33 / 42
第33話 彼女は太陽だった
しおりを挟む
「さて、着くまですごろくでもしますか。」
檻の中のコナさんは意外と元気そうで、のんきだった。どうやら空腹で寝ていただけらしかった。
僕とジェシカさんは移送隊の護衛である王国騎士団にあっけなくつかまり、コナさんといっしょの馬車上の檻に放りこまれてしまった。
「コナお姉さま、申し訳ない。」
「ジェシカ、来てくれただけでも嬉しいですよ。なにせ退屈で退屈で。」
コナさんは嬉しそうにサイコロをふり、床に描いたすごろくの上の駒をすすめた。
「ハナヤさん、なにか食べ物を持っていませんか?」
僕は申し訳なさそうにして、手にした野草をコナさんに差し出した。
「食べられそうなのをとっさに抜いてきました。」
「さすがジェシカの恋人、なかなかやりますね。」
「ちがいますってば。」
「ところでキリニワ氏は?」
「姿を消しました。」
僕にウインクをして、彼女は林の中に消えていってしまっていた。その背中は、なんだか疲れているようにも見えた。
「なるほど。」
コナさんは野草をかみながら、何かを考えている様子だった。粗末なポンチョのような囚人服からは彼女の完璧なラインの脚がまるみえで、僕は目のやり場がなくてうつむいてしまった。
「ハナヤさん。」
「はい?」
「いま、私の脚をみましたね?」
「み、見てません! 見てませんってば!」
「店主殿、いやらしい。」
ジェシカさんが僕を非難する目つきでにらんできて、僕は背中にいやな汗を感じた。
「冗談ですよ。それにしてもまずい状況ですね。」
「コナお姉さま、隙をついて皆で逃げればいいだけではないか。」
「ことはそう単純ではありません。」
コナさんは真剣な顔つきになり、床に石でなにやら絵を描きはじめた。
「この中央大陸には3つの大きな勢力があります。我々森のエルフ、王国、新帝国です。」
コナさんが語ったまずい状況の話とは…。
3つの勢力は、過去の王国と帝国との大戦乱のあとは絶妙のバランスで現在まで共存していた。エルフは常に永世中立をつらぬき、王国と新帝国は対立はしていたが全面戦争には発展しなかった。
ところが、今回の一件でそのバランスが崩れそうになっているらしい。
「花の種くらいでそんなことに?」
「いわば薄氷の平和だったのですよ。口実さえあれば、戦争をしたい人たちは勢いづくものです。」
「まったく、人間族とは戦が好きなのだな。」
コナさんが移送隊の王国騎士たちの雑談を聞いて知ったのは、既にちいさな戦いが始まってしまっているらしいということだった。
「つい最近、新帝国のごく少数の特殊部隊がエルフの森をむりやり通りぬけて、王国の辺境の砦に奇襲攻撃をしかけたらしいのです。その時にどうやら、森の一部がひどく焼かれたらしいですね。」
「エリゾンドさんが言ってた話だ!?」
ジェシカさんは難しい表情でじっと何かを考えているようで、無言でコナさんの話に聞きいっているようだった。
「当然、王国は激怒して、戦争派の貴族たちが戦いの用意を着々と進めているようです。しかも、森を焼かれた私の両親も激怒していて、どうやら森のエルフは王国側につくようです。つまり、世界の力のバランスが崩れようとしているわけで…聞いていますか、ジェシカ?」
コナさんがサイコロをジェシカさんに投げつけると、彼女は手でそれをうけとめた。
「起きてますよ、たぶん。」
「さて、どうでしょう。」
僕とコナさんが静かにすると、ジェシカさんの低いいびきが聞こえてきた。どうやら彼女はまったく聞いちゃいなかったようだった。
「店主殿…ダメだぞ、姉さまの前でそんなところを…いやん…」
「なにか良い夢をみているみたいですから、そっとしておきましょう。」
「起こしましょうよ!」
コナさんは苦笑いして、僕の手をとった。
「コナさん…?」
「あんな妹ですが、よろしくお願いします。あの妹をうけとめられるのは世界にひとり、ハナヤさんしかいません。」
「そ、そんな…。」
「そして、戦争をとめられるのもハナヤさん、あなたしかいません。」
僕はその言葉に驚いて、思わずコナさんの手を離そうとしてしまった。
でも、彼女は離してくれなかった。
「聞いてください、両国王は本音では戦争などしたくはないのです。ですが、両国の戦争派の貴族たちはそれなりに力を持っていて、王でさえもおさえこむのが難しいのです。」
「僕になにができるのですか?」
コナさんはさらに手に力をこめてきた。僕はジェシカさんが起きやしないかとビクビクしていた。
「一刻もはやく、キリニワ氏から平和の花の種をとりもどして、花畑を甦らせるのです!」
「そんなことでいいのですか?」
「そうすれば、まず私の両親の怒りは解けるでしょう。エルフの加勢がないとなれば、王国も戦争はためらうはずです。加えて、新帝国の反戦派の貴族ももり返すでしょう。」
僕は、難しい国際問題みたいな大きな話に巻きこまれている自覚がまるでなかったけど、コナさんの話を聞いて責任の重さに倒れそうになった。
しかも…。
手を握りあっていた僕とコナさんを、いつのまにやら目を覚ましたジェシカさんが氷のような目で見ていた。
「私の目の前で、よりによってコナお姉さまに手をだすとは! 覚悟はよいか、店主殿。」
「こ、これは弁解しても無駄なパターン!? コナさん、ちがうとかなんとか言ってください!」
「ジェシカ、きいて! いやがる私の手をハナヤさんが無理やり…。」
「コナさん! ニヤニヤしながらなにを言うんですか!」
結局、僕の主張はジェシカさんには認められなかった…。
王国の中枢である華やかな王都に着いても、僕の心はぜんぜん晴れなかった。大通りを歩く人たちはものものしい僕たちの移送隊を見て、なにごとかと目を丸くして見ていた。
滅多に見ることのない、それもこの世の者とは思えない美しいエルフがふたりも乗っているのだから当たり前だった。
僕は檻の中でずっと、花の種を桐庭さんからとりもどす方法を考え続けたけどさっぱりわからなかった。
いや、僕がひとこと桐庭さんに言えばすむ話だってことはとっくに僕にはわかっていた。
「もとの世界に戻るから、種を返して。」
でも、それだけは言うわけにはいかなかった。なぜなら、僕の居場所はもう既にこの異世界で、元の世界になんか僕のいる場所はないからだった。
戻っても、そこには僕を必要としない人たちばかりがいる世界だった。
たったひとり、桐庭かりんさんをのぞいて。
どうして、彼女はそうまでして僕に戻ってほしいのだろう?
彼女のような人こそ、元の僕の世界で必要とされている人間だと僕は思う。
王城に入ると僕はジェシカさんやコナさんとは引き離されて、別の檻に入れられてしまった。心細くてこわくて、僕はたまらなくジェシカさんに会いたくなった。
いつしか僕は、檻の隅で身を丸くして眠ってしまったようだった。
また校舎裏の花壇の前に僕はいた。手にはスコップを持って、一生懸命に土を掘り、慎重に花の苗を植え、肥料や水をあげていた。
「花矢くん! また来てたんだね!」
すぐ隣からシャンプーの香りなのか、花のようないい匂いがして、僕の真横に桐庭さんがしゃがみこんできた。
「桐庭さん…。」
「ね、あたしも手伝っていい? なんだか面白そうっていつも見てたんだ!」
その時の僕がもしも花なら、彼女は太陽に見えた。
檻の中のコナさんは意外と元気そうで、のんきだった。どうやら空腹で寝ていただけらしかった。
僕とジェシカさんは移送隊の護衛である王国騎士団にあっけなくつかまり、コナさんといっしょの馬車上の檻に放りこまれてしまった。
「コナお姉さま、申し訳ない。」
「ジェシカ、来てくれただけでも嬉しいですよ。なにせ退屈で退屈で。」
コナさんは嬉しそうにサイコロをふり、床に描いたすごろくの上の駒をすすめた。
「ハナヤさん、なにか食べ物を持っていませんか?」
僕は申し訳なさそうにして、手にした野草をコナさんに差し出した。
「食べられそうなのをとっさに抜いてきました。」
「さすがジェシカの恋人、なかなかやりますね。」
「ちがいますってば。」
「ところでキリニワ氏は?」
「姿を消しました。」
僕にウインクをして、彼女は林の中に消えていってしまっていた。その背中は、なんだか疲れているようにも見えた。
「なるほど。」
コナさんは野草をかみながら、何かを考えている様子だった。粗末なポンチョのような囚人服からは彼女の完璧なラインの脚がまるみえで、僕は目のやり場がなくてうつむいてしまった。
「ハナヤさん。」
「はい?」
「いま、私の脚をみましたね?」
「み、見てません! 見てませんってば!」
「店主殿、いやらしい。」
ジェシカさんが僕を非難する目つきでにらんできて、僕は背中にいやな汗を感じた。
「冗談ですよ。それにしてもまずい状況ですね。」
「コナお姉さま、隙をついて皆で逃げればいいだけではないか。」
「ことはそう単純ではありません。」
コナさんは真剣な顔つきになり、床に石でなにやら絵を描きはじめた。
「この中央大陸には3つの大きな勢力があります。我々森のエルフ、王国、新帝国です。」
コナさんが語ったまずい状況の話とは…。
3つの勢力は、過去の王国と帝国との大戦乱のあとは絶妙のバランスで現在まで共存していた。エルフは常に永世中立をつらぬき、王国と新帝国は対立はしていたが全面戦争には発展しなかった。
ところが、今回の一件でそのバランスが崩れそうになっているらしい。
「花の種くらいでそんなことに?」
「いわば薄氷の平和だったのですよ。口実さえあれば、戦争をしたい人たちは勢いづくものです。」
「まったく、人間族とは戦が好きなのだな。」
コナさんが移送隊の王国騎士たちの雑談を聞いて知ったのは、既にちいさな戦いが始まってしまっているらしいということだった。
「つい最近、新帝国のごく少数の特殊部隊がエルフの森をむりやり通りぬけて、王国の辺境の砦に奇襲攻撃をしかけたらしいのです。その時にどうやら、森の一部がひどく焼かれたらしいですね。」
「エリゾンドさんが言ってた話だ!?」
ジェシカさんは難しい表情でじっと何かを考えているようで、無言でコナさんの話に聞きいっているようだった。
「当然、王国は激怒して、戦争派の貴族たちが戦いの用意を着々と進めているようです。しかも、森を焼かれた私の両親も激怒していて、どうやら森のエルフは王国側につくようです。つまり、世界の力のバランスが崩れようとしているわけで…聞いていますか、ジェシカ?」
コナさんがサイコロをジェシカさんに投げつけると、彼女は手でそれをうけとめた。
「起きてますよ、たぶん。」
「さて、どうでしょう。」
僕とコナさんが静かにすると、ジェシカさんの低いいびきが聞こえてきた。どうやら彼女はまったく聞いちゃいなかったようだった。
「店主殿…ダメだぞ、姉さまの前でそんなところを…いやん…」
「なにか良い夢をみているみたいですから、そっとしておきましょう。」
「起こしましょうよ!」
コナさんは苦笑いして、僕の手をとった。
「コナさん…?」
「あんな妹ですが、よろしくお願いします。あの妹をうけとめられるのは世界にひとり、ハナヤさんしかいません。」
「そ、そんな…。」
「そして、戦争をとめられるのもハナヤさん、あなたしかいません。」
僕はその言葉に驚いて、思わずコナさんの手を離そうとしてしまった。
でも、彼女は離してくれなかった。
「聞いてください、両国王は本音では戦争などしたくはないのです。ですが、両国の戦争派の貴族たちはそれなりに力を持っていて、王でさえもおさえこむのが難しいのです。」
「僕になにができるのですか?」
コナさんはさらに手に力をこめてきた。僕はジェシカさんが起きやしないかとビクビクしていた。
「一刻もはやく、キリニワ氏から平和の花の種をとりもどして、花畑を甦らせるのです!」
「そんなことでいいのですか?」
「そうすれば、まず私の両親の怒りは解けるでしょう。エルフの加勢がないとなれば、王国も戦争はためらうはずです。加えて、新帝国の反戦派の貴族ももり返すでしょう。」
僕は、難しい国際問題みたいな大きな話に巻きこまれている自覚がまるでなかったけど、コナさんの話を聞いて責任の重さに倒れそうになった。
しかも…。
手を握りあっていた僕とコナさんを、いつのまにやら目を覚ましたジェシカさんが氷のような目で見ていた。
「私の目の前で、よりによってコナお姉さまに手をだすとは! 覚悟はよいか、店主殿。」
「こ、これは弁解しても無駄なパターン!? コナさん、ちがうとかなんとか言ってください!」
「ジェシカ、きいて! いやがる私の手をハナヤさんが無理やり…。」
「コナさん! ニヤニヤしながらなにを言うんですか!」
結局、僕の主張はジェシカさんには認められなかった…。
王国の中枢である華やかな王都に着いても、僕の心はぜんぜん晴れなかった。大通りを歩く人たちはものものしい僕たちの移送隊を見て、なにごとかと目を丸くして見ていた。
滅多に見ることのない、それもこの世の者とは思えない美しいエルフがふたりも乗っているのだから当たり前だった。
僕は檻の中でずっと、花の種を桐庭さんからとりもどす方法を考え続けたけどさっぱりわからなかった。
いや、僕がひとこと桐庭さんに言えばすむ話だってことはとっくに僕にはわかっていた。
「もとの世界に戻るから、種を返して。」
でも、それだけは言うわけにはいかなかった。なぜなら、僕の居場所はもう既にこの異世界で、元の世界になんか僕のいる場所はないからだった。
戻っても、そこには僕を必要としない人たちばかりがいる世界だった。
たったひとり、桐庭かりんさんをのぞいて。
どうして、彼女はそうまでして僕に戻ってほしいのだろう?
彼女のような人こそ、元の僕の世界で必要とされている人間だと僕は思う。
王城に入ると僕はジェシカさんやコナさんとは引き離されて、別の檻に入れられてしまった。心細くてこわくて、僕はたまらなくジェシカさんに会いたくなった。
いつしか僕は、檻の隅で身を丸くして眠ってしまったようだった。
また校舎裏の花壇の前に僕はいた。手にはスコップを持って、一生懸命に土を掘り、慎重に花の苗を植え、肥料や水をあげていた。
「花矢くん! また来てたんだね!」
すぐ隣からシャンプーの香りなのか、花のようないい匂いがして、僕の真横に桐庭さんがしゃがみこんできた。
「桐庭さん…。」
「ね、あたしも手伝っていい? なんだか面白そうっていつも見てたんだ!」
その時の僕がもしも花なら、彼女は太陽に見えた。
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
空から落ちてきた皇帝を助けたら、偽装恋人&近衛騎士に任命されました-風使いの男装騎士が女嫌いの獣人皇帝に溺愛されるまで-
甘酒
恋愛
夭折した双子の兄に成り代わり帝国騎士となったビリー・グレイがいつものように城内を巡視していると、空から自国の獣人皇帝のアズールが落下してくるところに遭遇してしまう。
負傷しつつもビリーが皇帝の命を救うと、その功績を見込まれて(?)皇帝直属の近衛騎士&恋人に一方的に任命される。「近衛騎士に引き立ててやるから空中庭園から皇帝を突き落とした犯人を捕らえるために協力してほしい。ついでに、寄ってくる女どもが鬱陶しいから恋人の振りもしろ」ということだった。
半ば押し切られる形でビリーが提案を引き受けると、何故かアズールは突然キスをしてきて……。
破天荒でコミュニケーション下手な俺様系垂れ耳犬獣人皇帝×静かに暮らしたい不忠な男装騎士の異世界恋愛ファンタジー(+微ミステリとざまぁ要素少々)
※なんちゃってファンタジーのため、メートル法やら地球由来の物が節操なく出てきます。
※エブリスタにも掲載しております。
異世界めぐりの白と黒
小望月 白
ファンタジー
二十歳の誕生日を迎えた谷本 凛花(たにもと りんか)
人とは少し違った容姿だったが、自分を丸ごと愛してくれる優しい両親。打算ではなく、純粋な好意で付き合ってくれる大切な友人。そんな大好きな人達に囲まれての幸せな誕生日パーティーが終わり、最後にもう一度ドレスを見ようと鏡を見に自室へ帰ると気付けば知らない世界。
訳がわからない内に死にかけ、助けられ、また死にかけて早く元の世界に帰りたいのに帰れない。
その内少しずつ増えて行く大切な人達。帰れないのならばせめて居心地の良いこの場所が平穏である事を願うのに、何故か儘ならない。
そんな中で時折見る不思議な夢を辿って異世界を巡る物語。
※小説家になろう 様でも掲載中です
R15は念の為です。
異世界サバイバルセットでダンジョン無双。精霊樹復活に貢献します。
karashima_s
ファンタジー
地球にダンジョンが出来て10年。
その当時は、世界中が混乱したけれど、今ではすでに日常となっていたりする。
ダンジョンに巣くう魔物は、ダンジョン外にでる事はなく、浅い階層であれば、魔物を倒すと、魔石を手に入れる事が出来、その魔石は再生可能エネルギーとして利用できる事が解ると、各国は、こぞってダンジョン探索を行うようになった。
ダンジョンでは魔石だけでなく、傷や病気を癒す貴重なアイテム等をドロップしたり、また、稀に宝箱と呼ばれる箱から、後発的に付与できる様々な魔法やスキルを覚える事が出来る魔法書やスキルオーブと呼ばれる物等も手に入ったりする。
当時は、危険だとして制限されていたダンジョン探索も、今では門戸も広がり、適正があると判断された者は、ある程度の教習を受けた後、試験に合格すると認定を与えられ、探索者(シーカー)として認められるようになっていた。
運転免許のように、学校や教習所ができ、人気の職業の一つになっていたりするのだ。
新田 蓮(あらた れん)もその一人である。
高校を出て、別にやりたい事もなく、他人との関わりが嫌いだった事で会社勤めもきつそうだと判断、高校在学中からシーカー免許教習所に通い、卒業と同時にシーカーデビューをする。そして、浅い階層で、低級モンスターを狩って、安全第一で日々の糧を細々得ては、その収入で気楽に生きる生活を送っていた。
そんなある日、ダンジョン内でスキルオーブをゲットする。手に入れたオーブは『XXXサバイバルセット』。
ほんの0.00001パーセントの確実でユニークスキルがドロップする事がある。今回、それだったら、数億の価値だ。それを売り払えば、悠々自適に生きて行けるんじゃねぇー?と大喜びした蓮だったが、なんと難儀な連中に見られて絡まれてしまった。
必死で逃げる算段を考えていた時、爆音と共に、大きな揺れが襲ってきて、足元が崩れて。
落ちた。
落ちる!と思ったとたん、思わず、持っていたオーブを強く握ってしまったのだ。
落ちながら、蓮の頭の中に声が響く。
「XXXサバイバルセットが使用されました…。」
そして落ちた所が…。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
最強の英雄は幼馴染を守りたい
なつめ猫
ファンタジー
異世界に魔王を倒す勇者として間違えて召喚されてしまった桂木(かつらぎ)優斗(ゆうと)は、女神から力を渡される事もなく一般人として異世界アストリアに降り立つが、勇者召喚に失敗したリメイラール王国は、世界中からの糾弾に恐れ優斗を勇者として扱う事する。
そして勇者として戦うことを強要された優斗は、戦いの最中、自分と同じように巻き込まれて召喚されてきた幼馴染であり思い人の神楽坂(かぐらざか)都(みやこ)を目の前で、魔王軍四天王に殺されてしまい仇を取る為に、復讐を誓い長い年月をかけて戦う術を手に入れ魔王と黒幕である女神を倒す事に成功するが、その直後、次元の狭間へと呑み込まれてしまい意識を取り戻した先は、自身が異世界に召喚される前の現代日本であった。
あいつに無理矢理連れてこられた異世界生活
mio
ファンタジー
なんやかんや、無理矢理あいつに異世界へと連れていかれました。
こうなったら仕方ない。とにかく、平和に楽しく暮らしていこう。
なぜ、少女は異世界へと連れてこられたのか。
自分の中に眠る力とは何なのか。
その答えを知った時少女は、ある決断をする。
長い間更新をさぼってしまってすいませんでした!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる