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二章 復讐と集団転移編
第25話 告げられた最悪①
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翌日。
俺たちは朝一で起きて移動を始めた。
昨日は村を出た後ある程度周辺の森を見て回って、ちょうどいい開けた場所を見つけたのでそのまま一泊した。
あの場所なら村からもそう遠くないし、20人が数日休んでも大丈夫だろう。
という感じで、再び丸一日マラソンする苦行に耐え森へと戻って来た。
時刻は既に夜。
真っ暗だし、メアと違って森ごとの違いとかは分からないが、謎に懐かしさを感じる。
森に入って1時間も進めば、いよいよ愛しの我が家だ。
二人で入る寝袋も悪くないが、今は自作の干し草ベッドが恋しい。
森の中なのでメアに抱えられての移動だが、心なしか足取りが軽い気がする。
そんな風にそわそわしながらログハウスへと戻ってきて――俺たちはいつもと違う様子に足を止めた。
「火が……誰かいるのか!?」
誰もいないはずの拠点で焚き火が行われている。
火の消し忘れか?
と一瞬思ったがそんなはずはない。ガスコンロじゃあるまいし。
それに、俺は割と心配性だ。
元の世界でも外出の度に家の鍵閉めたかな?って心配になるタイプだった。
そんな俺が、はっきり火を消した記憶があるのだから消し忘れのはずはない。
「おや、これはこれは。おかえりなさい、葛西さん」
ログハウスの中から飄々と姿を現したのは、インテリ坊主だった。
「おいこらてめぇ人んちで何して――げほんげほん。あ、綾小路さん。一体なんでこちらに?」
土足で人んち入りやがって、どんだけ苦労してその家建てたと思ったんだぶっ殺してやる!
と怒りが爆発しかけたのを気合で抑え込み、俺は尋ねる。
「お二人のお帰りをお待ちしていたのですが、如何せん中々お戻りにならなかったもので。申し訳ないですが中で休ませていただきました。しかし、まさか3日も留守にされるとは。こちらもびっくりしましたよ」
それを聞いた瞬間、俺の背筋に冷たいものが走った。
——外泊していたのがバレた。
一体なぜだ? こうならない為に一週間様子見して何もなかったから出かけたってのに。
まさか、自主練させてた石紅たちがバレたのか?
だとすると、俺たちの動きはもう全部バレてるってことになる。
暗くて分からないが、後ろに数名控えているっぽいし……計画を知られた俺たちを潰しに来たってことか?
脳内に疑問が溢れる。
自分の知らないところで物事が動くと、こうまで怖いのか。
クソ、せめてここに戻る前に一度石紅たちの様子を見に行くべきだった。
「……この場所の事を教えた事は、なかったと思いますが」
動揺を隠しつつも、俺は何とか言葉を絞り出す。
「以前に湖の近くに拠点があるとおっしゃっていましたので、魚を獲りに来た帰りに寄らせてもらったのですよ。尤も、お二人の姿はありませんでしたが」
そういえば、交渉の時にそんなことを口走ったか。
あの場では転移者たちの拠点に近づく口実を得るのに必死だったが、こんな形で裏目になるとは。
「それで? こんな素敵なお宅を3日も留守にして、一体どこに行っていたんですか?」
インテリ坊主の眼光が鋭く光る。
家を褒められてちょっと嬉しいとか思ってしまったが、それどころじゃないな。
だが……もしかしてこれはチャンスなんじゃないか?
奴の口ぶりから察するに、気になっているのは俺たちがどこかに行っていたかだ。
石紅たちを締め上げた後なら、そんな回りくどいことはせずに直接排除してくるだろう。
あるいは彼女たちを人質にでもした方が余程早く片が付く。
となると残りは以前から俺たちが監視されていたという可能性だが……それならば森の住民であるメアが気付く。
仮にメアにも気づかれない程遠くから見ていた場合、大した情報は握られていない。
それならば、今ここで町のことを話してしまえばいいではないか。
明日以降どうやって切り出そうかと考えていたが……都合よく手間が省けたな。
「分かりました、お話ししましょう。……実は、町の方に行っていました」
「ほう……町ですか」
俺が観念したような演技をして話すと、思った通りインテリ坊主は食いついて来た。
「ええ。ここから南東に徒歩で一週間程行ったところに、この世界の町があります。一応、この森からでも高い木のてっぺんにでも登れば確認出来ますが、ご存じありませんでしたか?」
「いえ……何分生活に手一杯だったのもので」
インテリ坊主は面食らったようにそう返してくる。
ま、嘘だと思われても困るしな。明日にでも自分で確認するだろう。
「そういう訳で、ここを空けていたのはその調査の為だったんですよ」
「ですが……町のことを知っていたなら、何故我々にも話して頂けなかったのですか?」
ようやく調子を取り戻したらしく、インテリ坊主はいつもの様子で虎視眈々と質問を投げて来た。
こういう細かい部分を突いて来るのがこいつの嫌なところだ。
「単純に俺たちも最近発見した、というだけですよ。一応、明日にでもそちらに伺って話をしようと思っていたところです」
「なるほど。しかしよく町に入れましたね。お金も身分証も持っていないでしょうに」
「メアがちょうどこの見た目ですからね。身分証がないと言ったら、森の奥から出て来たエルフはそんなのばっかりだ、とか言って通してくれましたよ。お金についてもこの森で狩った魔物の素材が意外といい値で売れました。そんなに厳しい感じじゃありませんでしたし、恐らく皆さんでも、盗賊に金と身分証を盗られた、とでも言えばあっさり町中には入れると思います」
どれだけ穴を突こうとしても、こっちはファンタジー世界にどっぷり浸かったオタクだ。舞台設定など、いくらでも言い訳できる。
よっぽど矛盾しそうならメアが念話で指摘してくれるだろうしな。
「そういえば、出会った日に狩ったあのでかい猪の角も結構いい値で売れるらしいので、まだ取ってあるなら返していただきたいのですが」
「それは構いませんよ。取ってはありましたが、加工する技術もないので置き物になっていましたから。明日にでも拠点にいらしてください」
話の流れでちゃっかりなんちゃらキングボアの角を回収する約束も取り付ける。
一応、これで一番最初の目的は果たせたな。
「それで……町の様子はどのような感じでしたか? 今後の為に、出来れば詳しくお伺いしたいのですが」」
インテリ坊主が本題とばかりに少し身を乗り出して聞いて来る。
「ええ、もちろん。何でも聞いてください」
未知の世界の、未知の町の情報。
本当ならこれだけで随分な金が取れそうなものだが、俺は気前よく無料で提供する。
だが、俺たちの目的のためにもむしろぜひ彼らには興味を持ってもらいたい。
町の調査で数日空けてくれたりすれば万々歳だ。
「では、町中の様子や物価、生活レベル、仕事がありそうかなど詳しく……」
インテリ坊主が真剣な顔つきで聞いて来たところで、回答者はメアさんにバトンタッチ。
俺はその町のことは良く知らないしな。
メアはインテリ坊主の質問にきっちりと、さも異世界から来て初めて町に行った人、として答えていた。
元の世界と比べると、とかって言葉を普通に使っている。
そういえば、やけに俺の世界のことを聞いてきてはいたが、こんな形で役に立つとは思わなかった。
「いやぁ、いいお話が聞けました。これだけでも今後の行動がだいぶスムーズになりますよ」
特に危うげもなく質疑応答は終わり、インテリ坊主はホクホク顔で笑みを浮かべた。
とりあえず、これで彼らの疑念も晴れてひと段落かね。
ま、鍵をかけてなかった俺も悪いし、俺たちの愛の巣に泊まったことは不問にしてやるからさっさと帰りやがれ。
そろそろ疲労も限界に来ていた俺が、そんな怒りを込めてにっこりと笑みを作った。
――その時だった。
「町に行ったと聞いた時は、てっきり他の転移者たちを我々から逃がす為の下見に行ったのかと思って焦りましたが。ここまで協力していただいた方を疑うのも失礼な話ですね」
油断した俺を、金属バットで横っ腹をぶん殴られたかのような衝撃が襲った。
「それは、どういう……」
「誤魔化されるのでしたらそれでも結構。本当に知らないのかもしれませんが、まあそれでも問題ありません」
脳内がぐわんと揺れている。
インテリ坊主の言葉が、やけに反響して聞こえる。
「単刀直入に言います。我々が転移した女性たちを隷属させようとするのに、手を出さないでもらいたいのです」
そうして俺が動揺から立ち直れずにいる中。
インテリ坊主は眉一つ動かさず、自ら最悪の計画を明かしたのだった。
俺たちは朝一で起きて移動を始めた。
昨日は村を出た後ある程度周辺の森を見て回って、ちょうどいい開けた場所を見つけたのでそのまま一泊した。
あの場所なら村からもそう遠くないし、20人が数日休んでも大丈夫だろう。
という感じで、再び丸一日マラソンする苦行に耐え森へと戻って来た。
時刻は既に夜。
真っ暗だし、メアと違って森ごとの違いとかは分からないが、謎に懐かしさを感じる。
森に入って1時間も進めば、いよいよ愛しの我が家だ。
二人で入る寝袋も悪くないが、今は自作の干し草ベッドが恋しい。
森の中なのでメアに抱えられての移動だが、心なしか足取りが軽い気がする。
そんな風にそわそわしながらログハウスへと戻ってきて――俺たちはいつもと違う様子に足を止めた。
「火が……誰かいるのか!?」
誰もいないはずの拠点で焚き火が行われている。
火の消し忘れか?
と一瞬思ったがそんなはずはない。ガスコンロじゃあるまいし。
それに、俺は割と心配性だ。
元の世界でも外出の度に家の鍵閉めたかな?って心配になるタイプだった。
そんな俺が、はっきり火を消した記憶があるのだから消し忘れのはずはない。
「おや、これはこれは。おかえりなさい、葛西さん」
ログハウスの中から飄々と姿を現したのは、インテリ坊主だった。
「おいこらてめぇ人んちで何して――げほんげほん。あ、綾小路さん。一体なんでこちらに?」
土足で人んち入りやがって、どんだけ苦労してその家建てたと思ったんだぶっ殺してやる!
と怒りが爆発しかけたのを気合で抑え込み、俺は尋ねる。
「お二人のお帰りをお待ちしていたのですが、如何せん中々お戻りにならなかったもので。申し訳ないですが中で休ませていただきました。しかし、まさか3日も留守にされるとは。こちらもびっくりしましたよ」
それを聞いた瞬間、俺の背筋に冷たいものが走った。
——外泊していたのがバレた。
一体なぜだ? こうならない為に一週間様子見して何もなかったから出かけたってのに。
まさか、自主練させてた石紅たちがバレたのか?
だとすると、俺たちの動きはもう全部バレてるってことになる。
暗くて分からないが、後ろに数名控えているっぽいし……計画を知られた俺たちを潰しに来たってことか?
脳内に疑問が溢れる。
自分の知らないところで物事が動くと、こうまで怖いのか。
クソ、せめてここに戻る前に一度石紅たちの様子を見に行くべきだった。
「……この場所の事を教えた事は、なかったと思いますが」
動揺を隠しつつも、俺は何とか言葉を絞り出す。
「以前に湖の近くに拠点があるとおっしゃっていましたので、魚を獲りに来た帰りに寄らせてもらったのですよ。尤も、お二人の姿はありませんでしたが」
そういえば、交渉の時にそんなことを口走ったか。
あの場では転移者たちの拠点に近づく口実を得るのに必死だったが、こんな形で裏目になるとは。
「それで? こんな素敵なお宅を3日も留守にして、一体どこに行っていたんですか?」
インテリ坊主の眼光が鋭く光る。
家を褒められてちょっと嬉しいとか思ってしまったが、それどころじゃないな。
だが……もしかしてこれはチャンスなんじゃないか?
奴の口ぶりから察するに、気になっているのは俺たちがどこかに行っていたかだ。
石紅たちを締め上げた後なら、そんな回りくどいことはせずに直接排除してくるだろう。
あるいは彼女たちを人質にでもした方が余程早く片が付く。
となると残りは以前から俺たちが監視されていたという可能性だが……それならば森の住民であるメアが気付く。
仮にメアにも気づかれない程遠くから見ていた場合、大した情報は握られていない。
それならば、今ここで町のことを話してしまえばいいではないか。
明日以降どうやって切り出そうかと考えていたが……都合よく手間が省けたな。
「分かりました、お話ししましょう。……実は、町の方に行っていました」
「ほう……町ですか」
俺が観念したような演技をして話すと、思った通りインテリ坊主は食いついて来た。
「ええ。ここから南東に徒歩で一週間程行ったところに、この世界の町があります。一応、この森からでも高い木のてっぺんにでも登れば確認出来ますが、ご存じありませんでしたか?」
「いえ……何分生活に手一杯だったのもので」
インテリ坊主は面食らったようにそう返してくる。
ま、嘘だと思われても困るしな。明日にでも自分で確認するだろう。
「そういう訳で、ここを空けていたのはその調査の為だったんですよ」
「ですが……町のことを知っていたなら、何故我々にも話して頂けなかったのですか?」
ようやく調子を取り戻したらしく、インテリ坊主はいつもの様子で虎視眈々と質問を投げて来た。
こういう細かい部分を突いて来るのがこいつの嫌なところだ。
「単純に俺たちも最近発見した、というだけですよ。一応、明日にでもそちらに伺って話をしようと思っていたところです」
「なるほど。しかしよく町に入れましたね。お金も身分証も持っていないでしょうに」
「メアがちょうどこの見た目ですからね。身分証がないと言ったら、森の奥から出て来たエルフはそんなのばっかりだ、とか言って通してくれましたよ。お金についてもこの森で狩った魔物の素材が意外といい値で売れました。そんなに厳しい感じじゃありませんでしたし、恐らく皆さんでも、盗賊に金と身分証を盗られた、とでも言えばあっさり町中には入れると思います」
どれだけ穴を突こうとしても、こっちはファンタジー世界にどっぷり浸かったオタクだ。舞台設定など、いくらでも言い訳できる。
よっぽど矛盾しそうならメアが念話で指摘してくれるだろうしな。
「そういえば、出会った日に狩ったあのでかい猪の角も結構いい値で売れるらしいので、まだ取ってあるなら返していただきたいのですが」
「それは構いませんよ。取ってはありましたが、加工する技術もないので置き物になっていましたから。明日にでも拠点にいらしてください」
話の流れでちゃっかりなんちゃらキングボアの角を回収する約束も取り付ける。
一応、これで一番最初の目的は果たせたな。
「それで……町の様子はどのような感じでしたか? 今後の為に、出来れば詳しくお伺いしたいのですが」」
インテリ坊主が本題とばかりに少し身を乗り出して聞いて来る。
「ええ、もちろん。何でも聞いてください」
未知の世界の、未知の町の情報。
本当ならこれだけで随分な金が取れそうなものだが、俺は気前よく無料で提供する。
だが、俺たちの目的のためにもむしろぜひ彼らには興味を持ってもらいたい。
町の調査で数日空けてくれたりすれば万々歳だ。
「では、町中の様子や物価、生活レベル、仕事がありそうかなど詳しく……」
インテリ坊主が真剣な顔つきで聞いて来たところで、回答者はメアさんにバトンタッチ。
俺はその町のことは良く知らないしな。
メアはインテリ坊主の質問にきっちりと、さも異世界から来て初めて町に行った人、として答えていた。
元の世界と比べると、とかって言葉を普通に使っている。
そういえば、やけに俺の世界のことを聞いてきてはいたが、こんな形で役に立つとは思わなかった。
「いやぁ、いいお話が聞けました。これだけでも今後の行動がだいぶスムーズになりますよ」
特に危うげもなく質疑応答は終わり、インテリ坊主はホクホク顔で笑みを浮かべた。
とりあえず、これで彼らの疑念も晴れてひと段落かね。
ま、鍵をかけてなかった俺も悪いし、俺たちの愛の巣に泊まったことは不問にしてやるからさっさと帰りやがれ。
そろそろ疲労も限界に来ていた俺が、そんな怒りを込めてにっこりと笑みを作った。
――その時だった。
「町に行ったと聞いた時は、てっきり他の転移者たちを我々から逃がす為の下見に行ったのかと思って焦りましたが。ここまで協力していただいた方を疑うのも失礼な話ですね」
油断した俺を、金属バットで横っ腹をぶん殴られたかのような衝撃が襲った。
「それは、どういう……」
「誤魔化されるのでしたらそれでも結構。本当に知らないのかもしれませんが、まあそれでも問題ありません」
脳内がぐわんと揺れている。
インテリ坊主の言葉が、やけに反響して聞こえる。
「単刀直入に言います。我々が転移した女性たちを隷属させようとするのに、手を出さないでもらいたいのです」
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