2 / 43
第1話 襲撃の黒猫(1)
しおりを挟む
僕は夢を見ていたようだった。何の夢か思い出せなくて、もどかしくて気持ちが悪かった。
どうやら起きては落ち、また起きては落ちてを繰り返していたいたみたいだった。
振動が僕の体に伝わってきて、僕は荒っぽい運転の改造バンの後部座席にいることに気がついた。
あたりはすえた汗の臭いがしていて、髭面にスキンヘッドの何人かのいかつい人たちが座っていた。
みんな身につけている装備は同じだけど、あきらかに自分は浮いていた。
汚れた窓の外はさえない景色が延々と続いていた。灰色の廃工場群に朽ちた電柱、ひしゃげたままのガードレール、荒れたアスファルト道、うす汚い廃ビル、無数の電線。あるく人影はなかった。
(いつからこの国はこんな景色になったんだろう。)
僕がぼうっと考えていると、車体に「有害情報摘発法にご理解を!」と書かれた街宣車とすれちがった。
ぼんやりしたまま、僕は嫌なことを思いだした。
(あの噂は本当なのかな。)
さっきの夢もそれに関係していたような気がするけど、やはり思い出せなかった。体がだるくて僕はため息をついた。
足元に何かが落ちていて、それはひっくり返ったコンビニ弁当だった。どうやら僕はい眠りをして膝からそれを落としてしまっていたようだった。
僕はかがんで弁当の残骸を片づけようとしたけど、揺れてうまくいかなかった。他の席の強面にギロリと睨まれて、僕は愛想笑いを返した。
「三毛神、今ごろ昼メシか?」
からかうような声が僕の背後から聞こえてきた。同僚の来島だった。
「うん。でも食欲が無いんだ。」
「大丈夫か? 顔色が悪いぞ。」
アーバンカモフラージュの迷彩服にゴーグル付きヘルメット、防弾ジャケットに煙幕手榴弾。応急キットや携帯食が入ったバックパック。
こんな装備は無駄に重いだけで、こみあげてくる気持ち悪さには何の役にも立たなかった。
「あの噂、本当かな。」
僕がつぶやくと、来島は心配そうな顔をした。
「おまえ、本当に大丈夫か? 今回は休むか? どうせソフターゲットだしな。」
こんな風に僕を心配してくれるのは来島くらいだった。僕は三毛神一族の最底辺、はぐれ者、役立たずと言われ続けて、敬遠される事には慣れていたけど、来島だけは違っていた。
それが何故なのかは聞いたこともないし、聞くつもりもなかった。
僕はポケットから携帯ゲーム機を出した。僕が自由になれる唯一の場所、それはファンタジー系のオンラインゲームの中だった。
地下迷宮で怪物を討伐し、英雄になれるし、恋愛もできる。僕の現実生活には到底あり得ないものだった。
僕はゲーム機を手放せなくなり、安い給料を課金に費やす始末だった。来島はあきれたようにため息をついた。
「お前、摘発監督の前では寝たふりしてろよ。班長の俺がうまく言っとくからさ。」
僕は無言でうなずいたけど、ゲーム機を持つ手は震えていた。来島はそれを見かねたようだった。
「もうすぐ着くな。そうだ、忘れるところだった。これをやるよ。」
来島は手のひらサイズの銀色の円盤を僕に差し出して、声をひそめた。
「まだ試作品だけどな、お守りに持っとけよ。空間歪曲手榴弾だ。」
「これが!?」
僕は思わず大声をだしてしまい、また他の乗員たちにギロリとにらまれた。
僕は半笑いで会釈すると、来島に向きなおった。
「いったいどうやって手に入れたの? どうして僕に?」
僕が驚きながら聞くと、来島は得意げになった。
「まあ、ちょっとしたコネがあってな。」
コミュ力抜群の彼は、僕と違って顔が広そうだった。来島はヘルメットの上から頭をかいた。
「あんな噂はデマだと思うぞ。上層部は否定しているしな。だが念のために持っておけよ。」
「企業幹部の言うことなんか、嘘ばっかりだ。」
僕は思わず吐き捨てるように言ってしまった。
「おいおい、俺たちはその企業所属の摘発員だぜ? 誰もいないとこで言えよ。」
来島は笑いながら僕の肩を叩き、付け加えた。
「いざとなったらそれを使えば良い。普通の手榴弾で自爆なら相撃ちだが、それなら命だけは助かるはずだ。そんな時はこないだろうけどな。」
来島は、僕があの噂に怯えていると気づいていたみたいだった。
「ありがとう、来島。」
「ああ、どんな時でも生きなきゃな。」
来島の生への積極性が僕は羨ましかった。それは僕には無いものだったからだ。
ブレーキ音がして、車が急停車した。
僕たちは現場に到着したのだった。企業に逆らう悪者をこらしめる正義の摘発員のお出ましだ、と僕は皮肉たっぷりに考えた。
現場は郊外の廃工場だった。汚くすすけた建物のある広大な敷地は、わけのわからない機械やプラスチックの廃棄物だらけだった。
片すみの構内柱から光ケーブルが建物に引き込まれているのが見えた。
どこの誰だか知らないけど、こんな廃工場の中で光回線を使っているようだった。AIオペレーターの指示によると、今回の目標はここにいるらしかった。
毎日毎日、情報摘発センターではAIオペレーターがせっせとインターネット上の膨大な情報を分析し、摘発対象者の居場所を割り出していた。
摘発対象者とは…。
SNSやネット掲示板へ社会秩序を乱す書き込みをした者、
企業への誹謗中傷や批判をした者、
反体制的キーワードを検索した者、
などなど。
AIオペレーターは摘発監督に出動指示を出し、摘発対象者の居場所を伝えて、指示を受けた摘発監督は摘発員と共に対象者がいる現場に拘束に向かうしくみだった。
班長の来島と乗員たちが次々と降車していった。彼らは座席に座ったままの僕に何も言わず、完全に無視していた。
僕がゲーム機から顔をあげて窓の外を見ると、前方席から降りた摘発監督の前にダラダラと整列する来島たちが見えた。
摘発監督は高そうなスーツにネクタイの中年で、明らかに摘発員たちを蔑んだ目つきで見ていた。来島が何かを言い、中年男が興味なさそうにうなずくのが見えた。
これから始まる茶番は、配慮してくれた来島には悪いけど僕にはどうでもいい事だった。
摘発監督がかたちだけの摘発令状を読みあげるのと同時に、大型の銃を構えた摘発員たちが次々と廃工場の中に消え、最後に摘発監督が悠々と入っていった。
摘発員の銃は暴徒鎮圧用のゴム弾だけど至近距離からならそれなりに威力があるはずだった。
どこからかき集めたのか知らないけど、あのあらくれ者たちはきっと、かわいそうな今回のターゲットを撃ちまくるのだろうなと僕は思った。
たかだかネットに書き込みをしたか、NGワードを検索したくらいで半殺しの目に遭ったり、運が悪いと殺されるかもしれず、気の毒だけど僕にはどうしようもなかった。
なぜなら、この摘発活動は法律に基づいているからだった。
度重なる不祥事に失言に人材不足。
外交能力の欠如。
侵食される領土と領海。
一向に進まないデジタル化。
破綻する財政。
汚職に賄賂に癒着。
政府はとっくに行政能力をうしなって、今や国家の運営は実質、超巨大情報通信企業にまる投げで委託されていて、その企業の中枢は創業者である三毛神一族に牛耳られていた。
政府が企業に変わったってデジタルデバイドはあいかわらず深刻だったし、SNSや掲示板での誹謗中傷に差別、フェイクニュース、偽レビュー、偽動画に偽写真などなど、ネットの無秩序はひどくなる一方だった。
僕の時代には、世の中にネットは不要と唱えるアンチネット派市民が現れて端末打ちこわし一揆が勃発したり、企業支配に抵抗する巨大ハッカー組織「ラブクラフト」によるネットへの大規模なサイバー攻撃が頻繁に起こるようになっていた。
社会は反抗と取締のイタチごっこに陥った。
そしてある日、後に「暗黒の一日」と呼ばれる、サイバー攻撃による大規模な停電が発生し都心部は大混乱に陥った。
ラブクラフトによる犯行声明を重く受け止めた企業は政府を動かして、秩序の回復を名目に「有害情報摘発法」を成立させ、同時に「情報摘発センター」が発足した。
(その本部は建物のかたちから、通称オクタゴンと呼ばれていた。)
馬鹿みたいな話だけど、無理やり放り込まれた有名私学をなんとか卒業したものの、子供の頃から運動も勉強も成績が悪くて三毛神一族失格の烙印を押された僕は、与えられた摘発員の仕事で食ベて行くしかなかった。
(おかしいな。)
ゲームに夢中で気がつくのが遅れたけど、みんなが戻るのが異様に遅かった。
僕は車の窓に顔を近づけて見たけど、廃工場に異変は見当たらなかった。
でも、なにかが変だった。
どうやら起きては落ち、また起きては落ちてを繰り返していたいたみたいだった。
振動が僕の体に伝わってきて、僕は荒っぽい運転の改造バンの後部座席にいることに気がついた。
あたりはすえた汗の臭いがしていて、髭面にスキンヘッドの何人かのいかつい人たちが座っていた。
みんな身につけている装備は同じだけど、あきらかに自分は浮いていた。
汚れた窓の外はさえない景色が延々と続いていた。灰色の廃工場群に朽ちた電柱、ひしゃげたままのガードレール、荒れたアスファルト道、うす汚い廃ビル、無数の電線。あるく人影はなかった。
(いつからこの国はこんな景色になったんだろう。)
僕がぼうっと考えていると、車体に「有害情報摘発法にご理解を!」と書かれた街宣車とすれちがった。
ぼんやりしたまま、僕は嫌なことを思いだした。
(あの噂は本当なのかな。)
さっきの夢もそれに関係していたような気がするけど、やはり思い出せなかった。体がだるくて僕はため息をついた。
足元に何かが落ちていて、それはひっくり返ったコンビニ弁当だった。どうやら僕はい眠りをして膝からそれを落としてしまっていたようだった。
僕はかがんで弁当の残骸を片づけようとしたけど、揺れてうまくいかなかった。他の席の強面にギロリと睨まれて、僕は愛想笑いを返した。
「三毛神、今ごろ昼メシか?」
からかうような声が僕の背後から聞こえてきた。同僚の来島だった。
「うん。でも食欲が無いんだ。」
「大丈夫か? 顔色が悪いぞ。」
アーバンカモフラージュの迷彩服にゴーグル付きヘルメット、防弾ジャケットに煙幕手榴弾。応急キットや携帯食が入ったバックパック。
こんな装備は無駄に重いだけで、こみあげてくる気持ち悪さには何の役にも立たなかった。
「あの噂、本当かな。」
僕がつぶやくと、来島は心配そうな顔をした。
「おまえ、本当に大丈夫か? 今回は休むか? どうせソフターゲットだしな。」
こんな風に僕を心配してくれるのは来島くらいだった。僕は三毛神一族の最底辺、はぐれ者、役立たずと言われ続けて、敬遠される事には慣れていたけど、来島だけは違っていた。
それが何故なのかは聞いたこともないし、聞くつもりもなかった。
僕はポケットから携帯ゲーム機を出した。僕が自由になれる唯一の場所、それはファンタジー系のオンラインゲームの中だった。
地下迷宮で怪物を討伐し、英雄になれるし、恋愛もできる。僕の現実生活には到底あり得ないものだった。
僕はゲーム機を手放せなくなり、安い給料を課金に費やす始末だった。来島はあきれたようにため息をついた。
「お前、摘発監督の前では寝たふりしてろよ。班長の俺がうまく言っとくからさ。」
僕は無言でうなずいたけど、ゲーム機を持つ手は震えていた。来島はそれを見かねたようだった。
「もうすぐ着くな。そうだ、忘れるところだった。これをやるよ。」
来島は手のひらサイズの銀色の円盤を僕に差し出して、声をひそめた。
「まだ試作品だけどな、お守りに持っとけよ。空間歪曲手榴弾だ。」
「これが!?」
僕は思わず大声をだしてしまい、また他の乗員たちにギロリとにらまれた。
僕は半笑いで会釈すると、来島に向きなおった。
「いったいどうやって手に入れたの? どうして僕に?」
僕が驚きながら聞くと、来島は得意げになった。
「まあ、ちょっとしたコネがあってな。」
コミュ力抜群の彼は、僕と違って顔が広そうだった。来島はヘルメットの上から頭をかいた。
「あんな噂はデマだと思うぞ。上層部は否定しているしな。だが念のために持っておけよ。」
「企業幹部の言うことなんか、嘘ばっかりだ。」
僕は思わず吐き捨てるように言ってしまった。
「おいおい、俺たちはその企業所属の摘発員だぜ? 誰もいないとこで言えよ。」
来島は笑いながら僕の肩を叩き、付け加えた。
「いざとなったらそれを使えば良い。普通の手榴弾で自爆なら相撃ちだが、それなら命だけは助かるはずだ。そんな時はこないだろうけどな。」
来島は、僕があの噂に怯えていると気づいていたみたいだった。
「ありがとう、来島。」
「ああ、どんな時でも生きなきゃな。」
来島の生への積極性が僕は羨ましかった。それは僕には無いものだったからだ。
ブレーキ音がして、車が急停車した。
僕たちは現場に到着したのだった。企業に逆らう悪者をこらしめる正義の摘発員のお出ましだ、と僕は皮肉たっぷりに考えた。
現場は郊外の廃工場だった。汚くすすけた建物のある広大な敷地は、わけのわからない機械やプラスチックの廃棄物だらけだった。
片すみの構内柱から光ケーブルが建物に引き込まれているのが見えた。
どこの誰だか知らないけど、こんな廃工場の中で光回線を使っているようだった。AIオペレーターの指示によると、今回の目標はここにいるらしかった。
毎日毎日、情報摘発センターではAIオペレーターがせっせとインターネット上の膨大な情報を分析し、摘発対象者の居場所を割り出していた。
摘発対象者とは…。
SNSやネット掲示板へ社会秩序を乱す書き込みをした者、
企業への誹謗中傷や批判をした者、
反体制的キーワードを検索した者、
などなど。
AIオペレーターは摘発監督に出動指示を出し、摘発対象者の居場所を伝えて、指示を受けた摘発監督は摘発員と共に対象者がいる現場に拘束に向かうしくみだった。
班長の来島と乗員たちが次々と降車していった。彼らは座席に座ったままの僕に何も言わず、完全に無視していた。
僕がゲーム機から顔をあげて窓の外を見ると、前方席から降りた摘発監督の前にダラダラと整列する来島たちが見えた。
摘発監督は高そうなスーツにネクタイの中年で、明らかに摘発員たちを蔑んだ目つきで見ていた。来島が何かを言い、中年男が興味なさそうにうなずくのが見えた。
これから始まる茶番は、配慮してくれた来島には悪いけど僕にはどうでもいい事だった。
摘発監督がかたちだけの摘発令状を読みあげるのと同時に、大型の銃を構えた摘発員たちが次々と廃工場の中に消え、最後に摘発監督が悠々と入っていった。
摘発員の銃は暴徒鎮圧用のゴム弾だけど至近距離からならそれなりに威力があるはずだった。
どこからかき集めたのか知らないけど、あのあらくれ者たちはきっと、かわいそうな今回のターゲットを撃ちまくるのだろうなと僕は思った。
たかだかネットに書き込みをしたか、NGワードを検索したくらいで半殺しの目に遭ったり、運が悪いと殺されるかもしれず、気の毒だけど僕にはどうしようもなかった。
なぜなら、この摘発活動は法律に基づいているからだった。
度重なる不祥事に失言に人材不足。
外交能力の欠如。
侵食される領土と領海。
一向に進まないデジタル化。
破綻する財政。
汚職に賄賂に癒着。
政府はとっくに行政能力をうしなって、今や国家の運営は実質、超巨大情報通信企業にまる投げで委託されていて、その企業の中枢は創業者である三毛神一族に牛耳られていた。
政府が企業に変わったってデジタルデバイドはあいかわらず深刻だったし、SNSや掲示板での誹謗中傷に差別、フェイクニュース、偽レビュー、偽動画に偽写真などなど、ネットの無秩序はひどくなる一方だった。
僕の時代には、世の中にネットは不要と唱えるアンチネット派市民が現れて端末打ちこわし一揆が勃発したり、企業支配に抵抗する巨大ハッカー組織「ラブクラフト」によるネットへの大規模なサイバー攻撃が頻繁に起こるようになっていた。
社会は反抗と取締のイタチごっこに陥った。
そしてある日、後に「暗黒の一日」と呼ばれる、サイバー攻撃による大規模な停電が発生し都心部は大混乱に陥った。
ラブクラフトによる犯行声明を重く受け止めた企業は政府を動かして、秩序の回復を名目に「有害情報摘発法」を成立させ、同時に「情報摘発センター」が発足した。
(その本部は建物のかたちから、通称オクタゴンと呼ばれていた。)
馬鹿みたいな話だけど、無理やり放り込まれた有名私学をなんとか卒業したものの、子供の頃から運動も勉強も成績が悪くて三毛神一族失格の烙印を押された僕は、与えられた摘発員の仕事で食ベて行くしかなかった。
(おかしいな。)
ゲームに夢中で気がつくのが遅れたけど、みんなが戻るのが異様に遅かった。
僕は車の窓に顔を近づけて見たけど、廃工場に異変は見当たらなかった。
でも、なにかが変だった。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢は逃げることにした
葉柚
恋愛
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢のレイチェルは幸せいっぱいに暮らしていました。
でも、妊娠を切っ掛けに前世の記憶がよみがえり、悪役令嬢だということに気づいたレイチェルは皇太子の前から逃げ出すことにしました。
本編完結済みです。時々番外編を追加します。
悪役令嬢の騎士
コムラサキ
ファンタジー
帝都の貧しい家庭に育った少年は、ある日を境に前世の記憶を取り戻す。
異世界に転生したが、戦争に巻き込まれて悲惨な最期を迎えてしまうようだ。
少年は前世の知識と、あたえられた特殊能力を使って生き延びようとする。
そのためには、まず〈悪役令嬢〉を救う必要がある。
少年は彼女の騎士になるため、この世界で生きていくことを決意する。
伯爵令嬢アンマリアのダイエット大作戦
未羊
ファンタジー
気が付くとまん丸と太った少女だった?!
痩せたいのに食事を制限しても運動をしても太っていってしまう。
一体私が何をしたというのよーっ!
驚愕の異世界転生、始まり始まり。
猫アレルギーだったアラサーが異世界転生して猫カフェやったら大繁盛でもふもふスローライフ満喫中です
真霜ナオ
ファンタジー
主人公の市村 陽は、どこにでもいるごく普通のサラリーマンだ。
部屋中が猫グッズで溢れるほどの猫好きな陽だが、重度の猫アレルギーであるために、猫に近づくことすら叶わない。
そんな陽の数少ない楽しみのひとつは、仕事帰りに公園で会う、鍵尻尾の黒猫・ヨルとの他愛もない時間だった。
ある時、いつものように仕事帰りに公園へと立ち寄った陽は、不良グループに絡まれるヨルの姿を見つける。
咄嗟にヨルを庇った陽だったが、不良たちから暴行を受けた挙句、アレルギー症状により呼吸ができなくなり意識を失ってしまう。
気がつくと、陽は見知らぬ森の中にいた。そこにはヨルの姿もあった。
懐いてくるヨルに慌てる陽は、ヨルに触れても症状が出ないことに気がつく。
ヨルと共に見知らぬ町に辿り着いた陽だが、その姿を見た住人たちは怯えながら一斉に逃げ出していった。
そこは、猫が「魔獣」として恐れられている世界だったのだ。
この物語は、猫が恐れられる世界の中で猫カフェを開店した主人公が、時に猫のために奔走しながら、猫たちと、そして人々と交流を深めていくお話です。
他サイト様にも同作品を投稿しています。
アラヒフおばさんのゆるゆる異世界生活
ゼウママ
ファンタジー
50歳目前、突然異世界生活が始まる事に。原因は良く聞く神様のミス。私の身にこんな事が起こるなんて…。
「ごめんなさい!もう戻る事も出来ないから、この世界で楽しく過ごして下さい。」と、言われたのでゆっくり生活をする事にした。
現役看護婦の私のゆっくりとしたどたばた異世界生活が始まった。
ゆっくり更新です。はじめての投稿です。
誤字、脱字等有りましたらご指摘下さい。
貴族令嬢に生まれたからには念願のだらだらニート生活したい。
譚音アルン
ファンタジー
ブラック企業に勤めてたのがいつの間にか死んでたっぽい。気がつくと異世界の伯爵令嬢(第五子で三女)に転生していた。前世働き過ぎだったから今世はニートになろう、そう決めた私ことマリアージュ・キャンディの奮闘記。
※この小説はフィクションです。実在の国や人物、団体などとは関係ありません。
※2020-01-16より執筆開始。
アイテムボックスで異世界蹂躙~ただし、それ以外のチートはない~
PENGUIN
ファンタジー
気付いたら異世界だった。そして俺はアイテムボックスが使えることに気付き、アイテムボックスが何ができて何ができないのかを研究していたら腹が減ってしまった。
何故アイテムボックスが使えるのかわからない。何故異世界に来て最初にした俺の行動がアイテムボックスの研究だったのかわからない。
第1章
『ただ、腹が減ってしまったため、食い物を探すために戦争をアイテムボックスで蹂躙する。』
え?話が飛んだって?本編を10話まで読めばわかります。
第2章
15話から開始
この章からギャグ・コメディーよりに
処女作です。よろしくね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる