65 / 99
第三章
5.裏切り
しおりを挟む
息を切らして、ルフト先生の研究室へ戻る。
「そんなはずないっ!!」
部屋へ入った瞬間、ジョシュア様の怒鳴り声が聞こえた。
何事かと思い、扉を開けると、ジョシュア様がユーリの襟元を掴んでいた。
慌てて二人の間に割り入る。
「ジョシュア様!落ち着いて下さい!!
なんで、ユーリにこんなこと…何かあったんですか?」
私がグッとジョシュア様をユーリから離そうとすると、大きく抵抗するでもなくジョシュア様は後ろの席にドサっと座り込んだ。ひどく落ち込んだ様子で、その顔に色は無かった。
私はユーリに向き直り、理由を聞く。
「ユーリ、何があったの?ユーリはルフト先生の所へ行ってたのよね?見つからなかった?」
「裏切ったんだ、先生が。」
「…え?」
ユーリの言うことに頭が追いつかない。
「俺はジョシュア先輩に言われて、グラウンドに戻った。その場にルフト先生はもう居なかった。周囲を探しても見つからないから、近くにいた用務員のおっちゃんに聞いたんだ。
そしたら、さっき男子生徒と二人で今は使われていない裏門から出て行ったって。」
「だ、だからって、先生が裏切ったとはー」
「おっちゃんが言ってた生徒の特徴からして、先生といたのはリィナの取り巻きの奴だ。それだけでも十分に疑う余地はある。
その上、結界は張られていなかった。先生は俺たちとは違うタイミングで、後から来た。今日に限って、結界を張るところを俺たちは見てないだろ。」
「確かにそうだけど…!誰かに破られた可能性も…。」
「ルフト先生より魔法が使える奴なんてこの学園内に…いや、この国内にいない。先生の結界が破れるのは、恐らく先生自身だけだ…。」
「でも…っ!!」
ルフト先生がソフィアの誘拐に加担したなんて信じられない…信じたくない。
だって、ルフト先生はジョシュア様にとって兄のような存在で、ソフィアにとっては初恋の人で……。
ソフィアのことを考えると、胸が痛い。
初恋の人に…好きな人に裏切られるなんて……辛すぎる。
「俺だって、先生を疑いたくない。
だが、状況的に一番怪しい。
……ジョシュア先輩。俺の言うことは間違ってるか?」
「……すまない。取り乱した。」
ジョシュア様が取り乱すのも仕方ない。兄のように慕ってた人に裏切られたかもしれなくて、実の妹が拐われているんだから。
「ユーリの言う通りだ。ルフトが怪しい。
結界を張り忘れるなんて、そんなミスをルフトがするはずない。と言うことは、意図的にソフィアの誘拐に協力したと見るのが正しいだろう。今日はアンナ達と来るタイミングも違ったし、やたらと遅かった。
……信用しすぎた俺が悪い。今、この学園内で信用できるのは、ユーリとアンナしかいない。二人とも力を貸してほしい。」
「「勿論。」」
「ありがとう。じゃあ、まずは状況整理だ。」
そう言って、ジョシュア様は風魔法での探索結果を共有してくれた。学園内、及び学園周辺にソフィアの痕跡はなかった。公爵邸にも戻っていない。今は公爵邸の諜報部隊を使って、ソフィアの居場所を探しているということだった。
ユーリはルフト先生の出て行ったという裏門付近を捜索したが、もう人影は無かったということだった。
「アンナは何かあったか?」
「……リィナに会ったの。最初は何のことだかってはぐらかしてたけど、途中からはクスクス笑って…何か知ってるようだった。きっとリィナの取り巻きがソフィアを拐ったんだと思う。」
「あの女……っ!」
「特別な部屋にソフィアを隠したみたいだった。
貴女には見つけられないって言われた。」
「リィナは一体何者なんだ…?隠し部屋に魔宝まで…
おかしなことが起こりすぎてる…!」
「とりあえず、探すしかねぇだろ。俺は裏門付近にある古い建物の中を見てくる。じっとなんかしてられねぇからな。」
ユーリは勢いよく出て行く。
「……一体、ソフィアはどこにいるんだっ!?」
ジョシュア様は、苛立ちを隠し切れずに拳を机に叩きつけた。
いつも綺麗に整っている髪は乱れ、あからさまに憔悴している。
その時、研究室の扉がノックされた。
「あのぉ……ジョシュア先輩、いますか?」
動かないジョシュア様に代わって、扉まで行く。
一年生なのか、恥ずかしそうにオドオドと下を向いている。
気弱そうな青年だ。
「何か御用ですか?」
「あ、いえ…。さっき二年生の先輩にこれをルフト先生の研究室に届けて欲しいと頼まれまして…。ジョシュア先輩がいるだろうから、渡してくれって…。」
それを受け取り、お礼を言うと、一年生はカァっと顔を赤くして、走り去って行った。
「ジョシュア様。今、手紙が…。」
「誰から?」
「分かりません。一年生が頼まれたと言って持ってきました。」
「……そうか。」
ジョシュア様はそれを受け取ると、中身を開く。
手紙を見つめるその瞳には確かに怒りが滲んでいた。
ジョシュア様はそれを折り畳み、少し乱雑に内ポケットに仕舞った。
「何が書いてありましたか?ソフィアについて何かー」
「いや、ただのラブレターさ。よく貰うんだ。
こんな時に困っちゃうよな。」
「……私に見せられない内容ですか?」
「…そうだね。他の女性からのラブレターを意中の相手に見せるなんて、そんな馬鹿なことはしないだろう?」
ジョシュア様は、力のない笑みを見せる。
手紙の内容は、十中八九、リィナかその取り巻きからのものだろう。ソフィアについて書かれているんだ、そしてきっと……私のことも。リィナのことだ、私かソフィア、どちらかの犠牲を求めるような内容なのだろう。
ジョシュア様の初めて見る弱々しい顔を見てー
私は心を決めた。
「ジョシュア様、お願いがあります。」
「…なんだ?」
「私の魔力を止めてください。」
私のお願いにジョシュア様は眉を顰めた。
「……魔力を止める?」
「出来ませんか?」
「いや……昔、祖父にやってもらったことがあるし、理論は理解してるから、出来ないこともないが…。でも、どうして突然?」
さっきリィナと話した帰りに思い出したのだ。
以前、魔力をルフト先生に止めてもらった時、失神している間、杏奈の記憶を見たことを。内容までは覚えていなかったが、今回は前回よりも魔力感知が済んでいるので、痛みが増すだろう。それならば、もっと鮮明に思い出せるのではないかと思ったのだ。私の十一歳の誕生日も死にかけて、杏奈の記憶を思い出したのだから。
嬉しくはないが強い痛みを感じると、思い出すようなのだ。
確かに杏奈が夕方に見てたドラマの再放送では、階段から落ちて頭を打って記憶を失ったり、記憶を取り戻したりしていた。だから、そういうものなのかと一人納得している。
「……可能性は低いんですが、ソフィアの居場所が分かるかもしれないんです。」
「どういうことなんだ?」
「すみませんが、詳しく説明している時間が惜しいです。全てが終わったら必ずお伝えします。だから、今は協力してもらえませんか?」
ジョシュア様は、眉間の皺を深くした。
しかし、私の決意が固いことを感じてか、頷いてくれた。
「……分かった。アンナを信じるよ。それに、何も有力な情報が掴めていない今、少しでも手がかりが欲しいからな。
でも、魔力を止めるのは時に激痛を伴うと聞く。前も失神するほどの痛みだったんだろ?それに魔力感知が出来ている時に止めると、より痛みがー」
「えぇ、知っています。でも、ソフィアを助けられると思えば、どんな痛みだって耐えられます。死んでも…助けます…!」
本当だ。怖くないわけではないが……ソフィアに助けてもらった命、ソフィアのために使うなら惜しくない。
すると、ジョシュア様が立ち上がり、私を強く抱きしめた。
その身体は、震えていた。
「……滅相なことを言わないでくれ。
私は…ソフィアも、アンナも、二人が大事なんだ…!」
その声は悲痛で、ジョシュア様が泣いているのかもしれないと思った。私は、ジョシュア様の背中に手を回し、あやすように背を軽く叩いた。
「分かっています。それくらいの意気込みだってだけです。
私は死んだりしません。……絶対に。」
「……あぁ。約束だぞ。」
ジョシュア様は、私から身体を離す。
その辛そうな顔を見ながら、私はニコッと笑った。
「一思いにやっちゃってください!魔力を止めただけで死んだ人はいないって言ってたし、大丈夫です!!」
「前回は何分気絶した?」
そう言って、ジョシュア様は私の胸の前に手を翳す。
「二十分くらいです。今回はもう少し長くなるかもしれません。
……でも、必ず戻ってきます。」
「分かった、待ってる。……いくぞ。」
「はい。」
ジョシュア様が何かを呟くと、身体が引き裂かれるような痛みが広がる。息が出来なくなって…頭が割れそうになって……
私は、意識を、手放した。
「そんなはずないっ!!」
部屋へ入った瞬間、ジョシュア様の怒鳴り声が聞こえた。
何事かと思い、扉を開けると、ジョシュア様がユーリの襟元を掴んでいた。
慌てて二人の間に割り入る。
「ジョシュア様!落ち着いて下さい!!
なんで、ユーリにこんなこと…何かあったんですか?」
私がグッとジョシュア様をユーリから離そうとすると、大きく抵抗するでもなくジョシュア様は後ろの席にドサっと座り込んだ。ひどく落ち込んだ様子で、その顔に色は無かった。
私はユーリに向き直り、理由を聞く。
「ユーリ、何があったの?ユーリはルフト先生の所へ行ってたのよね?見つからなかった?」
「裏切ったんだ、先生が。」
「…え?」
ユーリの言うことに頭が追いつかない。
「俺はジョシュア先輩に言われて、グラウンドに戻った。その場にルフト先生はもう居なかった。周囲を探しても見つからないから、近くにいた用務員のおっちゃんに聞いたんだ。
そしたら、さっき男子生徒と二人で今は使われていない裏門から出て行ったって。」
「だ、だからって、先生が裏切ったとはー」
「おっちゃんが言ってた生徒の特徴からして、先生といたのはリィナの取り巻きの奴だ。それだけでも十分に疑う余地はある。
その上、結界は張られていなかった。先生は俺たちとは違うタイミングで、後から来た。今日に限って、結界を張るところを俺たちは見てないだろ。」
「確かにそうだけど…!誰かに破られた可能性も…。」
「ルフト先生より魔法が使える奴なんてこの学園内に…いや、この国内にいない。先生の結界が破れるのは、恐らく先生自身だけだ…。」
「でも…っ!!」
ルフト先生がソフィアの誘拐に加担したなんて信じられない…信じたくない。
だって、ルフト先生はジョシュア様にとって兄のような存在で、ソフィアにとっては初恋の人で……。
ソフィアのことを考えると、胸が痛い。
初恋の人に…好きな人に裏切られるなんて……辛すぎる。
「俺だって、先生を疑いたくない。
だが、状況的に一番怪しい。
……ジョシュア先輩。俺の言うことは間違ってるか?」
「……すまない。取り乱した。」
ジョシュア様が取り乱すのも仕方ない。兄のように慕ってた人に裏切られたかもしれなくて、実の妹が拐われているんだから。
「ユーリの言う通りだ。ルフトが怪しい。
結界を張り忘れるなんて、そんなミスをルフトがするはずない。と言うことは、意図的にソフィアの誘拐に協力したと見るのが正しいだろう。今日はアンナ達と来るタイミングも違ったし、やたらと遅かった。
……信用しすぎた俺が悪い。今、この学園内で信用できるのは、ユーリとアンナしかいない。二人とも力を貸してほしい。」
「「勿論。」」
「ありがとう。じゃあ、まずは状況整理だ。」
そう言って、ジョシュア様は風魔法での探索結果を共有してくれた。学園内、及び学園周辺にソフィアの痕跡はなかった。公爵邸にも戻っていない。今は公爵邸の諜報部隊を使って、ソフィアの居場所を探しているということだった。
ユーリはルフト先生の出て行ったという裏門付近を捜索したが、もう人影は無かったということだった。
「アンナは何かあったか?」
「……リィナに会ったの。最初は何のことだかってはぐらかしてたけど、途中からはクスクス笑って…何か知ってるようだった。きっとリィナの取り巻きがソフィアを拐ったんだと思う。」
「あの女……っ!」
「特別な部屋にソフィアを隠したみたいだった。
貴女には見つけられないって言われた。」
「リィナは一体何者なんだ…?隠し部屋に魔宝まで…
おかしなことが起こりすぎてる…!」
「とりあえず、探すしかねぇだろ。俺は裏門付近にある古い建物の中を見てくる。じっとなんかしてられねぇからな。」
ユーリは勢いよく出て行く。
「……一体、ソフィアはどこにいるんだっ!?」
ジョシュア様は、苛立ちを隠し切れずに拳を机に叩きつけた。
いつも綺麗に整っている髪は乱れ、あからさまに憔悴している。
その時、研究室の扉がノックされた。
「あのぉ……ジョシュア先輩、いますか?」
動かないジョシュア様に代わって、扉まで行く。
一年生なのか、恥ずかしそうにオドオドと下を向いている。
気弱そうな青年だ。
「何か御用ですか?」
「あ、いえ…。さっき二年生の先輩にこれをルフト先生の研究室に届けて欲しいと頼まれまして…。ジョシュア先輩がいるだろうから、渡してくれって…。」
それを受け取り、お礼を言うと、一年生はカァっと顔を赤くして、走り去って行った。
「ジョシュア様。今、手紙が…。」
「誰から?」
「分かりません。一年生が頼まれたと言って持ってきました。」
「……そうか。」
ジョシュア様はそれを受け取ると、中身を開く。
手紙を見つめるその瞳には確かに怒りが滲んでいた。
ジョシュア様はそれを折り畳み、少し乱雑に内ポケットに仕舞った。
「何が書いてありましたか?ソフィアについて何かー」
「いや、ただのラブレターさ。よく貰うんだ。
こんな時に困っちゃうよな。」
「……私に見せられない内容ですか?」
「…そうだね。他の女性からのラブレターを意中の相手に見せるなんて、そんな馬鹿なことはしないだろう?」
ジョシュア様は、力のない笑みを見せる。
手紙の内容は、十中八九、リィナかその取り巻きからのものだろう。ソフィアについて書かれているんだ、そしてきっと……私のことも。リィナのことだ、私かソフィア、どちらかの犠牲を求めるような内容なのだろう。
ジョシュア様の初めて見る弱々しい顔を見てー
私は心を決めた。
「ジョシュア様、お願いがあります。」
「…なんだ?」
「私の魔力を止めてください。」
私のお願いにジョシュア様は眉を顰めた。
「……魔力を止める?」
「出来ませんか?」
「いや……昔、祖父にやってもらったことがあるし、理論は理解してるから、出来ないこともないが…。でも、どうして突然?」
さっきリィナと話した帰りに思い出したのだ。
以前、魔力をルフト先生に止めてもらった時、失神している間、杏奈の記憶を見たことを。内容までは覚えていなかったが、今回は前回よりも魔力感知が済んでいるので、痛みが増すだろう。それならば、もっと鮮明に思い出せるのではないかと思ったのだ。私の十一歳の誕生日も死にかけて、杏奈の記憶を思い出したのだから。
嬉しくはないが強い痛みを感じると、思い出すようなのだ。
確かに杏奈が夕方に見てたドラマの再放送では、階段から落ちて頭を打って記憶を失ったり、記憶を取り戻したりしていた。だから、そういうものなのかと一人納得している。
「……可能性は低いんですが、ソフィアの居場所が分かるかもしれないんです。」
「どういうことなんだ?」
「すみませんが、詳しく説明している時間が惜しいです。全てが終わったら必ずお伝えします。だから、今は協力してもらえませんか?」
ジョシュア様は、眉間の皺を深くした。
しかし、私の決意が固いことを感じてか、頷いてくれた。
「……分かった。アンナを信じるよ。それに、何も有力な情報が掴めていない今、少しでも手がかりが欲しいからな。
でも、魔力を止めるのは時に激痛を伴うと聞く。前も失神するほどの痛みだったんだろ?それに魔力感知が出来ている時に止めると、より痛みがー」
「えぇ、知っています。でも、ソフィアを助けられると思えば、どんな痛みだって耐えられます。死んでも…助けます…!」
本当だ。怖くないわけではないが……ソフィアに助けてもらった命、ソフィアのために使うなら惜しくない。
すると、ジョシュア様が立ち上がり、私を強く抱きしめた。
その身体は、震えていた。
「……滅相なことを言わないでくれ。
私は…ソフィアも、アンナも、二人が大事なんだ…!」
その声は悲痛で、ジョシュア様が泣いているのかもしれないと思った。私は、ジョシュア様の背中に手を回し、あやすように背を軽く叩いた。
「分かっています。それくらいの意気込みだってだけです。
私は死んだりしません。……絶対に。」
「……あぁ。約束だぞ。」
ジョシュア様は、私から身体を離す。
その辛そうな顔を見ながら、私はニコッと笑った。
「一思いにやっちゃってください!魔力を止めただけで死んだ人はいないって言ってたし、大丈夫です!!」
「前回は何分気絶した?」
そう言って、ジョシュア様は私の胸の前に手を翳す。
「二十分くらいです。今回はもう少し長くなるかもしれません。
……でも、必ず戻ってきます。」
「分かった、待ってる。……いくぞ。」
「はい。」
ジョシュア様が何かを呟くと、身体が引き裂かれるような痛みが広がる。息が出来なくなって…頭が割れそうになって……
私は、意識を、手放した。
1
お気に入りに追加
497
あなたにおすすめの小説

妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。

働かなくていいなんて最高!貴族夫人の自由気ままな生活
ゆる
恋愛
前世では、仕事に追われる日々を送り、恋愛とは無縁のまま亡くなった私。
「今度こそ、のんびり優雅に暮らしたい!」
そう願って転生した先は、なんと貴族令嬢!
そして迎えた結婚式――そこで前世の記憶が蘇る。
「ちょっと待って、前世で恋人もできなかった私が結婚!?!??」
しかも相手は名門貴族の旦那様。
「君は何もしなくていい。すべて自由に過ごせばいい」と言われ、夢の“働かなくていい貴族夫人ライフ”を満喫するつもりだったのに――。
◆メイドの待遇改善を提案したら、旦那様が即採用!
◆夫の仕事を手伝ったら、持ち前の簿記と珠算スキルで屋敷の経理が超効率化!
◆商人たちに簿記を教えていたら、商業界で話題になりギルドの顧問に!?
「あれ? なんで私、働いてるの!?!??」
そんな中、旦那様から突然の告白――
「実は、君を妻にしたのは政略結婚のためではない。ずっと、君を想い続けていた」
えっ、旦那様、まさかの溺愛系でした!?
「自由を与えることでそばにいてもらう」つもりだった旦那様と、
「働かない貴族夫人」になりたかったはずの私。
お互いの本当の気持ちに気づいたとき、
気づけば 最強夫婦 になっていました――!
のんびり暮らすつもりが、商業界のキーパーソンになってしまった貴族夫人の、成長と溺愛の物語!

〘完〙前世を思い出したら悪役皇太子妃に転生してました!皇太子妃なんて罰ゲームでしかないので円満離婚をご所望です
hanakuro
恋愛
物語の始まりは、ガイアール帝国の皇太子と隣国カラマノ王国の王女との結婚式が行われためでたい日。
夫婦となった皇太子マリオンと皇太子妃エルメが初夜を迎えた時、エルメは前世を思い出す。
自著小説『悪役皇太子妃はただ皇太子の愛が欲しかっただけ・・』の悪役皇太子妃エルメに転生していることに気付く。何とか初夜から逃げ出し、混乱する頭を整理するエルメ。
すると皇太子の愛をいずれ現れる癒やしの乙女に奪われた自分が乙女に嫌がらせをして、それを知った皇太子に離婚され、追放されるというバッドエンドが待ち受けていることに気付く。
訪れる自分の未来を悟ったエルメの中にある想いが芽生える。
円満離婚して、示談金いっぱい貰って、市井でのんびり悠々自適に暮らそうと・・
しかし、エルメの思惑とは違い皇太子からは溺愛され、やがて現れた癒やしの乙女からは・・・
はたしてエルメは円満離婚して、のんびりハッピースローライフを送ることができるのか!?

【完結】【35万pt感謝】転生したらお飾りにもならない王妃のようなので自由にやらせていただきます
宇水涼麻
恋愛
王妃レイジーナは出産を期に入れ替わった。現世の知識と前世の記憶を持ったレイジーナは王子を産む道具である現状の脱却に奮闘する。
さらには息子に殺される運命から逃れられるのか。
中世ヨーロッパ風異世界転生。

【完結】美しい人。
❄️冬は つとめて
恋愛
「あなたが、ウイリアム兄様の婚約者? 」
「わたくし、カミーユと言いますの。ねえ、あなたがウイリアム兄様の婚約者で、間違いないかしら。」
「ねえ、返事は。」
「はい。私、ウイリアム様と婚約しています ナンシー。ナンシー・ヘルシンキ伯爵令嬢です。」
彼女の前に現れたのは、とても美しい人でした。
拝啓、許婚様。私は貴方のことが大嫌いでした
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【ある日僕の元に許婚から恋文ではなく、婚約破棄の手紙が届けられた】
僕には子供の頃から決められている許婚がいた。けれどお互い特に相手のことが好きと言うわけでもなく、月に2度の『デート』と言う名目の顔合わせをするだけの間柄だった。そんなある日僕の元に許婚から手紙が届いた。そこに記されていた内容は婚約破棄を告げる内容だった。あまりにも理不尽な内容に不服を抱いた僕は、逆に彼女を遣り込める計画を立てて許婚の元へ向かった――。
※他サイトでも投稿中

姉の婚約者であるはずの第一王子に「お前はとても優秀だそうだから、婚約者にしてやってもいい」と言われました。
ふまさ
恋愛
「お前はとても優秀だそうだから、婚約者にしてやってもいい」
ある日の休日。家族に疎まれ、蔑まれながら育ったマイラに、第一王子であり、姉の婚約者であるはずのヘイデンがそう告げた。その隣で、姉のパメラが偉そうにふんぞりかえる。
「ぞんぶんに感謝してよ、マイラ。あたしがヘイデン殿下に口添えしたんだから!」
一方的に条件を押し付けられ、望まぬまま、第一王子の婚約者となったマイラは、それでもつかの間の安らぎを手に入れ、歓喜する。
だって。
──これ以上の幸せがあるなんて、知らなかったから。

家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる