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第40話 平和の祭典
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僕は夢中で壁に塗料をぬっていた。今は白い色だけど、たくさんの花の絵を壁一面に描いてもらう計画だった。
その絵を描いてもらう人は今、ここに向かっているはずだった。
部屋の中は工具やら資材やらが山積みで、収拾がつくのすこし不安もあったけど、必ずやり遂げようと僕は心に決めていた。
(ありがとう、おじいちゃん、おばあちゃん…。)
引き戸が開く音がして、廊下を歩くドタドタと元気な足音が聞こえてきた。
「うわあ、ここ、懐かしいなあ。葵、来たよ! どこ? 庭じゃないの?」
「こっちだよ!」
部屋に入ってきた高校の制服姿の桐庭さんは、中のちらかり具合を見て驚いた様子でまわりを見まわした。
「葵、あんた本当にひとりでここをリフォームするつもりなんだ?」
「うん。なんとかなると思うよ。」
「あたしも手伝いたいけど、力仕事は苦手だからなあ。」
(よく言うよ…。)
僕は内心思ったけど口には出さず、桐庭さんがさしだしてきた紙袋を受け取った。
「はい、さしいれ。いっしょに食べよ!」
ここは僕の祖父母が住んでいた貸家の日本家屋だった。誰も借りず、誰にも売れずで放置されていて家の中も庭も荒れ放題だった。
異世界から元の世界に戻ってきた僕は市役所の空き家再生事業に応募して、ここをよみがえらせようとしていた。
「家の中をお花屋さんとカフェにして、庭は子どもたちの遊び場にするんだ。」
「じゃ、いっぱいお花を植えなきゃね! あたし、がんばって壁一面にお花の絵を描くね!」
彼女が持ってきてくれたのは大きなシュークリームだった。僕は床のブルーシートの上に彼女と並んで座り、おなかがペコペコだったので思いきりシュークリームにかぶりついた。
「葵、クリームがついてるよ。もう、しかたないなあ。」
彼女は僕の頬から指でクリームを拭うと、そのまま口にいれてしまった。
「き、桐庭さん!?」
「なにかいけない?」
彼女は指で自分の頬にわざとクリームを塗ると、僕の手首をつかんだ。すごい力だった。
「つぎは葵がとってみて。」
「桐庭さん、そういうのは僕は…。」
僕がためらっていると、彼女はシュークリームを置いて僕に顔を寄せてきた。
「ねえ、ここでしちゃおっか?」
「な、なにを…?」
「なんだと思う?」
僕はシートの上を座ったまま後退しようとしたけど、彼女の動きのほうがはるかに速かった。
「まだ仕事が山ほどあるんだけど。」
「そんなの、あとにしなよ。」
彼女は僕の作業着のボタンに手をかけた。
「そんな、ジェシカさんみたいなことはやめてよ…。」
「こんな時に、あんなバカエルフの名前はださないで!」
彼女はいっきょにさめた目になって、こわい顔をして立ちあがった。
「そういえば、あのクローゼットはどこにあるの?」
「裏庭の納屋にあるけど。」
「まだ壊してないんだ?」
さらにこわい顔で僕をにらんだ後、彼女は床に置いてあったチェーンソーを拾いあげると走り出した。
「ま、待ってよ! かりん!」
僕はシートに足をとられてこけそうになりながら彼女のあとを追った。
「僕は…。」
ジェシカさん、桐庭さん、ユリさんと衛兵のおにいさんまでもが真剣な面もちで僕を見ていた。
「僕は…。」
僕が口を開くたびに、3人は前かがみになった。
「僕は…。」
「はやく言わぬか!」
ジェシカさんが僕の後頭部を手ではたき、僕は顔面から絨毯にダイブしてしまった。
衛兵のおにいさんに助け起こされた僕は、みんなをゆっくりと見まわした。
うそいつわりの無い自分の気持ちを言おう、と僕は思った。
「僕は選べません。僕に選ぶ資格なんかありません。やっぱり僕が死刑になりますから、みんなを許してあげてください。」
「ほほう、お主は異様に自己評価が低いのう。なぜかの?」
「なぜって…僕は…誰にも必要とされてこなかったからです。」
今度はジェシカさんが僕にダイブしてきて、勢いあまって僕たちはまた倒れてしまった。
「なにを言うのだ店主殿! 私は、私には店主殿が必要だぞ!」
「ジェシカさん…。」
「あの日のことは忘れもせぬ。人間たちは誰も私を受け入れてくれなかった。だが、店主殿だけが私に微笑んでくれた。あのとき、私は決心したのだ。なにがあろうと、これからは店主殿のそばにいようとな。」
ジェシカさんは僕にしがみついて、ギュウギュウとしめつけてきた。
「く、くるひい。」
「店主殿! いやああん…。」
桐庭さんが近づいてきて、ジェシカさんの背中に蹴りをいれた。
「発情してんじゃない! いい話っぽく語らないでよ!」
「嫉妬はみにくいぞ、キリニワカリン殿。」
「うるさい。葵、あたしがあんたにどれだけ救われていたかわかる? 両親は仕事ばかり、学校はみんなうわっつらばかり…。あんたと花壇で花の世話をする時だけが、あたしの幸せな時間だったんだよ。」
「桐庭さん…。」
ユリさんも僕のそばに立って、何かを言いたそうにして落ちつかない様子だった。
「ユリは…ユリは…。」
「ユリさんも、僕のことを?」
急にユリさんは僕に頭をペコっと下げた。
「ごめんなさい! ユリには他に好きなかたがいます!」
「え?」
ユリさんの突然の告白に僕はことばを失い、なぜか王さまが嘆きはじめた。
「ユリちゃん!? 誰じゃねそれは!?」
僕は衝撃からなんとか立ちなおろうとしたけど、難しそうだった。
「ユリさんは僕のお店の権利が目的だったってこと?」
「はい! ユリはパパと縁を切って、はやく自分の店をもちたかったんです。すみませんでした…。でも、店長としては尊敬しています!」
ユリさんはぺこりと頭をさげると、両手で顔をかくしてしまった。ジェシカさんが腕組みをして何度も頷いた。
「ユリ殿、むしろ正直でいさぎよいではないか。」
「えっほん!」
天蓋の中から大きな咳が聞こえてきて、衛兵たちは敬礼をして直立不動の姿勢になった。
「つまり、ハナヤ・アオイよ。ワシが言いたいのは、お主は皆から必要とされておるということだ。少なくともこの3人からはな。よいか、それを忘れるでないぞ。」
「はい…。」
僕はまだ、人の想いというものを完全に理解できたわけじゃなかった。でも、王さまのかけてくれたその言葉でなにかに少しだけ近づけたような気がした。
「では皆のもの! ワシの沙汰をくだすぞ!」
僕たちは息をのんで王さまのことばを待った。
「全員ゆるす。」
僕たちはみんな顔を見あわせてから、歓声をあげて飛びあがって、互いに抱きしめあって喜んだのだった。
王さまの影が天蓋の中で合図をするように動いて、衛兵のおにいさんは僕にちいさな袋を手渡してきた。
「それはユリちゃんがワシに献上してくれたものじゃ。中には平和の花の種がはいっておる。ハナヤ・アオイよ、お主はエルフの森へ行き、これで平和の花畑を復活させる祭典をおこなうのじゃ!」
「はい!」
僕は深くうなずいて、種をそっと手にうけとった。そこにみんながやさしく手を重ねてきた。
「私も手伝うぞ、店主殿。」
「あたしも!」
「ユリも!」
「ありがとう、みんな!」
この時僕は、みんなと出会えて本当に良かったと思い、心の奥から湧きあがる幸せをかみしめていた。
裏庭にある納屋の前に着くと、髪を振りみだした桐庭さんがチェーンソーを構えて仁王立ちしていた。
「かりん、こわいよ。なんかのホラー映画みたい。」
「葵は黙ってて! 出てきなさい! いるのはわかってんのよ!」
納屋は扉が開いていて、中がまるみえになっていた。無数のガラクタに混じって、あのクローゼットが置いてあった。
…クローゼットの扉は、開いていた…。
その絵を描いてもらう人は今、ここに向かっているはずだった。
部屋の中は工具やら資材やらが山積みで、収拾がつくのすこし不安もあったけど、必ずやり遂げようと僕は心に決めていた。
(ありがとう、おじいちゃん、おばあちゃん…。)
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「うわあ、ここ、懐かしいなあ。葵、来たよ! どこ? 庭じゃないの?」
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「葵、あんた本当にひとりでここをリフォームするつもりなんだ?」
「うん。なんとかなると思うよ。」
「あたしも手伝いたいけど、力仕事は苦手だからなあ。」
(よく言うよ…。)
僕は内心思ったけど口には出さず、桐庭さんがさしだしてきた紙袋を受け取った。
「はい、さしいれ。いっしょに食べよ!」
ここは僕の祖父母が住んでいた貸家の日本家屋だった。誰も借りず、誰にも売れずで放置されていて家の中も庭も荒れ放題だった。
異世界から元の世界に戻ってきた僕は市役所の空き家再生事業に応募して、ここをよみがえらせようとしていた。
「家の中をお花屋さんとカフェにして、庭は子どもたちの遊び場にするんだ。」
「じゃ、いっぱいお花を植えなきゃね! あたし、がんばって壁一面にお花の絵を描くね!」
彼女が持ってきてくれたのは大きなシュークリームだった。僕は床のブルーシートの上に彼女と並んで座り、おなかがペコペコだったので思いきりシュークリームにかぶりついた。
「葵、クリームがついてるよ。もう、しかたないなあ。」
彼女は僕の頬から指でクリームを拭うと、そのまま口にいれてしまった。
「き、桐庭さん!?」
「なにかいけない?」
彼女は指で自分の頬にわざとクリームを塗ると、僕の手首をつかんだ。すごい力だった。
「つぎは葵がとってみて。」
「桐庭さん、そういうのは僕は…。」
僕がためらっていると、彼女はシュークリームを置いて僕に顔を寄せてきた。
「ねえ、ここでしちゃおっか?」
「な、なにを…?」
「なんだと思う?」
僕はシートの上を座ったまま後退しようとしたけど、彼女の動きのほうがはるかに速かった。
「まだ仕事が山ほどあるんだけど。」
「そんなの、あとにしなよ。」
彼女は僕の作業着のボタンに手をかけた。
「そんな、ジェシカさんみたいなことはやめてよ…。」
「こんな時に、あんなバカエルフの名前はださないで!」
彼女はいっきょにさめた目になって、こわい顔をして立ちあがった。
「そういえば、あのクローゼットはどこにあるの?」
「裏庭の納屋にあるけど。」
「まだ壊してないんだ?」
さらにこわい顔で僕をにらんだ後、彼女は床に置いてあったチェーンソーを拾いあげると走り出した。
「ま、待ってよ! かりん!」
僕はシートに足をとられてこけそうになりながら彼女のあとを追った。
「僕は…。」
ジェシカさん、桐庭さん、ユリさんと衛兵のおにいさんまでもが真剣な面もちで僕を見ていた。
「僕は…。」
僕が口を開くたびに、3人は前かがみになった。
「僕は…。」
「はやく言わぬか!」
ジェシカさんが僕の後頭部を手ではたき、僕は顔面から絨毯にダイブしてしまった。
衛兵のおにいさんに助け起こされた僕は、みんなをゆっくりと見まわした。
うそいつわりの無い自分の気持ちを言おう、と僕は思った。
「僕は選べません。僕に選ぶ資格なんかありません。やっぱり僕が死刑になりますから、みんなを許してあげてください。」
「ほほう、お主は異様に自己評価が低いのう。なぜかの?」
「なぜって…僕は…誰にも必要とされてこなかったからです。」
今度はジェシカさんが僕にダイブしてきて、勢いあまって僕たちはまた倒れてしまった。
「なにを言うのだ店主殿! 私は、私には店主殿が必要だぞ!」
「ジェシカさん…。」
「あの日のことは忘れもせぬ。人間たちは誰も私を受け入れてくれなかった。だが、店主殿だけが私に微笑んでくれた。あのとき、私は決心したのだ。なにがあろうと、これからは店主殿のそばにいようとな。」
ジェシカさんは僕にしがみついて、ギュウギュウとしめつけてきた。
「く、くるひい。」
「店主殿! いやああん…。」
桐庭さんが近づいてきて、ジェシカさんの背中に蹴りをいれた。
「発情してんじゃない! いい話っぽく語らないでよ!」
「嫉妬はみにくいぞ、キリニワカリン殿。」
「うるさい。葵、あたしがあんたにどれだけ救われていたかわかる? 両親は仕事ばかり、学校はみんなうわっつらばかり…。あんたと花壇で花の世話をする時だけが、あたしの幸せな時間だったんだよ。」
「桐庭さん…。」
ユリさんも僕のそばに立って、何かを言いたそうにして落ちつかない様子だった。
「ユリは…ユリは…。」
「ユリさんも、僕のことを?」
急にユリさんは僕に頭をペコっと下げた。
「ごめんなさい! ユリには他に好きなかたがいます!」
「え?」
ユリさんの突然の告白に僕はことばを失い、なぜか王さまが嘆きはじめた。
「ユリちゃん!? 誰じゃねそれは!?」
僕は衝撃からなんとか立ちなおろうとしたけど、難しそうだった。
「ユリさんは僕のお店の権利が目的だったってこと?」
「はい! ユリはパパと縁を切って、はやく自分の店をもちたかったんです。すみませんでした…。でも、店長としては尊敬しています!」
ユリさんはぺこりと頭をさげると、両手で顔をかくしてしまった。ジェシカさんが腕組みをして何度も頷いた。
「ユリ殿、むしろ正直でいさぎよいではないか。」
「えっほん!」
天蓋の中から大きな咳が聞こえてきて、衛兵たちは敬礼をして直立不動の姿勢になった。
「つまり、ハナヤ・アオイよ。ワシが言いたいのは、お主は皆から必要とされておるということだ。少なくともこの3人からはな。よいか、それを忘れるでないぞ。」
「はい…。」
僕はまだ、人の想いというものを完全に理解できたわけじゃなかった。でも、王さまのかけてくれたその言葉でなにかに少しだけ近づけたような気がした。
「では皆のもの! ワシの沙汰をくだすぞ!」
僕たちは息をのんで王さまのことばを待った。
「全員ゆるす。」
僕たちはみんな顔を見あわせてから、歓声をあげて飛びあがって、互いに抱きしめあって喜んだのだった。
王さまの影が天蓋の中で合図をするように動いて、衛兵のおにいさんは僕にちいさな袋を手渡してきた。
「それはユリちゃんがワシに献上してくれたものじゃ。中には平和の花の種がはいっておる。ハナヤ・アオイよ、お主はエルフの森へ行き、これで平和の花畑を復活させる祭典をおこなうのじゃ!」
「はい!」
僕は深くうなずいて、種をそっと手にうけとった。そこにみんながやさしく手を重ねてきた。
「私も手伝うぞ、店主殿。」
「あたしも!」
「ユリも!」
「ありがとう、みんな!」
この時僕は、みんなと出会えて本当に良かったと思い、心の奥から湧きあがる幸せをかみしめていた。
裏庭にある納屋の前に着くと、髪を振りみだした桐庭さんがチェーンソーを構えて仁王立ちしていた。
「かりん、こわいよ。なんかのホラー映画みたい。」
「葵は黙ってて! 出てきなさい! いるのはわかってんのよ!」
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