女騎士と鴉の秘密

はるみさ

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11.型紙

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 目覚めると、もう外は夜で、エアロはベッドにいなかった。

 「そっか…夕飯。」

 エアロはシーラ様の夕飯を作りに行ったのかもしれない。…それにしてもエアロってすごい体力。騎士の私も気を失うように寝たっていうのに…なんか色々エアロって規格外よね…。

 私はエアロが畳んで置いてくれたであろうサイドテーブルにある私の服を着て、部屋の外に出た。
 お腹も空いたし、食堂を覗いてみようかな、と思っていると、私の部屋の隣にある開かずの部屋だと教えられた部屋からエアロが出てきた。

 「あ、エアロ!」

 「シルヴィ、起きたんですね。」

 エアロは私に近づき、抱きしめて頭にキスを落とす。

 「ごめんね、私一人ぐっすり寝てて。」

 私はエアロの顔を見上げて、言う。
 エアロは目を合わせて、微笑んでくれる。

 「いえいえ、朝まで寝るかと思いました。夜のうちに起きてくるなんて、さすが騎士団副団長ですね。」

 私はエアロの胸板を叩く。

 「もう!からかわないで。エアロはとっくに起きてたみたいじゃない。」

 「たまたま目が覚めただけです。

 もしかしてシルヴィ、お腹空きました?」

 「うん、何か食べれるものある?」

 エアロは私の頭を撫でて、フフッと笑う。

 「さっきシーラに出したスープがまだあります。それにサンドウィッチも作りましょう。」

 「やった!手伝うね!」

 「はい。じゃあ、一緒に作りましょう。」

 私たちは、食堂に向かい、スープとサンドウィッチを作り、二人で食べた。

 食べ終わった私達は食後の紅茶を飲んでいた。
 私はエアロに尋ねた。

 「ねぇ、エアロ。さっき開かずの部屋って言ってた所から出て来たよね?」

 エアロは、頷く。

 「はい。あそこは祖母の部屋なんです。私も今まで入れてもらえなかったんですけど、今回全て話したことで入ってもいい、と。先ほど鍵を貰ったので、軽く見てました。」

 「そっか。何か分かりそう?」

 エアロは笑顔で頷いた。

 「はい、多分。」

 私は驚いて、紅茶を飲む手を止めた。

 「すごい自信ね。」

 「いえ、元々おかしいと感じていたことはあったんです。それを変えるきっかけがなかった。
 でも、シルヴィと出会って、本気でシーラもシルヴィも幸せにしたい…いや、一緒に幸せになりたいと思ったんです。」

 エアロは私を真っ直ぐ見つめながら、言う。

 「エアロ…」

 「もう私の気持ちは十分伝わったでしょう?

 だからもう、私から逃げようなんて思ったらダメですよ。」

 エアロは私にウインクする。エアロってば、時々すごくキザなことをするわよね。私は微笑んで、言葉を返した。

 「ふふっ。そうね。

 ねぇ、エアロ。私にできることがあったら言ってね。私が関わることをシーラ様が嫌がるかもしれないから、出来る範囲で…だけど。」

 笑顔を作るが、少し顔が強張る。でも、これからもシーラ様と関わると決めたんだから、私も頑張らなくちゃ…!
 私が内心一人で決意を固めていると、エアロが口を開いた。

 「あの、それなんですけど…」

 「私は貴女のことを嫌がったりしないわ。」

 少しハスキーな声が食堂に響いた。

 「シ、シーラ様!?」

 シーラ様が食堂の入り口に立っていた。
 私は思わず立ち上がる。シーラ様は私に近づき、私の両手を取って、その真っ白な手で包んだ。
 そして、頭を軽く下げた。

 「今まで本当にごめんなさい。

 貴女とあの人は全く違うのに、私の自分勝手な理由で貴女を傷付けてしまった。
 でも…もう大丈夫。
 貴女とエアロが話を聞いてくれて、エアロが私を許してくれたから…私も少しは自分を許してみることにしたの。

 私があの人を愛さなければ、エアロも生まれなかった。あの人と同じだけどエアロの銀髪は好きだし、貴女の紫の瞳は私の娘と同じ紫なのよね。こんな素敵な瞳の色なのに目を逸らしてごめんなさい。

 どうか私を怖がって、エアロから離れないで。

 貴女が許してくれるなら、私も仲良くなりたいわ。
 …それとも、今からじゃ遅いかしら?」

 私は泣いていた。

 このお城に来てから、こんなにシーラ様に真っ直ぐ、優しく見つめられたことがなかったから。大丈夫なふりをしていても、やっぱり何度も目を逸らされるのは辛かった。でも、ようやく見つめ合えて…心の底から嬉しかった。

 私はやっとの思いで一言だけ口にした。

 「…グスッ…。私も、仲良く…なりたい、です。」

 シーラ様は「ありがとう」と優しく言って、私を抱きしめてくれた。背中を優しくさすってくれる。

 エアロは、それを微笑みながら見つめていた。


   ◆ ◇ ◆


 次の日から私とシーラ様は今までの時間を埋めるように一緒に過ごした。

 お茶を飲んだり、刺繍をしたり、二人とも苦手なお菓子作りにも挑戦した。もちろん先生はエアロだ。私もシーラ様も似たり寄ったりな実力だったが、エアロが上手くフォローしてくれて、美味しく出来上がった。初めて三人で作ったケーキは、とてもとても美味しかった。

 シーラ様といると本当に楽しかった。
 シーラ様は裏表のない性格だから思ったことをすぐ口に出すが、それが私にとっては分かりやすくて好ましかった。腹の探り合いのような会話は好きじゃない。それにシーラ様は私によく似てる。見た目が派手なのも、責任感が強くて無理しすぎちゃうところも。
 シーラ様を見ていると時々自分を見ているような気になった。

 今日はシーラ様と刺繍をやる約束をしている。
 シーラ様の部屋へ行くと、シーラ様はもうすでに刺し始めていた。私の姿を見ると、笑顔を見せてくれる。

 「シルヴィ!待ってたわ!」

 「お待たせしました。また新しいのですか?」

 「えぇ。貴女は?」

 「私もシーラ様みたいに服を作ってみたいなって。上手くいったら、叔母さんのお店の商品にしようかと。

 教えていただけますか?」

 私がそう問うと、シーラ様は目をキラキラとさせた。

 「勿論よ!
 
 シルヴィの叔母さんはお店をやっているの?」

 「はい。服屋を営んでいます。色々扱っていますが、最近は夜着が好調だって言っていました。貴族の人からも注文をいただけるようになってきたって。
 本当はドレスとかを作りたいらしいんですけど、人手が足りないみたいで。」

 「そう…。」

 シーラ様は考え込むような仕草を見せる。

 「どうかしましたか?」

 「あ、ごめんなさい。何でもないの。

 えっと、服ね。今、型紙を持って来てあげるわ。」

 シーラ様は微笑んで部屋の奥に歩いて行った。
 どうしたんだろう…シーラ様。
 何か考えてるみたいだったけど…。

 私は自分用の針や糸を用意しながら考える。
 ついでに私は刺繍や裁縫なら出来る。昔から叔母さんの手伝いをよくしていたからだ。

 シーラ様が型紙を持って戻ってきた。
 どっさりと型紙を抱えている。

 「すごい量…!」

 「ふふっ。そうなのよ。時間が沢山あるからね。考えていたらこんなことになってしまって。どれでも好きなのを選んで。出来上がって気に入るようなら、型紙もプレゼントするわ!」

 「ありがとうございます!」

 私は沢山ある型紙の中からどれにしようかと一枚一枚見ていく。隣に立つシーラ様が型紙の一点をじっと見つめながら、口を開いた。

 「ねぇ…シルヴィ。一つ聞いてもいいかしら?」

 「はい。どうしましたか?」

 シーラ様は、なかなか話し出さない。
 私は型紙を選ぶ手を止めて、シーラ様を見つめた。

 「シーラ様?」

 「あの…十年前の魔獣討伐にシルヴィも参加したのよね?」

 「はい。」

 「…その時、貴女の知り合いで亡くなった方はいた?」

 シーラ様は型紙をじっと見つめたままだった。

 「…はい。同期の子と新人の時に私の指導をしてくれていた先輩が。」

 「…そう。…その方の家族を知ってる?」

 「はい、知っています。亡くなった先輩の妹さんが今騎士団で私の部下として働いています。
 …兄を殺した魔獣を討伐したいと。」

 「……余程憎いのね。」

 シーラ様はぎゅっと拳を握り込んだ。どことなく声も震えている。

 「そうですね…。
 大好きな兄だったと言っていましたから。

 でも、シーラ様。
 彼女の兄を殺したのは、魔獣であってシーラ様ではありません。彼女が憎いのはシーラ様ではなく、魔獣です。シーラ様が自分を責める必要はありません。」

 シーラ様は顔を上げて、私を見た。
 どこか諦めたような顔をして悲しげに笑う。

 「ありがとう…。でも、私が魔力を使わなかったら死ななかった人達よ。」

 「魔力を使うように依頼したのは王家です。」

 私はきっぱりと言い切る。シーラ様は悪くないもの。

 「そうだけど…。」

 「シーラ様。
 魔獣が傷付けた人への責任までシーラ様が負う必要はないんです。もし誰かが責任を負わなくてはいけないとしたら、魔力に頼らなきゃいけない事態を未然に防げなかった国の責任です。」

 私はシーラ様の瞳を真っ直ぐに見つめる。シーラ様は、目に涙を滲ませていた。

 「…でも…」

 「魔獣に兄を殺されたその子も言っていました。『魔獣は憎いけど、魔女様のせいだとは思っていない。それに、大好きな祖母を助けてくれたのは魔女様だから、会ったら御礼を伝えたい。』と。」

 「御礼を…?」

 シーラ様は首を傾げる。私は大きく頷いた。

 「えぇ。南で流行った感染症で彼女の祖母は危なかったみたいで。けれど、シーラ様の作った薬で助かったそうです。彼女のお祖母様は、もうこの世にいないけど、本人に代わって御礼を伝えたいと言っていました。

 本当はマリエルではなく、その子がシーラ様のところへ来る予定だったんですよ。」

 「…そうだったの。」

 シーラ様は少し嬉しそうに笑った。

 「シーラ様、これ以上自分を責めないで下さい。

 魔獣が傷付けた人よりも、シーラ様に助けられた人の方がはるかに多いんですよ。その事実に目を向けるべきです。

 確かに国内には常識を超越した魔女の力などいらないと主張する人もいます。けれど、そのほとんどはただ強大な力を恐れてるだけなんです。」

 「恐れ…ね。私も怖いわ…誰かを殺す、この力が。
 この力を持つ、自分が。」

 シーラ様は自分の両手を見つめる。その手は震えているように見えた。私はギュッとその手を握る。

 「私は怖くありません。その強大な力を持つのが、心優しいシーラ様だから。シーラ様は正しくこの力を使える人です。迷うことがあるなら…これからはエアロが、私が一緒に考えます。辛くなったら一緒に荷物を持ちます。
 だから、これ以上、自分を責めないで下さい。」

 「シルヴィ…。…ありがとう。」

 シーラ様は静かに泣いていた。

 「それにもし魔獣が発生しても、私とエアロで全て討伐してみせます!私、強いんですよ?
 あ、あと、ジルベルトもいたら、最強ですね。義理の母の頼みなら断らないでしょうし!」

 私がそう言うと、シーラ様は微笑んだ。

 「貴女って人は…」

 「シーラ様…。だからもう、悪い人のふりをしてみんなから憎まれようとしないで下さい。近くにいたら、シーラ様が良い人だってことくらい、すぐに分かっちゃうんですから。」

 私はシーラ様にウインクする。
 シーラ様は目を丸くした。

 「…私が悪ぶってるって知ってたの?」

 「えぇ。ジルベルトからシーラ様と最初に会った時のことを聞きましたから。」

 シーラ様は顔を真っ赤にさせて、俯いた。

 「…恥ずかしい。」

 「ふふっ。シーラ様は本当に可愛らしい人です。
 私、シーラ様が大好きです!!」

 「あぁ、シルヴィ…。
 私も貴女が大好きよ。

 いつか本当の娘になってくれる日が楽しみだわ。」

 私はシーラ様の手をパッと離して、型紙に向き直る。

 「そ、そんな…気が早いです…。」

 「そうなの?まぁ、二人のタイミングだものね、急かさないわ。気長に待ってる。」

 「は、はい…」

 火照った顔を隠すように下を向いて型紙を選ぶ。
 その私の横顔を見ながらフフッとシーラ様は笑った。そして、小さな声で「ありがとう」と呟いた。

 その後、シーラ様に教えてもらい、所々手伝ってもらいながら、ブラウスを完成させた。女性らしいフリルが肩のあたりに付いた他ではあまり見ない素敵な服になった。
 部屋に戻り、これは叔母さんに見せたらきっと喜ぶな、と思って、型紙と共に鞄に仕舞ったのだった。


   ◆ ◇ ◆


 今日は、王都に帰る日だ。

 二日前にジルベルトから手紙が届いて、一旦王都に戻って来るように書いてあった。通知は陛下のところで止め、第二王子と話し合いの場を設けてくれたのだそうだ。でも、私が側室になることは陛下も承知していたという。
 …第二王子の暴走かと思っていたが、そういう訳でもないらしい。私は手紙を読んで、大きなため息を吐いた。

 エアロとシーラ様に話すと、いざとなったら、この城に逃げて来ればいい、と言ってくれた。でも、そんな迷惑は掛けたくないし、できれば第二王子との話し合いでなんとかできたらな…と思う。

 エアロに抱かれ、空を飛び、王都へ向かう。私もエアロもすっかり慣れたものだ。

 エアロが私をぎゅっと抱いて、口を開く。

 「シルヴィ…私は何があっても貴女を離すつもりはないと覚えておいて下さいね。」

 「…うん。私もエアロから離れるつもりはないわ。側室になんてならない。私が愛してるのは、今もこれからもエアロだけよ。」

 そう言って、エアロにより強く抱きつく。

 「はい。信じています。

 でも、心配なので話し合いが終わるまで近くで待っていていいですか?」

 「うん、そうしてくれると心強いわ。」

 「良かった…。終わるのを待ってますね。」

 エアロは二人の時間を惜しむように王都までゆっくり飛んだ。
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