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第28話 究極の選択ふたたび
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暗い通路はどこまでも続いていて、物音ひとつしなかった。注意深く歩くガンザさんのあとについていきながら、僕は彼女の脚にしがみつきたい衝動を必死でおさえていた。
あいかわらず僕は弱虫で、こわくてこわくてたまらなかったからだ。
でも、こわいのはなぜなんだろう、とよく考えてみた。
僕がこわいのは、今までは自分が傷つくことだった。でも、今はちがう。僕はなによりもガンザさんがケガをしたり、彼女を永遠にうしなってしまうことを恐れるようになっていた。
ガンザさんは並大抵の強さじゃないし、いつも自信と威厳に満ち溢れていて、そんな彼女だからこそ僕は憧れているんだけど、なにか僕たちの想像をこえるまがまがしいものが彼女を奪ってしまうんじゃないかって、僕は不安でならなかった。
「どうした、カズミ。なにを震えている?」
ガンザさんはたちどまって、僕をやさしい目で見おろしてきた。僕はことばが出てこなくて、うつむいてしまった。彼女はゆっくりとかがみこみ、切れ長の美しい目を僕と同じ高さに合わせてくれた。
「いいか、カズミ。よく聞け。何度でも言うが、私はぜったいにカズミを守る。だから、心配するな。」
「でも、それじゃガンザさんは?」
彼女は微笑みながら僕の髪をくしゃくしゃとなでてくれた。
「私はこんな所で死ぬつもりは全くないぞ。みんなで生きて帰るんだ。もちろんミルテもな。カズミもそのつもりでいろ。」
「うん。わかった。」
僕はすこし安心して、彼女に微笑みかえした。自信たっぷりの彼女の言葉に勇気づけられた僕は、再び歩きはじめた。
しばらく進むと、妙な空間に出た。そこは円形の広大な空洞になっていて、反対側のはるか向こうに扉が見えた。扉までは人がひとり通れるくらいの細い幅の橋みたいな通路がかかっていた。僕はこわごわ下をのぞきこんだけど、下は真っ暗でぜんぜん見えなかった。
「うわあ。ガンザさん、底が見えないよ。」
「ひき返すか。だが、他に道はなかったな。」
僕たちが躊躇していると、背後で大きな金属音がして、ふりむくといつの間にやら頑丈そうな鉄格子があらわれていた。どうやら僕たちは退路を絶たれたらしかった。
「ふん。わかりきってはいたがやはり罠か。おもしろい。受けてやろう。」
ガンザさんは不敵に笑うと、巨大な斧をかまえて細い通路に向かって大またに一歩を踏み出した。僕は慌てて彼女にとりすがった。
「ガンザさん、大胆すぎるよ。」
「いいから、離れずに私にしっかりとついてこい。」
僕はその言葉に甘えて彼女の腰につかまりながら、下を見ないようにしてついていった。すこし進んだとき、前方の扉が開いて、中から何かが出てきた。それを見たとたんに、ガンザさんの体がこわばるのが僕にはわかった。
「おまえたち!?」
ガンザさんが驚いたのも無理はなかった。扉からわらわらと出てきたのは巨体ばかりで、それがなんなのかは僕にもすぐにわかった。
そう、彼らはガンザさんと同じ、オーガ族の戦士たちだった。防具は軽装だけど、みんな手には棍棒や棘のついた金槌や幅広の大剣を持っていて、なにより不気味なのはなにも喋らずに目がうつろなことだった。
オーガたちは武器をかまえて、狭い橋の通路を一列に並んでこちらに迫ってきた。
「おまえたち! しっかりしろ! わたしだ、ガンザだ。わからないのか?」
「だめだよ、ガンザさん。きっとみんな、魔薬であやつられているんだよ。」
僕はガンザさんの腕を引っ張って後退させようとしたけどびくともしなかった。どうせ後ろは鉄格子で行きどまりだけど、前方よりはマシだと僕は思った。
進退きわまった僕たちの頭上に、声が響いてきた。
『ヒヒヒヒヒ。こりゃみものじゃのう。さあ、どうするね、オーガ族の女戦士ガンザや。恋人を守って仲間と戦うかいね? それとも、仲間を選んで恋人を見捨てるかねえ?』
おばあさん魔女、クイーニーの声だったけど、僕は動転しすぎていて大事なことをガンザさんに言うのをすっかり忘れていたことを今ごろ思い出した。
「ガンザさん! あのおばあさん魔女は、実はグ…。」
「カズミ! できる限りさがっていろ!」
ガンザさんはふりかえらずに叫び、僕は目を疑ったんだけど、なんと彼女は手にしていた大きな斧をポイっと捨ててしまった。
『ヒッヒッヒ、そうきたかい。じゃが、素手でどこまで戦えるかいのう?』
『クイーニー! これでは武器での戦いの記録がとれんではないか、遊びがすぎるぞ!』
ジョンズワートさんの声も聞こえてきて、どうやらふたりはどこかから僕たちの様子を見ているみたいだった。僕はガンザさんの気持ちを考えると激しい怒りを感じたけど、なにもできることがなかった。それにしてもガンザさんは武器を捨ててどうするつもりなんだろう。まさか?
「目を覚ませ! おまえたち、それでも誇り高きカラス岩山のオーガ族戦士か!」
ガンザさんは素手になり牙をむき、武装したオーガ族たちにとびかかっていった。彼女はこの狭い橋の上で、彼らの命を奪わずに倒す無謀な戦いに身を投じたのだった。
クイーニー、いや、グロリアさんはいったいどんな気持ちでこの光景を見ているのだろう。
「僕に…僕になにかできることは…ないのかな、どうしよう…?」
あいかわらず僕は弱虫で、こわくてこわくてたまらなかったからだ。
でも、こわいのはなぜなんだろう、とよく考えてみた。
僕がこわいのは、今までは自分が傷つくことだった。でも、今はちがう。僕はなによりもガンザさんがケガをしたり、彼女を永遠にうしなってしまうことを恐れるようになっていた。
ガンザさんは並大抵の強さじゃないし、いつも自信と威厳に満ち溢れていて、そんな彼女だからこそ僕は憧れているんだけど、なにか僕たちの想像をこえるまがまがしいものが彼女を奪ってしまうんじゃないかって、僕は不安でならなかった。
「どうした、カズミ。なにを震えている?」
ガンザさんはたちどまって、僕をやさしい目で見おろしてきた。僕はことばが出てこなくて、うつむいてしまった。彼女はゆっくりとかがみこみ、切れ長の美しい目を僕と同じ高さに合わせてくれた。
「いいか、カズミ。よく聞け。何度でも言うが、私はぜったいにカズミを守る。だから、心配するな。」
「でも、それじゃガンザさんは?」
彼女は微笑みながら僕の髪をくしゃくしゃとなでてくれた。
「私はこんな所で死ぬつもりは全くないぞ。みんなで生きて帰るんだ。もちろんミルテもな。カズミもそのつもりでいろ。」
「うん。わかった。」
僕はすこし安心して、彼女に微笑みかえした。自信たっぷりの彼女の言葉に勇気づけられた僕は、再び歩きはじめた。
しばらく進むと、妙な空間に出た。そこは円形の広大な空洞になっていて、反対側のはるか向こうに扉が見えた。扉までは人がひとり通れるくらいの細い幅の橋みたいな通路がかかっていた。僕はこわごわ下をのぞきこんだけど、下は真っ暗でぜんぜん見えなかった。
「うわあ。ガンザさん、底が見えないよ。」
「ひき返すか。だが、他に道はなかったな。」
僕たちが躊躇していると、背後で大きな金属音がして、ふりむくといつの間にやら頑丈そうな鉄格子があらわれていた。どうやら僕たちは退路を絶たれたらしかった。
「ふん。わかりきってはいたがやはり罠か。おもしろい。受けてやろう。」
ガンザさんは不敵に笑うと、巨大な斧をかまえて細い通路に向かって大またに一歩を踏み出した。僕は慌てて彼女にとりすがった。
「ガンザさん、大胆すぎるよ。」
「いいから、離れずに私にしっかりとついてこい。」
僕はその言葉に甘えて彼女の腰につかまりながら、下を見ないようにしてついていった。すこし進んだとき、前方の扉が開いて、中から何かが出てきた。それを見たとたんに、ガンザさんの体がこわばるのが僕にはわかった。
「おまえたち!?」
ガンザさんが驚いたのも無理はなかった。扉からわらわらと出てきたのは巨体ばかりで、それがなんなのかは僕にもすぐにわかった。
そう、彼らはガンザさんと同じ、オーガ族の戦士たちだった。防具は軽装だけど、みんな手には棍棒や棘のついた金槌や幅広の大剣を持っていて、なにより不気味なのはなにも喋らずに目がうつろなことだった。
オーガたちは武器をかまえて、狭い橋の通路を一列に並んでこちらに迫ってきた。
「おまえたち! しっかりしろ! わたしだ、ガンザだ。わからないのか?」
「だめだよ、ガンザさん。きっとみんな、魔薬であやつられているんだよ。」
僕はガンザさんの腕を引っ張って後退させようとしたけどびくともしなかった。どうせ後ろは鉄格子で行きどまりだけど、前方よりはマシだと僕は思った。
進退きわまった僕たちの頭上に、声が響いてきた。
『ヒヒヒヒヒ。こりゃみものじゃのう。さあ、どうするね、オーガ族の女戦士ガンザや。恋人を守って仲間と戦うかいね? それとも、仲間を選んで恋人を見捨てるかねえ?』
おばあさん魔女、クイーニーの声だったけど、僕は動転しすぎていて大事なことをガンザさんに言うのをすっかり忘れていたことを今ごろ思い出した。
「ガンザさん! あのおばあさん魔女は、実はグ…。」
「カズミ! できる限りさがっていろ!」
ガンザさんはふりかえらずに叫び、僕は目を疑ったんだけど、なんと彼女は手にしていた大きな斧をポイっと捨ててしまった。
『ヒッヒッヒ、そうきたかい。じゃが、素手でどこまで戦えるかいのう?』
『クイーニー! これでは武器での戦いの記録がとれんではないか、遊びがすぎるぞ!』
ジョンズワートさんの声も聞こえてきて、どうやらふたりはどこかから僕たちの様子を見ているみたいだった。僕はガンザさんの気持ちを考えると激しい怒りを感じたけど、なにもできることがなかった。それにしてもガンザさんは武器を捨ててどうするつもりなんだろう。まさか?
「目を覚ませ! おまえたち、それでも誇り高きカラス岩山のオーガ族戦士か!」
ガンザさんは素手になり牙をむき、武装したオーガ族たちにとびかかっていった。彼女はこの狭い橋の上で、彼らの命を奪わずに倒す無謀な戦いに身を投じたのだった。
クイーニー、いや、グロリアさんはいったいどんな気持ちでこの光景を見ているのだろう。
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