って、回復しないように頭をコーティングする。
...それだけだと喚き散らされて困るな。
血で触手を2本作り、頭に刺す。
そして目的のコアを取り出す。
ガワである肉体が消えていく。
コアの色は紫色か。
らしいっちゃらしいかもな。
そのコアに血を塗り込んでいく。
『ぐああああああ!!!!??』
「うるさい」
血の水玉を作り出してその中に突っ込む。
声が聞こえなくなった。
毒が侵食していって地獄のような苦しみを味わってるだろうな。
なんの報いになってないが。
本当は今すぐ握りつぶしたいが、そうするのは謝らせてからだな。
そう思いつつ、本体に合流すべく飛翔を開始した。
我ながら子供っぽいことをしてるな。
嫉妬から無視するなんて。
トモヤは昼に俺の支配の力を使って、ケンタというトモヤの親友とヤッていた。
朝から俺たちから離れるなよって言っていたにもかかわらずな。
本当はケンタとやらを殺してやりたい。
操られていたとはいえトモヤと行為に及んでいるからな。
だが...
それをすればトモヤが本当に離れることになるのは分かりきっている。
支配の力のことを考えれば、ケンタを殺してしまってもかまわない。
トモヤが逃げようとしても、支配で俺の所に置いておけばいいからな。
心まで完全に塗りつぶしてしまって、俺の思うがままの心理状態にすることも出来る。
そんなことはしないが。
それじゃあトモヤを殺すことになる。
それはいけない。
...俺も変わったんだな。
昔だったら他人の考えに耳を貸さずに思ったとおりに行動する、自分で言うのもなんだがかなりの暴君だったんだがな。
だからだろうか。
最近テツオの対応が甘くなってきている。
昨日の夜にニンニクを投げつけてきたが、この行動は俺がトモヤと出会っていなかったら、問答無用で陰陽師の武器で殺そうとしてきただろうな。
まあどう頑張っても俺のことを殺すことはできないが。
肉体の損傷具合で復活の時間が変わるが、例え全身を塵にするような攻撃が来ても復活は10年ほどでできる。
というかコアを再生させるのにそのくらいの時間がかかるのか。
肉体は一瞬で再生させることができるが、中身の再生ができないため10年は置物になってしまう。
一応再生期間中は肉体が破壊不可能になるから封印される心配もない。
だが今は死にたくないな。
俺と契約で結ばれているからその期間中にトモヤと死別する危険はゼロだが、10年もトモヤと離れることになるのは耐えられない。
そんなことになる気はサラサラ無いが。
...色々考えすぎてしまったな。
とにかく、もう子供みたいに拗ねるのはやめよう。
...トモヤが俺がこうなった原因を全く心当たりがないみたいな対応をしていることに腹は立つが。
だが、そのせいで俺から距離を取ろうとしている今の状況は良くない。
そばにいてほしい。
きっとトモヤが今回の行為に及んだのも、足りなかったからに違いない。
俺がいくらでも愛してやる。
だから...俺から離れないでくれ、トモヤ。
こういうのは言わないと伝わらないのに何を考えているんだろう。
...そろそろ行くか。
トモヤが外で待っているというのに、それを無視して思考に没頭するのは良くない。
ソファから立って玄関に向かう。
...?
ドアに手をかけた瞬間、馴染みのある魔の気配を感じた。
まだ夕方だからありえない。
普通日が沈んだあたりから活動を始めるからな。
慌てて外に出ると、そこには...
ぐったりとして生を感じさせないトモヤと、中学生くらいの、寒色系のフワッとした服を着た子供がいた。
その子供からは魔の気配。
誰がどう見ても、悪意を持ってトモヤを攻撃したのが丸わかりだ。
その子供が、俺に気づいたのかこちらに振り向く。
「やあジャック、久しぶりだね」
「フレイ...お前、何をした?」
「ちょっと君の眷属を永遠に眠らせただけだよ。ジャック、君は外に出ちゃいけない。こっちに戻ろう?」
永遠に...
そうか。
「...」
「ジャック、どうしたの!?こいつは君を狂わせた。本当の君は夜の帝王。君はそこにいるべきなんだよ」
何を言っているんだこのゴミは。
夜の帝王?バカバカしい。
そんな事を言われていた時代はとっくに過ぎた。
今は特定の眷属を作ってそいつと過ごすだけでいい。
トモヤのような心の底から好きだと言える眷属には出会えなかったから、仮契約だけしかしていなかったがな。
寿命でそいつが死ねばまた新しい眷属を作るの繰り返しで。
そうして過ごしていたせいで、死にかけていた心がトモヤのおかげで生き返った。
特別なんだ。
その特別をそこのゴミが勝手に奪った。
それなら...
「ガハッ!?」
腹に大穴を開け、口からは鮮血を吐き出しながら倒れていくフレイ。
汚ねぇな。
手についた血も腕を振って血を取る。
こんなヤツ後なんか舐めたくない。
さて、どうしてくれようか?
これくらいじゃ死なない。
それこそ高位の妖怪はコアを潰さない限り永遠に生きる。
コアを潰さなければ
そしてこいつのコアは頭にある。
首から下を甚振りながら破壊し、終わったら血でコーティングして再生できないようにしよう。
こいつにはトモヤに謝らなせなくればな。
過去に関わりがあったからこの対応だ。
もしどこの馬の骨かもしれぬやつだったら問答無用で完全破壊する。
「殺しはしない。苦痛を最大限与えるだけだ。大切な眷属を傷つけられて即殺しないだけ優しいだろ?」
「あ、なん、で...?」
「これ以上喋るな。耳が腐る」
血を固めたものを口に巻きつけて声を出させないようにする。
喋るのを封じると、体を動かして抵抗の意を見せた。
トモヤだったら可愛いが、こいつがしても鬱陶しいだけだな。
口に巻き付けた血の一部の成分を変えて溶かし、口に流し込む。
すると、体を一度大きく痙攣させてぐったりとした。
強力な神経毒だからしばらく動けない。
人間だったら一滴舐めただけで即死するほどの猛毒だ。
生命力が段違いの妖怪でもこの量を流し込まれたらきついだろうな。
そう考えつつフレイの足に手をかけて、握りつぶす。
その上で折りまくり、最後には足の付根から引き千切る。
「ーっ!!ーー!!!」
口をふさいでるから叫べてないが、動けないはずなのに腕を打ち付けてるから相当痛いんだな。
知ったことではないが。
もう片方の足も同じように処理する。
...反応がないな。気絶したか?
「おい起きろ。まだ半分しか終わってないぞ」
顔をペチペチ叩きながら呼びかけるが、起きる気配はない
残念、しばらく起きそうにないな。
というか痛みのショックが大きすぎたのか、コアの方にも深刻なダメージが入っている。
まあいいか、どうせ...
頭を握りつぶして、コアを完全破壊する。
その瞬間体全体が塵となって消え去った。
あー面白くないな。
だが今はそんなことよりすることがある。
とりあえずトモヤを回収してテツオのところに行こう。
さっき永遠に眠らせたと言ったが、外傷がないことから夢の中で操って殺したんだろう。
それならやりようがある。
俺はぐったりと動かないトモヤを抱えて、陰陽師の本拠地へと飛び去った。
「クソッ、何なんだアイツ!?このまま人間が天下を取っていいのかよ。俺たちの同胞をたくさん消滅させたクソ人間共を...!」
「クソ人間共?フレイ、訂正しろ。精神を殺した挙げ句そんな罵倒をするなら本当に殺すぞ?」
「なっ!?ジャック、お前...」
「どうして今ここにいるのかを聞きたいんだな?俺は分身体だ。さっき殺したのがお前の分身体だと気づいてたからな。さて、抵抗しないならさっきのようにはしないがどうする?」
「聞くわけねえだろ!」
愚直に突っ込んでくるフレイ。
その表情は、焦燥で歪んでいた。
俺が陰陽師に行ったら困るってことか。
だがもう遅いんだ。
妖怪の時代は終わった。
妖怪の時代を到来させる気もない。
数年前だったら了承してたかもだけどな。
だが今は、トモヤを眷属にしたことと、お前が対応を間違えたから協力するつもりはサラサラ無い。
勝手に理想を抱いとけ。
フレイの首を切って、回復しないように頭をコーティングする。
...それだけだと喚き散らされて困るな。
血で触手を2本作り、頭に刺す。
そして目的のコアを取り出す。
ガワである肉体が消えていく。
コアの色は紫色か。
らしいっちゃらしいかもな。
そのコアに血を塗り込んでいく。
『ぐああああああ!!!!??』
「うるさい」
血の水玉を作り出してその中に突っ込む。
声が聞こえなくなった。
毒が侵食していって地獄のような苦しみを味わってるだろうな。
なんの報いになってないが。
本当は今すぐ握りつぶしたいが、そうするのは謝らせてからだな。
そう思いつつ、本体に合流すべく飛翔を開始した。
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